石を彫る方法

4 パート:最適な石を選ぶ必要な道具を揃える石を彫刻する仕上げの作業

石の彫刻は有史以前から行われてきた彫刻活動の一つです。石は他の素材とは違い、その大きな比重と、時として予測不可能な材質によって、思い通りに形作るのが難しい素材でもあります。そのため、石を彫るという行為には、かなりの忍耐と計画性が必要となります。以下の方法に従ってぜひみなさんも挑戦してみましょう。

パート 1
最適な石を選ぶ

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    みなさんが初心者でまだ手元にあまり道具が揃っていないうちは、石鹸石から始めると良いでしょう。石鹸石は手触りが乾燥した石鹸に似ている非常に柔軟な石です。比較的わずかな労力で形作ることができるでしょう。[1]
    • 石鹸石はとても軟らかいため、庭にある硬い岩石を使って彫ることもできます。みなさんの爪で彫ることすらできるほどです。[2]また石鹸石は、灰色、緑、黒など、色の種類も豊富です。何かの拍子に引っかいたり突っついたりしても構わないような小さい作品を作る場合は、ぜひ石鹸石を使いましょう。
    • 石鹸石や他の軟らかい岩石はお住まいの地域の石材店(※多くは墓石専門ですが)で購入することができます。また、家の外装や庭園造りに使う石を各種全国販売している会社もあります。[3]
    • あるいは、石切り場から調達することもできます。ただし、こういった場所の石は通常建築資材(例えばビル工事の天板など)として使われることが多く、 彫刻作品に使うには硬すぎる場合があります[4]
    • いくつかの石鹸石にはアスベスト(石綿)が含まれているので気を付けてください。アスベストは直接吸い込むと、肺がんや石綿肺や中皮腫の原因となります。[5]
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    耐久性と柔軟性の両方を求めるなら、雪花石膏(アラバスター)がおすすめです。雪花石膏は色の種類も豊富で、多くの石材店で購入が可能です。[6]
    • 雪花石膏は色彩に富んだ頑丈な彫刻作品を作る際にはうってつけです。石の色は、白、灰色、ベージュ、オレンジ、赤、半透明まであります。[7]
    • 一般的に雪花石膏は石鹸石よりも硬く、なおかつ彫刻しやすいのも特徴です。特殊な道具を使ったり多大な労力を払わなくてもその形を長期にわたって保持できるため、初心者にとっては理想的な素材といえます。
    • 雪花石膏の代わりに石灰石を使うのも良いでしょう。ただし、石灰石はそれほど色彩が豊かではありません(石灰石の色は基本的に灰色の濃淡です)。また石灰石はその部位によっては彫りにくい場合があります。雪花石膏と比べると、やや硬く、研磨するのが難しいのも特徴です。
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    花崗岩や大理石のような非常に硬い石の使用は避けましょう。こういった石を彫るには、電動研削機やハンマードリルのような特殊な機材が必要になります。 [8]
    • 花崗岩や大理石は通常、一度に大量に彫刻されます。それらの石は、彫像やその他耐久性が求められる大きなサイズの作品の制作に向いています。
    • 硬い石の石版を扱うには大きな労力が必要になります。経験を積んだ石工職人ですら 比較的小さめの石を刻むのに80時間も費やします。[9]
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    これから作ろうとする作品よりもはるかに大きい石板を用意しましょう。彫刻とは、足し算ではなく、引き算の作業といえます。キャンバスに絵具を加えていくような作業とは違い、これからみなさんは石をどんどん削って作品を作っていくわけです。
    • 比較的短時間で作業が済むように、小さなサイズの石から始めましょう。特に石を彫るのが初めての場合は、 大きな石を用意してしまうと、途中で飽きた時に大変な思いをすることになります。
    • 石のブロックの大きさは7~10㎏がおすすめです。7キロより軽くなると、ハンマーとタガネで彫った際に割れてしまうことがあります。10㎏を超えると、思いのほか作品の完成に時間がかかってしまうでしょう。
    • もしみなさんが石鹸石を使ってハート形のペンダントを作りたいとお考えなら、7㎏以下の石を使っても大丈夫でしょう。その際の注意点として、硬い石やヤスリのようにあまり精巧とはいえない道具を使って形作ることになります。また、ブロックのサイズが小さいだけに、彫刻の過程でミスを修正できる機会も少なくなります。
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    石のヒビ割れや裂け目をよく調べましょう。天然の素材を使って作業をするわけですから、石の構造にキズやヒビ割れが見つかることも珍しくありません。彫刻作業の途中で大きく割れることがないように、出来るだけヒビ割れの少ない石を用意しましょう。
    • 時として、石を濡らすとヒビ割れや裂け目が見やすくなります。霧吹きなどで石に水をかけてみましょう。ヒビ割れがあれば、それがどこまで続いているのか見てみましょう。ヒビ割れが石を一周している場合は、彫刻する際にそこから割れてしまう危険があります。[10]
    • さらに大きな石の場合は、ハンマーやタガネの裏側で叩いてみましょう。もし石が大きく“響く”ようであれば、これからたがねを当てようとする部分は密度が高く頑丈にできていることが分かります。もし「ドンッ」という響きのない鈍い音がする場合は、内部のヒビ割れが叩く音を吸収していることが考えられます。
    • 丈夫な石を探す時は、熟練の職人または石材店の店員に手伝ってもらいましょう。もしみなさんが初心者で石の強度や性質について判断ができない場合は、石切り場ではなく石材店で入手しましょう。

