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皆さんはデモに参加したことはあるでしょうか。もしかしたら、「参加したことがある」という人は少ないかもしれません。というのも、日本は海外にくらべて、デモが盛んではないからです。例えば2019年9月20日に世界の各都市で一斉に行われた気候変動問題に関するデモの参加者を見ると、ベルリン(ドイツ)が50万人、ニューヨーク(アメリカ)が25万人、メルボルン(オーストラリア)が10万人だったのに対して、東京は2,800人でした。[1] 私たち日本人はデモというと危険というイメージを持っている人も少なくないようです。[2] しかし、実際は、デモは憲法21条に定められた表現の自由に基づくもので、自分の主張や考えを社会に伝える正当な表現方法の一つです。[3]

パート 1
パート 1 の 3:

参加するデモを決める

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    デモを見直す まずはデモの意味や意義をあらためて見直してみましょう。デモはデモンストレーションの略で、政治的意思表示の一つとして行われる大衆的な示威行動(意気込んだ気持ちを人に示す行動)です。[4] 主な目的としては、自分たちの主張や考えを世のなかに広げて、世論を喚起したり、政治家に伝えて政策に反映してもらうことなどが挙げられます。
    • 何らかの社会問題に対して、その解決を目指す複数の人々が集合的におこなう行為を社会運動いいます。デモは社会運動の一つで、その内容は、かつては労働運動や社会主義運動が中心でしたが、最近は環境運動、反戦運動、 女性やマイノリティの運動、地域問題の解決を目指す住民運動など、多様化しています。[5]
    • 社会運動を担う人を社会運動家といいます。例えば平和安全法制(安保法制)に反対する「自由と民主主義のための学生緊急行動」(SEALDs:シールズ)を創設した奥田愛基氏は社会運動家です。
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    デモを選ぶ デモに参加するには、まずは自分の主張や考えに合うデモがあるかどうかを調べます。実施予定のデモの情報はインターネットや新聞などで収集することができます。参加したいデモを見つけたら、忘れないように自分の予定表などにメモしておくとよいでしょう。
    • 全国各地の、これから行われる予定のデモをまとめたサイトもあります。[6]
    • WEB版を含めて新聞では開催されたデモのニュースとともに、関連する今後のデモの予定が掲載されることがあります。[7]
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    前日までの準備をする 行進の際に掲げるプラカードなどの自分の主張や考えを表現するものは持参するのが基本です。参加するデモの開催日の前日までに用意しておきましょう。また、他の屋外での活動と同様に夏の暑さ対策や冬の寒さ対策も必要です。
    • 基本的にプラカードに関する決まりはありません。コピー用紙に文字を書いて段ボールに貼り付けた手づくりのものなどが多く見られます。
    • 一般的に暑い時期にはタオルや帽子、水分を補給するためのものなどが必要です。
    • 冬の寒さ対策としては防寒着に加えて携帯用カイロなどが有効です。
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パート 2
パート 2 の 3:

デモに参加する

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    当日の準備をする 一般的にデモに参加する際の服装に関する決まりはありません。雨が降ると困るので雨具は持参するようにしましょう。
    • 雨具について、傘は周囲の人にぶつかって迷惑になるので、レインウエアを用意しましょう。
    • 荷物は必要最低限にとどめ、コンパクトにまとめましょう。
    • デモの規模によっては帰りの電車が混雑することもあります。鉄道事業者などのICカードをチャージしておくと安心です。
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    デモに合流する 一般的にデモに参加するのに予約は必要ありません。合流はスタートと同時でなくてもよく、いつ離脱しても構いません。参加を予定していなくても、街で見かけたデモが自分の主張や考えと共通しているのであれば、飛び込みのようなかたちで参加するのもOKです。
    • トイレはデモに合流する前にすませておきましょう。
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    行進する 主張や考えを示すために他の参加者と合わせて声を出すなどしながら、街を行進します。あくまでも自分の主張や考えを世間に訴えるためのものなので、器物を破損するなどの他人に迷惑のかかる行為は慎みます。周りの人の様子を見て、互いに協力しあいましょう。
    • 体調面の無理は禁物です。体調が悪くなったら、すみやかに離脱しましょう。
    • 自分の主張や考えを世間に知ってもらうためには、デモの様子の写真などをSNSに投稿するのも有効です。
    • SNSに投稿する場合は他の参加者や周りの人のプライバシーの問題への配慮が必要です。
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パート 3
パート 3 の 3:

