運転免許を持っているなら、オーバーヒートしたエンジンを冷やす方法を知っておきましょう。不具合を見つけて自分で直すことができれば、すぐに走行できるようになります。また、高額な修理につながる故障を防ぐこともできるでしょう。さらに、整備工場での修理や点検が必要な状態を知るのにも役立ちます。

方法 1 の 3:
オーバーヒートしたエンジンを取り扱う

  1. 1
    冷静に、できるだけ早く車を道路の端に移動します。オーバーヒートは深刻な問題ですが、直ちに危害を及ぼすものではありません。水温計がH(赤)を指したり、エンジンから水蒸気が出ているのに気づいたら、スピードを落として安全な場所を見つけ次第車を停めましょう。エンジンから出る白い気体は、煙ではなく水蒸気なので、車を停める時間はあります。すぐに車を停められない状況では、次のように対応しましょう。
    • エアコンを切って窓を開けます。
    • 暖房の設定温度と風力を最大にします。エンジンの熱を下げることができます。
    • ハザードランプを点灯し、停められる場所までゆっくり一定の速度で走ります。[1]
  2. 2
    水蒸気が出なくなったら、ボンネットを開けます。車がそれほど熱くなければ、エンジンを切ってボンネットを開けましょう。ボンネットが非常に熱かったり、水蒸気が出ていたら、冷めてから全開にします。ボンネットを開けるとエンジンの熱を少し逃すことができます。
    • エンジンを止め、カギはつけたまま「on」の位置にして、ライト、メーターパネルなどが機能する状態を保ちます。こうするとエンジンは止まっても冷却ファンが回るので、エンジンが早く冷えます。
    • エンジンが完全に冷えてから、エンジンやラジエーターキャップに触れます。完全に冷えるまで30~45分かかりますが、慌てるとやけどを負う危険があります。[2]
  3. 3
    ラジエーターのアッパーホースを確認します。ラジエーターのアッパーホースを押して冷却系統の圧力を確認すると、ラジエーターのキャップを開けても安全かを判断できます。押しつぶせないくらい硬ければまだ圧力がかかった状態なので、ラジエーターのキャップを開けるのは危険です。ホースが簡単につぶれてしまうようなら、キャップを開けても問題ないでしょう。
    • ホースが熱くなっている可能性があるので、触る際はぼろ布やタオルを使いましょう。
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    冷めるまでラジエーターのキャップは締めておきます。ラジエーター内部の圧力と水蒸気で液体が勢いよく吹き出し、顔にかかる危険があります。安全のため、できるだけ長くラジエーターのキャップを締めた状態で待ちましょう。触れて温かければ、まだ開けてはいけません。[3]
    • オーバーヒートしたエンジンの冷却水は、127℃まで上昇することもあります。密封されているので、内部では沸騰していませんが、外に出て空気に触れると瞬間沸騰し、ひどいやけどを負う危険があります。冷却系統が冷えるまで待ちましょう。
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    ラジエーターキャップを回します。厚手のタオルやぼろ布を使い、注意しながらキャップを回しましょう。キャップを外すと、ラジエーターやリザーバータンク内の液体が空気に触れます。ラジエーターキャップに紐がついていなければ、キャップを緩めた後、押しながら回してセーフティロックを解除します。これで、キャップを完全に開けることができます。
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    エンジンが十分に冷えたら、リザーバータンクの冷却水を確認します。多くの場合、冷えるまで30~45分かかります。リザーバータンクは半透明の樹脂製のタンクで、ラジエーターキャップにつながっています。通常、冷却水の適量がわかるように側面に印がついています。
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    漏れがないかエンジンを確認します。エンジンのオーバーヒートでよくある原因は、冷却系統からの漏れです。特に、冷却水が少なかったり、全くなければ、エンジン周りの液体の有無、車の下の液溜まりを確認しましょう。とはいえ、冷却系統は圧力で機能しているので、冷却水があまり漏れないような小さな裂け目でも不具合が起こります。[4]
    • 冷却水はホース、車の下、ラジエーターキャップの周囲に漏れ出すことがあります。通常甘い香りがして、粘度のある油とは違い、水のような形状です。
    • 古いタイプの冷却水には緑色のものもありますが、冷却水の色は、車の製造元や車種によって異なります。
  8. 8
    車が冷えたら冷却水を補充します。冷却水を持っていたら、車が冷えてから(通常は30~45分くらいかかります)補充しましょう。ラジエーターのキャップを外して、少量(3~5秒間に注ぐ量)を補充します。水があれば、冷却水と水を同じくらいの割合で入れましょう。ほとんどのエンジンは、水と冷却水が半々で機能するようにできています。[5]
    • いざとなれば、冷却水の代わりに水だけを使うこともできます。ただし、長期間そのままの状態では問題が起こります。
  9. 9
    車が冷えたら、エンジンをかけて水温計を確認します。まだH(赤)を示していたらエンジンを切って、再び10~15分車を冷やしてから走行します。水温計が正常値を示していたら、整備工場まで走行できるでしょう。
  10. 10
    状態が改善しなかったり、より深刻な不具合を発見したら、ロードサービスに連絡します。冷却系統の漏れ、オイル漏れ、エンジンが冷えない場合は直ちにロードサービスに連絡しましょう。エンジンがオーバーヒートすると、モーターが完全に壊れることもあり、注意しないと車の全損につながります。
    • どうしても運転しなければならない場合は、エンジンをかける前にできる限り冷やしましょう。
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方法 2 の 3:
オーバーヒートした車を運転する

