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デンタルフロスを毎日使うと、歯ブラシが届かない箇所の食べかすや歯垢、ごみを取り除くことができて、歯と歯茎の健康維持に役立ちます。また、デンタルフロスは口臭予防にも効果的です。[1] 初めはデンタルフロスの使い方が難しいと感じるかもしれませんが、練習をすれば簡単に使えるようになります。まずはフロスの持ち方を覚えて歯を掃除しましょう。デンタルフロスを使う健康的な習慣をつけて、歯の健康を守りましょう。

パート 1
パート 1 の 3:

デンタルフロスを持つ

  1. 1
    デンタルフロスを45~60㎝に切りましょう。長めに切ったほうが持ちやすくなります。また、掃除する歯を変えるたびにフロスのきれいな部分を使うので、長いほうが便利です。[2]
    • 短く切ってしまっても大きな問題はありません。足りなくなったら新しく切りましょう。
  2. 2
    フロスの両端を中指に巻き付けます。片方の中指に巻き付けてから、反対の中指にも巻き付けましょう。フロスがピンと張るまで、両手の中指それぞれに何回か緩く巻き付けます。血流を阻害したり指に食い込んだりするほどきつく巻く必要はありません。デンタルフロスが指を締め付けないように、緩めに巻きましょう。[3]
    • フロスがきつくなってしまったら、いったんほどいて巻きなおしましょう。
  3. 3
    フロスの2.5~7.5㎝の部分を親指と人差し指で持ちます。両手の親指と人差し指でフロスを挟むようにして持ち、両手の間に2.5~7.5㎝のスペースを作りましょう。この部分で歯を掃除します。歯を掃除する際はフロスに沿って指を動かし、フロスの新しい部分を使います。[4]
    • 両手の間のスペースは好みに応じて調節しましょう。使用する部分が長いほうが使いやすければ、両手の間隔を広く取ってもかまいません。
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パート 2
パート 2 の 3:

歯を掃除する

  1. 1
    上の歯の中央から始め、片側ずつ掃除していきます。常に前歯2本から始める習慣をつけましょう。前歯の掃除が終わったら片側の歯を順に掃除していき、その後で反対側の歯を前から順に掃除して上の歯の掃除を完了します。毎回同じ側を先に掃除する習慣をつけましょう。[5]
    • 掃除を忘れる歯がないように、毎回同じ順序で掃除しましょう。

    ポイント:たとえば前歯2本の間から始め、右側を先に掃除していきましょう。その後前歯2本に戻り、今度は左側を順に掃除します。

  2. 2
    歯の間にデンタルフロスを差し込み、一番奥まで入れます。フロスをゆっくりと差し込みましょう。フロスを少し揺すりながら歯の間に差し込み、歯茎の下までゆっくりと滑らせます。[6]
    • フロスを使う際は、フロスが歯茎にあたるまで深く入れましょう。フロスを歯茎まで滑らせるだけでは不十分です。個々の歯の歯肉線全体をフロスで軽くこすりましょう。[7]
  3. 3
    フロスを歯の周りに沿わせて「C」の形を作ります。こうすると、歯の側面をきれいに掃除できます。歯に沿わせたフロスを上下に動かし、歯の根元に到達したら歯肉線の下にあてましょう。無理のない範囲で、できるだけ奥まで掃除します。[8]
    • 歯と歯茎を守るためには、歯肉線の下の隙間を掃除することが大切です。ただし、痛みを感じるほどフロスを深く差し込む必要はありません。
  4. 4
    歯の両側をフロスで8~10回ずつこすりましょう。フロスを上下に動かしてこすります。上下の移動を何回か繰り返し、歯の側面をこすって掃除しましょう。こうすると、歯の間に詰まった食べかすや歯垢を取り除くことができます。[9]
    • 歯の間に食べかすやごみが挟まっている感覚が残っている場合は、フロスの新しい部分を使って再度こすりましょう。
    • フロスを歯茎まで押し込んで歯茎をこすりましょう。最初は歯の間の右側をこすり、次に左側をこすります。この要領で、歯と歯が接している部分すべてを掃除しましょう。[10]
  5. 5
    歯を変えるたびにフロスの新しい部分を使いましょう。両手の間にフロスの新しい部分が出るように、フロスに沿って指をずらします。両手の間のフロスを使い終わったら、中指に巻いた新しいフロスをほどきましょう。こうすると、常にフロスの清潔な部分を使うことができるので、歯がよりきれいになります。[11]
    • フロスの清潔な部分がなくなった場合は新しく切って使う必要がありますが、通常は初めに切った分で十分でしょう。

    ポイント:歯茎から出血する場合もあります。初めてフロスを使ったときに歯茎から出血するのは正常な反応ですが、数日間使い続けると出血しないようになります。フロスを3~5日使い続けても歯茎から出血する場合は、歯科で診察を受けて歯茎を確認してもらいましょう。問題がない場合がほとんどですが、念のために診てもらったほうが安心です。

  6. 6
    大臼歯の後ろ側も忘れずに掃除しましょう。口の奥にフロスを移動して大臼歯の周りに巻き、後ろ側をフロスでこすって掃除しましょう。上下左右の一番奥の歯の後ろ側も忘れずにこすります。[12]
    • 奥歯は手が届きにくいため、歯周病や虫歯になりやすい箇所です。奥歯をできるだけきれいに掃除しましょう。
  7. 7
    上の歯がきれいになったら下の歯をフロスで掃除しましょう。上の歯と同じように中央の前歯から始め、片側ずつきれいにします。必ず、毎回同じ順序で掃除しましょう。上の歯と同じ順序でフロスを使うと、習慣になって覚えやすいでしょう。[13]
    • 毎回同じ方法でフロスを使いましょう。
  8. 8
    フロスを使い終わったら、洗口液や水で口をすすぎましょう。フロスで掃除をした後は口をすすぎ、歯間から剥がれた食べかすなどを取り除きます。こうすると、口の中がきれいになってすっきりします。[14]
    • クロルヘキシジンを含む洗口液で口をすすぐと細菌のほとんどが殺菌され、フロスで掃除した歯や歯茎を保護する作用もあります。
    • 同様にフッ素を含む洗口液を使うと、虫歯予防に効果があります。
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パート 3
パート 3 の 3:

