クロクルミやペルシャクルミを始め各地に多種多様なクルミがありますが、その基本的な栽培・管理の方法にはほとんど違いはありません。ただ、種によって適応できる気候や耐性のある病気の種類が異なるため、みなさん自身でナッツ類を植える場合は、できるだけその地域の自生種を選ぶのが賢明です。クルミの木は毎年あの香ばしい実を生み出すとともに、頑丈で優れた木材にもなります。しかしその一方で、むやみに自宅の庭に植えると、クルミは周りの植物を枯らしてしまう危険もあります! また、実をつけ始めるのは植付けから約10年後、ピークは約30年後であることも心得ておきましょう。クルミの実はしばしば無料で手に入れることができ、それを土に植えて一から育てることができます。もっとも、その場合、少々手間のかかる下準備が必要になります。一方、ある程度生長した苗木を植えるという方法もあります。苗木を購入するのに費用は掛かりますが、その後の世話は容易になり、きっと立派な木に育てることができるでしょう。

パート 1 の 3:
植えるための準備

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    まずはクルミを植えるのに必要な労力と、クルミが庭に与える危険性について理解しておきましょう。クルミの実の下準備には数か月を要しますが、たとえしかるべき準備をしたとしても、期待通りに生長するとは限りません。一方、苗木を購入する場合は、以下のステップを飛ばすことができます。どちらの方法で栽培するにしても、クルミは生長するに従って、周辺の植物にとって有害な化学物質を土中に排出します。中でもクロクルミは毒性が強く、松やリンゴの木、あるいはトマトなどの多くの植物を枯らしてしまいます。[1] 加えて、クルミの木は非常に大きく生長し、夥しい数の実を道端に落とすため、都会や郊外では決して人気の高い樹木とはいえません。[2]
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    クルミの実を集めましょう。秋になると、落ちた実を採取することができます。あるいは、PVC管などで枝をゆすって、熟した実を落とすこともできます。[3] クルミの実は通常、中の堅果が緑または茶色の外皮に包まれた状態で熟して落ちます。
    • 注意: 実の外皮は直接触れると肌荒れを引き起こし、また、衣服に色が付くこともあります。採取する際は、ゴム手袋をはめて作業をしましょう。
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    採取する代わりに、クルミの実を購入することもできます。果実の収穫や木材の採取のために果樹園を作る場合は、お住まいの地域の林業家に相談するか、またはオンラインでその地域の気候に合った種やみなさんの目的に合った種について調べましょう。理想を言えば、みなさんの果樹園から半径160km以内の範囲で採取された実であれば、土壌にしっかりと適応することができるでしょう。[4] 植物耐寒性地帯地図でゾーン4~9の範囲に分類される地域、つまり、年間最低気温が-30度~-1度の地域であれば、問題なくクルミを育てることができますが、種類によってはさらに低い気温に適応できるものもあります。
    • クロクルミは非常に高価で、材木として高い人気を誇ります。一方、ペルシャクルミ(セイヨウクルミ)はより一般的な種で、果実の収穫や木材の採取のために広く栽培されています。クロクルミとペルシャクルミには多くの変種がありますが、それ以外にも、アムール原産のオニクルミやマンシュウクルミといった特定の地域で栽培されている種もあります。[5]
    • 食料品店で販売されているクルミの実は、すでに発芽に必要な湿気が失われているため、庭に植えることはできないでしょう。たとえ湿気を保っていたとしても、そのような実は交配種から採取されたか、または異なる地域の気候に適した種である可能性が高いため、やはり栽培には適さないでしょう。
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    外皮を取り除きましょう(任意で)。クルミは外皮を付けたままでも栽培することができます。ただ、多くの人が、中の堅果が無事かどうかをチェックし、後の作業を容易にするために外皮を取り除きます。外皮を付けた実をバケツの水に浸け、3日ほどそのまま置いた後、柔らかくなった外皮を剥いて中の堅果を取り出します。柔らかくなった外皮は手で割って剥くことができます。[6]
    • すでに外皮が乾燥している場合は、取り除くことはほぼ不可能でしょう。そのような場合は、車で轢いてみるのも一つの手です。
    • クルミの数が多い時は、トウモロコシ用の脱粉機にかけるのも良いでしょう。あるいは、砂利と水を入れたセメントミキサーに30分間かけてみましょう。[7]
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    冬の間、90~120日ほど、クルミに湿気を与えましょう。他の植物の種子と同様に、クルミは、休眠状態から殻を破って発芽するために低温多湿の環境を必要とします。種類にもよりますが、クルミの発芽にはおおむね3、4ヶ月かかり、その間湿気を与え続ける必要があります。このように種子の発芽に必要な環境を準備する作業は「低温湿層処理」と呼ばれ、クルミの場合、以下のいずれかの方法で行います。
    • いくつかのクルミを、ミズゴケに包むか、あるいは湿った砂の中に埋めます。または、ビニール袋に入れて冷蔵庫の中で保管するのも良いでしょう。それ以外の場所で保管する場合は、気温が摂氏2~5度の場所を選びましょう。[8]
    • クルミの数が多い場合は、まず、水はけの良い地面に深さ30~60cmの穴を掘りましょう。底にクルミを敷き詰め、その上に砂、枯葉、あるいは根覆いを5cmほど敷きます。穴が完全に埋まるまでこれを交互に繰り返します。最後に穴の上に金網を置いて、ネズミやリスの進入を防ぎましょう。[9][10]
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パート 2 の 3:
クルミを植える

