ステンドグラスを作る方法

この記事には:制作を始めるにあたってステンドグラスの制作よくあるトラブルを避ける9 出典

“ステンドグラス”という言葉は、一般的には、すでに色付けされた様々な形のガラスを組み合わせていく工程を表しています。ステンドグラスの色は、ガラスを生産する過程で付加された金属塩によるものです。ステンドグラスは主に教会の窓や、あるいは特定のスタイルのランプの笠や鏡などに使われていて、みなさんも時折目にする機会があるでしょう。ステンドグラスの制作にはかなりのスキルと正確性が要求されますが、とてもやりがいのある楽しい作業でもあります。ぜひみなさんも挑戦してみましょう。

パート 1
制作を始めるにあたって

  1. 1
    簡単なデザインから始めましょう。みなさんがステンドグラスの制作を始めたばかりであれば、いきなり複雑な作品に挑戦するのは避けた方が無難でしょう。まずはそれほど多くの組み合わせを必要としない、サイズの小さい、単純なパターンの作品から始めましょう。
    • 初心者のうちは、窓にはめ込むためのシンプルなパネルの制作あたりから始めると良いでしょう。鋭角になった部分が多いと、全てを記憶して見失わないようにするだけでも大変です。みなさんの家の窓にはめるパネルなどは最適です!
  2. 2
    パターンを選びましょう。みなさんの好みの型で、みなさんの技術レベルに合ったものを選んでください。組み合わせるガラスの枚数、そしてカット作業の量やハンダ付け作業にかかる時間なども考えておきましょう。繰り返しになりますが、初心者のうちはシンプルなパターンのデザインを選ぶのが賢明でしょう。
    • フリーパターンの素材が大量に出回っています:ネット上のサイトや図書館の本などからお気に入りのパターンを探すと良いでしょう。すでにデザインされたパターンであれば、完成形をイメージするためにあれこれ下描きする手間を省くことができます。
    • みなさん自身でパターンを作ることもできます。自分の身の回りにあるものを参考にして独自のパターンを作ったり、あるいはどこかで目にしたパターン(大聖堂のステンドグラスの窓など)を自分なりに再現してみるのも良いでしょう。
    • 本や自然からヒントを得ることもあるでしょう。初心者のうちは、大ざっぱでシンプルなデザイン、たとえば花などを選びましょう。(もっとも、花にも多くのカーブやエッジがあることは覚えておきましょう )。
  3. 3
    ガラスの種類を選びましょう。板ガラスが作品の制作に使われることになります。ステンドグラスに使われる板ガラスには、大きく分けて、透明(キャセドラル)と半透明(オパールセント)の2種類があります。 ガラスの値段、きめや手触り、色合い、そして透明度なども考慮する必要があります。[1]
    • 購入時には、ステンドグラスは大きな板のままです。最も小さいものでも30cm四方はあり、大きいものになるとその4倍にもなります。みなさんが作ろうとする作品のサイズに十分な大きさのガラスを購入しましょう。その4分の1は削り落とすことになるので注意してください。
    • キャセドラルガラスは比較的澄んだ透明な色合いをしています。この種類のガラスは透明ガラスに着色処理が施されていて、カットするのにそれほど大きな力は必要ありません。
    • オパールセントガラスは、ホワイトガラスまたはオパールガラスに色付けされたものです。例えば、ブルーオパールセントとは青色で透明度の低いガラスのことです。オパールセントグラスは、オパールによって密度が高くなっているため、カットする際に透明ガラスに比べて大きな圧力が必要になります。
