PDF形式でダウンロード PDF形式でダウンロード

ドライアイスは二酸化炭素(CO2)を個体にしたもので、氷が水(H2O)の個体であるのと似た状態です。ドライアイスは非常に冷たい(-78.5°C)ため、産業界では冷却や冷凍に幅広く使われています。必要な材料を揃えて安全に作業すれば、ドライアイスを家庭で簡単に手作りすることができます。

方法 1 の 2:
圧縮二酸化炭素を使ってドライアイスを作る

  1. 1
    二酸化炭素消火器と枕カバーを用意する 家庭でドライアイスを作るために必要なのは、二酸化炭素消火器、汚れても構わない布製の枕カバー、そして子供やペットが側にいない屋外の広い場所の三つだけです。
    • 消火器は一般的な家庭用消火器ではなく、二酸化炭素消火器が必要です。大抵の家庭用消火器には、炭酸水素ナトリウムまたは炭酸水素カリウムの微細な粉末が使われており、ドライアイス作りに必要な二酸化炭素は使われていません。[1]
    • 二酸化炭素消火器は、一般的に研究室、キッチン、そして機械の設置場所で使われています。[2] 通常はノズルの先に黒いプラスチックのホーンが付いており、圧力計はありません。
    • 二酸化炭素消火器は、金物店、ホームセンター、インターネットで販売されています。米国では、インターネットの専門店でも購入できます。[3]
  2. 2
    手足や目を保護する ドライアイスは非常に冷たいため、素肌に触れるとすぐに「やけど」のような症状になる凍傷を負います。消火器を扱うからといって防護服までは必要ありませんが、落ちたり飛び散ったりする場合に備えて、身体を防護することが大切です。作業を始める前に、次の保護具を着用しましょう。
    • 厚手の革製の作業手袋(さらなる保護のために中にぴったりとした手袋を着用してもよいでしょう)
    • 安全ゴーグルまたは保護メガネ
    • 長袖の衣服とズボン
    • 足をすべて覆う靴
    • 長袖のジャケットまたは白衣
  3. 3
    ノズルに枕カバーの口をきつく巻きつける 消化器のノズルに付いているホーンを枕カバーの中に入れます。ホーンの根元のノズルに、枕カバーの生地を寄せ集めて巻きつけます。枕カバーの織り目以外から炭酸ガスが漏れないようにすることが重要です。
    • 噴射の勢いで枕カバーが外れてしまう心配があれば、ダクトテープを使ってしっかりと固定しましょう。消火器内の圧力であれば手で押さえるだけで十分なはずですが、用心するに越したことはありません。
  4. 4
    消火器を噴射する 準備ができたら、消火器のレバーを強く握って、消化液を枕カバーの中に2~3秒間噴射します。ドライアイスができる様子は見えにくいかもしれませんが、すぐに枕カバーの底に溜まり始めるはずです。数秒後に消火器のレバーを離しましょう。炭酸ガスが枕カバーの生地から漏れ出ますが、これは正常な現象で、上記の説明のように屋外の換気の良い場所で作業する限り安全です。
    • 消火器が作動しない場合は、安全ピンを確認しましょう。安全ピンを抜かないと、レバーは動きません。
  5. 5
    枕カバーを外す 枕カバーから慎重にホーンを抜きます。枕カバーをきつく巻いた状態のままにして、ホーンに付着したドライアイスを拭き取りながら抜きましょう。枕カバーの底に、ドライアイスの小さな塊が見えるはずです。ドライアイスは、発泡スチロールのように白くぽろぽろとしています。
    • 枕カバーは縦に立てたままにし、ドライアイスを一度にたくさん掴まないようにしましょう。丈夫な保護手袋を着用している場合は、ドライアイスの小さな塊を一度に数秒間は持つことができます。しかし、ドライアイスを長時間持ち続けると、手袋を着用していても痛みを感じることがあるため注意しましょう。
  6. 6
    ドライアイスを安全な容器に移す 枕カバーからドライアイスを擦り取り、ボウル、丈夫なプラスチック容器、魔法瓶などの安全な容器に移しましょう。ドライアイスが長時間持つように、できるだけ崩さずに大きな塊のまま保存しましょう。容器を密閉してはいけません。密閉すると、炭酸ガスの圧力が蓄積し、蓋が飛んだり容器が破裂したりします。蓋をする場合は、完全に閉めないようにしましょう
    • ドライアイスを安全に保存できない素材もあります。
    • 磁器、陶器、またはガラスの容器は使用してはいけません。ドライアイスの強烈な冷たさで収縮し、割れることがあります。
    • 大切な金属製の容器は使ってはいけません。変形したり傷がついたりする場合があります。
    • プラスチックの容器を使いましょう。特にクーラーボックスはドライアイスの保存にうってつけです。
    • ドライアイスの保存に魔法瓶を使いましょう。ただし、蓋で密閉してはいけません
    • ドライアイスを入れた容器は、涼しく乾燥した安全な場所に保管しましょう。冷凍庫の温度計が利かなくなることがあるため、ドライアイスを冷凍庫に入れてはいけません。屋外、車庫、または子供やペットの手の届かない場所に保管しましょう。
  7. 7
    炭酸ガスボンベを使う 二酸化炭素消火器が手に入らない場合は、市販の炭酸ガスボンべでもドライアイスを作ることができます。炭酸ガスボンベは、溶接用具の取扱店やインターネットで購入できます。ドライアイスを作る方法は消火器を使う方法と同じで、ボンベのホーンやノズルに枕カバーを巻きつけ、炭酸ガスを数秒間噴射して、枕カバーの底に溜まったドライアイスを集めます。必要な安全対策も同様に取りましょう。
    • 炭酸ガスボンベを購入する前に、ボンベがサイフォン菅(ディップチューブ)付きであるかを確認しましょう。このタイプは、ボンベの底からドライアイス作りに必要な液体の二酸化炭素を取り出します。一方、サイフォン菅が付いていない一般容器は、ボンベの上部から炭酸ガスを取り出すため、ドライアイスを作ることはできません。[4] 通常、一般容器とサイフォン式容器の外見は同じですが、サイフォン式容器には首部分に赤色や黄色の塗装がしてあるか、シールが貼られています。[5]
    • ドライアイスを頻繁に作るのであれば、ボンベに取り付けるドライアイスメーカーを購入するとよいかもしれません。取り外し可能な布製のバッグを、ホーン型のノズルに取り付けて使用します。[6]
    広告

