よい物語を書く方法

共同執筆者 wikiHow編集チーム | 18 出典

この記事には:着想を得る執筆力を向上させる物語を膨らませる物語を修正する

人はみんな語り部です。でも、いざ良い物語を書こうとすると、例え豊かな想像力と溢れるほどのアイディアがあったとしても難しく感じるのではないでしょうか。ありきたりのものではなく独創的なものを書きたいものですね!良い物語を書くにはまず着想を得て、内容を掘り下げていき、完璧だと思えるまで何度も修正を加えて改良します。これらの手順を踏むことで良い短編小説を書くことができるはずです。

パート 1
着想を得る

  1. 1
    世の中や身の回りの出来事に目を向けましょう。良い短編小説、あるいは長編小説を書こうと思ったら、常に世間を注意深く観察してアイディアを探してみましょう。素敵な小説の題材になるものがすぐに見つかるはずです!物語の視点が偏らず、より多くの人が共感できるように、他の人の考え方や意見を参考にするのも大切です。小説を書くのに、必要以上の時間や労力を費やさないようにしましょう。色々なアイディアをまとめながら短編小説を書いていく方法を紹介します。[1]
    • 本を読みましょう。読書は役に立ちます。脳に良い影響を与えるうえに世間で認知されている本とはどういうものなのかがわかるでしょう。当然、世の中には数えきれない数の本がありますが、図書館へ行って自分に合ったものを探してみましょう。小説も人もみんなそれぞれ違います。読書をすることで、良い文章の書き出しや文体、発想を得ることができるかもしれません。語彙を増やすために、色々な種類のものを読みましょう。素晴らしい小説を書くために必要なことがわかってくるはずです。
    • 興味深い人の特徴を見つけましょう。植物に話しかける人や、毎朝ネコを散歩に連れていく人が近所にいるかもしれません。これがまさに周りの世界に目を向けるということです。変わり者の兄弟や姉妹はいませんか?その人をモデルにちょっとユニークな登場人物を書いても良いかもしれません。物語に生かせるかどうか、その人の日常を想像してみましょう。
    • 周りに注意を払いましょう。散歩に出かけ、公園のベンチに座って何か発見があるか観察をしてみましょう。排水路の横にバラの花束が落ちているのや、ベンチの上に真新しいスニーカーが置いてあるのを見つけるかもしれません。どうしてそこにあるのでしょうか?思い切り想像力を働かせてみましょう。
    • 人の話に耳を傾けましょう。何気なく聞こえてきた興味深い一言から、一気に小説を書きあげられるようなアイディアがひらめくかもしれません。「絶対だまされない」や「私の犬がいつも交際の邪魔をする」といった会話が聞こえてきたとしましょう。何か物語が思い浮かびますか?もちろんですよね!
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    「もしも~だったら」を想定してみましょう。短編小説を書き始めるのにもう一つの良い方法があります。身の回りを観察する際に、 現実世界だけではなく、もしこうだったらという可能性にも目を向けてみましょう。興味深い事を見たり聞いたりした時に「でも、もしこうだったら」や「もし違っていたらこの人はどうするのだろう」と想像してみましょう。一度この謎解きを始めたら、きっとやめられなくなるでしょう。[2][3]
    • 小説を書き始めた時に結末まで決まっている必要はありません。それどころか物語の展開が決まっていない方が色々な可能性が広がり、より印象的なものが書けるでしょう。
    • 「もしも~だったら」の想定は、現実的でも空想的でも構いません。「もし私の犬が人の言葉を話しはじめたら?」や「もし私の犬が、いつも必要以上に構ってくる隣の人に誘拐されたら?」などと想像してみましょう。
  3. 3
    経験を活かしましょう。フィクションに分類されている短編小説の多くが、実は実体験に基づいて書かれているのです。実際に自分や知っている人に起こった出来事をそのまま書くのはノンフィクション小説ですが、経験した事を元にして新しい物語を作っていくのは、フィクション小説を書く題材が何も思いつかない時などにとても役立つ執筆方法でしょう。[4][5]
    • よく「自分が知っている事を書きなさい」と言われます。行ったこともない場所の事をそこで生活するのはどんな感じだろうかなどと想像するよりも、農場で育ったのならばその経験を、画家になるために10年間海外で暮らしたことがあるのならばその体験を活かして書くべきだという考え方です。[6]
    • 「知っている事について知らない事を書きなさい」という作家もいます。これはつまり馴染みのある分野から始めて、徐々に気になる事やあまりよく知らない領域に挑戦してみるという事です。
    • 実際にあった事を書くのが得意な場合、そこに創作を加えることは難しいかもしれません。その場合は、何も言わずに急に引っ越していなくなってしまった幼馴染に何があったのか、子供の頃にあこがれていた観覧車のオペレーターがその後どうなったのかなど、心に引っかかっていた事に目を向けて書いてみましょう。
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    人から聞いた話に注意を向けましょう。素晴らしいフィクション小説の題材になりそうな友達や家族の話に常に目を光らせておきましょう。母親やおばあさんがいつも自分たちの子供時代の話を聞かせてくれるのならば、それについて書いてみましょう。違う時代や場所で育つのがどんなものなのか、想像しながら思いつく事をすべて書き出してみましょう。その時代についての知識が乏しいからといって避ける必要はありません。調べればよいのです。