  1. 1
    水温が下がってから走行します。できれば長時間走行は避けましょう。とはいえ、整備工場まで走行しなくてはならないこともあります。
    • 車が再びオーバーヒートしなければ、様々な悪条件(エアコン使用、高気温、交通渋滞)が原因で1度だけ起こったことかもしれません。それでも、できるだけ水温計を確認して、これ以上問題が起こらないように気を付けましょう。
    • ほとんどの車は、エンジンが深刻なダメージを受ける前にオーバーヒートを感知できるように水温計の目盛りを設定しているので、対処する時間が少しあります。ただし、水温計の値を無視して良いということではありません。[6]
  2. 2
    エアコンのスイッチを切ります。エアコンはエンジンを利用して車内を冷やします。このような状況では、エンジンにこれ以上負担をかけないようにしましょう。かわりに、窓を開けて車内を冷やします。
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    暖房の温度と風力を最大にします。その理由は直感的にわかるものではなさそうですが、車の暖房は、吸い取ったエンジンの熱を車内に放出して温めます。ですから、暖房の設定温度と風力を最大にすると、エンジンから熱を奪って冷やすことができます。ただし、車内は少し居心地が悪くなるでしょう。
    • 暖房の吹き出し口を窓へ向けると、車内が熱くなりすぎるのを防げます。[7]
    • 暖房の設定をデフロスターにすると、暖房が直接体にあたりません。
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    ギアをニュートラルに入れて、エンジンの回転数を急に上げます。ギアをニュートラルにして、エンジンの回転数を2000 rpm まで上げましょう。こうすると、冷気と冷却水がエンジンに流れ、エンジンと冷却ファンが空気を早く循環するので、車の熱を少し取り除けます。渋滞で車が動かない場合は、この方法でエンジンを動かし続けることができるので、特に効果的です。[8]
  5. 5
    冷却水がなければ、ラジエーターに水を補充します。あくまでも暫定的な対処法ですが、いざとなれば水でエンジンを冷却します。ラジエーターに湯を補充します。エンジンが冷えたのを確認してから行います。冷水を補充すると、急激な温度差でエンジンブロックにヒビが入ることがあります。[9]
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    走行する場合は、少し走って車を停め、また少し走るを繰り返します。エンジンがオーバーヒートしても走行する必要があれば、水温計を監視しましょう。水温が上昇したら車を停めて10~20分冷やします。この方法はエンジンに負荷をかけますが、冷やさずに走り続けてエンジンを壊すよりはマシでしょう。[10]
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    慢性的にオーバーヒートを繰り返す場合は、整備工場での点検が必要です。頻繁なオーバーヒート、冷却水等の漏れ、エンジンがかからないといった不具合がある場合は、点検や修理が必要です。オーバーヒートを起こした際の「対処法」を説明しましたが、その背景には恐らくもっと深刻な不具合があり、修理しないと車の全損につながることもあります。
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方法 3 の 3:
オーバーヒートを予防する

