PDF形式でダウンロード PDF形式でダウンロード

オオカミは強く危険な捕食動物です。人間に対して攻撃的になることは一般的にはないものの、縄張り内で万が一オオカミに遭遇してしまった時を想定して備えをしていても損をすることはないでしょう。また、オオカミに襲われても逃げてはいけません。目を合わせ、自分を大きく見せ、大きな音を発して威嚇しましょう。そして、できる限り急いで安全な場所に避難しましょう。

パート 1
パート 1 の 3:

襲撃から逃れる

  1. 1
    オオカミが目撃された場所には行かない オオカミに見つからないようにしましょう。オオカミよりも先に自分が気づいたときは、静かにその場を去りましょう。油断は禁物です。1匹いれば、周辺にさらに数匹がいるはずです。オオカミは1匹で行動することもありますが、ほとんどの場合、群れで狩りをしています。
  2. 2
    オオカミに見つかった時は、ゆっくりと後ずさる 目は逸らさず、背中を向けないことが鉄則です。逃げる時は、オオカミの方を向いたままにします。背中を見せるとオオカミの捕食動物としての本能が刺激されます。ゆっくりと後ずさりながら距離を広げていきましょう。
  3. 3
    走らない 森の中では特に、オオカミのほうが速いのです。また、走ることでオオカミも捕食者として本能的に動きます。その時まで追いかけられていなかったとしても、あなたが走り出すことで追い始める可能性も高いでしょう。
    広告
パート 2
パート 2 の 3:

襲撃に反応する

  1. 1
    オオカミが近づいてきた時は大きな音をたてながら攻撃的に反応する オオカミの方に踏み出し、大きな音を出し、叫び、手をたたきます。ゆっくりと後ずさりながら、常に攻撃的に音を出し続けましょう。視線を逸らしたり、背中を向けたりしてはいけません。[1]
    • オオカミと戦うのは他に手だてがない時の最後の手段です。オオカミは強く賢い動物で、顎の力が強く、殺人本能を持っています。相手が1匹だけなら生存できる可能性もあるかもしれませんが、複数のオオカミに1人で対峙するのは、かなり危険です。[2]
    • 深く呼吸し落ち着きましょう。オオカミは相手の恐怖を感じとります。あなたがパニックに陥って体が動かなくなったり、逆に走って逃げようとすると、生き延びるために闘う能力を失うことになります。
  2. 2
    反撃する オオカミの襲撃を受けた時は、枝、石、クマ撃退スプレー、空気警報器などの手元にある道具を武器にして身を守りましょう。[3] 身を守りやすい姿勢になりましょう。例えば、太い木の幹や大きな岩を背にして立てば、敵に背後を取られることがありません。
    • わかりやすい場所に隠れたり、体を丸めて胎児の姿勢をとったりしてはいけません。これではオオカミの襲撃を止めることはできません。威嚇して、太刀打ちできないような脅威だということを示さなければ、攻撃を仕掛けるオオカミを追い払うことはできないでしょう。
  3. 3
    警戒を怠らない オオカミを追い払うことができたとしても、落ち着いて迅速に安全な場所へ避難することが大切です。木や岩などの高所に昇りましょう。近くに車や建物があれば中に入りましょう。[4]
    • まだ気を抜いてはいけません。オオカミが周辺(あるいはキャンプ地の近く)に隠れて機会をうかがっているいる可能性もあります。かなり空腹なオオカミならば、もう一度攻撃を仕掛けてくるかもしれません。
  4. 4
    集団になる 団体行動中にオオカミの襲撃を受けた時は、子供や怪我人を中心に囲うようにして守りましょう。群れになった獲物を攻撃する時、オオカミは弱点(子供、年寄り、病人など)を狙います。何があっても集団のまま行動しましょう。隙をつかれることがないよう、必ずすべての方角に見張りをつけましょう。
    • 獲物の集団を見つけたオオカミは弱点を見つけて狙おうとします。集団に含まれる全員を獲物とみなして観察します。子供は最も小さく、最も弱いので特に狙われる可能性が高いでしょう。オオカミが人間を襲う時、かなり高い頻度で子供が狙われます。[5]
    • これはホッキョクオオカミが雄牛を狩る時に用いる方法です。遠くから群れを観察し、大人の雄牛が気をそらし群れに隙が生まれるのを待ちます。その瞬間を逃さずに群れの内側に侵入し、中心で守られている弱い雄牛を襲います。
  5. 5
    犬から目を離さない 犬を連れてオオカミの縄張りでハイキングをする際は、犬から目を離さないようにしましょう。犬の糞は放置せず、なるべく排尿やマーキングをさせないようにします。排泄物はオオカミを引き寄せ、犬は侵入者だとみなされます。オオカミも飼い犬も、どちらも排泄物を使って(または爪とぎや、においを体にこすりつけることで)自分の縄張りを示す習性があります。自分の縄張りに侵入されたと感じたら、オオカミは飼い犬を襲う可能性があります。
    広告
パート 3
パート 3 の 3:

安全にキャンプをする

  1. 1
    火を起こす キャンプ地の周辺をオオカミが徘徊している時は、煙の上がる焚火を利用して、オオカミを遠ざけておきましょう。緑色の葉や湿った薪を使い、できる限り煙を出します。煙が出ている燃えさしがあれば、木の近くに置いたり、複数の木々の間に分散させて配置します。枝に樹液や樹脂をつけ、火をつけます。オオカミの方に煙を漂わせましょう。
    • オオカミは炎と煙を嫌います。身の危険を感じるためです。群れに子オオカミがいる場合は(春先の繁殖期に多く見られます)、火によって子供の安全が脅かされるとメスが判断し、別の巣穴に移動することもあります。
  2. 2
    身を守るための避難場所を作る 枝、石、鋭い棒などを使って自分の周りにバリケードを作りましょう。しっかりと作られていれば、オオカミの侵入を防ぐことができるかもしれません。ただし、いずれにしてもにおいや音で存在に気づかれるということを覚えておきましょう。
  3. 3
    大きな音をたてる オオカミは縄張りを主張するために遠吠えをします。つまり、こちらも大きな音をたてれば縄張りを主張していると思い込ませることができるかもしれません。集団で行動しているなら、一緒に歌ったり、大声を出してみましょう。できる限り騒がしく、そして大きな音を発することがポイントです。
    • オオカミの遠吠えを真似るのはやめましょう。逆にオオカミを引き寄せる可能性があります。1匹で行動しているオオカミは、群れ仲間の場所を確認するために遠吠えをします。また、人間が遠吠えを真似るとその場所にオオカミが走って向かってくることも知られています。[6]
    広告

ポイント

  • 1匹で行動しているオオカミが人間を真っ向から襲うことは稀です。両腕を広げ、上着をバタバタと動かし、手に何かを持つなどして自分をできる限り大きく、恐ろしい存在であるかのように見せつけましょう。オオカミは生まれつき人間を恐れています。
  • オオカミが襲いかかろうとしている時は、走って逃げてはいけません。逃げる獲物を追うのがオオカミの習性です。逃げても、こうした狩りの本能を刺激してしまうだけです。
  • オオカミの生息地へ出かける前にオオカミについて調べておくと良いでしょう。知識が豊富であるほど、生存できる確率が高まります。
  • オオカミは子オオカミを必死に守ろうとします。また、よそ者に子供が触れられることを好みません(場合によっては、そのまま子供を置いていくこともあります)。子オオカミに遭遇しても、そっとしておきましょう。
  • オオカミを飼いならされた犬のように扱わないよう注意しましょう。オオカミの噛む力は1平方センチメートルあたり、約113キロです。犬に噛まれた時の何倍も痛むでしょう。
  • 居住地域で、冬から春の季節にオオカミを見かけた場合、独り立ちしたばかりの若いオオカミである可能性が高いでしょう。こうしたオオカミは、まだ人間について何も知りません。人に好奇心を持つかもしれませんが、これは自然なことです。街なかに入り込んで大きな問題にならないよう、怖がらせて追い払っておくのが賢明でしょう。
  • オオカミから視線をそらさないことは大切ですが、絶対に目を覗き込まないようにしましょう。余計攻撃的になります。
  • 集団で行動しましょう。1人でいる時よりも身を守って生き延びられる可能性があります。
  • 捕食動物の多くがそうであるように、オオカミも獲物の確保よりも自分の身の安全を優先します。あなたが危険な存在で、このまま襲っても自分の身を危険にさらすかもしれないとオオカミが判断すれば立ち去るでしょう。
  • 歩行中、眠っているオオカミを見かけた時は、ゆっくりと静かに、もと来た道を戻りましょう。絶対に近づいてはいけません。攻撃されたり噛まれる恐れがあります。オオカミは野生動物であり、野生動物の行動は予測不可能です。
広告

