誰かからひどい扱いを受けるだけでも十分に辛いものですが、相手が家族の場合、乗り越えるのは特に難しいことでしょう。本当に許し難い仕打ちを受けた場合や、虐待から逃げたいと思ったら、その家族との関係を断つことが、精神的に安定するためにも最もよい方法かもしれません。家族と縁を切るのは簡単なことではありませんが、明確な境界線を引き、愛してくれる人々とのつながりを大切にすることで、人生を前に進めていくことができます。

パート 1 の 3:
どのくらい距離を置くべきか判断する

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    相手との関係全体を見直す あなたを傷つけてくる家族にも、優しい一面があるかもしれませんし、心からあなたを愛してくれているのかもしれません。また、仕事や友人関係など、家族以外の人間関係の中では本当に評判が良い場合もあります。だからといって、相手とあなたの関係が健全なものであるとは限らないのです。[1]
    • 相手が普段は優しい人だとしても、その人のことを考えるたびに嫌な気持ちになってしまうことがあります。相手によってつけられた傷があまりにも深いために、なかなか前に進めない状態になっているのです。こうした場合は、相手から少し距離を置き、自分のことに集中する時間を取った方がよいかもしれません。
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    相手の行動を合理化しない その人がなぜそんなことをしたのか、または反省しているかどうかは問題ではありません。不健全な関係のパターンにハマっていて、その人がいない方が自分の人生にとってプラスになると感じるなら、自分のために正しい選択をしましょう。[2]
    • いつも自分にひどい態度をとる人について、「今日は嫌なことがあったに違いない」「最近ストレスがたまっているんだ」などと、相手の態度を合理化するのはやめましょう。
    • また、「私が彼の嘘を責めなければ、彼は私を殴ることはなかった」などと、虐待を自分のせいにしてはいけません。
    • ただし、普段はとても良い人がたまにキレたり、カッとなって何か言ってきたりする場合は、その人の事情を考慮してあげる必要があるでしょう。
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    他の家族への影響を考える 家族関係の非常にややこしい点の1つは、関係者の数が多いことでしょう。自分を傷つける家族と縁を切るという決断をする際には、他の家族との関係に影響が出ることも考慮しなくてはなりません。ただ、影響が出るとしても、やむを得ない場合もあります。[3]
    • 親のどちらかと縁を切ると、もう一方の親との関係にも影響が出るかもしれません。きょうだい間でのトラブルの場合、姪や甥との連絡が途絶えてしまうこともあるでしょう。また、季節のイベントや結婚式など、他の家族が集まるような行事には呼ばれなくなる可能性もあります。
    • ただ、あなたの選択を応援してくれる家族もいるはずなので、他の家族との関係を維持するために、現状を維持するという決断をするのはやめましょう。
    • 他の家族に対して、自分のようにその人との関係を断ち切るよう迫ったり、そうするように期待したりするのは絶対にやめましょう。
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    一方的な関係からは距離を置く 自分を傷つけてくる家族と話をするときに、相手が自分のことばかり話して、会話のキャッチボールが成立しないとしたら、健康的な関係とは言えないでしょう。こうしたナルシスティックな言動というのは他人が変えられるものではないので、その人とはより表面的に接するようにしたほうがよいかもしれません。[4]