パート 2
必要な道具を揃える

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    石を彫る際は常にダストマスク(使い捨てタイプ)を装着しましょう。たとえサイズの小さい石を彫る場合であっても、その石自体にアスベストやケイ石が含まれていることもあります。それらは、吸引すると危険な有害物質です。
    • 粉塵を減らすために、彫刻する前に石を濡らしておきましょう。また、屋外で作業をしてください(庭またはベランダが最適です)。[11]より大きなブロック(例えば10㎏)を使う場合は、作業の最中に扇風機を回して粉塵を防ぎましょう。
    • 熟練の職人によっては、さらに大きな石版を扱う際に、防塵マスクの使用を勧める人もいます。ただこれは、一般的に、強力な機材を使って大きな石を切り出す場合に限ります。
    • ダストマスクはほとんどの金物店で入手することができます。2本のゴムバンドと、鼻に心地よくフィットする金属バンドが付いているものを選びましょう。ドラッグストアで購入できる安い紙マスクは、大きな石版を扱う際には不向きです。
    • また、お近くの金物店で防塵マスクを購入することもできます。ダストマスクよりもさらに安全で、価格も3000~5000円程度です(※業務用ともなれば数万円のものもあります)。
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    安全ゴーグルで目を保護しましょう。眼鏡が必要な方は、眼鏡の上から装着してください。
    • ハンマーとタガネを使って彫る際に、飛び散った石の破片は簡単に目に入ります。確かに粉塵を吸い込むことに比べれば命の危険はありませんが、それでも相当に痛い思いをすることになります。また、粉塵が目に入ると視界が遮られ、正確に石を彫ることは至難の業になるでしょう。
    • 小さな石を彫る場合は、ゴーグルの代わりに保護メガネをかけておけば十分でしょう。保護メガネはゴーグルに比べて曇りにくいものの、眼鏡の上からは装着しにくくなります。
    • 安全ゴーグルは時間とともにキズが付き、視界が悪くなります。大きなキズが付いた時のために、スペアを用意しておきましょう。安全ゴーグルや保護メガネはお近くの金物店やホームセンターで購入できます。[12]
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    大きな石を彫る際はグローブをはめましょう。石は擦って磨くことができますが、石を彫る際には、みなさんの手にも擦り傷、水ぶくれ、切り傷を付けることになります。
    • さらに経験を積んで手に多くのタコができるまでになれば、グローブをあまり使わなくても大丈夫かもしれません。ただ、やはり安全のためにも、グローブはあったほうが良いでしょう。万一道具が手に当たった際にも、質の良いグローブをはめていれば無傷で済むかもしれません。
    • 小さい石や中程度の大きさの石で作業をするのであれば、大げさなグローブは必要ないでしょう。長期にわたってあるいは強力な機械を使用するのでなければ、普段のガーデングローブなどで十分です。[13]
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    ハンマー、タガネ(鏨)、ヤスリを準備しましょう。アマゾンのようなオンラインショップで、5000円ほどあれば石工用のスターターキットを買い揃えることができます。あるいは、お近くの画材店や造園会社でも様々な種類の彫刻道具を取り揃えています。
    • 石鹸石のような軟らかい石を彫る場合は、それらの道具は必ずしも必要ではありませんが、しかしハンマーやタガネがあれば、より早くそしてより正確に作業を進めることができるでしょう。
    • 初心者のうちは、0.7㎏~1㎏のソフトハンマーがおすすめです。ヘッドの両端部分(口)が平らになっているものを選びましょう。釘を打つハンマーとは違い、ソフトハンマーの口は広く、早いテンポでタガネを打つことが可能です。みなさんの身長が低い場合は、軽いハンマーのほうが扱いやすいでしょう。背の高い方はさらに重いハンマーを使って、より早く、そして一回打つごとにより大きく石を削ることができるでしょう。[14]
    • 最もよく使うのは平タガネです。平タガネは、金属が両面とも先が平らに加工されたシンプルなデザインです(※木製のタガネもあります)。また、小さなフォークに似た刃先がギザギザになったタガネもあります(刃ビシャンとも)。後者は無くても構いませんが、あればきっと石を削る際や形を整える際に重宝するはずです。
    • 最後はヤスリを使って作品を仕上げます。店でヤスリを選ぶ際は、作品の大きさに合ったものを購入しましょう。彫像を作る場合は大きなヤスリが必要になるでしょう。また、細かい仕上げのために、小さめのヤスリがあると役に立つはずです。
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    大きな石を彫る場合は、お近くの金物店で砂袋を購入しましょう。この砂袋の上に石を置いて作業をすることになります。
    • 砂袋には、砂ではなく、安価な猫砂を大量に詰めます。砂は重すぎるため、袋に詰めると硬くなりすぎて石を安定して乗せておくことができなくなります。 [15]
    • 猫砂は、安いものを大量に買い込みましょう。高価な猫砂は一か所に詰めると砂のように硬くなってしまいます。安い猫砂はより軽いため、上に乗せた石をしっかり支え、また石をあらゆる方向に動かすこともできます。
    • 砂袋の口は撚糸で閉じて、中にはたっぷりとスペースを開けておきましょう。スペースを空けておくことで石を安定して乗せることができます。