    • これら2種類のガラスを組み合わせることで、透明と半透明が組み合わさった趣のある作品を作ることができます。注意すべき点として、作品を作る過程で、種類の違うガラスは加工の仕方が少し異なります(上記のようにガラスをカットする際に必要な力も違います)。また、透明ガラスにオパールで縞模様をあしらったガラスも販売されています。
  4. 4
    ガラスを購入しましょう。作品作りのためのステンドグラスは、ステンドグラス専門の販売店で購入するのが最適です。専門店であればガラス板と制作道具の両方を購入することができます。ガラス板だけであれば、大きな画材店や工芸店などでも入手が可能ですが、やはり専門店の方がより多くの種類を取り揃えています。
    • ほとんどのガラス板は30cm四方、厚さ0.3cmほどのサイズで販売されています。価格は、色合いや仕上がり、また強度や色の鮮明度などによって変わりますが、大体1000円~3000円の間といったところでしょう。
    • また、価格はそのガラスが生産された場所によっても変わります。特にヨーロッパ産のガラスは、値段が高くなる傾向があります。一般にヨーロッパ産のガラスは、近年に生産されたものも含めて、「アンティークガラス」と呼ばれています。
  5. 5
    制作道具を揃えましょう。ステンドグラスの制作にはいくつか特殊な工具を使用します。それらはほとんどの工芸店、とくにガラス専門の材料店で購入が可能です。[2]
    • ガラスカッター:さまざまな種類のガラスカッターがあります。ハンドカッターは使い勝手が良く、正確な型取りをするのに不可欠です。ペン型のハンドカッターはガラス面にコンスタントに圧力を加えつつコントロールも効くため、溝を彫るのに最適で、初心者にはおすすめです。ピストルグリップの付いたハンドカッターは厚めのガラスを切るのに向いています。また、腕力に自信のない初心者にも扱いやすい設計になっています。
    • ペンチ(プライヤー):通常の家庭用のペンチではありません。ブレーキングプライヤーと呼ばれる、ガラス板を挟み込んでキズを付けたラインに沿って割るために使う専用のペンチです。また、ランニングプライヤーと呼ばれる、長いラインを一度に切断するためのペンチもあります。
    • コパーホイル(銅テープ)は様々な種類の幅があります。扱うガラスの厚さに合わせて選びましょう。 コパーホイルの片面は接着剤が付いていて、各ガラス切片(ピース)の縁の部分に巻き付けることになります。キャセドラルガラス(透明ガラス)を使う際には、テープの裏面が透けて見えますから、そのピースに合った色のテープを使うようにしましょう。
    • ハンダゴテとハンダ:通常ハンダはスズと鉛の混合物です。スズの割合が大きいほど溶解温度が低くなるためより素早く流れ出し、そしてより銀色の光沢のある仕上がりになります。ハンダゴテに関して言えば、ステンドグラス専用のハンダゴテで、最低でも75ワットのものが必要になります。ハンダゴテのコテ先は様々なサイズがあります。作品に合わせて使い分けましょう。
    • 研磨機(グラインダー):切断したガラスは角が鋭くなっているため研磨する必要があります。研磨機が手元にない場合は、炭化ケイ素の砥石で代用することができます。ガラス専用の電動研磨機があれば、尖ったエッジを素早く研磨することができます。

