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タイヤの空気圧が不適切だと燃費の低下、あるいは不均等なタイヤの磨耗やパンクの原因になります。このような事態が起こるのを予防するには適切なタイヤ圧力を維持することが重要です。タイヤ性能を最大限に引き出し、タイヤが適切に扱われていることを確実にするため、タイヤの空気圧は車に給油するたびに調べましょう。

パート 1
パート 1 の 2:

タイヤの空気圧を調べる

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    自動車の取扱説明書あるいは運転手側のドアの内側に示されたタイヤの冷却時標準インフレ圧力を見てみましょう。この数値は自動車メーカーが推奨するタイヤを膨らませるための最低圧力です。もっと圧力をかけても良い場合については下記を参照しましょう。
    • 一般的にほとんどのセダンやミニバン、小型のピックアップトラックに対してメーカーは27~32PSI(pounds per square inch=圧力単位)の範囲の圧力を推奨していますが、最大40PSIまで上げることができます。(注:日本では1999年に制定された国際単位であるkPa「キロパスカル」が現在の主流です/換算例:40PSI × 6.9[6.894757293] ≒ 270kPa)[1]
    • 積載量の多いトラックやSUV等の大型車の圧力は、小型車や普通車より4-8PSIほど高い45PSI程度が普通です。
    • さらに、メーカーによっては、前輪と後輪の指定圧力が異なる場合があることも覚えておきましょう。
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    タイヤに付いているバルブステムからキャップを外す バルブはハブキャップの近くにある黒か銀色の金属チューブで、約2~3cmの鉛筆大のものです。
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    空気圧力計をバルブステムの上に平らにかぶせて測定値を記録する シューという音がしたら、圧力計が密着していない、またはきちんと平らになっていないため、空気圧の正確な測定が行えません。圧力計の角度を調整してみましょう。
    • デジタル式の圧力計を使用する場合は、空気圧の測定に圧力計のボタンを押す必要があるかもしれません。従来型の圧力計の場合は数値が刻印された棒が自動的に数値を示します。
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    バルブステムのキャップを元に戻す キャップ自体が空気を内部に保つわけではありませんが、バルブステム内で実際に空気を保つバルブ機構に埃や水滴が入るのを防ぎます。
    • 全てのタイヤの圧力を調べ終えたら測定した値が取扱説明書の仕様と同じになったかに注意します。タイヤのいずれかの圧力が不十分ならばタイヤに空気を足します。必ず適量を入れるよう注意しましょう。
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パート 2
パート 2 の 2:

パフォーマンスに関する考慮点

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    メーカーの推奨するPSI・圧力は最適なタイヤパフォーマンスを約束するものではありません。メーカーの仕様は運転を全般的にとらえるならば理想的といえますが、タイヤにそれより僅かに余分な圧力を加える方が燃費が良くなることがあります。しかしタイヤに余分に僅かの圧力を足すと、全体的に走りがガタつき(固くなる)、多少乗り心地が悪くなるので気をつけましょう。
    • 空気圧を高くすると、不均等なタイヤの減り、あるいは制動距離の増長、ハンドリング性能の低下も起こりえます。タイヤの空気の入れ過ぎは絶対に行わないように注意しましょう。
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    自動車の取扱説明書や運転手側のドアに示されている空気圧の最大値についての通説を理解する メーカーが指定する最大圧力が、タイヤの破裂や不具合が起こるまで耐えられる限界圧力であるという説は、よくある誤解の一つです。事実は異なり、この最大圧力はタイヤが支えられる重さの最大値(最大負荷能力)を表す圧力です。 [2]
    • 最大圧力の限界を超えてタイヤに空気を入れた直後は、タイヤの不具合を覚悟しましょう。タイヤに大量の圧力が掛かっている場合は、スピードを出して道の窪みの上を走っただけでもタイヤがパンクする恐れがあります。
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    積荷を余分に運ぶ、あるいは同乗者が多い場合などには、後輪に少し多めの空気を足す 車で重い荷物を運ぶことになった時、特に長距離を移動する場合は、追加した重量の埋め合わせとなる少し多めの圧力を後輪にためらわずに足しましょう。荷物を下ろしたときに後輪から圧力を開放して標準の仕様に戻します。
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    季節が変わるたびに空気圧を調べる 寒い気候は空気圧を減少させ、暖かい気候では空気圧が増加します。そのため、季節の変わり目にタイヤの空気圧を調べることはとても重要です。
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    タイヤの空気圧を目視に頼って判断しない 怠けないようにしましょう。10PSIと20PSI・気圧の違いを言い当てるの容易ではありません。さらにラジアルタイヤであれば、普通はタイヤの側面に少々の膨らみが現れます。この膨らみが消えるまでタイヤに空気を入れると、パフォーマンスが向上するポイントを超えて、タイヤ空気圧過剰の重大な危険を冒すことになります。
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ポイント

