服飾業界では、新規のデザインはまず紙に手描きして形に表し、それから実際に裁断縫製することになります。まずはクロッキーと呼ばれるデザインの土台となるモデルの人体を描きます。ここでは写実的に描くことがポイントではありません。ドレス、スカート、ブラウス、アクセサリーといった自分のデザインを着せていくための無地のキャンバスを用意するような要領で行いましょう。フリル、縫い目、ボタンといったディテールや色も付け足していくと、徐々に自分の頭の中にあったアイデアが形になっていくでしょう。

パート 1 の 3:
スケッチを開始する

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    画材を集める スケッチ画を薄く描いて軽く消すことのできるように、硬質(Hの濃さが最適です)の鉛筆を用意しましょう。こうした鉛筆で描いた線は紙にへこみを作らないので、あとでデザインに色を足したい時に便利です。本格的なデザインとして見せたいのであれば、さらに良質な消しゴム、厚手の紙も重要です。
    • 正しい濃さの鉛筆がない場合、HBで代用しても良いでしょう。ただし、力を入れずに軽くうっすらと描くようにしましょう。
    • インクの入ったペンは消すことができないので使用しない方が良いでしょう。
    • このほかにもカラーペンや絵の具などデザインに色を塗ることのできる道具も用意しておきましょう。
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    クロッキーのポーズを決める デザインを描く土台となるモデルのことをクロッキーと呼びますが、デザインを効果的に見せるポーズで描くことがとても大切です。歩いている姿勢、座った姿勢、前かがみの姿勢など何でも構いません。デザイン初心者は、ランウェイスケッチという、モデルがランウェイを歩いていたりランウェイで立っているような一般的な姿勢で描くと良いでしょう。最も描きやすく、デザインの全体を見せることができます。
    • 本格的で魅力的に見せることが目的でもあるので、均整の取れたクロッキーを上手に描くことも欠かすことができません。
    • ファッションデザインに携わる人は、あらゆるポーズでクロッキーを用意できるように何百回も練習をします。
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    複数の方法でクロッキーを用意する 自分でクロッキーを描くことができれば、望む通りの体形で描くことができるので最も理想的です。ただ、この手間を省いてさっそく服のデザインを描きたいということもあるかもしれません。こういった場合は、代替策が多少あります。
    • 既成のクロッキーをインターネットからダウンロードしましょう。様々な体形やサイズのものがそろっています。例えば、子供、成人男性、小柄な女性といったタイプのクロッキーから選ぶことが可能です。
    • 雑誌など、写真のモデルをトレースしても良いでしょう。トレース紙をモデルとなる被写体の上に重ね、軽く輪郭をなぞっていきましょう。
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パート 2 の 3:
クロッキーを描く

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    バランス線を引く これはスケッチをする上でまず最初に描くもので、モデルの重心がこれで決まります。頭のてっぺんから背骨を通し、つま先まで引きましょう。次に楕円を描いてクロッキーの頭としましょう。これを基本としてバランスの良いクロッキーを描いていきます。クロッキーをモデルの骨格と考えると良いかもしれません。
    • バランス線は、体を傾けた姿勢のモデルを描く時でも真っすぐ、垂直に引きましょう。例えば、体重を少し左脚にかけたような姿勢のモデルを想定している場合でも、まずは紙の中央に真っすぐなバランス線を引く必要があります。モデルの頭から足元まで届くよう、しっかりと直線を伸ばしましょう。
    • 洋服をデザインするにあたっては、モデルの体形は必ずしも均整がとれていなくても構いません。人体をスケッチするスキルではなく、デザインをお披露目することが目的です。モデルを正確に描こうとしたり、目鼻を付け足そうとして苦労する必要はありません。
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    最初に骨盤部位を描く 真ん中より少し下の位置で、バランス線を挟んで左右対称に四角形を描きましょう。想定しているモデルの見た目に合わせて四角形の大きさを調整します。痩せているモデルが良い場合は大きめサイズの時よりも四角形を小さく描きましょう。
    • 考えていたポーズをもとに、四角形を必要に応じて左右に傾けましょう。例えば、左側に重心を傾けたようなポーズのモデルを用意したい場合は四角形も左側に傾けましょう。直立しているモデルが良い場合は、左右に傾けることなく真っすぐに四角形を描きましょう。
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    胴体と肩を描く 骨盤部位の四角形の上部2か所の角から上に向かって胴体の線を描きます。この時、途中のウェスト位置でくびれ、再び肩に向かって伸びていくように描きましょう。実際の人体の様に、肩は腰幅、すなわち骨盤の四角形の上の辺と同じ幅にそろえましょう。
    • 完成すると、実際の体のような普通の胴体のように見えるはずです。雑誌や広告の写真を参考にして見た目を確認しましょう。ウェストは、それよりも下の部位や骨盤よりも細いということを忘れないようにしましょう。また、胴体は頭2個分ほどの長さです。
    • 肩と骨盤部分がお互い逆方向に傾いている姿勢はコントラポスト、またはカウンターポーズと呼ばれ、とても一般的なスケッチ方法です。この姿勢は出来上がったデザインに動きを与えます。ウェストとして、肩幅と骨盤の四角形の幅よりも短い水平な線を引きましょう。
    • 曲線(胸郭など)は、体の形状を自然に見せるための重要な要素となるので注意深く描きましょう。
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    首と頭を描く 首の幅は肩幅の3分の1、長さは頭の半分になるようにしましょう。首を描いてから頭に取り掛かりましょう。頭の大きさも全体のバランスに合わせる必要があります。頭が大きくなるほど若く、子供っぽくなります。
    • 前の手順で描いた楕円は消しても構いません。
    • 選んだポーズに合う頭を描きましょう。少し下向きにしたり左右に傾けても良いでしょう。
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    脚を描く 脚は体の中で最も長さのある部位で、頭4個分に匹敵します。また、左右それぞれ、大腿部(骨盤の四角形の下辺から膝上まで)とふくらはぎ(ひざ下から足首まで)の2つの部位で構成されています。ファッションデザイナーは一般的に、モデルの身長を誇張するために胴体に比べて脚をより長く描きます。
    • 片脚の大腿部上部の幅が頭の幅とほぼ同じになるようにしましょう。また、それぞれの脚で大腿部から膝に向かって徐々に細くなるように描きましょう。膝付近で大腿部の3分の1幅にします。
    • ふくらはぎを描く際も、足首に向かって細くしていきましょう。片方の足首の幅は頭の4分の1ほどの幅に合わせましょう。
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    足と腕を描いて完成させる 足に幅はあまり必要ありません。頭と同じ長さの細長い三角形を描くような要領です。両脚と同様に、両腕も手首に向かって細くなるように描きます。胴体に対する腕の長さは、実際の人体の場合よりも長めに描きましょう。こうすることで、よりデザイン性の高い印象を与えます。最後に手と指を加えましょう。
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パート 3 の 3:
服やアクセサリーを描く

