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ウイルス性胃腸炎が深刻な問題となることは稀ですが、そのせいで数日間寝たきりになってしまうこともあります。体はこのウイルスを自力で排除できますが、体がウイルスと闘うために必要なものを補い、同時に不快感を和らげるためにできることがいくつかあります。それを詳しくご紹介します。
ステップ
パート 1
パート 1 の 3:基本の処置
パート 1
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1氷や透明な飲み物で水分補給する ウイルス性胃腸炎に伴う最大のリスクは脱水症状です。したがって体からウイルスを排除するために最も重要なことは、できる限り多くの水分を摂ることです。
- 成人は、一時間毎に250mlの水分を摂るようにしましょう。子供の場合は、30分~60分毎に30mlの水分補給が必要です。[1]
- がぶ飲みするのではなく、少しずつゆっくり飲みます。水分は一気に摂るよりも徐々に取り入れる方が、胃にかかる負担がより少なくなります。
- 回復時に水を飲み過ぎると、体内の電解質濃度を低下させてしまう可能性があります。体がウイルスと格闘している間は、水分補給として経口補水液を取り入れるようにしましょう。ウイルス性胃腸炎にかかると、水分だけでなくナトリウム、カリウム、その他の電解質も失われます。経口補水液を摂ることで、こうした失われたミネラルも同時に補給することができます。
- その他、薄めたジュース、薄めたスポーツドリンク、透明のスープ、ノンカフェインの紅茶等も良いでしょう。
- 糖分の多い飲み物は避けます。塩分を加えずに糖分を体内に取り込むと、下痢を悪化させる恐れがあります。炭酸飲料、カフェイン飲料、アルコール飲料もすべて避けましょう。
- 飲むのが辛い場合は、代わりに氷の欠片やアイスキャンディーを舐めると良いでしょう。
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2あっさりした食事を徐々に始める 固形食を再開できるくらい胃腸が回復したら、失われた栄養素を取り戻すために、できるだけ早く食事を開始しましょう。あっさりした食事の方がこってりした食事よりも本質的に消化に良いという科学的証拠はほとんどありませんが、やや強めの吐き気がまだある時は、あっさりとした食事を好む人が多いようです。
- あっさりした食事を続けるのは一日程度にしておきす。何も食べないよりも良いことは確かですが、回復時にこうした食事ばかり食べていると、ウイルスと闘うために体が必要とする栄養素が十分に確保できません。
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3できるだけ早く通常の食事を再開する あっさりした食事を一日程度続けたら、通常食べるものを食事に取り入れ始めましょう。あっさりした食べ物は胃に優しいかもしれませんが、それだけを食べていても、ウイルス退治に必要な栄養素をすべて補給することはできません。
- 通常食を徐々に食事に取り入れるようにして、胃の炎症を悪化させないようにしましょう。
- この段階では、プレーンのシリアルや穀物を含む低糖質の炭水化物を摂るのが良い選択です。その他には、皮をむいた果物や、卵、鶏肉、魚等の脂肪分の少ないタンパク質、さやいんげん、人参等を簡単に調理したものが良いでしょう。[2]
- 小さいサイズの低糖質ヨーグルトを試してみましょう。発酵した乳製品を摂ると炎症を起こした胃腸の回復が早まると言われています。さらに、ヨーグルトに含まれる良い菌には腸内環境を整える働きがあり、ウイルスと闘う体をサポートします。
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4清潔を保つ 胃腸炎ウイルスは強いウイルスなので、体外でもかなり長時間生き延びることができます。さらに悪いのは、一度回復しても、他の誰かを経由して同じウイルスに再び感染してしまう可能性があることです。同じ胃腸炎ウイルスに何度も繰り返し感染してしまわないように、自分の体と住む場所をできる限り清潔に保ちましょう。
- ウイルス性胃腸炎は食中毒とは異なりますが、食べ物を介してウイルスの感染が広がる可能性があります。ウイルスに感染してしまったら他人の食べ物に触らないようにし、食事の前には必ず、石けんと水で手をしっかり洗うようにしましょう。[3]
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6自然治癒に任せる 究極的に言えば、胃腸炎ウイルスを排除するために実際できることは、自然に治るのを待つだけです。免疫システムを害する疾患がない限り、体は自ずとウイルスと闘って排除することができます。
- そうは言っても、胃腸炎ウイルスの排除には、やはり基本的な処置が重要です。ここで紹介したポイントは全て、体が自力でウイルスと闘うために必要なものを補うことが目的です。体を労わらなければ回復も困難になります。
- 免疫系に何らかの不全がある場合は、初期兆候があった段階で医師に相談しましょう。
