便秘を治す方法

3 方法:食生活を変える生活習慣を変える重症時の対処

便秘は、腸のぜん動運動(筋収縮)が不活発で便を体外に排出できないときや、水分が不足して硬化した便が腸内でスムーズに移動できないときに起こります。食生活の改善や市販薬の服用など、便秘の解消に役立つ方法はたくさんあります。便秘を治してすっきりしたい!という人は、以下の方法を試してみましょう。

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食生活を変える

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    食物繊維を多く摂る 食物繊維を多く含む食品には腸の活性化作用があることがわかっています。しかし、残念なことに、果物や野菜といった食物繊維が豊富な食品は日々の食生活で軽視されがちです。野菜や果物は「できれば」摂取するのではなく、バランスの取れた食事には不可欠なものと捉えましょう。便秘の解消に役立つだけでなく、食生活が改善されて消化も良くなります。摂取量の目安は一日に少なくとも24~38gです。毎日の食卓に以下の食品を取り入れましょう。[1]
    • アボカド、スプリットピー(エンドウ豆)、ブロッコリー、ケール、グリーンピース、レンズ豆
    • ブランシリアル、オートミール、玄米、フラックスシード(亜麻)
    • 黒豆、インゲン豆、ライ豆、白インゲン豆、ウズラ豆、大豆
    • ラズベリー、ブラックベリー、イチゴ、ブルーベリー、みかん
    • キャベツ、カリフラワー
    • アーモンド、乾燥イチジク、オリーブ
    • パパイヤ、桃
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    食物繊維を集中的に摂取する 毎日の食事に食物繊維をいくらか追加しても便秘が解消しなければ、繊維質が極めて豊富な野菜だけを3日間連続で摂取するか、一日のうち1、2食を完全に食物繊維に置き換えてみましょう。バランスの取れた食事にはタンパク質と炭水化物も必要です。したがって、この方法は長期的な解決策としては不向きですが、やむを得ない場合に3日間に限って行うのであれば有効です。
    • キャベツはとりわけ効果的です。キャベツは繊維質だけでなく酵素にも富み、消化管全体の排泄活動を促進します。また、肝臓にたまった毒素の洗浄効果もあります。
    • 野菜炒めをはじめ、キャベツにはいろいろな調理方法があります。ただし、使用する油はグレープシードオイルまたはオリーブオイルに限りましょう。レシピに変化をつけて、3日間の食事療法を楽しみながら行うとよいでしょう。
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    食物繊維サプリメントを摂取する 毎日の食事の中で食物繊維を十分に摂取できると思う場合も、サプリメントの摂取を検討しましょう。効果が確実に現れる保証はありませんが、こうしたサプリメントにより症状が改善した事例も実際にあります。加工食物繊維や合成食物繊維のサプリメントでも効果は期待できます。[2]
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    水分を補給する 体内の水分不足が原因で便秘になることもあります。一日に少なくとも1.5~2Lの水分を摂取するように心掛けましょう。体格や天候、運動量によっては水分摂取量をさらに増やす必要があります。便秘は便の水分不足により起こるため、水分を補給することで症状を改善できます。
    • 便秘が続くときには、3、4日間にわたって水分摂取量を増やしましょう。朝、コップ1杯超の水を飲み、日中も定期的に水分補給を行います。
    • 温かい水を一日に最低10杯は飲むようにしましょう。体内の老廃物や毒素の排出効果がある飲料の中でも、水は特に有効です。[3]
    • 果汁100%のジュースや炭酸飲料などの飲料には、便秘を悪化させる糖分が多量に含まれています。たとえ健康に配慮した天然のものであっても、その効果は水とは比較になりません。
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    プルーンまたはプルーンジュースを毎日摂取する プルーンは食物繊維含有量が特に高く、便の軟化作用を持つ糖「ソルビトール」を含むため、便秘を自然に解消できます。ソルビトールは低刺激の下剤であり、腸内での便の動きを加速して便秘のリスクを軽減します。[4]プルーンの舌触りや独特の味が苦手な人には、プルーンジュースのほうが向いているかもしれません。
    • 便秘の改善効果が高いのは、プルーンジュースよりもプルーンの果実です。果実100g中に含まれるソルビトールが14.7gであるのに対して、ジュース100g中のソルビトール含有量はわずか6.1gです。ジュースの場合はプルーンが加工されています。果実と同等の効果を得るにはそれなりの量を摂取する必要があり、当然、糖分の摂取量も増加することになります。
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    バナナ療法を試す(軽い便秘の場合) コップ1杯の牛乳を温めて、バナナとともに摂取します。必ず完熟バナナを使い、じっくりと噛みましょう。熟していないバナナを使用すると、かえって便秘が悪化する恐れがあります。
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    便秘の原因となる食品を控える 全粒穀物やブラン、果物、野菜のような食物繊維食品に対して脂肪分や精製糖、乳製品の摂取量が多すぎると便秘になることがあります。砂糖菓子やクッキーのように糖分を多量に含む食品の摂取を控えるとともに、チーズや赤身肉、精白パン、精白米、ゆで卵の食べ過ぎにも気を付けましょう。一切食べてはいけないというわけではありませんが、便通が芳しくないときにはこうした食品の摂取を避けるべきです。以下の食品も過剰に摂取しないようにしましょう。[5][6]
    • チップス類、クラッカー
    • インスタントの冷凍食品(脂肪分が多く、食物繊維に乏しいものが多い)
    • クッキー
    • 熟していないバナナ
    • 揚げ物(フライドポテト、ドーナツ、オニオンリングなど)
    • 衣を大量に使用した食品
    • 乳製品(バター、アイスクリーム、チーズ、ヨーグルトなど)
    • 赤身肉
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    カフェインを控える カフェインは便秘の即効薬ではありますが、長期にわたって摂取し続けると脱水症状を引き起こし、かえって便秘が悪化する恐れがあります。[7]
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    アルコールを控える アルコールにもカフェインと同様に脱水作用があり、便秘を悪化させることがあります。アルコールは摂取をやめるか控えめに飲むようにすると便通が回復する場合があります。[8]