    • 相手は悩みを話し、自分の気持ちを落ち着かせるためにあなたを利用しますが、あなた自身がストレスを感じていることについて相談しても、蔑ろにされてしまうでしょう。
    • お金やアドバイスなど、あなたから何かをもらう目的がある時にだけ話しかけてくるような人とも距離を置きましょう。[5]
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    トラブル好きな家族とは距離を置く 常に紛争の中心にいるか、他人の秘密をもらすのが大好きな家族と、健全な関係を築くのは難しいことです。その人との関係を完全に断つ必要はないかもしれませんが、一定の距離を置いた方がよいでしょう。
    • トラブル好きな人というのは、ある時は親友であるかのように振舞いますが、批判や反論をされると突き放すような態度をとります。こうした態度を交互に繰り返すのが特徴です。[6]
    • あなたについての噂話を広めるような家族とは、距離を置くようにしましょう。
    • 不誠実な態度をとることが多い人についても同じことが言えます。
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    会うとストレスを感じ、嫌な気持ちにさせられる人を避ける 会うたびにあなたの体重を批判するおばさんや、自分の方がはるかに成功していることを「ネタ」にする妹など、会うと嫌な気持ちになる相手を避けようとするのは当然のことです。その人と同じ部屋にいることを考えるだけでストレスを感じるのであれば、会うとわかっている場所へ行くのは避けるようにしましょう。[7]
    • このように一時的に関係を断つことで、傷ついた気持ちが和らぐこともあります。ただし、その人の態度がずっと変わらない場合、特に相手がいない場でも彼らに言われたことが頭から離れないような場合には、完全に縁を切ったほうがよいかもしれません。
    • 傷つけるような発言をしたことを否定したり、自分の態度を正当化しようとしたりする人は、今後もその態度を変えることはないでしょう。そうした相手には近づかないほうが賢明です。[8]
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    虐待してくる相手から逃げる 相手が親であれ、祖父母であれ、きょうだいであれ、遠い親戚であれ、どんな関係でも虐待に発展する危険性はあるものです。常に虐げられる、怒鳴られる、または殴られる、蹴られる、性的虐待を受けるなど、虐待には様々な形があります。虐待されていると感じる場合は、できるだけ早くその人から逃げましょう。[9]
    • その他の虐待の兆候としては、無視する、行動をコントロールしようとしてくる、やっていないことについて常に非難してくるなどがあります。
    • あなたが子供で親から虐待を受けている場合は、他の家族、スクールカウンセラー、教師など、信頼できる大人に現状を打ち明けましょう。また、米国では1-800-4-A-CHILD、英国では0800 1111などに電話して助けを求めるという方法もあります。日本の場合も、24時間子供SOSダイヤル(文部科学省)0120-0-78310や、児童相談所虐待対応ダイヤル「189」などの相談窓口が用意されているので、頼れる大人がいない場合には、こうした窓口に電話をかけて相談してみましょう。[10]
    • あなたが親の立場にある場合、自分の子供を虐待した可能性のある相手とは縁を切りましょう。
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パート 2 の 3:
実際に距離を置く

