ノートをとる方法

3 パート:事前準備を怠らない使えるノートにするノートの内容を復習する

職場や学校では、しっかりとしたノートとりは重要なスキルです。必要な情報を書き留めておくことで、内容を記録するだけでなく、記憶し、必要に応じて思い出し、自分の知識として活かすことができるようになります。下記のステップを参考に、単純に手書きの速度をあげるのではなく、情報を精査するコツを身につけ、その後の学習効果を高めるようなノートをとりましょう。

パート 1
事前準備を怠らない

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    ノートとりに必要なものを用意する 一見とても基本的なことのように感じますが、授業や会議に参加する前に、ノートをとるために必要なものをきちんとそろえることが大切です。
    • 手書きの人は、A4サイズのノート(白紙ページが十分にあるもの)とペン(1色につき2本ずつ)をそろえておきましょう。ノートPCの場合は十分に充電しておくか、コンセントの近くに席を確保しましょう。
    • 日常的に眼鏡を使用している人は、教師が黒板やホワイトボードに重要な情報を書くこともあるので、持ち物に眼鏡が入っているかを確認しておきましょう。小さな汚れでも気が散ってしまう原因になるので、レンズ拭きを持ち歩いておくと便利です。また、自分にとって最も見やすく聞こえやすい位置で席を確保するようにしましょう。
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    前回の内容を復習しておく 授業や会議に出席する前に、前回の内容を復習しておきましょう。開始直後からスムーズに話の流れがつかめるようになります。
    • 授業の補助として参考図書を予習するよう教師が勧めているのであれば、必ず行うようにしましょう。この準備で教師あるいは講師が授業で伝えたいテーマ、概念、着想などが、より理解できるようになります。読み方のコツとして、構成が見えるように骨子をノートに書いておくと良いでしょう。骨子をページの片側に書き、授業中のノートをその反対側に付け足していけるようにしましょう。[1]
    • ベンジャミン・フランクリンも「準備を怠るということは失敗の準備をしているようなものだ」という格言を残しています。
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    能動的に内容を聞く ノートをとる際、内容を理解せずに耳に入ってくる情報を片っ端から書き取ろうと考えがちですが、これは正しい方法とは言えません。
    • これは誤った考え方です。授業を受けている時にその場でトピックを理解する努力をしなければ、有益な学びの機会を逃してしまいます。
    • つまり、初めて耳にする情報を吸収できるよう努力しましょう。復習するときの手間が省け、あとでわからなくなるという可能性も軽減されます。
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    ノートは手書きにする ノートPCはとても便利な一方で、手書きのほうが内容を記憶できるという検証結果を米国のプリンストン大学のチームが発表しています。
    • ノートPC利用者は、聞こえてくる内容を一語一句逃さずにタイプしようと集中するあまり、内容の理解がおろそかになるためではないかと考えられています。
    • 対照的に、手書きをするとタイピングのような速度が出ないので、より重要な情報を精査するための深い理解が不可欠になります。[2]
    • したがって、ノートはできる限り手書きで行うようにしましょう。
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    手を挙げて質問することを恐れない 授業や会議中に不明な点が生じたのであれば、とりあえず書いて後で考えるのではなく、その場で質問しましょう。
    • 既に混乱しているのであれば、後でノートを復習する時にはもっと分からなくなっているでしょう。
    • 教師や講師が重要なことを話していたように感じたのであれば特に、恐れずに内容を繰り返してもらうようお願いしましょう。