    • 友達が「絶対に信じられないと思うけど、先週こんなことがあってね……」と話しだしたら、真剣に耳を傾けてみましょう。まさに短編小説の誕生の瞬間かもしれません。
    • 思いもよらないところで物語のアイディアが見つかることもあるでしょう。ラジオのDJが、自分の子供時代の話をほんの少しするのを聞いただけで、この人の人生はきっとこんな感じに違いないという思いに突然取りつかれてしまい妄想が止められなくなることがあります。
    • 人から聞いた話を「盗んで」フィクション小説の題材にしているという噂がたってしまうと、誰もあなたに話をしたがらなくなる可能性があるので気を付けましょう。
  5. 5
    場所から着想を得ましょう。場所に対するイメージや特別な思い入れから物語が浮かぶことがあります。どのような種類の話を書くか舞台設定から発想を得ることがあるでしょう。サイエンスフィクションは地下の実験室が、ホラーストーリーは荒れ果てた小屋が背景にぴったりかもしれません。息を吞むほど美しいビーチやベニスへの素敵な休暇旅行が舞台である必要はないでしょう。それよりも、もっと身近な日常の風景からアイディアをもらいましょう。子供の頃、毎年夏に遊びに行ったおばあさんのりんご園や、小学校や中学校、高校時代に遊んだ親友の家がどんな感じだったかを思い出してみましょう。
    • 場所について書くことで登場人物の個性を掘り下げたり、物語の新たな展開を生み出すことができるかもしれません。
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    執筆の練習をたくさんしましょう。文章を書く練習をすることは、作家の創造力や意外な所からのアイディアの見つけ方、「題材がない」と思った時でも諦めない力を養います。毎日10~15分間くらい、心の赴くままに文章を書いて執筆の手慣らしをしても良いですし、全く何も思いつかなくても1時間くらい書き続けるという練習も効果的でしょう。いくつかの参考にできそうな書く訓練の方法を紹介します。[7][8]
    • 「これはまだ誰にも話したことがありません」という一文から物語をはじめてみます。誰にも言っていない話がない場合は、「彼女は扉を閉めた。涙がとめどなく頬をつたった。彼は彼女をだましたのだろうか?」からはじめてみても良いでしょう。
    • 野原にある平凡な納屋の写真を見ます。それからこの風景を、たった今、人を殺した人の視点で説明してみましょう。今度は母親を亡くしたばかりの女の子の視点で同じことをしてみます。 登場人物の心理状態によって、同じものを見ても全く違って見えることがわかります。その人物の立場に立ってみましょう!
    • 10~15分間書きましょう。間違いを正すために書いたものを読み返します。
    • 大嫌いな人を題材に選んでみます。その人の視点から物語を書いてみましょう。読み手がなるべく共感できるようにします。これはあくまであなたが書く物語であることを忘れないようにしましょう!
    • 登場人物に予想外の行動をとらせましょう。親しみを感じる人物について書き、途中で意外な行動をとらせます。どんな展開になるか見てみましょう。話がより興味深いものになるはずです。
    • 口論の場面を書いてみましょう。二人の登場人物に、誰がゴミを出すのか、映画代はどっちが払うのかなどの本当に他愛もない事で口げんかをさせてみましょう。重要なのは、この口論はまるで別れ話か、あるいは一方的に相手に尽くしていることへの不満をぶつけているかのように、大袈裟で非常に深刻である事です。セリフを大いに活用しましょう。退屈なものにならにように気をつけます。
    • 人のしぐさを描き出してみましょう。隣り合わせで座っている二人の登場人物を、A4サイズノート1ページ分の言葉を使って描写してみましょう。セリフは一切使わず二人がお互いをどのように感じているかを読者に伝えます。
  7. 7
    他の人が書いた短編小説を読みましょう。短編執筆の達人になりたければできるだけたくさん読みましょう。古典と現代両方の傑作を読むことが短編小説を書く動機づけになります。執筆のための刺激を得られそうな古典と現代の短編小説をいくつか紹介します。
    • アントン・チェーホフの「犬を連れた奥さん」
    • エドガー・アラン・ポーの「アモンティリヤアドの酒樽」
    • アーネスト・ヘミングウェイの「こころ朗らかなれ、誰もみな」
    • ユードラ・ウェルティーの「踏みなれた一本道」
    • レイモンド・カーヴァーの「大聖堂」
    • アイザック・アシモフの「死せる過去」
    • レイ・ブラッドベリの「草原」
    • ティム・オブライエンの「本当の戦争の話をしよう」
    • アリス・マンローの「あなたは誰だと思いますか」
    • ジャメイカ・キンケイドの「少女」
    • ジョイス・キャロル・オーツの「これからどこへ行くの、いままでどこにいたの?」
    • ジュンパ・ラヒリの「停電の夜に」
    • ジュノ・ディアズの 「How to Date a Brown Girl, Black Girl, White Girl, or Halfie」
    • マロリー・ブラックマンの「雲じゃらしの時間」
    • フランツ・カフカの「変身」