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生活習慣を変える

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    定期的に排便する トイレに行く時間を決めておくと、体が反応して定期的に排便しやすくなります。朝、昼食後、一日数回といった具合に、自分のスケジュールに合わせて排便のための時間を設定しましょう。トイレに行くタイミングが不規則だと、体が混乱して排便準備を整えづらくなります。
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    体の声に耳を傾ける 体が排便の信号を発したときには先延ばしにしてはいけません。それほど強い信号でなくても、またどんなに忙しくてもしばらくトイレに腰かけます。便意を催したにもかかわらずその信号を無視してしまうと、後になって便秘になる可能性があります。数時間後に時間ができてトイレに向かったところで、体の準備が整っているとは限りません。
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    運動する 便秘に悩んでいるときには、座って過ごすのではなく軽い運動を心掛けましょう。20~30分間散歩するだけでも腸を刺激できます。どのような運動であっても快適な便通促進には効果的です。
    • 便秘のときにサイクリングに出かける暇はなくても、週間スケジュールの一部として運動を取り入れれば、長期的な便秘対策になります。
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    ヨガを行う ヨガにはストレス解消効果と消化器全般の健康促進作用があることがわかっています。腸を刺激するポーズもいくつかあり、これらのポーズを取るだけでも便秘の解消効果を期待できます。以下を試してみましょう。
    • 肩立ちのポーズ:床に仰向けになり、胴体に対して足を垂直に高く上げます。その体勢で両手を腰に当て、背骨を真っすぐに伸ばしながら両腕で脚を支えます。
    • 赤ちゃんのポーズ:床に仰向けになり、体を伸ばします。一方の膝を曲げて胸に引きつけ、その体勢を10秒間維持します。反対側の膝も同様に行います。これを少なくとも5~10回、脚を交互に変えながら繰り返しましょう。
    • カパラバティ呼吸法:ヨガのカパラバティ呼吸法が便秘に大変効果的だという人が多くいます。空腹時または食後5時間が経過した後に行いましょう。
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    トイレでかがむ 便座に腰かけるときは足を床につけるのではなく、少し浮かせるか踏み台に乗せてスクワットに近い体勢を取りましょう。腸を刺激するにはこの姿勢が理想的です。スクワットの体勢を取るには、子供用の踏み台または電話帳を数冊用意し、その上に足を乗せて便座に腰かけます。この姿勢が難しければ、両脚をできるだけ便器に近づけてかかとを上げ、つま先立ちをします。この状態でバランスを取りながら、可能な限り上体を前傾させるとスクワットと同じ姿勢になり、便を排出しやすくなります。
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    取っ手の付いた膝高のものを探す 取っ手がつま先のすぐ上に位置するように設置します。高さのある木製の椅子2脚でも代用できます。取っ手を掴んだ手に体重をかけてバランスを取り、いきみます。
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    日常的に指圧を行う 体に点在する圧点(ツボ)を手のひらや指2、3本使って圧迫する指圧やマッサージにより、結腸が刺激されて便秘を解消できることがあります。以下のツボを刺激してみるとよいでしょう。[9]
    • 肘を曲げてできる外側のしわの端(曲池)
    • 親指と人差し指を合わせたときに最も盛り上がる手の甲の筋肉(合谷)
    • へその真下(気海)