パート 3
石を彫刻する

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    紙にデザインを描きましょう。彫刻は抽象的で空間的な思考を必要とするため、事前に作品を描写しておくことはとても大切です。紙に描いた絵は二次元ですが、三次元の作品を石から彫り出す作業の助けになることは間違いありません。
    • あるいは、粘土を使って作品の「下描き」をするのも良いでしょう。[16] そうすれば、粘土を足したり千切ったりしながら事前にある程度作品の完成形を作ることができます。この方法は単に作品のアイデアを洗練するだけでなく、後の彫刻作業で余計な石を削る危険を防ぐことにもつながります。
    • 彫刻を始めたばかりのうちは、作品の形はなるべく抽象的なほうが良いでしょう。具体的な形、例えば人物像などは避けるようにしましょう。各種彫刻道具の使い方を学びながら、なおかつ作品の均整や正確さを追及するのは、想像以上にフラストレーションが溜まる作業になるはずです。
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    石を見て層または“きめ”(石目)を把握しましょう。木材と同様に、層や石目を見れば岩石がどの方向に向かって形成されているのかが分かります。
    • 石を濡らして層のラインをよく見ると、独特な色のパターンとして表れているのが分かるでしょう。彫刻をする際はそのラインに沿って刃を立てて削っていけば、断面が滑らかになり、構造的にも丈夫な作品を作れるはずです。
    • 石目は出来上がりの作品の縦のラインとして残しましょう。層のラインに対して横向きにタガネの刃を立てて打つと、必ずといって良いほど石を削るのが難しくなり、また予期せぬ割れ方をしてしまいます。
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    クレヨンを使って実際の石にデザインを描いてみましょう。これは石を彫るための設計図といって良いでしょう。
    • 鉛筆やマジックを使うこともできますが、多くの場合、石の表面では鉛筆の黒鉛はほぼ瞬時に消え去るでしょう。一方、ペンやマジックのインクは石に浸み込み、おそらくシミとなって残ってしまうでしょう。クレヨンを使えば必要な時にいつでも洗い流すことができます。また、クレヨンは使える色の種類も豊富ですから、作品の形を複数描いておいて代替案として使うこともできるでしょう。
    • デザインは石の全ての面に描くようにしましょう。石の全ての面で作品の高さと幅に注意して石を削りすぎないようにしましょう。みなさんの作品は三次元ですから、均等に石を彫刻していく必要があります。
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    ハンマーを利き手で持ち、逆の手でタガネを握ります。例えばみなさんが右利きだとすると、ハンマーは右手で持つことになります。
    • タガネは真ん中あたりで握ります。ちょうど携帯電話を持つような感覚で握ると良いでしょう。他の四本の指はそのままにして、親指をタガネの横面に動かして他の指の上に置きます。最初はこの握り方に違和感を覚えるかもしれませんが、そうしておけば何かの拍子に親指にハンマーが当たるのを防ぐことができます。
    • タガネはしっかり握って常に石に当てておきます。ハンマーで叩く際にタガネが跳ねたり、わずかでもずれたりすると、石が不正確にそして予期せぬ形で割れることになります。
    • 角に沿って石を彫る場合は、ギザギザのタガネではなく、平タガネを使いましょう。ギザギザのタガネは、ハンマーで叩く際に一部の歯のみに力が加わるとそのまま歯が折れてしまい、その後使い物にならなくなります。もちろん、タガネの歯が飛ぶと非常に危険です。
    • タガネの角度は45度またはそれ以下にして叩きましょう。急な角度でタガネを打ち込むと、 刃が表面を粉砕して深くまで入り、その跡が白い“アザ”となって残ってしまいます。この白くなった部分は光を反射させるため、作品が完成した後は目立った傷痕になります。[17]