方法 2 の 2:
手作りのドライアイスを使う

  1. 1
    水をかけて霧を発生させる ドライアイスを使って霧(白煙)を発生させるのは、最も一般的な利用法のひとつです。ドライアイスに少量の水をかけるだけで、シューという音がして炭酸ガスになり、周りの空気が冷やされて霧が発生します。ダンスパフォーマンスやロックコンサート、またはお化け屋敷などの不気味でミステリアスな雰囲気を作りたい場合に利用されています。
    • ドライアイスで炭酸ガスを発生させる際は、必ず屋外の換気の良い場所で作業をしましょう。換気の悪い場所で大量の炭酸ガスが発生すると、酸素が欠乏して呼吸困難になることもあり得ます。
    • ドライアイスを入れた容器に小さな穴をあけると、間欠泉のような細い霧が噴射します。小さなモーターを動かしたり、風車を回したりできる威力が出ることもあります。
  2. 2
    炭酸飲料を作る 炭酸飲料(ソーダ、ビール、シャンパン、炭酸水)を作るために、二酸化炭素が一般的に利用されています。ドライアイスを水に入れると炭酸ガスを放出し、炭酸飲料の特徴である小さな気泡が発生します。実際には、大抵の市販または自家醸造の飲み物は、固体の二酸化炭素(ドライアイス)ではなく、気体の二酸化炭素(炭酸ガス)を使って作られますが、ドライアイスでもいくらかの効果はあります。[7]
    • ドライアイスが溶けきっていない飲み物を飲んではいけません。ドライアイスが完全に溶けるまで待ちましょう。ドライアイスを飲み込むと、体内に深刻なダメージを与えます。凍傷による内部組織の損傷は、皮膚より深刻です。
    • ドライアイスで作った炭酸飲料を好まない人もいます。大量に作る前に、まず少量のサンプルで試しましょう。
  3. 3
    冷凍の食べ物や飲み物を保存する ドライアイスは通常の氷よりはるかに冷たいため、食べ物や飲み物をより冷たく保ちます。ただし、冷たくなりすぎる場合もあります。例えば、シャンパンのボトルをドライアイスの上に載せると、ボトルが割れたり部分的に凍ったりすることがあります。そのため、凍らせる食べ物(アイスクリームやアイスキャンディーなど)に限って使いましょう。
    • ドライアイスをクーラーボックスに入れて使う場合は、まず冷たい食べ物をクーラーボックスに入れ、次にドライアイスを入れて蓋を軽く閉めます。蓋は完全に閉めないように注意しましょう。冷たい空気は下に沈むため、こうすると食べ物を最も効率的に冷やします。空いたスペースがあれば、丸めた新聞紙を詰めましょう。空気が多いほど、ドライアイスは早く気体に昇華します。
    • ドライアイスを使うと、クーラーボックス内の通常の氷も溶けにくくなります。
    • 食べ物を凍った状態にしておくには、クーラーボックスのサイズにもよりますが、一般的に24時間ごとに約5~9kgのドライアイスが必要です。
  4. 4
    開封した穀類や豆類の保存に使う 意外なことに、穀類、豆類、パスタなどを新鮮に保つために、ドライアイスを利用できます。まず、ドライアイスをクーラーボックスの底に置きます。この際、ドライアイスに霜が付いていないかを確認しましょう。霜の水分で食品が湿ってしまいます。次に、食品をドライアイスの上に載せます。クーラーボックスの蓋を軽く閉め(密閉しない)、5~6時間おきます。ドライアイスがなくなるまで昇華(気体に変化)させます。それから、蓋を閉めて密閉しましょう。
    • ドライアイスが昇華すると、空気より重い炭酸ガスが発生します。炭酸ガスが増えるに従い、クーラーボックスから酸素が押し出されます。酸素がない環境では、細菌や害虫が生存しにくいため、食品が長持ちします。
    • この方法では、約20Lの容器に対して100gほどのドライアイスが必要です。[8]
  5. 5
    硬い素材を収縮させる 上記のとおり、ドライアイスは非常に冷たいため、金属や陶器などの硬い素材でもドライアイスに触れるとわずかに収縮します。この特質を利用すると便利な場合があります。次のふたつの例を参考にしましょう。[9]
    • 車のへこみを修理する:車体に押されたような小さなくぼみがある場合は、ドライアイスを使って修理できるかもしれません。厚手の手袋を着用し、ドライアイスの塊またはシートをへこんだ部分に押し当てます。可能であれば、へこみの内側からも押し当てましょう。へこみの周囲数センチに霜が付くまでドライアイスを当て、それからドライアイスを外してへこみ部分を常温に戻します。へこみが平らになるまで、この作業を繰り返しましょう。
    • 床のタイルを剥がす:この方法は、1、2枚のセラミックタイルを床から剥がすのに効果的です。タイル全体にドライアイスが当たるように、平らなドライアイスのシートを中央に置きます。そして、タイル全体に霜が付くまで待ちましょう。タイルが自然に剥がれなければ、金づちで数回たたき、ドライバーでタイルの縁の接着剤を剥がしましょう。
  6. 6
    庭の害獣を駆除する 二酸化炭素は空気より重いため、容器内の空気を外に押し出します(上記の食品保存方法と同様)。この原理を、庭に穴を掘るモグラやジリスなどの害獣駆除に利用することができます。この方法を実行するには、3~5cmの大きさのドライアイスを各穴に入れ、穴の入り口を土で塞ぎます。ドライアイスをできるだけ多くの穴に入れましょう。すべての穴に入れるのが理想的です。ドライアイスが昇華して炭酸ガスが発生し、穴から酸素を押し出して害獣を窒息させます。[10]
    広告