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    庭に植える1週間前に、発芽し始めたクルミを取り出します。ただし、その後植えるまでの間は湿気を与え続けましょう。庭の土の氷が解けて90日ほどたった頃を見計らって、保管場所から取り出します。生存可能な種子はこの時点で小さな萌芽を出しているはずです。その後1週間、湿気を切らさないようにしましょう。[11]
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    植える区画を選びましょう。種類にかかわらず、クルミの生長には肥沃な土が必要です。とりわけ、果樹園を作る場合、区画の選定は極めて重要になります。水はけが良く、少なくとも90cmの深さのあるローム層の区画を選びましょう。急な斜面や尾根の頂上、そして岩石を多く含んだ土や粘土質の土は避けましょう。[12][13] 丘陵地や山岳地帯であっても、北向きの坂の低い場所であれば問題なく栽培することができます(南半球の場合は、南向きの坂)。
    • pH濃度に関して言えば、クルミは非常に耐性が強い植物です。土壌のpH濃度は6.0~6.5が理想ですが、5~8の間であれば問題なく育つことができます。
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    区画をきれいにしましょう。クルミを植える前に、その区画に生えている全ての植物を取り除いて、クルミの生長に必要な養分を確保しましょう。特に果樹園を作る場合は、土地を耕して土壌に新鮮な空気を送り込んでおくのが賢明です。[14]
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    小さな穴を掘ってクルミを植えます。横一列に深さ5~7.5cmの穴を掘り、クルミの実を一つずつ植えていきます。その後、土を被せます。[15] クルミの木を複数植える場合は、穴と穴の間隔を3~5m空け、格子状に植え込んでいきましょう。[16]
    • あるいは、一つの穴に2つ以上のクルミを20cmほどの間隔を空けて配置することもできます。1、2年経って、苗が生長したのを見極め、最も健康な苗を残してその他の苗を間引きましょう。[17]
    • リスやその他の小動物に悩まされているみなさんには、他にもおすすめの方法があります。後述の「ポイント」を参照しましょう。
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    生長する苗の世話をしましょう。以下の項目では苗木の世話および生長した木の管理についてご説明します。クルミの木を種子から育てたいとお考えのみなさんは、苗木から育てる方法については無視していただいても構いません。
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パート 3 の 3:
植付けと木の管理