  • タイヤ、特に最近のラジアルタイヤの空気圧は目視では測れません。常に正確な圧力計を使いましょう。
  • 太陽の日差しは走行中でなくてもタイヤを加熱します。正しく測定するためには、車の片側だけが日にさらされていないことに注意しましょう。
  • 車のタイヤ空気圧モニタリングシステム(TPMS)が点灯したら、対処しましょう。TPMSインジケーターはダッシュボード上にある黄色のシンボルで、一つ以上のタイヤが空気圧不足になると点灯します。
  • タイヤの側面に記されているPSI(圧力)は、最大負荷の荷物を運び支えるタイヤの冷却時圧力上限値です。
  • 空気を足すために車を運転する時は前もって空気圧を確めておきます。そして現在の測定値との差を追加します。つまり、冷却時に30PSI であったタイヤに空気を入れて35PSIにするとします。タイヤに5PSIの空気を足すので、運転後にタイヤが温まって33PSIになった場合では、35PSIに設定するのではなくて38PSIになるように調整します。これで冷却時に希望の35PSIに戻ります。
  • タイヤには文字で示された速度の等級区分があることも覚えておきましょう。たとえば等級がzrのタイヤの上限速度は時速240km弱です。短時間ならばそれよりも速く走行できますが、タイヤの破損が心配となるでしょう。この速度等級は新品のタイヤにしか当てはまらず、仮に32,000kmほど走行した後のタイヤであれば、走行距離に伴う磨耗や剥離のために、対応できる上限速度はおそらく落ちるでしょう。またこの速度区分は一度でも修理したタイヤにも当てはまりません。
  • 車で重い荷物を運んだり高速(時速120km超)で長距離運転をする場合には冷却時にタイヤの空気圧を高めておきましょう。
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注意事項

  • 空気圧過剰(側面表示の冷却時上限圧力を超えた注入)のタイヤはドライブ中の不快感を助長し、また道路上の窪みや物体に当たると破損しやすくなる傾向があります。
  • 空気圧不足のタイヤはタイヤ側面の伸縮が著しくなり、制動距離が伸び、燃費が下ちたりタイヤの寿命も縮まります。またタイヤの側面がリムや路面に接触して損傷しやすくなります。稀な事例ですが、タイヤ側面の著しい伸縮で過剰に発熱して破裂したり、非常時下の運転操作でホイールが外れ落ちることもあります。
  • ガソリンスタンドに備えられたエアポンプの圧力計だけに頼らないようにします。コンクリートに打ち付けたり踏み付けるなど、荒く扱われていて正確に測定できないでしょう。最も正確に測定するためには常に自分の圧力計で測った最終値を基準にしましょう。
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必要なもの

  • 高品質のタイヤ圧力計:ペンシル型の圧力計を当てにするのはやめましょう。プロ仕様の良質な工具でも長く使えば元が取れます。プロ仕様の圧力計を買いましょう。
  • エアコンプレッサー(空気圧縮機)か適切な付属品のあるポンプ:自転車ではプレスタかシュレーダー式のバルブのどちらかが用いられています。自動車で用いられるのは後者で、本文で登場したものもシュレーダー式バルブです。

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このwikiHow記事について

Mike Parra
共著者 ::
熟練整備士
この記事の共著者 : Mike Parra. マイク・パーラはアリゾナ州在住の熟練整備士です。ASE公認自動車技術士の資格および自動車工学の準学士号を取得し、20年以上自動車整備の仕事に従事しています。 この記事は8,968回アクセスされました。
カテゴリ: 自動車
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