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この記事の共著者 : Alan O. Khadavi, MD, FACAAI. アラン・O・カーダビヴィ医師はカリフォルニア州ロサンゼルス在住の認定アレルギー専門医及び小児アレルギー専門医です。ニューヨーク州立大学ストーニーブルック校にて生化学の学士号を、ニューヨーク州立大学ブルックリン校付属健康科学センターにて医学博士号を取得。同州のシュネイダー子供病院にて小児医学の臨床過程を終えた後、ロングアイランド大学病院にてアレルギー学と免疫学のフェロー課程を修了。成人及び小児アレルギー・免疫内科専門医の認定資格を保有。米国アレルギーぜんそく免疫医学会の会員、米国アレルギーぜんそく免疫学会の名誉会員であり、米国アレルギー・免疫学協会では指導医を務めています。名医ランキング誌Castle Connolly Top Doctors から2013年から7年連続で「最優秀医師賞」を、2013年と2014には「最も思いやりのある医師賞」を贈られました。
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冷たく乾燥した空気、アレルギー、風邪が原因で鼻をかみすぎると、粘膜が炎症を起こして鼻が痛くなります。また、鼻をかんだり拭いたりすると鼻の内部、周囲、デリケートな組織が傷ついて乾燥しひび割れることもあります。1~2週間で治る風邪やインフルエンザと比べると長く続くアレルギー性の鼻炎はとりわけ問題です。鼻水の原因にかかわらず、かみすぎて痛くなった鼻の症状を緩和する方法をいくつか紹介します。
ステップ
方法 1
方法 1 の 2:痛みやすり傷を緩和する
方法 1
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1鼻孔の周囲を保湿して症状を和らげます。ワセリンやドルマイシン軟膏などを塗りましょう。綿棒の先に少量つけて左右の鼻孔に塗ります。保湿すると乾燥を防げるうえ痛みも和らぎます。[1]
- ワセリンや軟膏がなければ、顔用の保湿ローションを使います。保湿作用は若干劣りますが、症状の緩和に少しは役立つでしょう。
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2ローション入りのティッシュペーパーを使いましょう。[2] 普通のティッシュペーパーより少し値が張りますが、高品質の保湿ティッシュペーパーは鼻の痛みを和らげるのに非常に役立ちます。ローションティシュや保湿ティシュと表示されているものを選びましょう。鼻をかんだ時のダメージが少なく、保湿作用で痛みが和らぎます。鼻をかんだ時にこすれないので、長期間鼻をかんでも痛くなりにくいでしょう。
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3濡らしたタオルで鼻を保湿します。ひどい鼻のこすれや出血がある場合は、温かいタオルをあてて早く痛みを和らげましょう。温水で濡らしたタオルを鼻にやさしく押し当てます。頭を後ろに反らせて、タオルが室温に冷めるまで鼻にあてておきましょう。この間は口で呼吸します。
- タオルで鼻を温めた後はすぐにワセリンや軟膏で保湿しましょう。
- 使ったタオルはすぐに処分または洗濯します。
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4鼻をかむ回数を減らします。鼻水や鼻詰まりは非常に不快なので、頻繁に鼻をかみたくなるかもしれません。難しいかもしれませんが、鼻をかむのを我慢しましょう。特に、家に一人でいるときは誰の目にも触れないので、どうしても必要な時にだけ鼻をかみましょう。鼻水が垂れたら、乾いたティッシュで鼻をかむのではなくそっと拭き取れば痛くなりません。
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5やさしく鼻をかみましょう。[3] 深く息を吸って思いっきり鼻をかむのではなく、やさしくかむと鼻がこすれにくいでしょう。片方の鼻孔からそっと鼻をかんで、もう1方も同じようにします。すっきりするまで左右交互に片方ずつかみましょう。
- 鼻水の粘張性を緩くしてから鼻をかみます。
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6アレルギーの場合は医師の診察を受けましょう。[4] アレルギー反応を抑える薬を医師が処方します。アレルギー注射やフルナーゼ点鼻液で鼻水の原因となるアレルギーを治療して鼻の痛みを緩和します。
- 経口充血除去剤を使うと粘液が乾きやすいので痛みが悪化することがあります。
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方法 2
方法 2 の 2:鼻詰まりを解消する
方法 2
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1鼻水の粘張性を緩くします。鼻水が流れるようにして鼻詰まりを解消する様々な方法があります。少し手間をかけて鼻水の粘張性を緩くすると、かんだ時に多くの鼻水を取り除けます。長い目で見れば、鼻をかむ回数が減るので鼻のこすれも和らぎます。これから紹介する鼻水の粘張性を緩くする方法を試してみましょう。鼻水が流れるようになったらすぐに鼻をかみましょう。
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2スチームサウナを利用します。スチームサウナを備えたスポーツジムの会員なら、スチームサウナで1日の疲れを癒すと同時に鼻詰まりも解消できます。スチームサウナを利用できない場合は、自宅の浴室で即席スチームサウナを作りましょう。シャワーから熱い湯を出したままドアを閉めて蒸気を閉じ込めます。鼻詰まりが解消して鼻水が流れるようになるまでその浴室で3~5分間過ごします。浴室から出る前に鼻をかみましょう。
- 単にシャワーを浴びた後に鼻をかんでも同じ効果があり、水の節約になります。
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3鼻梁を温めます。[5] タオルを濡らし電子レンジで温めます。やけどするほど熱くする必要はありません。電子レンジによって加熱時間は異なりますが、30秒加熱して足りなければ適度な温度になるまで15秒ずつ過熱を繰り返します。我慢できる程度の熱さに調節して、タオルが冷めるまで鼻にあてておきましょう。鼻の外側を温めるだけで鼻水が流れるようになるでしょう。
- 必要に応じて繰り返し、鼻を温めてから鼻をかみましょう。