パート 2
使えるノートにする

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    キーワードや重要なコンセプトに集中する 自分のノートを劇的に改善するために最も大切なのは、キーワードや重要なコンセプトのみを書き留められるようになることです。
    • 最も関連のある情報を識別する:例えば、その日のトピックに関連する年代、名前であったり、理論や学説、定義といった、その時のトピックに最も関連した語句を書き留めます。ここで優先されるのは最も重要な詳細のみです。間を埋めるための語句や、副次的な詳細は後で教科書などで読み返すことができる情報なので省きましょう。
    • 自分が「学びたい」ことは何なのかを考える:なぜこの授業を受けているのか、なぜこのセミナーに出席しているのか、なぜ会社からこのカンファレンスへの参加を指示されたのか、といった点をよく考えてみましょう。本能的に見聞きした内容は一語一句書き留めたくなるかもしれませんが、小説を書くことではなく、学ぶことが目的だということを忘れないようにしましょう。
    • 新しく耳にする情報を優先する:すでに知っている内容をわざわざ細かく書き留める必要はありません。時間も労力も無駄に使ってしまいます。これまで知らなかったことをノートにとりましょう。そうすることでノートの内容を最大限に役立てることができます。
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    3分割の思考法を取り入れる 「主題、解釈、実例」といった要領でノートを分ける方法は、必然的に内容の理解を深めることが求められ、トピックを自分の言葉に言い換えるようになるので、とても効果的なノートの書き方です。この「言い換える」作業が記憶、学習効果を高めるということが実証されています。[3]
    • 聞いている言葉をそのまま書き取るのではなく、話に注意深く耳を傾け、内容を理解できるよう努力しましょう。理解できたところで、内容を複数の質問に言い換え、その答えを自分の言葉でノートに書きましょう。
    • 例えば、「ロミオとジュリエットの主題とは何か」という質問であれば、「悲劇のラブストーリーだけでなく、恨みや憎しみの代償を描いている」といった解釈がノートに残ります。
    • さらにその下に実例にあたる箇所がわかるように書き留めておきましょう。この方法で、重要な情報を逃さずに、簡潔で読みやすいノートができあがります。
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    速記を身につける 私たちの手書きの速度は話す速度に劣ります。書く速度が1秒で平均3分の1単語であるのに対し、話す速度は3分の2単語です。そのため、自分なりの速記方法を見いだし、遅れずに効率的に書く仕組みが必要です。
    • 全部の文字を書くには時間がかかりすぎる語彙や、情報を付け足す際の「+」のように記号で意味を代替できる場合は、書く文言を省略すると便利です。また、一回の授業で何度も登場する長めの語句なども省略で充分です。例えば「国民主権」という言葉が何度も使われているのであれば、一文字目と3文字目だけを書く、といった要領で試してみましょう。
    • ここで大切なのは、あとでノートを見直したときに内容がわかる略語にするという点です。不安が残る場合は、ノートの中表紙に単語を略さない状態で書き出しておきましょう。授業のあとで略した部分を補足しておくのも良いでしょう。
    • 速記をとりいれても追いつけない場合は、録音をするのも良いでしょう。授業や会議のあとで聞き取れなかった箇所をカバーできます。
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    一目でわかりやすいノートを心がける あとで読み返した際に乱雑でわかりづらく、読みにくいノートでは、復習を行うこともあまり気乗りがしないでしょう。いくつかのコツをおさえて視覚的にも好ましいノートを取れるようになりましょう。
    • 常に新しいページからノートをとり始める:授業やトピックごとに新しいページで書き始めるとかなり読みやすくなります。ページの右上にその日の日付を書き、特にインクの出やすいペンを使用している際は1ページの片側のみを使うようにしましょう。
    • 読みやすい字を心がける:せっかく書いたノートが判読不可能では意味がありません。書く速さにかかわらず、文字の大きさ、美しさ、読みやすさに気を配るようにしましょう。草書体なども控えたほうが良いでしょう。
    • 余白はゆったりと残す:各ページに縦線を引いて、紙の左側に広く余白を確保してみましょう。込み合った見た目を改善するだけでなく、あとで何かを追記したい場合に役立ちます。
    • 記号や図表を活用する:特に視覚学習タイプの人には、矢印、中黒、図形、図表などが学習効果を高め、重要なコンセプトの関連付けに役立ち、記憶しやすくなります。
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    ノートの内容を色分けする 重要箇所に下線を引いたり、内容別に色分けするといった方法でノートが見やすく、覚えやすくなったと実感している人も少なくありません。
    • これは、色が脳の創造的な働きに刺激を与えることで、興味をひき記憶を助けるためです。また、色とノートの内容が関連付けられるため、書いた内容を思い出しやすくする働きもします。[4]
    • ノートのそれぞれの区分に異なる色を用いましょう。主題にあたる部分は赤、定義を青、解釈を緑、といった要領で試してみましょう。
    • 蛍光ペンなどでキーワードや、重要な日付データ、定義などを強調しても良いでしょう。ただし、ハイライトする箇所を増やしすぎないようにしましょう。特に重要な箇所のみを際立たせることに意味があります。
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    教科書から必要な内容をメモする 授業や講義を聞いた後、教科書から関連する情報を補足しましょう。この方法もまた、重要なスキルにつながります。
    • 前もって内容に目を通す:教科書を開く前に、自分のノートに今一度目を通し、導入部分や結論、見出し、小見出しに加え、それぞれの段落の最初と最後の行を確認しましょう。図表やグラフ、イラストなどが含まれているのであれば、そちらにも目を通しましょう。
    • 能動的に読む:教科書の該当箇所をじっくりと、始めから終わりまで読みましょう。一つの段落を読み終えるごとに、キーワード、重要なデータ、概念、引用に蛍光ペンでハイライトをしておきましょう。また、太文字やイタリック、色付け、あるいは箇条書きといった方法で視覚的に目立つように編集されている内容も大切です。
    • メモをとる:教科書を読み終えたところで、ハイライトを施した箇所をノートに書き留めましょう。文章をすべて書き写すのでは時間がかかりすぎてしまうので、自分の言葉で言い換えてノートにしましょう。

