シカダニを識別する方法

共同執筆者 Pippa Elliott, MRCVS

この記事には:ダニを調べるシカダニを他のダニと見分ける19 出典

北米に生息している80種類以上のダニのうち、人に噛みついて感染症を引き起こすダニはわずか7種類のみです。[1] シカダニ(別名:クロアシダニ、イクソデス・スカプラリス)は、ライム病などの病気を宿主に感染させる可能性があります。大半の場合、成虫期のダニは簡単に識別できますが、若虫期のダニも感染症を媒介します。[2] ダニに噛まれた場合やダニが衣類に付着していた場合は、必要に応じて医療処置を受けられるように、そのダニがシカダニかどうかを識別できることが重要です。

1
ダニを調べる

  1. 1
    必要に応じてダニを宿主から除去する ダニを除去するのに最適な方法は、先の鋭いピンセットを使う方法です。ダニの頭部を胴体と一緒に引き抜けるように、ピンセットの先に角度をつけましょう。[3]ダニにワセリンやマニキュアを塗りつけるなどの昔ながらの方法は行わないようにしましょう。これによって、ダニがショックを受けて胃の内容物(バクテリアを含む)を宿主の血流内に吐き出す可能性があります。
    • ダニを丸ごと取り除いたかを確認しましょう。ピンセットで引き抜く際に、グイッと引っ張ったりねじったりした場合は、口の部分が切れて皮膚の中に残っている可能性があります。このような場合は、清潔なピンセットで残った口の部分を取り除くことができるかもしれません。[4] 口の部分がなくても、ダニを識別することは可能です。
    • 取り除いたダニは、薬瓶やフタつきの瓶に入れるか、白い紙の上に乗せて透明なテープで上からとめましょう。
  2. 2
    取り除いた虫がダニであることを確認する 取り除いた虫の脚の数を確認しましょう。他のクモ形類同様に、若虫期および成虫期のダニの脚の数は8本です。ただし、幼虫期のダニの脚の数は6本です。[5]
    • 取り除いた虫を瓶や薬瓶に入れた場合は、その動きを観察しましょう。それがダニである場合は、飛んだり跳ねたりすることができず這って動きます。
    • ダニは全ての成長過程において、平らで涙型の体型をしています。血を吸ったダニの体は、丸みを帯びて明るい色になります。
    • シカダニは類似しているダニであるイヌダニやローンスターダニよりも小さな体をしています。一般的にシカダニの大きさは、若虫がケシの実程度で直径約1~2mm、成虫がゴマ粒程度で直径約2~3.5mmです。血を吸ったシカダニは、体長が10mm程度になるかもしれません。[6]
    • シカダニのような硬ダニは、背板や体を覆う背甲を持っています。[7] しかし、軟ダニにはこの特徴は見られません。[8]
  3. 3
    ダニの背板や背甲を調べる 成虫になる前のダニは非常に小さいため、観察には虫メガネが役立ちます。
    • 背板は頭部の後ろにある硬い部分です。他のダニの背板は模様がついていますが、シカダニの背板は模様がありません。[9]
    • 背板によってダニの雄雌を区別することもできます。雄の背板は体の大半を覆っている一方で、雌の背板はかなり小さいという特徴があります。
    • 吸血後のダニを背板以外の特徴で判別するのは難しいかもしれません。吸血後に、シカダニは赤さびまたは赤茶色となるのに対して、他のダニは薄いまたは緑がかった灰色となるかもしれません。[10]しかし、背板は吸血前後で変化しません。

2
シカダニを他のダニと見分ける

  1. 1
    模様でダニを識別する 血を吸っていない雌ダニの胴体部は橙赤色で、この独特の色をした胴体部が黒い背板を囲んでいるのが特徴です。一方で、雄ダニの成虫は暗褐色または黒っぽい色をしています。[11]
    • 「森林ダニ」という呼称は、シカダニ、ローンスターダニ、アメリカイヌダニを含む、多くの異なる種類のダニに用いられています。これら3種類のダニは全て、森林や伐採されたばかりの場所に生息しており、地面から這い上がってきます。ダニを識別するには、模様を観察しましょう。[12]
    • チャイヌダニは背板に茶色と白のまだら模様があり、シカダニにはこの特徴がありません。また、ローンスターダニの背板には白い星型の模様があります。
    • シカダニはチャイヌダニの半分の大きさです。この大きさの違いは、それぞれ吸血前後の状態を比較しても変わりません。
    • チャイヌダニが人に噛みつくことはほとんどありませんが[13] 、このダニは家に住みつく数種類のダニのうちのひとつです。チャイヌダニは、名前が示唆する通り、犬によって運ばれ、犬小屋の中、動物病院周辺、犬が頻繁に訪れる屋外の場所などで見つかります。[14]
  2. 2
    ダニの口の部位(または顎体部)の長さを観察する 顎体部は、頭のように見えるかもしれませんが、宿主にくっついて吸血するための部位です。顎体部は、宿主の存在を検知する二本の脚のような形の感覚器官、皮膚を切開するためのハサミのような器官、そして切開した皮膚に侵入する針のような器官(口器)からなります。
    • シカダニは、イヌダニなど他の一般的なダニよりもはるかに長い顎体部を持っています。顎体部は正面に向かってついており、上から見えます。[15]
    • 雌のシカダニは、雄よりも長い顎体部を持っています。シカダニの成虫は吸血しません。
  3. 3
    ダニを発見した場所を考慮する シカダニは、特にアメリカ東部と北中西部に渡って多く生息していますが、テキサス州、ミズーリ州、カンザス州、あるいはオクラホマの一部などの南部の州でも発見される場合があります。[16]
    • シカダニが最も活発になるのは春から秋の間ですが、気温が氷点下を下回らなければ、冬でも活動する場合もあります。イヌダニなどの他の種類のダニが活動するのは、一般的に春から夏の間の数ヶ月間のみです。[17]
    • シカダニの成虫は、草木が生い茂る場所に生息し、木ではなくやぶを好みます。[18]
    • 西部クロアシダニは、アメリカの太平洋側に生息するシカダニの1種です。このダニは、特にカリフォルニア州北部でよく見られますが、人に噛みつくことはほとんどありません。[19]

注意事項

  • シカダニに噛まれた疑いがある場合は、治療のためにすぐに医師の診察を受けましょう。ライム病の場合は、通常、感染してから2週間以内に治療すれば治ります。
  • 感染症は、若虫期のシカダニによってもたらされるのが最も一般的です。これは、若虫が成虫よりもはるかに小さく、すぐに捕獲や駆除がされにくいためです。

記事の情報

この記事はPippa Elliott, MRCVSが共著しています。 Royal College of Veterinary Surgeons(王立獣医師会)のメンバーでもあるピッパ・エリオット獣医師は、30年以上にわたり、かかりつけ獣医師、そして獣医外科医として獣医療の実践に努めてきました。1987年にグラスゴー大学にて獣医科学と獣医外科学の学位を取得し、生まれ故郷の町にある動物診療所に20年以上勤務しています。

カテゴリ: 健康

他言語版:

English: Identify a Deer Tick, Español: identificar una pulga reno, Italiano: Identificare la Zecca di Cervo, Русский: распознать черноногого клеща, 中文: 辨认鹿蜱, Français: reconnaître une tique du cerf, Bahasa Indonesia: Mengenali Kutu Rusa, العربية: التعرف على قراد الغزلان, Nederlands: Een hertenteek identificeren, Tiếng Việt: Nhận diện bọ ve hươu

このページは 494 回アクセスされました。
この記事は役に立ちましたか?