口の中を清潔に保つ

  1. 1
    1日1回、夜寝る前にフロスで歯を掃除しましょう。フロスを使うのは1日1回で十分です。歯茎を傷つける可能性があるので、フロスの使い過ぎには気を付けましょう。夜寝る前に歯を磨く際にフロスを使うのが最善です。寝る前にフロスを使わないと、食べかすや歯垢が一晩中歯の間に残ったままになります。[15]
    • 歯の間に詰まった食べ物を取り除くためにフロスを使う場合は、回数が増えてしまっても問題ありません。
  2. 2
    歯をよりきれいにするために、歯磨きの前にフロスを使いましょう。フロスを使うと、食べかすや歯垢が歯から剥がれます。フロスを使ってから歯を磨けば、歯の間から剥がれ落ちた食べかすや歯垢を歯ブラシでこすり落とすことができるので、歯がさらにきれいになります。[16]
    • フロスと歯磨きの順序については、歯科医師によってアドバイスが異なります。かかりつけの歯科医師が勧める順序を確認しましょう。患者それぞれのニーズに応じて、歯科医師が歯磨きの後フロスを使うように勧める場合もあります。

    アレンジ:歯磨き後に残った歯垢やごみを取り除くために、歯磨きをしてからフロスを使いたいと考える場合もあるでしょう。歯磨きの後でフロスを使っても問題ありません。順序が逆になってもフロスを使った効果は得られます。[17]

  3. 3
    デンタルフロスが使いにくい場合は、別のタイプのフロスを使ってみましょう。口の中を清潔に保つためにはフロスを使った掃除が重要です。毎日フロスで掃除をする必要がありますが、正しく使うのが難しいと感じる場合もあるでしょう。デンタルフロスより使いやすい製品がうまく見つかるかもしれません。次の製品を試してみましょう。[18]
    • デンタルフロスホルダーは小さな「Y」の形をした製品で、デンタルフロスを取り付けて使います。デンタルフロスを持つのが苦手な場合は、この製品が便利でしょう。
    • 「スーパーフロス」は広い隙間で膨張し、狭い隙間で収縮するフロスです。歯間が大きく開いている箇所がいくつかある場合は、この製品が役立ちます。
    • フロススレッダーは、歯科治療を受けた歯の周囲を掃除するのに便利です。
    • ウォーターフロスは水を吹き付けてごみなどを取り除く製品ですが、フロスの代用品ではありません。
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ポイント

  • 歯と歯茎の健康を守るために、夜寝る前に必ず歯磨きをしてフロスを使いましょう。
  • 普通のフロスが好みでなければ、ミントやバブルガムなどの味付きのフロスを使いましょう。
  • フロスを使い始めたときに歯茎が出血するのは正常で、数日間使い続けると出血はなくなるはずです。出血が続く場合には歯科で確認してもらいましょう。
  • 食べかすや歯垢は歯の間に詰まり、歯科疾患を引き起こす可能性があります。このため、ほとんどの場合、歯科医師は患者がフロスを使っているかどうかを判断できます。
  • 矯正器具やブリッジ、その他のものを口の中に装着している場合は、歯ブラシとデンタルフロスでそれらをきれいにする方法について歯科医師や口腔外科医師に確認しましょう。
  • フロスで歯を掃除する前後には、手を洗いましょう
  • 歯の間でフロスを動かすのが難しい場合は、ワックス付きのフロスを使いましょう。[19]
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注意事項

  • 1度使ったフロスを使い回すのはやめましょう。使用したフロスはほつれて細菌が繁殖し、効果がなくなります。
  • フロスを使った後で歯茎が痛む場合は、歯の両側を指でマッサージしましょう。
  • フロスを使ったときに出血するのは比較的正常です。[20] 出血がひどい場合やフロスを1週間使った後でも出血する場合は、歯科で診察を受けましょう。歯茎からの出血は別の疾患に関係している可能性もあります。[21]
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動画
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このwikiHow記事について

Tu Anh Vu, DMD
共著者 ::
認定歯科医
この記事の共著者 : Tu Anh Vu, DMD. ツ・アン・ヴー医師はニューヨーク州ブルックリン市にて歯科医院を経営している認定歯科医です。子供から大人にいたるまで、あらゆる年齢層の患者たちを対象に歯科治療恐怖症を克服する手助けを行っています。カポジ肉腫の治療法発見に関する研究にも取り組んでおり、メンフィス市で開かれたヒンマン学会にて研究論文を発表。ブリンマー大学にて学士号を、ペンシルバニア大学歯内療法学科大学院にて歯学博士号を取得。 この記事は6,535回アクセスされました。
カテゴリ: 健康
記事のサマリーX

ステップ 1: デンタルフロスの端を中指に巻きつけ、適切な位置でしっかりと持ちます。
ステップ 2: 親指と人差し指でフロスを持ちます。
ステップ 3: フロスの中心を2本の歯の間に滑り込ませます。
ステップ 4: フロスを上下や前後に動かし、歯垢や食べかすを全て取り除きます。
ステップ 5: 全ての歯でこれを繰り返します。
ステップ 6: 水かマウスウォッシュで、口をゆすぎます。
ステップ 7: 毎日繰り返し行いましょう。

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