パート 2
執筆力を向上させる

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    文章の書き方のレッスンを受けてみましょう。ライティングの授業は、良い本や文章を書くコツを学ぶのに最適でしょう。興味がある分野、または作文全般を教えているクラスを選びましょう。文章を書くといっても、子供のための童話から雑誌の記事まで様々なものがあります。
  2. 2
    人物や動物、身の回りの物や風景を描写する訓練をしましょう。喜怒哀楽や感情、行動を文章にする練習もしましょう。良い作家はこれらをとても独創的に表現することが得意です。身近にある物を描写する練習をしましょう。[9]
    • 紫のカーテンがあるとしましょう。どんな印象ですか?何を思い浮かべますか?部屋のどこにありますか?
    • 説明をし過ぎると物語が退屈になってしまうので気をつけましょう。読者に伝えたい情景をシンプルに描くようにします。
  3. 3
    どうすれば魅力的な物語が書けるかに着目しましょう。興味や好奇心をそそられない文章には誰も魅力を感じません。斬新な言葉を使ってみましょう。辞書に目を通して気になる言葉を見つけてみます。お気に入りの番組に耳を傾けるのも良いでしょう。 楽しみながら読み手の心をつかむ文章を書きましょう。一番大切なことは、読者の興味を引きもっと先が読みたいと思わせることです。
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    正しい文法を心掛けましょう。読み手に内容がきちんと伝わることが大切です。正式な小説を書きたいのであれば、わかりづらい流行り言葉や若者言葉は避けて、なるべく洗練された言葉を使い、誤字脱字がないようにしましょう。ただし登場人物が砕けた言葉遣いをする設定の場合は、その人物の言葉や気持ちを正確に描くために、セリフとしてその表現を用います。
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    気持ちを込めて書きましょう。執筆が心から好きなのであれば、本当に面白いと思う物語を伝えることで読者と感動を共有しましょう。自分の好きな事や考えを書くのが小説にとって重要です。真の思いを文章にする練習をしましょう。
    • 執筆力の向上に役立つ建設的な批評には耳を傾けましょう。ただの嫌がらせやねたみからくる批判の場合もあります。慣れてくると徐々にその違いがわかるようになります。

