コレステロールを下げる方法

この記事には:食生活を変える生活習慣を変える薬物療法

コレステロールは肉体の健全な働きに不可欠な脂質です。ホルモンの分泌から、肝臓内での胆汁の生成、細胞同士の結合に至るまで、それらはすべてコレステロールの働きによるものです。しかしその一方で、いくつかの種類のコレステロールは、過度に摂取すると、様々な健康被害を引き起こします。コレステロールを下げるには、いくつか生活習慣を変える必要があります。また、場合によっては、かかりつけの医師にスタチンなどを処方してもらいましょう。[1]

1
食生活を変える

  1. 1
    まずはコレステロールについて理解しましょう。コレステロールはバランスの良い食生活に不可欠ですが、その一方で、体内のコレステロール値が高くなると健康に悪影響を及ぼし、深刻な心臓疾患を引き起こします。コレステロールには大きく分けて以下の2種類があります: [2]
    • 低密度リポタンパク質(LDL)コレステロールは、いわゆる“悪玉コレステロール”で、動脈内に硬化層として蓄積され、心臓疾患の原因となります。[3]
    • 高密度リポタンパク質(HDL)コレステロールは、いわゆる“善玉コレステロール”で、体内の悪玉コレステロールを減らし、心臓疾患や心臓発作の危険を低下させる働きがあります。 [4]
  2. 2
    食生活を見直しましょう。肉体の機能に必要なコレステロールの大半は体内で生成されます。しかし、動物由来の食品にも余分なコレステロールが含まれているため、過度の肉類の摂取は体内のコレステロール値を上昇させます。[5]
    • コレステロールの高い動物由来の食品の摂取を減らしましょう。コレステロールの高い食品として、赤肉、鶏肉、貝類、卵、バター、チーズ、ミルクなどがあります。
    • さらに、悪玉コレステロール値を上昇させる飽和脂肪やトランス脂肪を含んだ食品も極力避けましょう。 [6]
    • 生鮮食品を中心とした食生活に切り替えましょう。野菜由来の脂肪やタンパク質、そして繊維質を豊富に含んだ食品を進んで摂りましょう。
  3. 3
    1日当たりの脂肪の摂取量は総カロリーの25~35%に抑えましょう。脂肪は健全な食生活に不可欠ですが、食事の量をコントロールし、摂取する脂肪の種類を把握しておくことも大切です。「一価不飽和脂肪」および「多価不飽和脂肪」は心臓に優しい健康的な脂肪とみなされています。一方、「飽和脂肪」および「トランス脂肪」は不健康な脂肪と考えられています。[7].
    • 一価不飽和脂肪および多価不飽和脂肪には悪玉コレステロールを下げる働きがあります。健康的な脂肪を日常的に摂取すれば、心臓疾患や心臓発作の危険を減らすことができます。[8]
    • 健康的な脂肪が豊富な食品として、豆腐、魚(鮭、サバ、マスなど)、アボカド、ナッツ類(クルミ、ヘーゼルナッツ、マカダミアナッツなど)、豆類(インゲン豆、大豆、白インゲン豆など)、植物油脂(オリーブオイル、ベニバナ油、アマニ油など) といったものがあります。
    • 飽和脂肪およびトランス脂肪は悪玉コレステロール値を上げ、動脈内の硬化層の堆積を促進します。
    • 揚げ物や精製食品の摂取を避けましょう。フライドチキン、クッキー、クラッカー、全脂肪乳製品といった、不健康な脂肪を多く含んだ食品の摂取は極力控えましょう。 [9]
    • さらに、コレステロールの摂取を1日当たり300mg以下に抑えましょう。すでに高コレステロールの診断結果を受けたみなさんは、1日の摂取量を200mg以下にするのが賢明です。
  4. 4
    バターの代わりにオリーブオイルを使って調理をしましょう。バターに含まれる飽和脂肪は、悪玉コレステロールを上昇させます。それに対して、オリーブオイルに含まれる抗酸化物質には、善玉コレステロール値を変えずに悪玉コレステロールを低下させる働きがあります。[10]
    • 連邦食品医薬品局(FDA)は、心機能の健全化のために、1日当たり大さじ2杯分(または23グラム)のオリーブオイルの摂取を奨めています。いくつかの研究によれば、オリーブオイルの中でも、とりわけエクストラバージンオイルにコレステロールを下げる効果があることが明らかになっています。
  5. 5
    1日25~30グラムの繊維質を摂りましょう。繊維もまた健康的な食生活には欠かせない栄養素で、心臓の働きを助長します。「水溶性食物繊維」は消化器官内で悪玉コレステロールと結びつき、コレステロールの血液への流入を防ぎます。[11]
    • 水溶性食物繊維は、全粒粉シリアル、豆類、ナッツ類、リンゴなど、様々な食品に含まれています。[12]
    • 「不溶性食物繊維」もまた、みなさんの食生活にとって、大切な栄養素です。水溶性食物繊維のように直接コレステロールを下げる働きはないものの、排便を促進し、消化器官の働きを助ける効果があります。不溶性食物繊維を豊富に含んだ食品として、麦ヌカや全粒穀物などがあります。[13]