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    完全に縁を切りたいわけではない場合、会わない期間を設ける 誰かに傷つくようなことをされた時、その人と少し距離を置く時間を作ることで、許せるようになることもあります。特に普段はその人と非常に近い関係であり、相手の軽率な態度に傷ついたというような場合には、この方法が効果的でしょう。相手と直接対決する必要もありません。[11]
    • 自分を傷つける家族と距離を置きたい場合は、「今は忙しくて無理だけど、近いうちに会おうね」と伝えてみましょう。
    • 少し冷静になったら、どんなに傷ついたかを相手に伝えることも考えてみましょう。相手に謝罪させ、将来的に同じようなことが起こるのを防ぐことができます。
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    どうしても会う必要がある場合は、中立地帯で会うようにする 何らかの理由で、家族との関係を完全に断ち切ることができず、どうしても会って話をしなくてはいけない場合は、公共の場所で会うようにしましょう。コーヒーショップや公園、レストランなど、双方が好きなタイミングで帰れるような場所で会うことを提案してみましょう。[12]
    • 祖母が35年住んでいる家で彼女と話し合いを持つとします。彼女は自分が優位に立っていると感じてしまい、あなたの思いはほとんど伝わらないでしょう。
    • 逆にあなたの家で話し合いをすると、安全な空間が侵害されたような気分になるでしょう。頼んでも相手がなかなか帰ってくれない場合は、特にそう感じるはずです。
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    面と向かって話をする時も、冷静さを保つ 自分を傷つける家族との関係を断つと決めたら、そのことを相手に伝えるために、話し合いの機会を持ちましょう。もう彼らの家を訪ねることはないこと、電話やその他の連絡手段での連絡もとれなくなることを伝えます。こうした話をする際は感情が爆発しがちなものですが、冷静さを保ち、このゴタゴタはすぐに過去のものになるという気持ちで臨みましょう。時間がある場合は、前もって話す内容を考えておくことで、冷静に話を進めやすくなるはずです。[13]
    • もう不健全な関係からは抜け出したいと考えていて、相手から何かきっかけとなるようなことをされた場合、話す内容を考える余裕はないかもしれません。とにかく距離を置きたいということをはっきり伝えてしまいましょう。
    • 伝え方の例:「私自身の心の平穏のために、あなたとはもう一緒にいないほうがいいと思うの」
    • 相手が怒って言い返してくるようなら、「言い争いはしたくないの。私たちは健全な関係だとは思えないから、今は少し距離を置きたい」と伝えます。そして、できるだけ早くその場を離れましょう。
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    伝え方をきちんと考えてからメールや手紙を送る 相手に自分の気持ちを伝えたくても、面と向かって思いを表現するのが難しいと感じる場合は、本当に言いたいことを書き出してみましょう。手紙やメールの中で、距離を置く時間を取るつもりであるときちんと伝えます。こちらが言っていないことを言ったと、相手が主張してきた場合に備えて、保管用のコピーを用意しておくとよいでしょう。[14]
    • 特に、家族があなたの言葉を捻じ曲げる、話の腰を折る、怒って身体的に危害を加えてくるといったことが過去にあった場合は、手紙やメールで伝えるのがよいでしょう。
    • 相手の何が悪かったのかをすべて正確に伝えるのか、「謝罪も何もなく、ひどい言葉で傷つけられるのはもう嫌です」など、大まかに伝えるだけにするのかは、自分で判断しましょう。
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    距離を置きたいということをストレートにはっきりと伝える 面と向かって話す場合も、手紙で伝える場合も、結論をうやむやなままにするのはよくありません。あなたが将来、その家族を許せるようになったとしても、彼らの方であなたはただ文句を言っているだけだと考えていたら、問題を真剣に受け止めてもらうことはできないでしょう。
    • 「会いたくないし、連絡も取りたくない」とはっきり言いましょう。子供がいる場合は、子供と家族が連絡を取れるかどうかの境界線を明確にしておきます。
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    自分や他人を操ろうとする相手の態度に注意する あなたに縁を切ると言われた家族は、話し合いの後に暴言を吐くかもしれません。また、あなたについての悪い噂を広めたり、他の家族があなたと話さないように仕向けたり、関係修復のためにあなたを操ろうとしたりすることもあります。こうした反応も事前に予想しておき、毅然とした態度をとり続けましょう。[15]
    • 家族は、縁を切るというあなたの決断を純粋に悲しむかもしれませんが、自分を不幸にする人の側にいてはいけません。
    専門家情報
    Adam Dorsay, PsyD