パート 3
物語を膨らませる

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    視点をはっきりさせましょう。ほとんどの短編小説は一人称、二人称あるいは三人称で書かれています。 ひとたび物語を書きはじめたら、同じ視点から描き続けるようにしましょう。どのような書き方になるのか、3種類の視点をそれぞれみていきます。[10]
    • 一人称:一人称は、「私」である登場人物の視点から直接語られます。「私はこれをまだ誰にも話したことがない」は一人称で書かれた例文です。これは登場人物の考え方や見方を直接的に伝えるには最適ですが、その人物の視点があまりにも限定的だと、内容が乏しく客観性がなくなる可能性があります。一人称は初心者にとっては一番書きやすい方法でしょう。
    • 三人称:三人称は登場人物が「彼」や「彼女」として書かれ、「彼は疲れていた」のように外側からの視点になります。作者は登場人物の気持ちになって書くことも、もっと客観的に描くこともできます。
    • 二人称: 二人称は読者に「あなた」と直接語りかけます。例えば「あなたはオフィスに入っていくところです」のような感じです。これは読み手の興味をそそるのに良い方法ですが、大袈裟になることがあるので注意が必要です。
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    話の筋や構想を練りましょう。どんな短編にも 読者の心をつかみ、次に何が起こるのだろうと思わせる筋書きがなければなりません。これは必ずしもカーチェイスや殺人の場面が必要という意味ではなく、二人の登場人物がコーヒーを飲みながら会話をしているだけの設定でも、読者に次の展開を気にさせることができます。小説によってそれぞれ異なりますが、いくつかの基本的な構成をみてみましょう。[11]
    • 事の起こりと解説:短編小説のはじまりにくることが多く、読者に主な登場人物や物語の背景、軸となる問題などを提示します。いきなりクライマックス部分からはじまり、時間をさかのぼりながら何が起きたのかを探っていくような構成の小説もあります。
    • 葛藤:「物語には、この後どうなるのだろうと思わせる要素が必要」で、それがなければどんなに美しい言葉が連なっていても、読者は読み続ける意欲がなくなってしまうでしょう。小説には葛藤や緊張する場面が必要で、それは二人の男性が一人の女性をめぐって争うような話でも、友達がパーティーに招待してくれるのか気になってしょうがない女の子の話でも良いのです。葛藤そのものの内容が重要なのではなく、次にどうなるのか読者が気になることが大切なのです。
    • 結論:問題が解決または検討された後に物語は終盤へと向かいます。小説はめでたしめでたしのような都合の良い結末ではないことが多いでしょう。読み手の解釈に任せるような言葉や場面で終わることがよくあります。物語が明確に「おわり」になってしまうと、作品の謎や魅力が半減してしまうでしょう。
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    登場人物を掘り下げましょう。根っからの正直者やとてもいい人などの理想的な登場人物ではなくても、物語の中には読者が共感できたり、応援したくなる人物が必ず必要です。登場人物の特徴の描き方にはたくさんの方法があり、どれが正解でどれが間違いということはありません。読み手の印象に残る登場人物の書き方をいくつか紹介します。[12][13]
    • 登場人物の言葉を描写しましょう。よくできたセリフは、それが登場人物の本当に考えていることと違う場合などに、その人物の本当の思惑は何かに注目させることができます。
    • 登場人物の行動を描写しましょう。その人物は目覚ましをかけなくても毎朝6時に起きるようなタイプでしょうか、それとも繰り返し鳴る目覚まし時計を、何度も止めながらずっとベッドから出ないようなタイプでしょうか?はじめは大して重要ではなく思われるような、どんな小さな行動も登場人物を描写するのに役立ちます。
    • 外見を描きましょう。その登場人物はスーパーへ買い物に行くにもオシャレをするようなタイプでしょうか、あるいは、深い悲しみに打ちひしがれた時に、不気味な笑顔をみせるような人でしょうか?登場人物の外見は内面を見抜く助けになります。
    • 他の人物とのかかわりを描きましょう。その登場人物は極端に内向的でしょうか、あるいは周りの人が口を開くのを恐れるくらい威圧的な人物でしょうか?その人物は自分の母親がウェイトレスだったことからウェイターには優しい人でしょうか?また、いつもウェイトレスに意地悪く当たる人は、ウェイトレスに振られた経験があるからか、あるいは単に機嫌が悪いからでしょうか?登場人物の世間とのかかわり方で、その人物のことがさらにわかります。