  6. 6
    複合炭水化物を摂取しましょう。複合炭水化物は栄養価が高く、各種ビタミン、ミネラル、繊維などを豊富に含んでいます。また、体内のコレステロール値を下げる働きもあります。一方、同じ炭水化物でも、単糖類は悪玉コレステロール値の上昇と密接な関係があります。[14]
    • 複合炭水化物は、ヌカ、マメ科植物、キャベツ、全粒粉パスタ、トウモロコシなどから豊富に摂取することができます。 [15]
    • 近年の研究でも、単糖と高コレステロールおよび高脂血症の結びつきが指摘されています。砂糖、糖アルコール、ハチミツをふんだんに使った焼き菓子には注意しましょう。[16]
  7. 7
    赤肉の代わりに魚を食べましょう。魚に含まれるオメガ3脂肪酸は心臓に優しく、悪玉コレステロール値を上げることもありません。栄養学のガイドラインは、週に少なくとも2度は魚料理を食べることを奨励しています。[17]
    • サバ、イワナ、ニシン、イワシ、マグロ、鮭などはオメガ3脂肪酸を最も多く含んだ魚といえます。[18]
    • 赤肉には悪玉コレステロールおよび飽和脂肪酸が多分に含まれています。牛肉を購入する際は、できるだけ脂肪の少ない赤身を選びましょう(内もものロースト、サーロインの上部および側面など)。あるいは、赤肉の代わりに、七面鳥や鶏肉といった白肉を優先的に摂取してコレステロール値を管理しましょう。 [19]
  8. 8
    アボカドやナッツを食べましょう。悪玉コレステロール値を下げる一価不飽和脂肪を豊富に含んだアボカドやナッツは、ベジタリアンの間で人気の高い野菜です。また、それらの野菜からは、タンパク質、ビタミン、ミネラルといった栄養素も多分に摂取することができます。[20]
    • ただし、アボカドや、とりわけナッツ類 はカロリーも高く、摂り過ぎには注意する必要があります。カロリーの過剰摂取は肥満につながり、そうなってしまっては心臓疾患の危険もあります。1日当たりナッツ一掴み、およびアボカド1個の摂取で十分でしょう。
  9. 9
    ホエイタンパク質を摂取しましょう。ホエイタンパク質は乳製品に多分に含まれ、血中の悪玉コレステロール値を下げる効果があることが明らかになっています。[21]
    • ホエイタンパク質はバニラやチョコレートの甘味料からも摂取が可能なため、それらをシェイクやオートミール、またはヨーグルトに加えるのも良いでしょう。
    • 注意: タンパク質の過剰摂取は危険です。摂取量はきちんと把握しましょう。1日当たりのタンパク質の摂取量は、総カロリーの15~25%が理想です。あるいは、体重1kgにつき0.8~1.2グラムに抑えましょう。例えば、体重64kgの女性の場合、特に運動をしなければ、1日に必要な摂取量は約53グラムになります。[22]
    • 運動をしている人や妊娠中あるいは授乳中の女性は、タンパク質の摂取量を増やす必要があります。必要な摂取量が分からない場合は、かかりつけの医師に相談しましょう。
  10. 10
    植物ステロールを摂取しましょう。植物ステロールは、コレステロールの体内への吸収を抑え、善玉コレステロール値に影響を与えることなく、悪玉コレステロール値を6~15%下げることができます。ぜひ植物ステロールを豊富に含んだ食物を進んで摂り、悪玉コレステロールを低下させて心機能を改善しましょう。[23]
    • ステロールは、穀物、果物、マメ科植物、野菜、ナッツ類、そして種子に自然な状態で含まれている栄養素です。
    • その他にも、オレンジジュース、ヨーグルト、マーガリンといった食品にもステロールが含まれています。
  11. 11
    緑茶を飲みましょう。臨床研究によって、緑茶にはコレステロールおよび中性脂肪を下げる効果があることが明らかになっています。さらに、緑茶には腸管によるコレステロールの吸収を抑え、体外への排出を促進する働きもあります。[24]
    • 緑茶のもう一つの効能として、免疫力を高め、炎症を抑える働きがあると考えられています。 [25]
    • ライムまたは無糖の甘味料を加えた緑茶を冷やして飲めば、十分にソーダやジュース、その他の飲料の代わりになるでしょう。
  12. 12
    食事を1日6回に分けましょう。イギリスの研究によると、1日2食の人に比べて、1日の食事を6回に分けて摂る人には、カロリーや脂肪の摂取量が増えているにもかかわらず、顕著なコレステロール値の低下が見られることが分かっています。[26]
    • 1日に必要なカロリーを5~6回に分けて摂取しましょう。きっと1日を通して満腹感を得ることができ、余計な空腹感を覚えることもないでしょう。