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    苗木を選びましょう(種子から育てない場合)。まずは、根の張り出し部分(根と幹の境目)から2.5cm上の幹の直径を測ります。幹の直径が0.6cm、またはそれ以上の大きさの苗木を選びましょう。この段階では、苗木の高さよりも、幹の直径の長さの方がはるかに重要です。[18]
    • 根がむき出しの状態(土が付いていない状態)で購入した苗木は、蕾をつける前の春先に植えましょう。購入後、直ちに植えた方が良いでしょう。
    • 鉢植えの苗木は、高価ですが、さらに遅い時期に植えることができます。また、より乾燥した土に植えても問題なく生長することができます。[19]
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    苗木は春に植えましょう。水はけが良く、ローム質の土壌を選びましょう。区画には、急な斜面や丘の上は避けましょう。根の2倍の幅で、根がちょうど収まる程度の深さの穴を掘って植え込みます。苗木の健全な生長のために、堆肥と土を1:3の割合で混ぜて、穴を埋めましょう。[20] 土の表面を叩いて固め、しっかりと水をかけておきましょう。
    • 実をたくさんつける木に育てたければ、苗木同士の間隔を3.7~5.2m空けましょう。木材として使用するのであれば、3~3.7m間隔で植えるのが理想です。
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    時折水やりをしましょう。種子あるいは苗木のいずれから育てる場合も、少なくとも最初の2年ほどは、水気を補う必要があります。中でも、乾燥した時期や温暖な時期には、特に注意が必要になります。植付けて間もない苗木には週1回の水やりが必要ですが、生長とともにその頻度は減ります。水やりの際は、苗木全体に水を掛けましょう。ただし、土の大部分が乾くまで、次の水やりは控えましょう。あまり頻繁に水やりをすると、かえって苗木を傷めることになります。[21]
    • 2、3年経過すれば、最も暑い時期または日照りが続く時期に、月に1~3回程度の水やりで十分です。[22]
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    雑草に対処しましょう。苗木の生長の妨げとなる芝や雑草は常に駆除が必要です。芝や雑草は手で摘み取るか、または厚紙を敷いて押さえ込みましょう。苗木のサイズが大きい場合は、根の真上に厚さ5~7.5cmの根覆いを敷き詰めて雑草の発生を防ぎましょう。[23]
    • 樹木を育てる場合、新芽が土から顔を出さないうちから根覆いをしてはいけません。苗の生長を阻害することになります。苗が十分に生長して根を張るまでは控えましょう。
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    枝切り(剪定)を覚えましょう。木材用にクルミの木を育てる場合は、早い段階で幹を真っ直ぐに生長させる必要があります。頂点の“若枝”を除いて、他の全ての枝を刈り込むことで、次の繁茂期に木を空に向かって真っすぐに生長させることができます。[24] 果実の収穫のための若木は、他の若木の間引きが終わるまでは、そのままにしておいても良いでしょう。ただしクロクルミの場合、その果実も大切ですが、往々にして後に木材として売却することになるため、やはり若木の段階で枝切りをしておいた方が良いでしょう。[25][26]
    • 若木の枝切りをしたことがないみなさんは、まずはお近くの植木職人の助けを借りて、若枝やその他の重要な枝を見極めましょう。
    • 木の頂点がいくつかに分かれている場合は、その中で最も太い若枝を真っ直ぐにして、他の若枝をテープで張り付けて補強しましょう。そして、その周辺の枝の先をすべて切り取り、それ以上生長しないようにしましょう。[27]
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    間引きをして最も健康な木を残しましょう。多くの果樹園は、最初の段階で、許容量をはるかに超える数の若木を栽培しています。木がある程度生長し、枝同士が干渉しあうようになると、栽培者は目的に合わせて最も健康な木を選びます。多くの場合、幹が真っ直ぐで、生長の早い若木を残すことになります。生命力の弱い若木はすべて取り除きますが、その際、残った若木同士の間に間隔を空けすぎると、雑草が発生し、時には他の樹木が生えてくることもあるので注意が必要です。[28]
    • 果樹園の規模が大きい場合は、まず樹木の本数と各幹の直径の平均値を求め、以下のCCF(Crown Competition Factor)の公式を使って間引きの本数を算出してみましょう: a crown competition formula.
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    肥料は若木の段階を過ぎてから与えましょう。クルミの木、特にクロクルミに肥料が必要かどうかは意見の分かれるところです。とりわけ、すでに土壌が肥沃な場合、下手に肥料を与えると、雑草の発生を助長することにもなりかねません。地表から1.4m地点の幹の直径(DBHと呼ばれます)が少なくとも10cmになるまでは控えたほうが良いでしょう。[29][30] 可能であれば、その区画の土または葉のサンプルを林業試験場に送り、不足している養分を正確に調べてもらうのが理想です。それが難しい場合は、1本の木につき、窒素1.4kg、重過リン酸石灰2.3kg、塩化カリウム3.6kgを含んだ肥料を春の終わりに与えてみましょう。それと同時に、何本かの木には肥料を与えず、肥料の効果を比較してみましょう。効果が認められれば、3~5年ごとに肥料を与えましょう。[31]
    • 肥料を与えた後に土壌のpH濃度を測定し、場合によっては元の状態に戻しましょう。
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    害虫や小動物に対処しましょう。ご存知の通り、リスはクルミの果樹園には付き物で、放置しておくと全ての実を食べつくしてしまいます。プラスチック製のツリーガードで幹をカバーしておけば、リスは木に登りにくくなるでしょう。さらに、1.8m以下の地点の枝はすべて切り落としておきましょう。ただし、切り口がコブ状になると木材としての価値が格段に下がるので、枝切りは慎重に行いましょう。[32] さらに、毛虫、アブラムシ、ハエなどの害虫は地域によって生態が異なり、繁茂期の終わりに活動するようであれば、それほど大きな被害はないかもしれません。[33] 林業家やクルミの木に詳しい専門家に相談して、お住まいの地域の植林事情について教えてもらいましょう。
    • 常に家畜はクルミの木から遠ざけておきましょう。家畜によるダメージを受けたクルミは、場合によっては、木材として使い物にならなくなってしまいます。[34]
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ポイント

  • 小動物対策として、種子を缶の中に植えるという方法もあります。あらかじめ火で炙っておけば、金属製の缶は年月とともに土の中で分解されます。片方の底を外し、もう片方の底をタガネで“X”型に切ります。3~5cmの高さに砂を入れてその中にクルミを埋め込み、“X”型に切った側を上に向けて地中に埋めます。缶の上部が地表から3cmの深さに来るようにしましょう。クルミは外敵から保護され、缶の上部の隙間から新芽が出ることになります。[35]

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注意事項

  • 収穫された実が完全に乾燥したり、あるいは湿層処理が終わらないうちに摘み取ってしまうと、1年ほど経てば発芽することもありますが、全く生長できない場合もあります。
  • クルミの葉は毒性が強く、落ち葉をそのままにしておくと他の植物を枯らしてしまいます。落ち葉は定期的に集めて堆積させ、無害になるまで分解してから根覆いに使いましょう。[36]
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必要なもの

  • クルミの実またはクルミの苗木
  • ビニール袋
  • コテ

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  14. http://extension.usu.edu/files/publications/publication/hg_homeorchard_2011-02pr.pdf
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