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就職活動において志望する企業の採用募集に応募するとき、就活生が必ず書くことになるのがエントリーシートです。エントリーシートは企業によっては第一次選考に使われ、この選考に通過しなければ面接までたどり着けません。エントリーシートをきちんと書くことが、就職活動をスムーズに進める秘訣の一つです。エントリーシートは、プロフィール欄、自己PR、志望動機を間違いのないように、かつ採用担当者の印象に確実に残るように書く必要があります。

パート 1
パート 1 の 4:

プロフィールを記入する

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    下準備をする 郵送されてきたり、ダウンロードして記入する形式の紙のエントリーシートを作成する場合は、筆記用具や下書きなどの準備が必要です。記入に使うペンは、黒色の太さ0.5~0.7mmのボールペンを使いましょう。それより細いと字のバランスが悪くくなり、逆に太いとインクだまができたりして、こちらも見栄えが悪くなります。[1]
    • ボールペンで記入する前に必ず鉛筆で一度下書きをしましょう。
    • 下書きの段階で誤字・脱字のチェックを行いましょう。[2]
    • 修正液は準備する必要はありません。文字を修正液で消すとマナー違反となります。[3]
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    基本情報を書く 一般の履歴書にもあるような、氏名・生年月日・現住所・電話番号などの基本情報を記入します。生年月日に元号を使うか、西暦を使うかで応募書類全体で使う表記が決まります。エントリーシート内ではこのとき決めた表記で統一します。氏名・住所に「ふりがな」とあれば平仮名を、「フリガナ」とあれば、カタカナを使います。
    • 住所は都道府県名から記入し、マンション名も忘れずに書きましょう。
    • 貼る写真の裏面には学校名・学部名・氏名をフルネームで書きましょう。万が一、送付先の企業内で仕分け中に写真が剥がれてしまったら、裏面に記載がないと記入者の写真を特定できません。
    • 日付は、応募企業に提出する日を記入します。郵送の場合はポストに投函する日を、メールで添付する場合は送信日を記入します。
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    学歴を書く 新卒採用時の学歴記入は、義務教育卒業時の中学卒業から書き始めましょう。[4] 「○○○中学校 卒業」と記入したら、その下の欄に「○○○高等学校 入学」と書きます。「高校」と略してはいけません。大学は学部名だけではなく学科名まで書きましょう。新卒採用に臨む学生の場合は大学はまだ卒業していないので、「○○○大学□□□学部△△△学科 卒業見込」と書きます。
    • 学歴の下には「職歴」という項目を設けます。ただし、アルバイトは職歴には入りませんので、会社員経験のない学生は、下の欄に「なし」と記入します。
    • 職歴の「なし」の下の欄の右端に「以上」と書き入れましょう。[5]
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パート 2
パート 2 の 4:

簡潔な自己PRを記入する

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    文章表現を統一する 基本情報を書き入れたら、自己PRを書きます。この際に気をつけなければいけないことは、語尾を統一することです。「ですます」調か「〜だ・である」調かのどちらかを選びましょう。目上の人に対して送るものなので多くの学生が「ですます」調を選びますが、「〜だ・である」調でも問題はありません。「ですます」と「〜だ・である」が混じることの方が問題です。
    • 「ですます」調は丁寧な印象を与える一方で、文章が長くなったり、誤った敬語の使用してしまう可能性もあります。
    • 「〜だ・である」調は尊大な印象を与える危険性がありますが、文字数が少なく、語尾の響きから説得力を持たせられます。[6]
    • 「〜な感じ」などの話し言葉を使わないようにしましょう。
    • (笑)や顔文字などメールでよく使う記号も使ってはいけません。
    • 1人称は「私」を使いましょう。
    • 応募先の企業名は「御社」か「貴社」を使い、どちらかに統一しましょう。
    • 改行を駆使して、読みやすさを意識しましょう。
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    冒頭に自分の長所や強みを書く 企業の採用担当者は何千枚ものエントリシートに目を通すので、自己PRでは簡潔に自分の魅力を伝える必要があります。そのため、自分のアピールポイントである「強み」や長所は冒頭に書きましょう。語学力に強みがあるなら、「私は英語と中国語をビジネス会話レベルで話すことができます」、性格面の強みをアピールするなら「私の強みは、最後まで自分の決めたことをやり通せる意志の固さがあるところです」と、冒頭で自分の魅力を簡潔な文でアピールしましょう。
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    長所や強みを裏付ける説明を加える 冒頭でアピールした自分の魅力を、なぜ自分がそう言えるのかを、自分の経験から説明しましょう。長年の留学経験がある、初心者から入部した練習の厳しい部活を4年間続けた、など、簡潔な文章で冒頭でアピールした自分の魅力を掘り下げ、説得力を持たせます。企業は応募者に「根拠」を求めます。その根拠を提示しましょう。[7]
    • ここに学生時代頑張ったことを具体例として書き、長所や「強み」につなげます。
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    最後に自分が社会にもたらす利益を書く 文章のまとめには、自分の強みや長所を使って、自分がビジネスパーソンとしてどのような恩恵を社会に与えることができるのかを書きましょう。応募する企業に向けるアピールは志望動機で記入することなので、ここでは、広く社会に出た後の自分の活躍をイメージし、自分なら仕事を通じて何ができるか、どうしていきたいかを書きます。
    • 文章の長さに規定がないときは400〜500文字に収めましょう。[8] あまりに長い文章は読むのが大変なので、好まれません。
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パート 3
パート 3 の 4:

明確な志望動機を書く

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    最初に結論を書く 志望動機は「なぜ自分がその会社に入りたいか」を企業の人に納得させる、エントリーシートの中でも最も重要なパートです。自己PRのときと同様に、志望動機も「結論先行型」でいましょう。応募する企業のどこに魅力を感じているのかを最初の一文で伝えます。
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    その企業を志望することになった背景を書く 採用担当者は、自社に学生が応募してきた理由の裏にある、そのきっかけを知りたがっています。そのため、自分がその企業のどこに共感をしているのか、魅力を感じているのかを具体的に書きましょう。[9] その共感点や魅力を感じるところが自分の過去の経験からきたものであると、より説得力が出て、採用担当者もイメージがしやすくなります。
    • 業界他社のサービスや製品などとも比較し、その会社でなければならない理由を書きましょう。
    • 志望する企業の将来性に触れるなどもして、入社したい気持ちをアピールしましょう。[10]
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    入社して何をやりたいかを書く 1つの企業にもさまざまな部署があり、さまざまな仕事があります。自分はどんな部署でどのように働きたいかをしっかり明示しましょう。具体的であればあるほど効果を発揮します。自分が志望する企業の中で働いている姿が、人事の頭の中に浮かぶように、詳細に書きましょう。説明会受講やOB・OG訪問を通じて行った企業研究の内容をここに書き入れて、入社後、何をしたいかに具体性を持たせましょう。
    • 自己PRで書いた長所や強みと絡ませて書くと、企業にモチベーションが伝わりやすくなります。[11]
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    最後に企業にもたらす利益を書く 企業が求めている人材は、やる気があることももちろんですが、一番は、ビジネスである以上「会社に利益をもたらしてくれる人材」です。利益をもたらさない人間を企業が雇い入れることはありません。自分の長所や強みが、応募する企業に対してどんな貢献を果たすかを、業界の将来の展望も見据えながら記入しましょう。ただ「会社を変えたい」「売上を上げたい」という抽象的なものではなく、自分ならどうやってその企業をどう成長させていくかを具体的に示します。
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パート 4
パート 4 の 4:

チェックし、提出する

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    間違いがないか見直す 記入が終わったら、誤字・脱字がないか改めてチェックしましょう。書いていて間違いが発生した場合は、基本は1から書き直します。ただ、エントリーシートが企業独自なもので、1人につき1枚のみと、予備がない場合もあります。そのような場合は、誤字を二重線で消して訂正印を押し、訂正しましょう。[12]
    • 二重線を引く際は、定規を使うときれいに線が引けます。[13]
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    郵送で提出する 手書きのエントリーシートを郵送で企業に送付する場合は、A4を折り曲げずに入れられる角二号サイズの白い封筒を選び、エントリーシートを入れましょう。事務関連書類は茶封筒、社外とのやり取りは白封筒を使うのがビジネスマナーです。就職活動では社外とのやり取りにあたります。また、「送付状」を封筒に同封しましょう。
    • 送付状には書く項目が決まっています。
    • 提出日を右上に記入しましょう。
    • 企業名を略さずに記入しましょう。部署名や送付先担当者の名前は行を変えて書きます。担当者名がなく、部署宛の場合は「御中」をつけましょう。
    • 「御中」という表記は封筒の宛名欄にも書き入れましょう。
    • 自分の名前と連絡先、大学名を書いておきましょう。
    • 「エントリーシートご送付の件」など件名を書き入れ、企業担当者に内容がすぐわかるようにしましょう。
    • 本文として、何を送るのかを書きましょう。「拝啓」など丁寧な頭語から始め、文末は「敬具」などで結びます。
    • エントリーシート、その他同封書類については、中央に、「記」という文字(記書き)を入れ、箇条書きでその書類の名前と枚数を書きます。最後は「以上」と書いて締めましょう。[14]
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    メールで提出する メールで送る場合は、PDFデータ化して送りましょう。メールに添付する際は、ファイル名に学校名と氏名を必ず記入し、誰から送られてきたエントリーシートかが一目でわかるようにしましょう。社名や役職は正式な名称を書き入れ、本文の内容は短く「エントリーシート をお送りいたします」など簡潔にします。メール末尾には必ず連絡先付きの署名を入れ、企業が応募者に対して連絡を取りやすいようにしましょう。[15]
    • メールの件名にも「エントリーシートを送付いたします」というメッセージとともに大学名と名前を書き入れ、本文を読まなくてもメール内容がわかるようにしましょう。
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ポイント

  • 書いていて間違いが発生した場合は、基本は1から書き直します。予備がない場合は、誤字を二重線で消して訂正印を押しましょう。[16]
  • 自己PRは「再現性」を意識しましょう。[17] 自分の長所や強みを書き、具体的なエピソードで根拠を明示し、それをどうやって発揮して社会に寄与するかを、採用側に応募者の人物像がヴィジュアルで浮かんでくるかのように見せます。
  • 箇条書きや下線などで強調する箇所を作ると、採用担当者がどこを読めばいいのかが一目でわかります。[18]
  • 郵送、メール以外にも、近年では企業の採用専用HPにエントリーシート入力フォームが用意されていることがあります。
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注意事項

  • エントリーシートは選考のまだ初期段階です。エントリーシートだけで合格が決まることはないので、面接対策を同時に進めましょう。
  • 提出締切、必着日は厳守しましょう。「消印有効」の場合は、その日までにポストに投函しておけば受付されますが、「必着」の場合ですと、その日までに応募先の企業にエントリーシートが届いてなければ受け付けてもらえません。
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