パート 3
ノートの内容を復習する

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    その日のうちに再度目を通す 授業のあと、あるいは同日中に自分の書いたノートを復習することによって、内容が記憶しやすくなり学習効果が高まります。深刻になりすぎる必要はなく、就寝前の15~20分でも充分です。
    • 補足する:この時間を使って、必要な補足情報も付け足しておきましょう。
    • 要約を作成する:ページの一番下の部分に、書いてある内容の要約を作成するのも効果的です。
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    自分の理解をテストする 内容に目を通したところで理解度をテストしてみましょう。例えば、声に出して、あるいは自分の頭の中で内容の説明ができるか試してみると良いでしょう。
    • 説明してみることで重要な点をどれくらい覚えているかがわかります。説明を終えたところでノートの内容と比較し、見落としていた箇所を確認しましょう。
    • 友人に内容を説明する:教えたり説明したりすることで自分が完全に理解できているか、自分のノートがトピックを十分に論じているかが分かります。
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    ノートの内容を暗記する 試験前に内容を覚えなければいけない時、ノートの大切さを痛感する人は多いでしょう。こまめな復習を積み重ねていれば、たとえそれが20分程度でも、直前の暗記の苦労は違ってきます。下記の記憶法が広く知られています。
    • 1行ずつ暗記する:テキストの分量が多い場合は1行ずつ暗記していく方法が適しています。1行目から開始しましょう。まず複数回、暗唱を繰り返し、テキストを読まなくても言えるようにします。2行目に進み、同様に内容を反復し暗唱しましょう。この時に、1行目と2行目両方の内容が暗記できていることを確認してから3行目に進みます。この手順で最後の行まで進みましょう。
    • ストーリー仕立てで暗記する:ノートに記録されている表などの情報を物語り調にして内容を覚える方法です。例えば元素記号周期表を「水兵リーベ僕の船」のような物語風に覚えることが挙げられます。ストーリー自体はつじつまが合わなくても大丈夫です。むしろ少し変であるほうが記憶に残りやすいということもあります。
    • 語呂合わせで暗記する:この方法は単語の一覧などを特定の順序で覚えたい場合に適しています。覚えようとしている各項目の最初の一文字を取り、最後にその文字をつなげましょう。例えば、ト音記号の5線上の音(ミソシレファ)であれば「味噌汁は?」と覚えます。[5]
    • こちらの記事では、効果的で人気の高い記憶方法を詳細に解説しています。

ポイント

  • 話の内容を書き留める際は、あえて異なる単語や表現を使い、本質を理解するようにしましょう。
  • 文学作品を題材にしているセミナーや授業では、原典に直接書き込めない場合があります。ポストイットを活用すると便利です。
  • 授業中はノートPCでタイプし、後で手書きでまとめなおすのも良いでしょう。
  • 話し手が同じポイントを繰り返している場合、重要な点である可能性が高いのでノートに残しておくようにしましょう。
  • 一度にとるノートの量は2~3ページを目安にしましょう。学校の授業であれば、科目ごとにノートをファイリングしておくと良いでしょう。
  • 科目別にノートや紙を用意し、ラベルを付けておくと便利です。
  • ノートPCはとても便利ですが、できれば手書きでノートをとりましょう。内容の記憶に効果的なだけでなく、速記の練習にもなります。
  • ノートは箇条書き形式でまとめましょう。テーマごとにタイトルを付けておけば、試験勉強などの際、どの内容がどこにあるのかが手早くわかります。
  • アプリを使い手軽に録音をすることも可能ですが、事前に講師などの了承を得てから使用しましょう。

注意事項

  • 教師や講師、教授に録音の許可を取りましょう。
  • 話し手以外の人に気を取られず集中しましょう。
  • 十分な紙、ポストイットなどを常備しておきましょう。

必要なもの

  • 鉛筆あるいはボールペン(最低2本)
  • 鉛筆の場合は消しゴム
  • 眼鏡などの必要な視力補助
  • 紙、ルーズリーフなど
  • 蛍光ペン、カラーペン(最低2色)
  • ポストイット(複数色)
  • バインダーやファイル(ルーズリーフの場合)

記事の情報

カテゴリ: 学び・コミュニケーション | テスト

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