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パート 2
パート 2 の 3:自宅でできる代替療法
パート 2
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1生姜を摂る[4] 生姜は昔から吐き気や胃痛を抑える良薬として用いられてきました。胃腸炎ウイルスの退治に最もよく使われているのが、ジンジャーエールやジンジャーティーです。
- 約1cmの厚みにスライスした生姜2~4切れを250mlの水に入れ5~7分間沸騰させれば、新鮮なジンジャーティーを作ることができます。飲みやすい温度に冷ましたら少しずつすすりましょう。
- ジンジャーエールやティーバッグ入りのジンジャーティーはお店でも簡単に入手することができます。
- 生姜の飲料に加えて、生姜のカプセル等も試してみると良いでしょう。健康食品店や薬局のサプリメント売り場、インターネット上で購入できます。
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2ペパーミントで症状を和らげる ペパーミントには感覚を麻痺させる特性があるため、吐き気や差し込むような胃の痛みを鎮めると一般的に考えられています。ペパーミントは、体内に直接取り込んでも体の表面に使用してもどちらでも良いでしょう。
- ペパーミントを体内に直接取り込むには、ペパーミントティーを飲んだり、綺麗に洗ったペパーミントの葉を噛んだり、カプセルのサプリメントを摂ることができます。ペパーミントのハーブティーはお店でも購入できますが、数枚のペパーミントの葉を250 mlの水に入れて5~7分沸騰させれば、新鮮なペパーミントティーを自分で作ることもできます。
- ペパーミントを体につけて効能を得るには、冷たいペパーミントティーにタオルを浸すか、冷水につけたタオルにペパーミントオイルを2~3滴垂らして使います。
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3活性炭のカプセルを試す[5] 健康食品店によっては、サプリメント売り場で活性炭の錠剤を扱っている場合があります。活性炭は毒素を取り除くと考えられており、胃中の毒素を無害化する効果が期待できるかもしれません。
- 活性炭を摂取する場合は、ラベルの用法・用量に従い、誤って摂り過ぎないようにしましょう。一般的には、一回にカプセル5~6錠を摂ることができ、一日に5~6回の摂取が可能です。
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4マスタード風呂に浸かる[6] 奇妙に聞こえるかもしれませんが、ぬるめのお湯に少量の粉末マスタードを混ぜ入れたお風呂に入ると、症状が緩和することがあります。民間療法では、マスタードは体の血行を良くしながら体内の不純物を取り除く効能があるとされています。
- 発熱がない場合は温かいお湯に浸かっても良いですが、発熱している時はお湯をぬるめにして体温が上昇しないようにしましょう。
- 大さじ2杯 (30 ml) の粉末マスタードと60 mlの重曹をお湯を一杯に張ったお風呂に入れます。マスタードと重曹が十分に溶けるまで手でゆっくりとかき混ぜてから、10~20分程お湯に浸かりましょう。
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5温かいタオルをお腹の上にのせる 胃の筋肉が働き過ぎてけいれんを起こし始めたら、温かいタオルか温熱パッドを胃の上に乗せると痛みが和らぐことがあります。
- 但し、高熱を伴っている場合、この処置はとらないようにしましょう。熱がさらに上昇する恐れがあります。
- けいれんしている胃の筋肉を緩めるとウイルス性胃腸炎の症状を緩和することができます。痛みが和らげば体全体がよりリラックスするので、免疫システムは、より多くの体内資源をつぎ込んでウイルスと闘うことができ、回復が早まる可能性があります。
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6指圧で吐き気を抑える 指圧療法および鍼療法の理論によれば、手と足にある特定のつぼを刺激すれば、胃腸の痛みや不快感を軽減できると言われています。
- 足のマッサージも試したいテクニックの一つです。足の甲や裏を優しく揉むと吐き気が和らぎ、トイレに駆け込む回数も減るでしょう。
- 胃腸炎ウイルスが原因で頭痛を併発している場合は、手の指圧を試してみましょう。片手の親指と人差し指で、もう一方の手の親指と人差し指の間の水掻きをつまむようにして揉みます。このテクニックで頭痛はかなり和らぎます。
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パート 3
パート 3 の 3:専門医による治療
パート 3
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1抗生物質を求めない 抗生物質は細菌には効果的ですが、残念なことにウイルスには効きません。したがってウイルス感染による胃腸炎を抗生物質で効果的に治療することはできません。