2
生活習慣を変える

  1. 1
    定期的に運動をしましょう。運動不足は心臓疾患の大きな要因となります。定期的な運動は体内のコレステロールに直接影響を与え、善玉コレステロール値を上昇させます。また、運動によって体重を維持する、あるいは余計な体重を減らすことができれば、間接的にコレステロール値を下げることにつながります。[27]
    • トレーニング学のガイドラインは、成人に対して、週に最低150分間の適度な有酸素運動および2回以上のウェートトレーニングを推奨しています。[28]
    • 定期的にエクササイズをすることが難しい場合は、1時間ごとにデスクを離れ、5分程度の散歩をしてみましょう。
    • 新たにエクササイズをするだけでなく、日常的な作業の中でも肉体に負荷をかけることができます。例えば、エレベーターに乗らずに階段を利用したり、あえて遠い場所に車を停めて徒歩の時間を増やすのも効果的な運動になります。
  2. 2
    喫煙を止めましょう。喫煙が肺や心臓に悪影響を及ぼすことは周知の事実です。喫煙を止めれば、その他様々な健康被害を避けるだけでなく、コレステロールの働きを改善し、善玉コレステロール値を上げることができるでしょう。[29]
    • できる限り二次喫煙の危険を避けましょう。
    • 喫煙を止めるのが難しい場合は、禁煙のための支援グループや禁煙療法について医師に相談しましょう。医療処置の一環として、ニコチンパッチなどがあります。
  3. 3
    アルコールの摂取量を抑えましょう。アルコールは、適量であれば、善玉コレステロール値を上げることができます。しかしながら、長期にわたる過度のアルコール摂取は慢性疾患や中毒症状を引き起こします。[30]
    • アルコールの摂取を1日1杯に限定しましょう。 [31]
  4. 4
    減量をしましょう。過体重の自覚があるみなさんは、おそらく検査で高い悪玉コレステロール値を計測するはずです。コレステロール値を適切にコントロールするには体重管理が不可欠です。現在の体重のわずか5~10%の減量によって、コレステロール値を劇的に改善することができます。[32]
    • 食生活を細かく見直して、1日当たりの摂取カロリーが消費カロリーを超えていないかどうかを確かめましょう。
    • また、定期的な運動によって余分なカロリーを燃焼し、循環器系の健康状態を改善しましょう。心肺に問題を抱えているみなさんは、新たなエクササイズを行う前に、必ず医師に相談しましょう。