ポイント

  • ドライアイスがたくさん必要な場合は、市販のものを購入するほうがよいでしょう。ドライアイスを販売しているスーパーマーケットもありますが、近所で入手できない場合はインターネットでも購入できます。
  • 大量のドライアイスを用意する必要がある場合は、ドライアイス製造機を購入することも可能ですが、費用は数十万円と高価です。[11]
広告

注意事項

  • ドライアイスが素肌に触れないように注意しましょう。傷みを伴う凍傷を引き起こします。
  • ドライアイスは換気の良い場所で取り扱いましょう。固体の二酸化炭素が気体に変化する際、空気中の酸素と入れ替わります。
  • 大人の監視なしに子供だけでこの作業をしてはいけません。ドライアイスを扱う際は、厚めの革手袋を着用しましょう。
  • ドライアイスを保存する際、容器に蓋をしてはいけません。ドライアイスが昇華する際、炭酸ガスを空気中に拡散させる必要があります。蓋を閉めると、容器は破損します。
広告

必要なもの

炭酸ガスボンベを使う場合

  • 炭酸ガスボンベ
  • 厚手の革手袋
  • ゴーグル
  • 丈夫なテープ
  • ビニールのアイスバッグ
  • 容器またはボウル

消火器を使う場合

  • 二酸化炭素消火器
  • 厚手の革手袋
  • 枕カバー
  • ボウル

関連記事

陽子、中性子、電子の数を求める陽子、中性子、電子の数を求める
価電子数を求める価電子数を求める
化学の収率を計算する化学の収率を計算する
化学反応のエンタルピーを計算する化学反応のエンタルピーを計算する
モル濃度を計算するモル濃度を計算する
化学反応式に係数をつける化学反応式に係数をつける
象の歯磨き粉を作る象の歯磨き粉を作る
質量を用いて重量を計算する質量を用いて重量を計算する
水のpHを下げる水のpHを下げる
塩水を真水にする塩水を真水にする
電子の数を求める電子の数を求める
火山を再現する
原子の中性子の数を把握する原子の中性子の数を把握する
モル質量を計算するモル質量を計算する
広告

このwikiHow記事について

Bess Ruff, MA
共著者 ::
環境科学者
この記事の共著者 : Bess Ruff, MA. ベス・ラフはフロリダ州立大学の地理学専攻博士課程の学生です。2016年にカリフォルニア大学サンタバーバラ校の環境科学専門学部にて環境科学と資源管理の修士号を取得後、カリブ海の海洋空間計画プロジェクトに関する調査研究を行い、大学院生としてSustainable Fisheries Groupの研究サポートを行っています。
カテゴリ: 化学
このページは 330 回アクセスされました。

この記事は役に立ちましたか?

広告