イースト菌感染症(膣カンジダ症)を治療する方法

3 方法:感染を診断する投薬治療をする家庭でできる治療法

イースト菌感染症のうち、膣カンジダ症は一般的に女性に多く見られる疾病です。イーストは真菌であり、膣にも多少生息しています。膣内イースト菌感染症(膣カンジダ症)は膣内でカンジダ菌が増え過ぎた際に発症します。[1]その症状は気になる程度から耐えられない程度まで幅がありますが、多くの場合、カンジダ症の治療は難しいものではありません。痛み、ひりつき、かゆみ、発疹、灼熱感などの症状に注意しましょう。

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感染を診断する

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    症状を確認する カンジダ症の可能性を示す症状はいくつかあります。最も一般的な症状には以下のものがあります。[2]
    • かゆみ、ひりひりする痛み、膣部の全体的な不快感
    • 排尿時、性交時の痛みや灼熱感
    • カッテージチーズのような白く濃いおりもの(この症状が現れない患者もいます)
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    感染の可能性について考える 自分がカンジダ症かどうか判断できない場合は、カンジダ症の最もよくある原因について思い当たる節がないか考えてみましょう。
    • 抗生剤:数日間抗生剤を服用した後にカンジダ症を発症する女性は少なくありません。[3]抗生剤は、人体に棲み、カンジダ菌(カンジダ菌感染の原因となる)の増え過ぎを防ぐ善玉菌も殺してしまいます。[4]最近抗生剤を服用していて、膣の灼熱感やかゆみがある人は、カンジダ症かもしれません。
    • 月経:月経周期付近は最もカンジダ症を発症する可能性が高い時期です。そのため、上記のような症状があり、生理が近ければ、カンジダ症を発症している可能性があります。[5]
    • 避妊ピル:低用量ピルや1度きりの「アフターピル」を服用するとホルモンレベルが変化します。そのせいでカンジダ症を発症することがあります。[6]
    • 既往症:HIVや糖尿病などの疾病によりカンジダ症が起こることがあります。[7]
    • 妊娠:妊娠に伴うホルモンの変化により、妊娠中はカンジダ症が起こる可能性が高い時期です。[8]
    • 全般的な健康状態:病気、肥満、睡眠不足、ストレスなどが原因でカンジダ症が起こることもあります。 [9]
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    家庭用のpH試験紙を購入する 妊娠中であれば、検診の際にカンジダ症かどうかを診断する検査を受けられます。正常な膣はpHが約4で弱酸性です。検査に際しては、使用上の注意を守りましょう。[10]
    • pH検査をするには、試験紙を膣壁に数秒間当てます。それから、試験紙の色を付属の色見本の表と見比べます。試験紙と同じ色の見本に表示された数字が、膣のpH度を表します。[11]
    • 検査値が4以上であれば、医師の診察を受けた方が良いでしょう。pH検査はカンジダ症を表すものではありませんが、 別の感染症を示す可能性があります。[12]
    • 検査値が4以下の場合は、おそらく(必ずではありません)カンジダ症と考えられます。
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    医師の診察を受け診断を確認する 今までにカンジダ症にかかったことがない人や診断に確信が持てない人は、婦人科を受診しましょう。膣の簡単な診察と、綿棒でおりもののサンプルを採取し、顕微鏡で観察して菌体を検出する鏡研が行われます。これは膣垢検査と呼ばれます。さらに、それ以外の疾病の可能性を除外するための検査が行われるかもしれません。 [13]
    • カンジダ症は女性に大変多い病気ですが、正確に自己診断するのは容易ではありません。カンジダ菌の感染歴がある女性のうち、自分の症状からカンジダ症であると正しく診断ができた人はわずか35%に留まるという研究結果が報告されています。[14][15]よくカンジダ症と間違われるものには、突発性ヘルペスや洗濯洗剤に対するアレルギー反応があります。
    • 異常なおりものや陰部の不快感の原因には、細菌性膣炎やトリコモナス症など、カンジダ菌以外の原因もあることを覚えておきましょう。例えば、カンジダ症の症状は、その多くが性感染症(STD)の症状と非常によく似ています。[16]カンジダ症を繰り返し起こす人は、培養検査でカンジダ・アルピカンス種以外のカンジダ菌が感染していないかどうかを調べる必要があります。
    • 妊娠中の女性は、医師の診察を受けてからカンジダ症の治療を行いましょう。[17]