    Adam Dorsay, PsyD

    心理学者、TEDxスピーカー
    認定心理学者のアダム・ドーセイ博士は、カリフォルニア州サンノゼの個人クリニックにて、強い成功意欲や責任感を持つ大人を対象としたカウンセリングを行っています。相談者がストレスの軽減や不安感のコントロール、そして人間関係の改善を行い、幸せな生活を送れるよう、サポートを行っています。Facebook本部が運営するインターナショナルプログラム「Project Reciprocity」の共同制作者でもあり、2016年にTEDx talkの壇上で行った「男性と感情」についての講演は多くの人々により視聴されています。サンタクララ大学にてカウンセリング学の修士号を、2008年に臨床心理学の博士号を取得。
    Adam Dorsay, PsyD
    Adam Dorsay, PsyD
    心理学者、TEDxスピーカー

    相手と話す前に自分の境界線を明確にしておきましょう。 アダム・ドルセイ(心理学者):「特定の家族との関係が不健全な場合、何が良くて、何が絶対に嫌なのか、境界線はすでにはっきりしているはずです。絶対に嫌だと思っていることに同意するたびに、自分の一部が自分を攻撃し始めます。これにより自分の内と外で、同意と反発が繰り返される状態に陥ってしまうのです」

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パート 3 の 3:
前進する

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    信頼できる人に打ち明ける 自分を傷つける家族と縁を切ろうと動いている時には、悩みを打ち明けられる誰かが必要です。家族の中の誰かとなると、あなたとその家族の板挟みになっている可能性もあるので、親しい友人に話してみるのがよいでしょう。[16]
    • カウンセラーに話を聞いてもらうのもよいでしょう。不健全な家族関係によって、自尊心に長期的な影響が残る可能性があります。
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    自分に合ったセルフケアを実践する 人生から有害な人間関係を排除したら、その空いた部分を自分の好きな楽しい活動で埋めましょう。風呂にゆっくり浸かる、新しい趣味を始める、学校に戻るなど、人によってセルフケアの方法は違いますが、幸せな気持ちになれて、自信につながるようなことをするのが大切です。[17]
    • 自分の長所を認めましょう。家族から日常的に虐げられている場合には特に必要なことです。必要なら、自分の長所のリストを作って、毎日目にする場所に貼っておきましょう。
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    こうだったらいいなという思いに囚われない 他の幸せな家族を見たり、おかしな状態になる前の家族の姿を思い返したりして、辛くなることもあるでしょう。ただ、外から見たら完璧に見える家族でも、それなりに問題を抱えているものです。そのことを心に留めておき、自分の人生の良い点を見るようにしましょう。[18]
    • 例えば、子供たちとの関係が悪くても、教会などのコミュニティが強い支えになってくれるかもしれません。
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    今後の人間関係では健全な境界線を引く 家族は選べないかもしれませんが、一緒に過ごす人を選ぶことはできます。また、傷つけられても我慢する必要はありません。家族との経験から、他者のどんな態度なら受け入れられ、どんな態度なら受け入れられないのかという、自分の中の境界線に気づいたはずです。今後の人生では、そうした境界線をしっかりと引けるようになっていきましょう。[19]
    • 兄弟に変なあだ名で呼ばれ続けるのが本当に嫌になったら、我慢する必要は全くありません。すぐにやめさせましょう!
    • 将来同じような状況に陥った場合に備え、「もし~なら、~します」と自分に宣言しましょう。例:「誰かが私について何かデタラメを言ったら、黙って受け入れることはせず、すぐに声を上げます」
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    その気になったら、縁を切った家族との関係をゆっくりと修復していく 相手との関係を修復するかどうかを決めるのはあなたです。時間をかけて、最終的に自分の人生にその人を再び加えるかどうかを決めましょう。相手があなたと新しい健全な関係を築けることを証明するチャンスをあげるのです。
    • 再度連絡を取り合うようになったら、まず境界線を明確にしておきましょう。例:「私の体重について失礼なことを言われるのは我慢ならない。あなたがまた同じようなことを言ってくるようなら、また関係を断たなくてはいけないし、二度と元には戻れないからね」
    • 相手が元のような態度をとるようになったら、また距離を置きましょう。
    • 相手があなたをずっと虐げてきたような人であれば、関係を修復しない方がよいかもしれません。
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ポイント

  • 祝日のイベントや家族の集まりなどで、縁を切った家族と顔を合わせることもあるでしょう。彼らから話しかけようとしてくるかもしれませんが、話しかけられる前に立ち去るようにします。何か言ったほうがよい場合には、「今は私たちの関係について話すべきタイミングではない」などと言っておきましょう。

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このwikiHow記事について

Adam Dorsay, PsyD
共著者
心理学者、TEDxスピーカー
この記事の共著者 Adam Dorsay, PsyD. 認定心理学者のアダム・ドーセイ博士は、カリフォルニア州サンノゼの個人クリニックにて、強い成功意欲や責任感を持つ大人を対象としたカウンセリングを行っています。相談者がストレスの軽減や不安感のコントロール、そして人間関係の改善を行い、幸せな生活を送れるよう、サポートを行っています。Facebook本部が運営するインターナショナルプログラム「Project Reciprocity」の共同制作者でもあり、2016年にTEDx talkの壇上で行った「男性と感情」についての講演は多くの人々により視聴されています。サンタクララ大学にてカウンセリング学の修士号を、2008年に臨床心理学の博士号を取得。
カテゴリ: 家庭生活
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