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    止まったり走ったりを繰り返すより、ゆっくり安定した速度で走行します。止まったり走りだす時にエンジンに負担がかかり、特に古い車ではオーバーヒートの原因になります。渋滞中は、またすぐに止まることになるので、ブレーキから足をはずして惰性でゆっくり前進しましょう。
    • 赤信号や一時停止の際に、水温計を確認する習慣をつけましょう。
  2. 2
    エアコンを使わず、窓を開けて車内を冷やします。エアコンはエンジンを利用して車内を冷やすので、エンジンに負担がかかります。オーバーヒートしたときに真っ先に行うのは、エアコンを切ることです。オーバーヒートする心配があれば、エアコンを一切使用しないという選択肢もあります。
    • 定期点検の時期が過ぎていたり、ラジエーターに漏れがあったり、未解決のエアコンの不具合、冷却水が少ない場合はエアコンを一切使わないようにします。[11]
  3. 3
    エンジンオイルを定期的に交換し、同時に冷却ファンを点検します。古いエンジンオイルは、冷却水の不足やその他の問題が重なるとオーバーヒートの原因になります。エンジンオイルを交換する際は、整備士に冷却ファンも確認してもらいましょう。不具合を早く見つけると、後で高い修理費を払わずにすみます。
    • 通常エンジンを切った後、ブーンという音が聞こえますが、これはエンジンを切った後でも冷却ファンが車を冷やしているからです。[12]
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    夏になったら、冷却水を補充します。リザーバータンクの冷却水の量が、側面表示の既定の範囲内にあるか確認します。少なければ冷却水と水を混ぜて、既定の量まで補充します。熱い地域に住んでいる場合は、特に重要です。[13]
    • 冷却水を確認する際は、2~3分かけて漏れも確認しましょう。冷却水は、通常は緑色で甘い香りがします。車の下、エンジンの周り、ホース、ラジエーターの部品などに漏れていないか見える範囲で確認しましょう。
  5. 5
    オーバーヒートに備えて、車内に応急道具を用意します。何もない場所でエンジンが動かなくなって立ち往生すると大変です。簡単な応急用具を準備しておくと、整備工場まで車を走らせる必要がある場合に役立ちます。準備するものの例は下記のとおりです。[14]
    • 予備の冷却水
    • 水4リットル
    • 工具一式
    • 懐中電灯
    • 非常食
    • 毛布
    • 西洋剃刀の刃
    • ダクトテープ
    • プラスとマイナスのドライバー
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ポイント

  • 見知らぬ場所や暗い所でオーバーヒートした場合は、エンジンが熱くなっていても走り続けて構いません。ゆっくり走行して水温計がH(赤)を指したら停まってエンジンを切ります。エンジンをかけられるくらい冷えたら、再び走行します。短距離であれば、この方法で安全な場所まで走行することができます。

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注意事項

  • ラジエーターは加圧されているので、熱いうちにキャップを開けると大けがにつながります。
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このwikiHow記事について

Rocco Lovetere
共著者
熟練整備士
この記事の共著者 Rocco Lovetere. ロコ・ラブティアは、カリフォルニア州の自動車修理所、「Rocco's Mobile Auto Repair」の共同経営者、そしてASE公認自動車技術士の資格を保有する熟練整備士です。1999年より自動車修理の仕事に従事しています。 この記事は3,086回アクセスされました。
カテゴリ: 自動車修理
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