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    タガネの一方の端をハンマーで叩きます。タガネが適切な角度であれば、しっかりと石が削れるでしょう。
    • タガネが石に食い込み、思うように石が削れない場合は、タガネを打ち込む角度が急すぎるためでしょう。角度を浅くして、さらに別の方向から打ち込んでみましょう。前述のとおり、急な角度で打ち込むと石にアザができます。
    • 逆に角度が浅すぎると、タガネが表面をはねてしまい、石を削ることができません。より硬く表面が滑らかな石を扱う際にはよく起こることです。その場合は、さらに急な角度で打ち込むか、またはギザギザのタガネを使いましょう。
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    石が不安定な場合は、砂袋の上に置いて作業をしましょう。小さめの石の場合は、向きを調整しながら彫刻をするのはとても難しく、また、みなさん自らの手で石を安定させながら作業をするわけですから、さらに疲れることになります。
    • たとえわずかでも石が動く場合は、タガネを打ち込む際に力を無駄に使うことになるため、思うように石が削れなくなります。砂袋の真上に石を置いて安定させてから作業をしましょう。
    • 石を彫る際は、座った状態ではなく、立って作業をしましょう。そうすることによって、タガネを安定して床の方向に向けることができます。タガネの角度を正しく調整できれば、最大限の力でハンマーを打ち込むことができ、また石の動きを抑えることもできます。通常は、砂袋の上で数分ごとに石の向きを調整することになります。
    • それでもまだ石が動くようでしたら、自らの体重をかけて石を抑えつけながら作業をすると良いでしょう。安全のために、作業をしている部分に顔を近づけないように注意してください。
    • 折り畳み式のテーブルで作業をする場合は、砂袋と石を片側のテーブル脚の上に来るように置いてください。そこがテーブルで最も強度が高い部分です。テーブルを揺らすことなく、石を削ることに力を集中できるでしょう。 [18]
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    石の角ではなく、中心に向かって彫りましょう。角へ向かうに従って、石は密度が低く脆くなります。角へ向かって彫ると、石は予期せぬ形で割れることになります。
    • 角へ向かって彫ると、場合によっては、残しておきたい部分まで削り落とすこともあります。そうならないように、タガネは中心へ向けましょう。あるいは、コーナーの角を削る際は、角を横切るように刃を立てるのではなく、角のラインに沿って彫るようにしましょう。
    • どうしても角を削る必要がある時は、ゆっくりと慎重にハンマーを打ち込みましょう。石工用の特殊な接着剤もありますが、完成した作品には接着剤のラインの跡がはっきりと残ってしまいます。
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    割れ目に対して横向きではなく、割れ目に沿って彫りましょう。どんなに理想的な石版でも、わずかなヒビ割れの一つくらいはあるものです。石を無駄に割らないためにも、ヒビ割れに対してではなく、ヒビ割れに沿って彫っていきましょう。
    • ヒビ割れに対して直角にタガネを当てるのではなく、ヒビ割れの方向に沿って当てます。大きさにかかわらず、ヒビ割れがあるということは、その部分は石の両側が満足に接続していないため、脆くなっていることを意味します。その部分の近くを彫ると、両側から細かい破片を飛ばすことになり、後でヤスリをかけて形を整えることがさらに難しくなります。これは軟らかい石を使って彫刻をする際には特に気を付けるべき点です。
    • 細かい破片を飛ばさないようにするために、完成に近づいた時点でヤスリをかけます。タガネを使うと、ヤスリよりも大きな比重がかかるため、ヒビ割れがさらに大きくなってしまいます。ヒビ割れに沿ってヤスリをかけ、断面をスムーズにすることで作品の見た目を良くしましょう。[19]