注意事項

  • オオカミが1匹でも群れでいても、走って逃げようとするのは禁物です。集団でその場で踏ん張り、子供を中央に隠して守りましょう。石を投げつけ、大きな音を発し、相手をできる限り威嚇しましょう。獲物が踏ん張って一歩も引かない場合、オオカミの5匹に1匹は収穫がないまま狩りを終えます。
  • 「群れの強さがオオカミであり、オオカミの強さが群れである」という有名な言葉もあります。オオカミの群れが相手ではこちらが劣勢となり、追い払うことは難しいかもしれません。群れが大きければ、なおのこと難しいでしょう。オオカミの群れは6匹までが一般的ですが、イエローストーンなどの特定の生息地では最大30匹の大きな群れを形成することもあります。
  • オオカミの生息地でのハイキングやキャンプの最中は、子供たちだけで行動させないようにしましょう。子供は小さく力も弱いのでオオカミの前では無力です。また、危険を察知できないかもしれません。
  • オオカミに噛まれた時は救急車を呼び、すぐに病院へ向かいましょう。自分から挑発しない限り噛まれることはないと考えられていますが、全くないとは言い切れません。噛まれた場合は、念のために狂犬病のワクチン接種、または追加接種の必要があります。
  • オオカミに食べ物を与えないようにしましょう。餌を与えると人間に慣れてしまい、人間に対する警戒が弱まり、行動が大胆になっていきます。手から直接餌を与えられたオオカミは、人間を恐れず、襲う可能性が高まります。[7]
広告

関連記事

鶏の性別を見分ける鶏の性別を見分ける
猫が妊娠しているか調べる猫が妊娠しているか調べる
ソファに付いたペットのおしっこ臭を取るソファに付いたペットのおしっこ臭を取る
マイクロチップを使って行方不明のペットを探すマイクロチップを使って行方不明のペットを探す
虫刺されを特定する虫刺されを特定する
ベタの性別を見分けるベタの性別を見分ける
コオロギを捕まえるコオロギを捕まえる
ヘビの駆除ヘビの駆除
水槽のアンモニア濃度を下げる水槽のアンモニア濃度を下げる
ハエトリグモを捕まえて飼うハエトリグモを捕まえて飼う
ゴキブリを見かけたときの対処ゴキブリを見かけたときの対処法
猫を飼えるよう両親を説得する猫を飼えるよう両親を説得する最高の方法
猫の性別を見分ける猫の性別を見分ける
野良猫を捕まえる野良猫を捕まえる
広告

このwikiHow記事について

wikiHowは「ウィキ」サイトの一つであり、記事の多くは複数の著者によって共著されています。 この記事は、匿名の筆者を含む69人が執筆・推敲を行い、時間をかけて編集されました。 この記事は4,431回アクセスされました。
カテゴリ: ペット・動物
このページは 4,431 回アクセスされました。

この記事は役に立ちましたか?

広告