  4. 4
    より良いセリフを書きましょう。セリフとはカギカッコの中に書かれた登場人物の話す言葉です。セリフを使うと登場人物が話す内容、口に出さないようにする内容の両面からその人物像をより深く描けます。奇妙だったり無理がある言い回しは避け、実際に会話で使われる表現を心がけましょう。声に出してセリフを読んで、話し言葉として違和感がないかどうか確かめましょう。[14]
    • 二人の登場人物の間で交わされる会話はその関係性を探る重要なカギになります。
    • あえて言葉にしないという部分にも注目しましょう。例えば幼い男の子が、父親が野球の試合を見に来なかったことに大きなショックを受けたにもかかわらず、次に会った時に「仕事はどうだった?」と何事も無かったかのように平静を装ったセリフを言えば、その子に関する色々なことが見えてくるでしょう。
    • 「メアリーが言いました」の代わりに「メアリーは述べました」のような固い表現でセリフを導入するのは避けましょう。
  5. 5
    物語の舞台となる場所(背景)を決めましょう。短編小説における背景はとても重要な場合と、物語の展開とはほとんど関係がない場合があります。例えば内容とは関係のない一般的な家が舞台となるのであれば、それはそれだけのことでしょう。しかし登場人物の愛人が 、彼が妻と生活している家に押し入ったという展開ならば、その家の詳細を描くことで彼と妻の生活感を浮き彫りにすることができ、それを目の当たりにした愛人の心境も描けます。背景の重要さを決め、必要に応じてイメージを膨らませましょう。
    • 牛がたくさんいるような田舎や、ごく普通の高校が舞台で、物語にとってさほど重要ではないとしても、読み手が疑問に思わないように出来事がどこで起こっているのかは伝えるようにしましょう。
    • 時代設定も背景のひとつと言えるでしょう。1960年代が舞台なら、読み手が物語の途中まで現代の話だと思って読んでしまうようなことがないようにヒントを与えるか、はっきり時代設定を伝えましょう。
  6. 6
    作者の声(考え)を表現しましょう。著書の中での声というのは、誰のものかはっきりしている文字になった特殊な言葉なのです。その言葉には誰にも真似できない特徴やリズム、抑揚があるはずです。初心者のときに自分の好きな作家の真似をして書くのはよくあることです。でも短編小説家として成長していきたいのであれば、自分の考えや思いを表現する特別な方法を見つけましょう。[15]
    • 声は登場人物が話す言葉というだけではなく、作者の思いを反映したものでもあります。短編小説の中に書かれているすべての言葉は、作者の声、つまり考えを表現するのに役立ちます。
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    短編小説を書く時の落とし穴に気を付けましょう。執筆のためのいくつかのコツはありますが、何をするのが良くて何が悪いのかというはっきりとした決まりはありません。それでもなるべく短編執筆を成功させるために、よくある失敗を避けましょう。短編小説をより良くするために気をつけることを紹介します。
    • 「情報過多」を避けましょう。物語の冒頭で読者にとって「必要」 だと思われる情報をすべて言ってしまわないように注意します。まだ何も起こっていないのに登場人物やその行動について3ページも説明されたら、読み手はうんざりしてしまいます。[16]
    • 奇をてらった結末は避けましょう。実はそれは夢だった、終始エイリアンの視点で語られていたなどの結末を期待する人はあまりいないでしょう。オー・ヘンリーの作品はこのような結末で有名ですが、今ではありきたりに思われます。
    • 簡潔さを心掛けましょう。華やかで大袈裟な言葉遣いで書けば短編小説はすばらしいものになると思われがちです。華麗な宮廷が舞台の上流社会についての小説であればそれも合うかもしれませんが、多くの設定の場合短く簡潔な言葉遣いにしておくのが無難です。
    • セリフで物語の解説をするのは避けましょう。読者にはセリフではなくナレーションなどで基本的な情報を伝えます。登場人物の悩みや人間関係などの情報をもっと詳しくセリフによって表現するのは構いませんが、物語の中の「事実」の描写には用いないようにしましょう。例えば「サム、あなたはもう20歳だけど、まだハーバード大学の2年生なのよね」のような、登場人物が当然知っている内容のセリフは不自然でしょう。
    • 主題をはっきりさせましょう。どの読者も読んでいる間と読み終えた後に「何が論点だったか?」という質問に答えられなければなりません。物語を読み終えた人が作者の伝えたかったか事がわからなければその作品は失敗です。