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投薬治療をする

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    自己治療には注意する 自己治療をする場合は、自己診断に絶対的な自信がある場合のみに留めましょう。ただし、カンジダ症の病歴がある女性ですら、自己診断を誤る人が多いということを必ず頭に入れておきましょう。ごくわずかでも疑わしく思う点があれば、医師の診察を受けましょう。
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    処方薬の経口投与を受ける 単回投与の経口薬、抗真菌薬フルコナゾール(ジフルカン)を処方される場合があります。[18][19] 12~24時間で効果が表れるでしょう。
    • カンジダ症にはフルコナゾールが最も早く、最大の効果を発揮します。症状がひどい場合は直ちに受診し、フルコナゾールが自分に合うかどうかを確認しましょう。
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    局所治療をする 最も一般的なのが局所治療です。局所治療は市販薬でも処方薬でも行えます。抗真菌剤のクリーム、軟膏、膣に挿入(もしくは塗布)する膣坐薬があります。市販の抗真菌剤クリームや軟膏は大抵の薬局、ドラッグストア、スーパーで購入できます。使用法がわからない場合は薬剤師に聞くと教えてもらえます。[20][21]
    • この治療に使われる薬剤はアゾール系抗真菌剤と呼ばれ、クロトリマゾール(エンペシド)、 ブトコナゾール、ミコナゾール硝酸塩(フロリード)、チオコナゾール(新ストレイタスU)、などがあります。それぞれに使用期間が異なり(例:単回使用、1~3日間使用など)、好きなものを選べます。購入前に医師や薬剤師に相談し、自分に最も合った薬剤を選びましょう。[22]
    • 製品に入っている使用上の注意を必ずよく読みましょう。注意書きにはクリームの塗り方や膣坐薬の使用方法が書かれているため、その指示に従うことが大切です。どうしたらよいかわからない場合は、医師や薬剤師の指示を仰ぎましょう。
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    治療は完全に最後まで行う 症状がなくなったとしても、治療を途中で中止してはいけません。使用上の注意に記載された期間は服用・塗布を続けましょう。[23]
    • 市販薬での治療を始めて2,3日で効果が表れない場合は、医療機関を受診し、別の治療について話しましょう。
    • 抗真菌剤のクリームや膣坐薬を使う場合は、コンドームの使用に注意しましょう。こういった薬剤に含まれる油分により、コンドームのラテックスが弱くなることがあります。 [24][25]
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    治療は感染症によって異なることに注意する 軽度のカンジダ症であれば数日で治りますが、さらに重度の感染症では治療の効果が表れるまでにさらに時間がかかります。最長で2週間服用する薬を処方されることもあります。
    • 繰り返し感染症が起こる場合も、医師に相談が必要です。ホルモンの乱れからくる症状であったり、食生活の改善が必要な場合もあります。
    • カンジダ菌のレベルを抑制するためのジフルカンなどの薬剤(フルコナゾール)を処方される場合があります。これは週に1,2回、最長6か月まで服用します。また、経口薬の代わりに、週に一度クロトリマゾールの膣錠を使用することもあります。[26]

