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エンジンが正常に稼働するためには、スパークプラグのギャップ(すきま)を適正に保つ事が欠かせません。ギャップのサイズはスパークプラグの点火温度を左右し、エンジン内の燃料と空気の燃焼に直接関係します。ギャップを広くすると大きな火花が発生し、改造したエンジンの性能を最大限に引き出す上で有効な場合があります。スパークプラグのギャップの測定方法と調整方法を学んで、スパークプラグのギャップを適正に保ちましょう。

パート 1
パート 1 の 2:

ギャップの測定

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    愛車のギャップの規定値を確認します。新品のスパークプラグを購入する際や、購入後に新しいプラグを装着する前、あるいは現在使用中のスパークプラグの働きを確認するためには、プラグの先端にある2つの電極の適正なギャップを確認する必要があります。
    • 車種により異なりますが、一般的には0.7mmから1.5mmの間がギャップのサイズです。愛車の規定値はオーナーズマニュアルを参照するか、自動車用品店で調べてもらいましょう。[1]
    • 改造したエンジンではエンジンにかかる負荷を考慮して、ギャップを狭く設定します。大まかですが、大出力になるほどギャップは狭く設定します。
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    適正なギャップ測定工具を選択します。スパークプラグのギャップを測定するための工具にはいくつかの種類があります。新型スパークプラグに使用されている、繊細な貴金属製の電極を測定する事に適している工具もあります。大半の測定工具には、スパークプラグ底部にある電極を曲げてギャップを微調整するための平たいエッジが付いています。
    • コイン型ギャップ(すきま)ゲージは最も安価な選択肢で、「コイン」のふちをギャップに差し込み、スライドさせながら止まったところで測定します。コインのふちには定規のような刻印があり、スライドが止まった時点での厚みが測定できるようになっています。このタイプは旧型プラグのギャップを測定するのに向いていますが、測定中にギャップを広げてしまう弊害もあります。
    • ワイヤー・コイン型ギャップゲージの使用方法はコイン型とほぼ同じですが、コインの周辺に太さの異なるワイヤーが取り付けられています。
    • ブレード型ギャップゲージは効率的で守備範囲の広い工具です。ポケットナイフの様な作りで異なる厚みのリーフ(ブレード)を備え、リーフを差し込んで電極のギャップを測定します。リーフの端にワイヤーが付いている事もあります。リーフを何枚か重ねて広いギャップを測定する事も可能なため、ギャップを調整するときに便利です。
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    スパークプラグを清掃します。箱から取り出したばかりの新品であれば状態は良好でしょう。しかしプラグの状態を確認するために愛車から取り外したのであれば、プラグをきれいな布で軽く拭くと良いでしょう。白色がかったすすがプラグの先端部に堆積している事もあるので、プラグが性能を発揮できるようにきれいにしましょう。[2]
    • プラグの先端部が特に汚れている場合は、少量の速乾性(90%)アルコールで拭き取ります。先端部に堆積物が多すぎたり黒ずんだりしている場合は、プラグの寿命が尽きた事を示しているかも知れません。汚れがひどいようならば、新品の購入を考慮しましょう。
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    工具を電極の間に通してギャップを測定します。工具の適当なリーフかワイヤーを電極のギャップに挿入するか、コイン型ギャップゲージをスライドさせてギャップを測定します。
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パート 2
パート 2 の 2:

ギャップの調整

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    ギャップの調整が必要か確認します。規定値のゲージが電極に接触しなければギャップは広すぎます。一方、電極間に入らなければギャップは狭すぎるので広げる必要があります。規定値のゲージがちょうど入るようであれば、スパークプラグを装着しても問題ありません。[3]
    • 現在製造されている大半のスパークプラグとイリジウムプラグは装着前にギャップを調整する必要がありませんが、改造エンジンに装着する際には、様々なギャップを試してみるのも良いでしょう。適切な幅に調整をしましょう。
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    工具で底部の電極を調整します。電極を下に向けてスパークプラグを持ち、ギャップを狭めるのであればもう一方の電極側に向かって、逆に若干広げたいのであれば反対側に向かって底部の電極を軽く曲げます。
    • 0.5mm以上曲げてはいけません。力を入れる必要はありませんので慎重に取り扱います。スパークプラグは繊細で、破損すると失火の原因となります。
    • 工具を使用してギャップを調整する事が困難な場合は、テーブルのような平面を利用して電極をごく軽く押し曲げる事でギャップを調整できます。
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    ギャップを再計測して必要な調整を施します。電極がプラグの中心にあるコア(芯)にあたって破損しないように慎重に調整しましょう。破損したり、ショートしたりすると諦めて新品を購入しなければなりません。
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    丁寧に取り扱いましょう。電極はちょっとした事で折れてしまい、せっかくの努力が無駄に終わります。電極はごくわずかの力で、ごくわずかの量だけ曲げましょう。
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ポイント

  • すべてのプラグ間のすき間が等間隔になるように努めましょう
  • プラグの両端の色がそれぞれに異なる場合は、エンジンの異常が考えられます。
  • スパークプラグを締めつけ過ぎないでください。大半のエンジンヘッドはアルミ製のため、締め付け過ぎはねじ山の破損につながります。
  • スパークプラグは比較的安価で通常は16mmと20.8mmの2サイズがあります。どちらのサイズが適合するか不明な場合は、両方のサイズを1セットずつ購入して買いに戻る手間を省きましょう。
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注意事項

  • プラグコードは確実に元の位置へ接続し直しましょう。
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必要なもの

  • すきまゲージ
  • 13/16インチ(20.8mm)ソケットレンチ
  • 万力
  • ぼろ布

このwikiHow記事について

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カテゴリ: 車・乗り物
記事のサマリーX

スパークプラグのギャップとは、先端にある2つの電極の距離のことです。スパークプラグのギャップが適正でないと、エンジンが正常に稼働しないことがあります。ギャップの規定値は車種によって異なるので、オーナーズマニュアルを参照するか、インターネットで確認しましょう。まず、ギャップ測定工具を用意し、凹んだ縁をスパークプラグの先端にある2つの電極の間に差し込みます。工具を回転させて、止まったところで縁に刻印されている値を確認しましょう。測定値が規定値と一致していれば、車に取り付けても問題ありません。ギャップが狭すぎる場合は、電極を下に向けてスパークプラグを持ち、電極の間をそっと広げて再度測定します。ギャップが広すぎる場合は、ギャップ測定工具の広い面で上の電極を押して間を狭めましょう。ギャップが規定値になるまで、測定と微調整を繰り返します。 適切なギャップを確認する方法については記事を参考にしましょう。

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