パート 4
物語を修正する

  1. 1
    しばらく置いてから読み返しましょう。1日でもよいので物語から離れてみます。その後書き手としてではなく読み手として気分を一新して読んでみましょう。読者としてどの文がわかりづらく不必要に思えますか?どんな情報がもう少し欲しいでしょうか?どのターニングポイント(プロットポイント)がわざとらしかったり、わかりづらいですか?自分の作品を客観的に読んで、どんな修正が必要か別の視点からみてみましょう。[17]
    • 物語を別の視点から読むためには、パソコンで入力したものを印刷して読んでみるのも良い方法でしょう。
    • 物語を改良したいのに完全に行き詰まってしまったような時は、1、2か月放置してみましょう。この期間で驚くほど客観的に自分の作品を見直すことができるようになります。
    • 作品から少しの間離れるのは良いことですが、あまりにも長く放置しておくと作品への情熱が薄れてきてしまうので気をつけましょう。
  2. 2
    感想を聞きましょう。作品を世の中に発表する準備ができたら、まずは近しい友達や作家仲間、国語の先生などに読んでもらいましょう。小説が完全に仕上がる前や批評を受ける心構えができていない時は意見を聞くのは待ちましょう。同じように小説を書くことに情熱をそそいでいる仲間と執筆の勉強会に参加するのも、改めて自分の作品を見直すのに役立つでしょう。
    • 感想を役立てるには他の人の意見を受け入れる心構えが必要です。自分が世界一の作家だと思っていたら周りの意見には耳を貸さないでしょう。
    • 物語に合う読者層を選びましょう。作品がサイエンスフィクションなのに、その分野を全く読んだことがない作家仲間に感想を求めても意味がないでしょう。
  3. 3
    色々な技を使って物語を修正しましょう。物語を見直すたくさんの方法がありますが、それは初稿がどのようなもので、どのくらい手を加えなければならないかによります。満足のいく仕上がりまで10回以上書き直すことがよくありますので、修正箇所が多くても作品の「全て」を書き直さなければと落ち込む必要はありません。作品の手直しの際に次の事を念頭に置きましょう。[18]
    • 視点の変更は必要でしょうか。一人称で描くのが一番よいとはじめは思っていても、読み返してみると三人称がその物語を伝えるには最適だと気がつくかもしれません。
    • くどい言い回しを削除しましょう。だいたいの目安として、例えば約10ページの物語が完成したとしたら400文字は削除できるでしょう。いかにたくさん余分な言葉を使っていたかに驚くはずです。
    • 曖昧さをなくしましょう。自分が書いたものではなかったとしても、内容を完全に把握できるかどうか見直してみましょう。作者にとっては明白な構成も読者にとっては全く理解できないかもしれません。
    • 感情や音などが描かれているようにしましょう。五感で感じるものが物語に息を吹き込みます。そもそも感情が描かれていない物語などないでしょう。
    • 必要であれば下調べをしましょう。1960年代のニューヨークのウェスト・ヴィレッジが舞台で、思いのほかその時代や場所の知識がないと気がついたら、説得力のある物語を書くためにもそれについてよく調べましょう。
    • 諦めずに書き続けましょう。挫折しそうになったら、初稿が完璧なことなどまずなく第2草案、第3草案あるいは第4草案くらいまで書くと素晴らしい物語を書ける可能性が見えてくることを思い出しましょう。