パート 2
ステンドグラスの制作

  1. 1
    まずは型紙を作りましょう。みなさんのお好きなパターンを実寸大でグラフ用紙などに描きましょう。コピーやプリントアウトしても良いでしょう。パターンを切り取って、色付けやガラスの素材について書き込んでおきます。そして、切り取ったパターンをガラス板の下に置いて、細い油性マジックを使ってガラスの上からパターンに合わせてアウトラインを描きます。[3]
    • 各ピースの間はコパーホイルを入れるため、1cmかそれ以下の間隔を開けておきましょう。
    • 専用のマーカーペンまたは油性マジックでガラスに線を入れましょう。
    • ライトボックス(またはライトパネル)があれば、ガラスの上から型紙のパターンをなぞるのがとても容易になります。
  2. 2
    ガラスを彫ります(スコア)。ガラスカッターは親指と人差し指で握り、先を人差し指と中指の間でしっかり挟み込みます。カッターでガラス面を優しく押さえつけます。コルクを貼った鋼の定規に合わせて直線を彫ります。カッターを自身の体から向こう側へ押し出すように彫り始め、その後体の方へ向かってラインを削っていきます。(※通常ガラスカッターの先端には車輪が付いていて、一方向にのみ移動する仕組みになっています)。[4]
    • 彫る際には適切な圧力が加えられているか注意しましょう。ラインを彫っている最中に「ジジジジ」というジッパーが開閉するようなくっきりした音がしていれば、確実にラインを刻んでいる証拠です。力のかかり具合が弱いと、ラインに沿って上手くガラスを割ることができなくなります。逆に力を入れ過ぎると、カッターを無駄に摩耗させることになり、すぐにみなさんの手首や肘も疲労することになります。
    • 必要であればガラス板を回しながらラインの形を整え、それに合わせて下にある型紙を動かしましょう。ラインは必ずガラスの端から端まで彫るようにしましょう。
  3. 3
    ガラスを切断します。ピースのサイズや曲線の具合によって、ガラスを切断する方法は少し異なります。もちろんいずれの場合も、彫った線に沿って正確にガラスを割ることによって、必要なピースを作るのが目的です。
    • 直線的な形のピースの場合、 ラインを彫った直後に、ペンチをラインの端に当てて板を挟み込み、ペンチに圧力をかければガラスを割ることができます。あるいは、自身の手でラインのどちらか一方の端を持ち、そのままへし折ることもできます。[5]
    • 曲線の場合は、ガラスカッターを使ってラインに沿って切断します。切断面がギザギザになったとしても心配はいりません。尖った角は、必要であれば、後で研磨することができます。深い曲線に沿って切断する場合は、いきなりそこからカットしようとすると、あらぬ方向へ割れる危険があるため、何度か緩やかな曲線のカットを繰り返しながら形を整えていきましょう。[6]
  4. 4
    角を研磨します。全てのピースの切断が終わったら、研磨機で角を砥いですべての断面を滑らかにします。ピースの端が欠けたりしないように、慎重に、辛抱強く磨いていきましょう。
    • 切断したピースを型紙のパターンに合わせながら、正確なラインに沿ってガラスを研磨していきましょう。そうすることで、最後にすべてのピースをぴたりと合わせることができるでしょう。
    • 研磨が終わってすべてのピースを合わせた後、その周りをフレームで囲っておくと良いでしょう。そうすればガラスにホイルを貼る際にずれる心配もありません。
  5. 5
    ガラスにホイルを貼りましょう。0.6cmの幅のコパーホイルを断面に沿ってガラスの周りに貼り付けます。この際、断面がホイルの真ん中に来るように注意してください。そうしないと、仕上げの後の見た目が少々不恰好になってしまいます。ホイルを貼るのは手作業でも十分できますが、テープ巻き機を使えばさらにやりやすいでしょう。
    • 適切な幅のコパーホイルを選択したら、まずはホイルのシール(剥離紙)を剥がす必要があります。必ずガラスの断面をホイルの真ん中に置いてください。断面に沿ってホイルの粘着面をガラスの周りに巻いて貼り付けます。
    • ヘラなどの平らな道具を使って、ホイルを強く押さえつけます。ホイルの接着面がしっかりとそして均等にガラスの周りに貼り付くようにしましょう。もしホイルが折れ曲がって段差ができるようであれば、剥がしてもう一度新たに巻き直してください。
  6. 6
    貼り付けたコパーホイルに溶剤(フラックス)を塗ります。溶剤はハンダを流れやすくすることができますが、必ずしも必要というわけではありません。ただ、やはり先々のことを考えると、溶剤を塗っておくことで作業が容易になります。
    • ハンダで溶接する前に、各ピースのコパーホイルの表面にブラシを使って溶剤を塗ります。
    • ペースト状の溶剤が最も扱いやすいはずですが、液体の溶剤を試しても良いでしょう。
  7. 7
    ガラスを溶接します。ガラスの溶接には多少の時間と忍耐が必要になります。正しく溶接するためには、成すべき作業がいくつかあります。まずはすべてのピースを型紙のパターンに合わせて繋ぎ合せます(仮止め)。そして、ホイルの継ぎ目にハンダで小さな点を打っていきます(ティン)。最後に、大きなハンダの塊(ビード)を落として全てのラインを溶接します。
    • すべてのピースを繋ぎ合せるには、まず溶剤をいくつかのラインが交差した地点に塗ります。その上からハンダの小さな塊を落とします。すべてのピースを繋ぎ合せることができれば、その他の継ぎ目を溶接することができます。
    • 継ぎ目の溶接は、まず全ての継ぎ目に溶剤を塗ることから始めます。その後、全ての継ぎ目の上にハンダの小さな塊を落として平らにしていきます。全てのコパーホイルをハンダでコーティングしましょう。
    • 軽く溶接された継ぎ目にもう一度溶剤を塗ります。そして、継ぎ目の上からハンダの大きな塊を落とします。ハンダゴテを前後に動かして溶解したハンダを継ぎ目に塗り広げていきましょう。一つのセクションの溶接が終わったら、また別の継ぎ目に塊を落とします。この際に、ハンダゴテをしっかり持ち上げて、形の整った塊を落としましょう。
  8. 8
    作品にフレームを付けましょう。フレームは必ずしも必要というわけではありませんが、作品の仕上がりをさらに美しくすることができます。亜鉛フレームを使ったり、もう一度コパーホイルを巻いて、今度は鉛の割合が高いハンダを上記と同じ要領でハンダゴテを使って溶接することもできます。

