機械工学において、二つ以上の連結された歯車の回転速度の比率をギア比といいます。一般的に、歯車が二つの場合、駆動歯車(エンジンやモーター等から直接回転力を受ける歯車)が従動歯車より大きいと従動歯車のほうがより早く回転します。また、その逆もしかりです。この基本概念は、数式ギア比 = T2÷T1で表すことができます。T1は一番目の歯車の歯の数、そしてT2は二番目の歯の数です。[1]

方法 1 の 2:
ギアトレーンのギア比を調べる方法

歯車が二つの場合

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    歯車が二つのギアトレーンから始めます。ギア比を見極めるには、少なくとも二つの歯車同士が噛み合っている必要があります。これを「ギアトレーン」といいます。通常であれば、一番目の歯車はモーターシャフトに取り付けられている「駆動歯車」で、二番目はロードシャフトに取り付けられている「従動歯車」です。また、二つの間に何個か歯車がある場合、これを「アイドラ歯車」と呼びます。[2]
    • とりあえず、歯車が二つしかないギアトレーンを見てみましょう。ギア比を出すには、歯車同士が相互作用する必要があります。つまり、お互いの歯を噛み合わせ、一方の歯車がもう片方を回す仕組みになっていなければいけません。たとえば、小さい駆動歯車(歯車1)が大きい従動歯車(歯車2)を回転させているとします。
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    駆動歯車の歯数を数えます。歯(車輪の端にあるくいのような突起)の数を比べることで、連動する歯車間のギア比を簡単に求めることができます。まず駆動歯車の歯数を調べましょう。直接数えるか、歯車に記載されている情報を確認します。[3]
    • たとえば、小さい駆動歯車には歯が「20個」あると仮定します。
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    従動歯車の歯数を数えます。次に、先ほどと同じ方法で従動歯車の歯数を調べましょう。
    • 従動歯車の歯数は「30個」と仮定します。
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    一方の歯数をもう片方の数で割ります。各歯車の歯数を調べ終わった後は比較的簡単にギア比を求めることができます。従動歯車の歯数を駆動歯車の歯数で割りましょう。目的に応じて、出た値を少数、分数、または比率形式(x:yなど)で書き表しましょう。[4]
    • 上の例の場合、従動歯車の歯数30を駆動歯車の歯数20で割ると30÷20=1.5です。これは3/2 あるいは1.5 : 1等と表すこともできます。
    • このギア比より、小さい駆動歯車が大きい従動歯車を1回転させるためには1.5回転しなければならないということがわかります。従動歯車のほうが大きく、駆動歯車よりゆっくり回転するはずなので、納得のいく数値です。[5]
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歯車が二つ以上の場合

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    歯車が二つ以上のギアトレーンを見てみましょう。名前通り、「ギアトレーン」は駆動歯車と従動歯車一つずつだけでなく、複数の歯車をつなげて作ることもできます。この場合は、一番目の歯車は相変わらず駆動歯車で、最後の歯車は従動歯車、そしてその間にあるのが「アイドラ歯車」となります。アイドラ歯車は回転の方向を変える時や、直接二つの歯車をつなげると扱いにくくなる場合によく使われます。[6]
    • 上で例としてあげた歯車が二つのギアトレーンが、今回は歯数7個の小さな歯車で回転するとします。この場合は、歯数30の歯車が従動歯車のままで、歯数20の歯車(前の例では駆動歯車だった)がアイドラ歯車です。
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    駆動歯車の歯数を従動歯車の歯数で割ります。ギアトレーンの歯車が二つ以上の場合重要なのは「駆動歯車と従動歯車(通常最初と最後のもの)のみ考慮すれば良い」ということです。言い換えれば、「アイドラ歯車はギアトレーン全体のギア比には全く影響を及ぼしません」。駆動歯車と従動歯車を見極めてしまえば、前のようにギア比を求めることができます。
    • この例では、従動歯車の歯数30を駆動歯車の歯数7で割ることでギア比を出します。30÷7=おおよそ4.3(あるいは4.3:1等)となります。つまり、駆動歯車は、はるかに大きい従動歯車を1回転させるために4.3回転する必要があるのがわかります。
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    必要に応じて、間の歯車のギア比を確認します。アイドラ歯車を含めたギア比も求めることができますが、時にはこの数値が必要になる場面があるでしょう。この場合は、駆動歯車のほうから計算していきましょう。計算する際、直前の歯車を駆動歯車として扱います。噛み合っている各歯車間の「従動」歯車の歯数を「駆動」歯車の歯数で割り、間のギア比を求めます。
    • 今回の例では、間のギア比は20÷7=2.9、そして30÷20=1.5です。これらは全体のギア比の4.3とは一致しないのがわかります。
    • とはいえ、(20÷7)x(30÷20)=4.3であることに注意しましょう。一般的に、「全体のギア比は中間のギア比を掛け合わせて出た値と一致する」ようになっています。
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方法 2 の 2:
比率/速度の計算方法

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    駆動歯車の回転速度を確認します。ギア比の理論を使うと、駆動歯車の「入力」速度によって従動歯車の回転速度がどれだけ変わるか調べることができます。まずは、駆動歯車の回転速度を調べましょう。ほとんどのギア計算において回転速度は、1分あたりの回転数(rpm)で表しますが、その他の速度単位でも問題ありません。[7]
    • たとえば、上の歯数7の駆動歯車と歯数30の従動歯車でできているギアトレーンの例で、駆動歯車が130rpmの速度で回転するとします。この情報を使って、従動歯車の速度を以下の数ステップに沿って求めてみましょう。
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    情報を数式S1 x T1 = S2 x T2に当てはめます。この数式では、S1は駆動歯車の回転速度、T1は駆動歯車の歯数、そしてS2とT2は従動歯車の回転速度と歯数です。従動歯車の回転速度以外のところに数値を代入します。
    • こういう問題を解く際にはS2を求めることが多いのですが、他の変数を求めることももちろん可能です。今回の例では、情報を代入することで下記の数式を作ることができます。
    • 130 rpms x 7 = S2 x 30
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    答えを出しましょう。基本的な方程式の解き方と同じように解けば残りの変数を求めるのは簡単です。残りの方程式を単純化し、変数を片方に移項すれば答えが出るはずです。減点されないように正しい単位をつけましょう。
    • 例では、このように解くことができます。
    • 130 rpm × 7 = S2 × 30
    • 910 = S2 × 30
    • 910 ÷ 30 = S2
    • 30.33 rpm = S2
    • つまり、駆動歯車の回転速度が130 rpmならば、従動歯車は30.33 rpmの速度で回転します。大きい従動歯車のほうが駆動歯車よりゆっくり回転するはずなので、納得のいく数値です。
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ポイント

  • 駆動するのに必要な動力は、ギア比に応じて、モーターにより調整されます。モーターは、ギア比を考慮した上で、必要とする動力を提供できるサイズにしなければいけません。ギアアップシステム(負荷RPMがモーターRPMより大きい場合)には、低い回転速度で最適な出力を提供できるモーターが必要です。
  • ギア比の原理を実際に確認するには、自転車に乗りましょう!坂を登るには、小さな歯車が前にあり後ろに大きいのがある時こそ一番簡単ということに気付くはずです。しかし、ペダルのてこで小さな歯車を回すのは簡単ですが、後ろのホイールを回転させるには平坦な道で使うギア設定よりたくさん回さないといけないので、減速することになります。
  • ギアダウンシステム(負荷RPMがモーターRPMより小さい場合)には、速い回転速度で最適な出力を提供できるモーターが必要です。

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