パート 4
仕上げの作業

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    ヤスリは一方向にのみかけることができます。みなさんの体の向こう側に向かってかけましょう。細かい部分を表現したり、タガネの跡を整え作品の表面をスムーズに仕上げるのに、ヤスリは不可欠です。
    • 石工用のヤスリのほとんどは切刃が一方向に向けて付けられているため、一方向にのみかけることができます。ヤスリの適切な使い方は、ヤスリを体の向こう側へ押してかけていきます。その他のヤスリのように前後に動かさないように注意しましょう。
    • ヤスリを前後に押し引きしながら使うと効果的かもしれませんが、すぐに摩耗してしまいます。代わりに、押してかけた後は浮かせてください。浮かせた状態で体へ向かって引けば、また押してかけることができます。ヤスリをかけるたびに浮かせて引くことによって、ヤスリが視界の邪魔にならず、作品の表面の様子が見やすくなるという利点もあります。
    • 多くのヤスリは鋼でできていますが、中にはカーバイドやダイヤモンドでコーティングされたものもあり、非常に高価ですが石を彫るにはより効果的です。上述のような比較的軟らかい石を彫る際には鋼のヤスリで十分です。
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    割れた石が大きい場合はエポキシ樹脂を使って作品に接着させましょう。エポキシ樹脂は、使用前に、基本的に樹脂と硬化剤を混合することによって作る特殊な接着剤です。
    • 石同士の接着はあくまでも、比較的大きなサイズの作品を彫刻している最中に大きな部位が欠けた際に、その部位がないと作品が成り立たない場合の緊急の手段です(例えば、彫像の“腕”の部分全体が欠けた時など)。
    • 小さな作品の彫刻や細工の場合は、その作品を見直したほうが手っ取り早いでしょう。例えば、ハートマークが割れた場合は、そこから矢を彫刻するのも悪くないでしょう。
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    最後の仕上げは# 220の紙ヤスリを使って行います。タガネの跡や細かいキズを落として、みなさんの作品を洗練された本格的な仕上がりにしましょう。
    • 紙ヤスリの数字は、粒子の粗さを示すもので、1インチ平方にどれだけの粒子があるのかを表しています。数値が高くなれば、それだけ粒子のきめが細かいということです。上述のような軟らかい石を研磨する際は、#80やそれ以下の数値の紙ヤスリの使用は避けてください。そこまできめの粗い紙ヤスリを使うと、かえって作品の表面を傷つけてしまいます。
    • 紙ヤスリは石を濡らした状態でかけるのがおすすめです。この場合の紙ヤスリは耐水ペーパーを使いましょう。通常の木工用の紙ヤスリは水に濡れるとボロボロになってしまいます。[20]
    • 乾いた状態で紙ヤスリをかけるのは、ヒビ割れや細かいキズ跡が見やすくなるため効果的ですが、間違いなく防塵マスクが必要になるでしょう。余計な費用をかけず、なおかつ有害な粉塵を避ける方法として、まず、石を濡らして磨いた後に乾くまで待ちます。そして細かいキズや汚れのある場所をよく覚えておいて、その後再び石を濡らして研磨作業を再開します。確かに忍耐の必要な作業になりますが、余計な出費を抑え、同時にみなさんの安全を確保することにもなります。

ポイント

  • より小さいタガネで細かい彫刻作業をする場合は、ハンマーよりもさらに小さい木槌などが必要になります。
  • 古いジーンズを切って砂を詰めた後に縫い合わせれば、自作の砂袋ができます。

注意事項

  • 石目の方向に注意しましょう。もし石目に対して横向きにタガネを打ち込むと、石は不規則に割れてしまいます。
  • 石を彫る際は必ずゴーグル、ダストマスク、皮手袋、そして耳栓を装着しましょう。
  • 重い石を持ち上げる時は必ず他の人の助けを借りるか、または機械を使いましょう。

必要なもの

  • 石工道具(各種ハンマーやタガネと共に)
  • 砂袋
  • 鉛筆やクレヨン
  • 電気丸鋸(サーキュラーソー)
  • 各種紙ヤスリ
  • ゴーグル
  • ダストマスク
  • 皮手袋
  • 耳栓
  • 耐水ペーパー


記事の情報

カテゴリ: インテリア・ガーデニング

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