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    独自のデザインを描く 自分が創り出したいと思っているもの、表現したいものを細部まで描いていきましょう。ドレスをデザインしているのであれば、柄、フリル、文字、リボンなどを付け加え美しい作品に仕上げましょう。あなたの個性が光る要素に注力し、適したアクセサリーを足して、目指している方向性を明確に示しましょう。[1] アイディアに行き詰まったり、どこから手をつければ良いのかわからなくなったりした場合は、インターネットや雑誌に掲載されているトレンドに目を通すことで着想を得ることができるかもしれません。
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    大胆に服をスケッチする ファッションデザインのスケッチの目的は、アイデアを披露することにあるので、服を描いている時は大胆になりましょう。また、クロッキーが「着ている」ような現実味のある見せ方を心がけましょう。例えば、肘や腰元、肩、足首、手首には、服を着た時しわがあるはずです。また、実際に誰かが着たらどのように見えるかを想像しながらモデル画に描いていくようにしましょう。
    • 服に用いる素材によって身にまとった時の見え方も変わってきます。薄い、シルクの様に滑らかな素材であれば、体に沿って流れるような、波打つような着用感になります。デニムやウールのような厚手の素材は、体形を隠し、全体的に四角く見せます。(デニムジャケットを着用したときの見え方を想像すると良いでしょう。)
    • 滑らか、ごわついている、硬い、柔らかい、といった用いる素材の質感が伝わるように描きましょう。スパンコールやボタンといったディテールも描くことで、スケッチの現実味が増します。[2]
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    ひだ、しわ、プリーツを描けるようになる 布地の折り目を描くのに、様々な線を使い分けましょう。ひだ、しわ、プリーツを描き分けることができると、デザインした服の構成をより正確に表現できるようになります。[3]
    • ひだは緩い曲線を用いましょう。
    • しわを描く際は円形のパターンを用いましょう。
    • プリーツは直線をしっかりと描きましょう。
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    柄やプリントを描く デザインに柄の入った生地やプリント入りの生地を使用する場合、モデルに対してどのように見えるかを正確に描くことが大切です。スカートやブラウスなどの衣類に柄入りの生地を使用する場合は、まず輪郭を描きましょう。そして複数のパーツに分割していきましょう。分割したパーツそれぞれに柄を描いていきましょう。
    • ひだ、シワ、プリーツによって柄の見た目がどのように変わるかを考えましょう。ある場所で折ったり切り落としりなど、より現実的な見た目に調整する必要があるかもしれません。
    • 時間をかけて詳細に描き、どのパーツを見ても同じ柄に見えるようにしましょう。
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    陰影をつけ、ペンで仕上げ色をつける 太い黒のペンや絵の具を使って、残したい線をなぞりましょう。クロッキーの際に用いた線や不要な線はこの段階で全て消しましょう。最後にデザインにふさわしい色をつけていきましょう。
    • マーカーやペン、絵の具を使って色付けをしましょう。色を混ぜ合わせることで様々な色合いをデザインに加えることができます。
    • 色合い、陰影、質感を描き込む際は、この服を着た実際のモデルがランウェイを歩いている姿を想像しましょう。生地に深いひだがあれば、陰影に用いる色味も濃くする必要があります。照明があたるような箇所は、色味も明るくしましょう。
    • 髪の毛、サングラス、メイクなどを最後に加えることで、デザインに息を吹き込むことができるでしょう。
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    フラットスケッチも用意する デザインをスケッチする際は、フラットスケッチも用意すると良いかもしれません。これは、平面に広げた状態で服の輪郭を見せるためのスケッチです。着用時のイメージの他にもこのような平面図があると、デザインが伝わりやすくなります。[4]
    • フラットデザインは原寸に比率を合わせる必要があります。できるだけ正確に再現するようにしましょう。[5]
    • 背後から見たときのデザインも含めましょう。特に背中のデザインが特徴的な場合は必須です。[6]
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ポイント

  • デザインに特殊なメイクを含む場合を除き、顔を詳細に描く必要はありません。
  • デザイナーの中にはかなり痩せたモデルを好んで描く人もいますが、モデルはできるだけ現実的に見せるようにしましょう。衣類を選ぶ際や縫製する際の参考になります。
  • 目鼻は一切描かず、髪の毛を示す線が数本あるだけの方が作業しやすくなります。最も大切なのは服のデザインです。
  • 使用したい素材をデザインの脇に貼り付けておくと、後ほど便利です。
  • デザイン画に素材の質感を加えるのは難しいので、練習が必要かもしれません。

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カテゴリ: 趣味・DIY
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