- 抗真菌薬も同じく、ウイルス性胃腸炎には効果がありません。
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2吐き気止めの薬をもらう 強い吐き気が12~24時間以上続く場合は、水分と少量の食べ物が摂取できる程度まで胃の症状を落ち着かせるため、医師により吐き気止めの薬を勧められることがあるでしょう。
- ただし、吐き気止めの薬は症状を軽くするだけで、ウイルスを除去する訳ではありません。しかし、薬で吐き気が抑まれば水分と食べ物を吐き戻さずに済むので、少なくとも体が自力でウイルスと闘うために必要な栄養素を補給することができます。
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3市販の下痢止め薬は服用しない 医師の同意なしに市販の下痢止め薬を服用するのは避けましょう。市販の下痢止め薬はかなり効果的に作用することがありますが、同時にそれは問題でもあります。感染してから24時間位までは、体がウイルスを追い出すためにできることをさせる必要があります。不快かもしれませんが、下痢や嘔吐はその自然なプロセスです。
- ウイルスが体内から排出されたら、残存症状の処置として医師が下痢止め薬の使用を許可することもあるでしょう。
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ポイント
- 胃腸炎ウイルスの流行を事前に把握している時は、ウイルス感染を防ぐための対策を講じましょう。こまめな手洗いを徹底し、石けんとお湯が使えない時は手の除菌剤を使用します。家族の中にウイルス感染者がいる場合、家の中、特にトイレは、こまめに掃除するようにしましょう。
- 子供がいる家庭の場合、特定の胃腸炎ウイルスに対する予防ワクチンの必要性について医師に相談しましょう。
- 嘔吐したくなったら、ためらわずに吐きましょう。胃腸からのウイルス除去を助けます。
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注意事項
- 胃腸炎ウイルスに伴って最も起こりやすい合併症は脱水症状です。脱水症状が酷くなると、病院で点滴による水分の投与が必要になることもあります。
- 不快かもしれませんが、ウイルス性胃腸炎の症状を抑え込んだり抵抗したりするとかえって体には良くありません。体のなすがままにしておけば、症状は緩和していきます。
- 高熱が出たり、便に血や膿が混じっている場合は、病院で治療を受けましょう。
- 3か月未満の乳児が胃腸炎ウイルスに感染した場合、あるいは3か月以上の乳児が12時間以上に渡り嘔吐が止まらなかったり2日以上下痢をしている場合は、医師に相談しましょう。
- 48時間以上経っても嘔吐や下痢が48時間以上経っても少しも改善されない場合は、病院で治療を受けましょう。[7]
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必要なもの
- 電解質入りの透明な飲み物
- 氷の欠片
- あっさりした食べ物
- 通常の食べ物
- ヨーグルト
- 石けん
- 手の除菌剤
- 生姜
- ペパーミント
- 活性炭
- 粉末マスタードと重曹
- 温かいタオル
- 吐き気止めの薬(医者の指示があれば)
- 市販の下痢止め薬(医者の指示があれば)
出典
- ↑ http://www.webmd.com/digestive-disorders/diarrhea-stomach-flu
- ↑ http://health.usnews.com/health-news/blogs/eat-run/2013/01/15/stomach-flu-survival-guide-family-edition
- ↑ http://www.health.com/health/gallery/0,,20568435_5,00.html
- ↑ http://www.decodedscience.com/stomach-flu-cramps-symptoms/27101
- ↑ http://www.survivingthestores.com/activated-charcoal-to-get-rid-of-the-stomach-flu.html
- ↑ http://www.crunchybetty.com/learn-from-my-fail-home-remedies-for-the-stomach-flu
- ↑ http://www.webmd.com/digestive-disorders/diarrhea-stomach-flu?page=2
このwikiHow記事について
他言語版
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한국어:장염 치료하는 법
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