ポイント

  • どんな主人公を描きたいのか決めましょう。内向的なタイプの子にその子が絶対に言わないようなカッコをつけたセリフを書いたりしないように気をつけます。自分のことのように登場人物を理解しましょう。登場人物の目線で一日過ごしてみるのも良い方法です。
  • 他の人の書いたものに影響を受けやすい場合は、あまり色々読み過ぎないようにしましょう。よく知っている本だけを参考にしてその作者がどのように登場人物や構成、結末を膨らませているのかを研究します。でも型にとらわれ過ぎないように気をつけなければなりません。
  • 登場人物を作り上げる時に、その人物はずっと同じ年齢にとどまっているわけではなく成長するにしたがって気分や性格も変わり、不安定で動揺しやすくなったりすることを覚えておきましょう。登場人物は自分が共感を持ちやすい年代にします。
  • セリフの導入(「アンドリューは言った」や「モリーはささやきました」など)はなるべく使わないようにしましょう。話者が誰なのかをどのくらい説明すればよいか悩む場合は、それぞれの登場人物に特徴のある話し方をさせたり、その状況に合ったセリフを書きます。人は話す時でも動いています。色々な事がその周りで起こっています。文脈を手がかりにして誰が話しているのかをわかるようにしましょう。(読者が混乱してしまうのは一番よくないので)どうしても「~が言いました」という説明が必要な場合は仕方ありませんが、その場面を本当に上手く描写することができれば、導入部分は必要ないことがわかるでしょう。はっきりしないしゃべり方や訛り、高圧的な口調、服従的な口調、早口などの特徴を用いて、話し方で人物を表現できます。方言には気を使いましょう。どうしても使用するのであれば正確に用います。登場人物をよく理解していればその人物がどんな話し方や表現をするのか、また逆にどんなことを絶対言わないのかわかるはずです。
  • 感覚を表現する言葉を使いましょう。これは読者を物語に引き込むカギになります。読み手が物語の場所を「見る、匂う、そして聞く」ことができるよういしましょう。まさに言葉で絵を描くわけですが、説明が多過ぎて内容を退屈にしてしまうよりは、ある程度読み手の想像に任せたいものです。 現代のマルセル・プルーストになれるような才能でもない限り、木についている葉っぱを一枚ずつ説明していくようなことは話がダラダラと間延びしてしまうだけなので避けましょう。
  • 登場人物(どんな人物で、どんな雰囲気で、何を望んでいて、何を恐れているのか)、設定(時代、場所)、葛藤(人と人、人と社会、人と運命)についてじっくりよく考えましょう。これらの要素が物語を面白くするのです。
  • 次の展開をどうすればよいかわからない時は
    • 頭に思い浮かんだことを何でも書いてみましょう。最終的に調子が戻って良いアイディアが見つかれば、その時に編集したり書き直せばよいのです。
    • 休憩しましょう。散歩に行ったり、刺激を受けるような音楽を聞いたり、いつもと違う場所へバスで出かけたり、たとえわずかでも執筆から離れるために日常の雑務をこなしたりしてみます。しばらく時間をあけてからまた書きはじめます。そのうち色々とひらめいてくるでしょう。たまに休息をとることでアイディアがはっきりとしてくるのです。イライラするのは良くありません。一度で書き上げようとすると疲れてしまい、物語を書く意欲がなくなってしまいます。その時の調子にもよりますが約30分ごとに休息をとるのが理想的です。完全に思考が停止するまでどのくらい書けるかは人にもよりますが、そうなるまで続けるのは避け、作品にとっても作者の活力のためにもほど良く休憩しましょう。
    • 書いていて行き詰った経験がきっとあるでしょう。話の筋は自分が思っている通りに進んでいるか?書いている場面は必要か?(頭の中で思っている事を)実際に変更して試してみましょう。
    • 頭をフル回転させます。言葉の遊びをするために気になる(名詞、動詞、形容詞、副詞などの)語彙を見つけましょう。ひとつひとつの言葉を小さな紙に書きます。たくさんたまったら紙を箱に入れてその中から5枚選びます。その言葉を使ってまとまりのある文をひとつかふたつ作りましょう。だんだんアイディアが集まってくるでしょう。
  • ひとつの小説を書く前にたくさんの本を読みましょう。世界中の作家の中からあなたの興味をそそる作品を読み、その世界をじっくりと旅してみましょう。自分の物語に関係のある著書を選ぶようにし、作者がどのような手法で読者を途中で飽きさせないようにしているのか書き留めてみましょう。奥が深くワクワクする小説を書きたければ、J・K・ローリングの本が参考になります。どのような表現方法がそれぞれの本に合うのか、その本の何があなたを夢中にさせるのか考えてみます。登場人物の内面が詳しく描かれていますか?著者は感覚を表現する言語を使っていますか?このようなことを参考にしつつ自分独自の表現方法も保ちましょう。
  • いつもメモ帳を持ち歩き、アイディアが浮かんだら書き留められるようにしましょう。時間に余裕があればメモ帳を取り出して、はじめに頭に浮かんだ事柄を書いてみましょう。
  • 物語を書き上げてすぐに編集にとりかかると間違いや不自然な展開などに気づきにくいので避けるようにします。数日置いて新鮮な気持ちで物語を見直しましょう。
  • 物語は主人公を中心に描かれますが、その友達など周りの登場人物についても描写します。主人公にスポットライトは必要ですが、時には他の登場人物にも光を当てましょう!
  • 登場人物のセリフは興味深いものを考えましょう。どの人も話し方に特徴があり、それによって誰なのかわかることがよくあります。セリフは物語に面白味を加えますが、不自然だったり大袈裟だと意味がありません。外出をした際に周りに聞き耳を立ててみると、人々がいかに様々な事柄について個性的な話し方をしているかに感動するでしょう。年配の女性の話し方は、子供や兵士、ガムを噛みながら話す生意気なティーンエージャーとは違います。このような違いや多様性をすべて考慮すれば、素晴らしいセリフが書けるでしょう。