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4生理食塩水で鼻をすすぎます。[6] 生理食塩水を鼻に注ぎます。ドラッグストアなどで鼻用生理食塩水スプレーを購入し、左右の鼻孔に2回ずつスプレーすると鼻水の粘張性が緩くなります。生理食塩水は自宅で簡単に作ることができます。
- 温水240mlに塩小さじ1/2杯を混ぜます。
- ドラッグストアやネットショップで点鼻用スプレーボトルを購入します。これを使って自家製生理用食塩水を鼻にスプレーしましょう。
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5ネティポットを使います。小さなティーポットのような形のネティポットで、片方の鼻孔に温水を流し込みもう1方の鼻孔から排出します。有害物質を取り除くため、少なくとも50°Cまで水を加熱し、熱すぎない温度まで冷ましてからネティポットに入れます。頭を左側に傾けて右の鼻孔にぬるま湯を注ぎます。頭を左側に傾けたままでいると、水は自然に左の鼻孔から排出されます。
- 水道水の処理が適切でない地域に住んでいる場合は、ネティポットを使うのはやめましょう。水道水中に寄生した稀なアメーバによる感染がいくつか報告されています。[7]
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61日を通して温かいお茶を飲みましょう。喉と鼻は近くでつながっているので温かいものを飲むと鼻も温まります。蒸気を吸い込むのと同じように、温かいものを飲むと鼻水の粘張性が緩みます。好みに応じてどんなお茶を飲んでもかまいませんが、風邪をひいている場合は治癒作用のあるハーブティーを飲みましょう。健康食品店などで風邪に効果のあるハーブティーを探してみましょう。ペパーミントティーやクローブティーは鼻水の粘張性を緩める作用のほか喉の痛みを和らげる効果もあります。[8]
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7健康状態に問題がなければ運動しましょう。[9] 風邪やインフルエンザの場合は横になって休息するべきですが、アレルギーで鼻をかみすぎている場合は運動しましょう。汗をかくくらい心拍数が上がると鼻がすっきりします。たとえ15分の運動でも効果がありますが、花粉症なら外でジョギングするのは控えるなど、アレルゲンを避けて運動しましょう。
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8辛い物を食べます。我慢できないほど辛い物を食べた時のことを思い出してみましょう。鼻水が出たのを覚えていますか?[10] 鼻水が流れると鼻をかみやすくなるでしょう。辛いサルサソース、唐辛子、スパイシーチキンウィングなどを食べて鼻水を出します。鼻水が湿って液状になったらすぐに鼻をかみましょう。
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9加湿器を使います。就寝中に加湿器を使って部屋の湿度を高く保ちます。ウォームミストは鼻詰まりの悪化につながる恐れがあるので、クールミスト設定で加湿器を使いましょう。理想的な湿度(45~50%)に設定して使います。[11]
- 卓上タイプの加湿器は容量2~3リットルで、毎日水を取り替える必要があります。3日に1回はタンクをしっかり洗いましょう。
- 取扱説明書に従ってフィルター(HEPAフィルターが最適です)を交換します。
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10副鼻腔をマッサージします。[12] 炎症した副鼻腔をマッサージすると鼻腔が開いて鼻をかみやすくなるかもしれません。ローズマリー、ペパーミント、ラベンダーオイルなどを使うとさらに効果が増します。ただし、オイルが目に入らないように注意しましょう。マッサージが終わったら温めたタオルで顔を拭きます。人差し指と中指を使って、円を描くようにやさしくマッサージします。マッサージする箇所は次の通りです。
- 額(前頭洞)
- 鼻梁とこめかみ(篩骨洞と蝶形骨洞)
- 目の下(上顎洞)
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注意事項
- 副鼻腔感染症を発症した場合、インフルエンザや風邪が1週間経っても改善しない場合は医療機関で診察を受けましょう。症状は、粘度の強い緑がかった鼻水、副鼻腔炎による頭痛です。
- きわめて稀ではありますが、鼻の下にワセリンを頻繁に塗りすぎると吸い込んで肺に入り、リポイド肺炎を起こす恐れがあります。頻繁に塗りすぎないように注意して、ワセリンだけではなく数種類の保湿剤を交互に使うようにします。
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出典
- ↑ http://www.vaseline.us/faq.html
- ↑ http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17610648
- ↑ http://www.wsj.com/articles/whats-the-best-way-to-blow-your-nose-1418663296
- ↑ http://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/allergies/in-depth/allergy-medications/art-20047403
- ↑ http://articles.mercola.com/sites/articles/archive/2012/03/12/cool-and-less-humid-air-decrease-nasal-congestion.aspx
- ↑ http://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/common-cold/in-depth/health-tip/art-20049170
- ↑ http://blogs.scientificamerican.com/guest-blog/a-brush-with-brain-eating-amoebas-and-saltwater-nose-genies/
- ↑ http://healthyeating.sfgate.com/tea-good-colds-sore-throat-2398.html
- ↑ http://www.cnn.com/2013/10/10/health/exercising-with-cold-flu/
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