3
薬物療法

  1. 1
    必要とあれば医師にスタチンを処方してもらいましょう。高コレステロールに悩むみなさんの中で、生活習慣を変えるだけでは効果が期待できない人は、薬物療法について医師に相談しましょう。とりわけ、スタチン(高脂血症治療薬)には悪玉コレステロールを抑制し、善玉コレステロールを上昇させる働きがあります。 [33]
    • 市販のスタチンにはいくつかのブランドがあります: ロバスタチン(メバコール)、ロスバスタチン(クレストール)、アトルバスタチン(リピトール)、フルバスタチン(ローコール)など。
    • 一般的に、スタチンの副作用は軽度なものですが、筋肉痛や吐き気を伴うことがあるため、服用には注意が必要です。[34]
    • 妊娠中のスタチンの服用は禁物です。
  2. 2
    場合によっては、「コレステロール吸収阻害薬」を処方してもらいましょう。比較的新しい薬剤であるコレステロール吸収阻害薬(ゼチーア錠、またはエゼチミブ)は、食物を消化した小腸から血液へのコレステロールの流入を阻害します。[35]
    • コレステロール吸収阻害薬の副作用には、頭痛、倦怠感、腹痛などがあります。[36]
  3. 3
    医師に「レジン」について尋ねましょう。レジン(陰イオン交換樹脂)は十二指腸から肝臓への胆汁酸の循環を阻害するため(吸着作用)、不足した胆汁酸を補うために、肝臓はさらに多くのコレステロールを胆汁酸に変換することになります(吸着した胆汁酸は糞便として体外に排出されます)。それによって、悪玉コレステロールを含む全てのコレステロール値が低下します。[37]
    • 市販のレジンには、コレスチミド(コレバイン)、コレセベラム、クエストラン(コレスチミラン)などがあります。
    • 一般的なレジンの副作用として、軽度の便秘、膨満感、腹痛、胸やけなどがあります。[38]
  4. 4
    医師に「脂質異常症治療薬」について尋ねましょう。脂質異常症治療薬は、中性脂肪の遊離脂肪酸への分解を促進するとともに、遊離脂肪酸による中性脂肪の生成を抑制します。脂質異常症治療薬には、フィブラートやナイアシンなどがあります。[39]
    • 脂質異常症治療薬の副作用には、便秘、腹痛、吐き気などがあります。[40]
  5. 5
    PCSK9 阻害薬による治療を考慮しましょう。上記のどの治療法でもコレステロール値が正常に戻らない場合は、遺伝性の疾患である家族性高コレステロール血症の検査を受けたほうがよいかもしれません。検査結果が陽性であれば、PCSK9 阻害薬による治療の対象になる場合があります。

ポイント

  • 食生活や生活習慣を変えるには強い意思が必要となり、時にはモチベーションを保つことができなくなることもあるでしょう。みなさんと同じ悩みを持つ人はたくさんいます。日本食生活協会のサイト[41]などを参照しながら、少しずつ、しかし着実に健康的なライフスタイルを目指しましょう。

注意事項

  • 高コレステロールには迅速な対処が必要です。放置しておくと、心臓麻痺や血栓症、その他深刻な心臓疾患を引き起こす危険が極めて高くなります。

出典

  1. http://doc.med.yale.edu/heartbk/4.pdf
  2. http://doc.med.yale.edu/heartbk/4.pdf
  3. http://www.heart.org/HEARTORG/Conditions/Cholesterol/AboutCholesterol/Good-vs-Bad-Cholesterol_UCM_305561_Article.jsp
  4. http://www.heart.org/HEARTORG/Conditions/Cholesterol/AboutCholesterol/Good-vs-Bad-Cholesterol_UCM_305561_Article.jsp
  5. http://www.americanheart.org/presenter.jhtml?identifier=514
  6. http://www.heart.org/HEARTORG/Conditions/Cholesterol/AboutCholesterol/Good-vs-Bad-Cholesterol_UCM_305561_Article.jsp
  7. http://ag.arizona.edu/pubs/health/az1126.html
  8. http://www.mayoclinic.org/healthy-lifestyle/nutrition-and-healthy-eating/in-depth/fat/art-20045550
  9. http://www.heartfoundation.org.au/healthy-eating/mums-united/healthy-eating/Pages/fat-facts.aspx
続きを 表示する… (32)

記事の情報

wikiHowは「ウィキ」サイトの一つであり、記事の多くは複数の著者によって共著されています。 この記事は、匿名の筆者を含む40人が執筆・推敲を行い、時間をかけて編集されました。

カテゴリ: 全般的健康

他言語版:

English: Lower Your Cholesterol, Español: bajar el colesterol, Deutsch: Cholesterinspiegel senken, Italiano: Abbassare il Colesterolo, Nederlands: Je cholesterol verlagen, 中文: 降低胆固醇, Русский: уменьшить уровень холестерина, Bahasa Indonesia: Menurunkan Kadar Kolesterol, Čeština: Jak snížit hladinu cholesterolu, हिन्दी: अपने कोलेस्ट्रॉल को कम करें, ไทย: ลดคอเลสเตอรอลของคุณ, العربية: تخفيض مستوى الكولسترول, Tiếng Việt: Giảm Cholesterol trong Cơ thể, 한국어: 콜레스테롤 수치를 낮추는 방법, Français: réduire son taux de cholestérol

このページは 3,827 回アクセスされました。
この記事は役に立ちましたか?