注意事項

  • 書いている途中で編集をしないようにしましょう。執筆のスピードが遅くなります。かわりにできるだけこまめに休憩をはさみ見直すようにします。
  • 自分の小説を面白くするために盗作をするようなことは決して行ってはいけません。執筆は時間がかかるものなので辛抱強く取り組みましょう!
  • 物語をダラダラと引き延ばさないようにしましょう。主題からはずれないようにします。物語を理解し興味を持つのに必要なだけの情報を書きましょう。
  • 文節の長さに変化を持たせましょう。
  • 大袈裟で現実離れした表現を使い過ぎないようにしましょう。素人がコンピューターを使って書いたような不自然さを避けるのと同時に、退屈で普通過ぎる言葉ばかりになるのも気をつけなければなりません。
  • 長々と情景を描くのは行き詰まる「もと」です。
  • 家族などのようによく知っている人たちのことを詳しく描くのが簡単で自然でしょう。 登場人物の悪い面を書く場合は、そのモデルとなっている人物に不愉快な思いをさせないために、誰の事を書いているかわからないようにするか、相手に前もって内容を知らせるなどの配慮が必要です。
  • スランプに陥るのはごく当たり前のことです。焦るかもしれませんが休憩をとって頭を切り替え、諦めないようにしましょう!B・I・C「Bum In Chair (椅子に座り、キーボードを打つ)」という言葉を忘れずにがんばり続ける、これがすべてなのです。

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この記事は、経験豊富なwikiHowの編集者と調査員から成るチームによって執筆されています。調査員チームは内容の正確性と網羅性を確認しています。

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