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家庭でできる治療法

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    100%のクランベリージュースを飲む クランベリージュースはカンジダ症および尿路感染症の治療と予防に使われます。[27]必ず100%のクランベリージュースを選びましょう。100%以外のジュースには糖分が含まれるため、症状が悪化してしまいます。
    • また、クランベリーサプリメントの錠剤を購入しても良いでしょう。[28]
    • カンジダ症かもしれないと思った時に、非常にマイルドな治療法として、クランベリーは特に有効です。家にあれば、他の治療の補助として摂取すると効果が期待できるかもしれません。[29]
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    プレーンヨーグルトを食べる・使う ヨーグルトを食べるか、患部に塗布します。 針のついていない注射器で挿入するか、もしくはプラスチックのタンポンアプリケーターに入れ、冷凍して膣内に直接挿入することもできます。[30]これは、ヨーグルトに含まれる生きて増殖する菌(アシドフィルス菌)の働きで、膣部のバクテリアレベルを元の健康な状態に戻す方法です。[31]
    • ちなみに、乳酸菌を含むヨーグルトを食べて効果があったという女性はいますが、この方法は今のところ科学的には証明されていません。 [32][33]ヨーグルトを食べる、直接塗るという治療にはほとんど、あるいはまったく効果がないとする研究も複数報告されています。[34]
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    プロバイオティクスを摂取する プロバイオティクスとしてよく知られる、アシドフィルス菌を含むサプリメントを摂取してみましょう。スーパー、ドラッグストア、健康食品を扱う店などで大抵販売されています。カンジダ症の治療にプロバイオティクスの坐薬を使う女性もいますが、その効果には様々な研究結果があり、今後の調査が必要です。[35]
    • 一般的に、プロバイオティクスは元々体に棲む善玉菌なので、安全だと言えます。さらに、プロバイオティクスには発酵食品や飲料、発酵乳として長年使われてきたものもあります。 しかし、高齢者や子供など、免疫系が弱い人に対するプロバイオティクスの安全性に関しては、さらなる研究が必要です。
    • プロバイオティクスを膣部に塗布、挿入する場合は、「必ず」事前に医師に相談しましょう。医療者の多くは直接塗布よりも経口摂取を推奨しています。
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    糖分とカフェインの摂取を控える チョコレート、キャンディー、フルーツ果汁でさえ血糖値スパイクを引き起こし、それがカンジダ菌の増殖を促進します。また、カフェインも血糖値スパイクを加速させ、糖分の悪影響をさらに強化します。[36]
    • カンジダ症が何度も再発するようであれば、普段日常的に摂取している糖分とカフェインの摂取量を減らすことを検討しましょう。
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    衣類に注意する きついタイトフィットのパンツは避け、綿の下着をつけて陰部が「呼吸」でき、蒸れないようにします。カンジダ菌は温かく、湿気の多い環境を好みます。そのため、カンジダ菌の増殖を抑えるように、乾燥した、通気性の良い状態に陰部を保てる衣類を身につけましょう。[37]
    • 下着は毎日交換し、ルーズフィットのパンツ、短パン、もしくはスカートを着用しましょう。[38]
    • 湿った衣類は(水着やトレーニングウェアなども)なるべく早急に取り換えましょう。 [39]
    • カンジダ菌は温かく湿った場所を好むため、湯船につかることや非常に熱いシャワーは避けましょう。 [40]
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    アルカセルツァーを使う アルカセルツァーは胃痛、二日酔い、筋肉痛の緩和薬であり、カンジダ症の治療薬ではありませんが、それに含まれるクエン酸は初期のカンジダ症を治すことができます。
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    アップルサイダービネガーを使う[要出典] アップルサイダービネガーを蒸留水で希釈し、膣洗浄機に入れて使うと、カンジダ症の緩和、もしくは治療の効果も期待できます。この混合液を一日に1,2回、膣洗浄液として使います。また、アップルサイダービネガーを綿球で直接陰部に塗布すると、炎症を抑え、かゆみを緩和できます。
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    ココナツオイルを使う 膣カンジダを患った場合、ココナツオイルは非常に良い治療薬になります。定期的に(最低一日2回)膣周辺に塗ると、ココナツオイルがカンジダ菌を殺菌し、炎症を完全に抑えます。[41]
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    ニンニクを使う[要出典] ニンニクもまた、カンジダ症の効果的な治療薬になります。一片のニンニクを二つに割り、膣部に挿入し、一晩おきます。 この工程を数晩、効果が出るまで続けます。 しかし、ニンニクを膣に入れることで灼熱感を引き起こすことがあり、気になる悪臭が伴うため注意が必要です。

注意事項

  • カンジダ症が治るまで性行為は控えましょう。性感染で移る感染症ではありませんが、カンジダ症の人との性行為によって男性にもかゆみなどの症状が出ることがあります。[42]
  • 1年に4回以上カンジダ症を起こした場合(外因膣カンジダ症と呼ばれる疾病)は、糖尿病など、もっと深刻な病気の可能性があるため医師の診察が必要です。[43]
  • 治療をしても症状が治まらない場合は、再度診察を受けましょう。市販薬がすべての人に合うとは限らないことに留意しましょう。[44]

出典と引用

  1. http://www.nlm.nih.gov/medlineplus/ency/article/001511.htm
  2. http://www.nlm.nih.gov/medlineplus/ency/article/001511.htm
  3. http://www.everydayhealth.com/yeast-infection/antibiotics.aspx
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カテゴリ: 健康

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