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重症時の対処

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    医師に相談すべきタイミングを見極める 便秘は誰にでもよくあることですが、3週間以上にわたって症状が続く場合は深刻な消化器疾患の可能性があるため、医療機関を受診する必要があります。[10]以下の場合も医師に相談したほうがよいでしょう。[11]
    • 今回が初めての便秘であり、かつ症状が重い
    • 血便が出る
    • 排便時にいきむと頻繁に血が出る
    • 特に減量してもいないのに体重が減少した
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    グリセリン浣腸を使う グリセリン浣腸には腸内に水分を引き込む働きがあり、この作用によって通常は15分~1時間以内に便意を催します。頻繁に使用すべきものではありませんが、症状が極めて重い場合には用いられます。必ず説明書の指示に従い、推奨回数を守って使用しましょう。[12]
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    塩類下剤(浸透圧性下剤)を服用する 塩分制限の食事療法を行っている人や高血圧、腎障害を抱えている人は、この種の下剤を服用してはいけません。塩類下剤の主な有効成分としては酸化マグネシウムやクエン酸マグネシウムなどがあります。刺激性下剤に比べると腸への刺激が少なく、依存性も低い下剤です。
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    刺激性下剤を服用する 便秘の解消には刺激性下剤も有効です。ただし、これは最後の手段と考えておきましょう。また、医師に相談することなく2週間以上にわたって服用してはいけません。下剤を常用すると薬剤への依存症や骨の弱化を招くだけでなく、かえって便秘を起こしやすくなる恐れがあります。[13]
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    鎮痛剤は慎重に服用する 痛み止め、特にオキシコドンなどの麻薬性鎮痛剤は便秘を引き起こす恐れがあります。特別な事情があって鎮痛剤を服用している人は、便秘を治したいという理由だけで服用をやめるべきではありませんが、他の選択肢について医師に尋ねてみるとよいでしょう。[14]

ポイント

  • 水分補給を十分に行えない場合は、保水作用のある新鮮な果物やサプリメントを摂取しましょう。腸の働きを維持できるとともに、便の軟化効果もある程度は期待できます。
  • 脂肪分と塩分を多く含む食品は便通を阻害するため、摂取しないようにしましょう。
  • 排便時に力んではいけません。体を楽にして自然の力に任せます。それでもうまく排便できなければ下剤を服用し、しばらくしてからもう一度排便を試みるとよいでしょう。
  • 温かいお湯に浸かりましょう。浴槽に体を横たえて、リラックスします。
  • 深呼吸とリラックスを心掛けましょう。
  • 水と野菜を十分に摂取し、毎日運動を行いましょう。
  • 食物繊維を多く摂取しましょう。
  • 便意を催したらすぐに駆け込めるように、トイレの位置を常に把握しておきましょう。
  • 温かい水を飲みましょう。
  • ダークチョコレートやプルーン、ラッパスイセンなどには下剤作用があり、便を軟化させるのに大変効果的です。プロの栄養士も推奨しています。
  • ココナッツオイルを摂取しましょう。ココナッツオイルには自然の利尿作用があります。

注意事項

  • 便意を催したときには決して我慢してはいけません。排便をこらえるのは体にとって最悪とも言える行為です。
  • 腸や結腸の深刻な疾患が原因で便秘が起こる場合もあります。長期にわたって症状が続くようであれば医師に相談しましょう。
  • 下剤を日常的に服用すると体に大変な負担をかける恐れがあり、胃けいれんを引き起こすこともあります。下剤を服用する際は、必ず事前に医師に相談しましょう。
  • 抗うつ剤の中には便秘を引き起こすものがあります。プロザック(Prozac)はその一例で、服用により便秘になったという事例が複数報告されています。

記事の情報

カテゴリ: 健康

他言語版:

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