パート 3
よくあるトラブルを避ける

  1. 1
    ピース同士の隙間を埋めましょう。特にみなさんが初心者の間は、ガラスのカットや研磨が上手くいかないこともあるでしょう。そうなると、ピース同士の間に隙間ができてしまいます。[7]
    • ピース同士の隙間を銅入りのハンダで埋めることによって見た目を良くしましょう。この場合のハンダ付けも通常の方法で行うことができます。
  2. 2
    ガラスを彫る際にも注意すべき点がいくつかあります。ガラスを彫る作業が上手くいかない原因は、どのような体勢で作業をしているか、ガラス板にどのくらいの圧力をかけているか、そしてどのような種類のガラスカッターを使っているか、ということに関係があります。[8]
    • 長いラインを彫る際は、必ず立ち上がって作業をしましょう。立ち上がって作業をすることで、リーチが長くなり、肩と上半身の力を有効に使いながら長いラインを彫ることができます。逆に短いラインを彫る時は、座って作業をしましょう。そうすることで、マーカーで描いたラインに沿って彫ることに集中できるはずです。
    • 適切なガラスカッターを使いましょう。1000円程度のガラスカッターでは、透明で薄いガラス板ですら正確に彫ることは難しくなります。さらに硬いステンドグラスを彫るとなると、なおさら難しい作業になります。カーバイドのヘッドの付いた潤滑油式のガラスカッターを購入すれば、はるかに作業が楽になるでしょう。
    • ガラス面を彫る際は、均等に圧力をかけましょう。繰り返しになりますが、ガラスにラインを彫っている最中は、ジッパーを開閉するような音がするのが理想です。さらに今一度注意すべき点として、半透明のオパールセントガラスには大きな圧力が必要となり、透明なキャセドラルグラスにはそれよりも小さな圧力で済むということです。
  3. 3
    ハンダ付けの作業にも注意すべき点があります。ガラスを彫る作業と同じく、ハンダ付けの作業も正しく行わないと大きな問題を引き起こします。まずハンダゴテの温度をチェックしましょう。また、ハンダゴテのコテ先のサイズがその作品に合ったものか確認する必要があります。さらに、溶接作業の前に塗った溶剤が高温でも使用できるタイプのものであるかというのも重要です。[9]
    • 間違った種類の溶剤がハンダで加熱されると黒焦げになり、ハンダゴテの先端が真っ黒になってしまいます。そうなると、そのコテ先は二度と溶接作業に使えなくなります。
    • 正しいサイズのコテ先を使いましょう。作品となるガラスの厚さに合わせてコテ先のサイズを選んでください。さらに、ハンダの塊を落とす際にはコテ先とコパーホイルの間に適切なスペースを開けましょう。

ポイント

  • ラインを彫った部分を作業台の端からはみ出した位置に置いて、手で床方向へ叩くことでガラスを切断することができます。
  • 優れたステンドグラスを作るには、練習こそが大切です。最初の数回はそれほどの傑作は生まれないかもしれませんが、大丈夫です!作品を作るたびに新たな発見があるはずです。

注意事項

  • 潤滑油を使いながらラインを彫る場合は、コパーホイルを貼る箇所にはあまり油が付着しないように注意しましょう。ガラスの断面に油が付きすぎると、ホイルの粘着面が付かなくなってしまいます。
  • カット作業や溶接作業の最中は常に目や指を保護してください。ゴーグル(または眼鏡)とグローブを装着しましょう。
  • ガラスは深く彫りすぎてもいけません。あまり深く彫ると、ガラスは予期せぬ形で割れることになります。

必要なもの

  • ステンドグラス
  • 油性マジック
  • コルク面の付いた鋼の定規
  • 鉛筆
  • 研磨機
  • グラフ用紙
  • ガラスカッター
  • 型紙
  • ペンチ
  • 溶剤
  • コパーホイル
  • ヘラ
  • ハンダゴテ


記事の情報

wikiHowは「ウィキ」サイトの一つであり、記事の多くは複数の著者によって共著されています。 この記事は、匿名の筆者を含む11人が執筆・推敲を行い、時間をかけて編集されました。

カテゴリ: 趣味・工芸

他言語版:

English: Make Stained Glass, Español: hacer vitrales, Français: fabriquer un vitrail, Русский: Как Сделать Витраж, Italiano: Fare Vetrate Colorate, 中文: 制作彩色玻璃, Deutsch: Tiffany Glaskunst machen, Português: Fazer Vitrais, हिन्दी: स्टेंड ग्लास (Stained Glass) बनायें, Nederlands: Glas‐in‐lood maken, العربية: عمل الزجاج المعشق

このページは 3,994 回アクセスされました。
この記事は役に立ちましたか?