デモを企画する

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    デモの主旨をまとめる 自分の主張や考えを世間に訴えたいと考えていて、それに合ったデモが実施されていない場合は、自分でデモを企画するという選択肢もあります。自分でデモを企画する場合は、まずは他の人がわかりやすいようにデモで訴えたい内容を整理しましょう。
    • 主旨をまとめる際に考慮したい要素には、開催の時期や時間帯、歩くコースや規模などがあります。
    • 規模にもよりますが、一般的に出発と解散地点は広いスペースが必要です。コースは出発と解散地点をベースに考えるとよいでしょう。
    • デモの隊列は道路の左端を歩くことになります。そのため、コースは左折を基本につくるとよいでしょう。
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    関係各所に申請する デモの自由は憲法で保障されていますが、道路の使用については、一般的に道路交通法と都道府県の条例に基づいて該当の警察署に許可申請を行う必要があります。[8] 道路以外の手続きも含めて、まずは管轄の警察署に必要なことを確認するとよいでしょう。
    • 警察ではまず担当の警察官と打ち合わせをすることが多く、その打ち合わせで確定した内容に準じて申請書を作成するのが一般的です。
    • 申請書には組織名、デモの名称と目的、日時、大体のコースなどの記載が必要になります。
    • 出発と解散地点として公園を利用する場合は、その公園の管理事務所への届出も必要です。
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    デモの準備をする デモはスタッフが多いほうがスムーズに進行できます。友人に声をかける、ボランティアスタッフを募集するなどして、できるだけ多くのスタッフを集めましょう。スタッフの目処が立ったら、参加者を集う告知も行います。
    • スタッフや参加者の募集する方法には、自分のSNS、デモ告知サイト、新聞の地域欄などがあります。
    • 必要に応じて横断幕や拡声器を用意しましょう。
    • スタッフの役割分担はあらかじめ決めておきましょう。とくに警備担当者は多いほうがよいでしょう。なお、デモの参加者が困ったときに、すぐにスタッフに声を掛けられるように、スタッフを判別できるもの(バンダナなど)を用意しておくのが理想です。
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    デモを実施する デモ当日は参加者に無理をさせないように気をつけます。とくに行進のスピードには注意が必要で、隊列の前の人の歩くペースが速いと後ろの人が追いつけなくなることもあります。
    • 歩行者や参加者同士で衝突がないように注意しましょう。
    • 自分はもちろん、参加者がゴミを出さないように気をつけます。そのデモで出したゴミは主催者がしっかりと回収するのが基本です。
    • 自分の主張や考えを世間に知ってもらうには、デモの様子の写真などをSNSに投稿するのも有効です。「行進したら終わり」ではなく、その行ったデモを広く知らせるように工夫しましょう。
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ポイント

  • デモは憲法で定められた表現の自由に基づく行為で、主張や考えの正当な表現方法です。
  • 実施予定のデモはインターネットで調べることができます。
  • 当日の雨具は傘よりもレインコートがよいでしょう。
  • プラカードを使いたい場合は持参するのが基本です。
  • デモの参加に事前予約は必要なく、当日、飛び込むようなかたちでもOKです。
  • 一般的にデモの途中離脱も問題ありません。
  • 行進中に体調が悪くなったら、すみやかに離脱しましょう。
  • 自分の主張や考えを世間に知ってもらうためには、デモの様子の写真などをSNSに投稿するのも有効です。
  • 自分でデモを企画するという選択肢もあります。
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注意事項

  • 器物を破損するなど、周囲の迷惑になる行為は慎みましょう。
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