バタフライのストローク(手足のかき方)は最も難しい泳ぎの1つと考えられています。省略して「フライ」とも呼ばれています。経験豊富な水泳選手が用いると2番目に速い泳ぎ方である一方で、習得するには精密な技術、強さ、そしてリズムを兼ね備えることが不可欠です。ストロークを完璧なものに仕上げるためには相当の練習量が求められます。それでも、競泳種目の中で最も美しい泳ぎとも言われているバタフライを習得した時に得られる達成感や高い評価は格別です。バタフライを習得するということは真の競泳選手としての実力を証明することを意味しています。

パート 1 の 2:
ストロークを習得する

  1. 1
    腕を正しく動かす バタフライの腕の動きは、「プル」「プッシュ」「リカバリー」という3段階に分けられます。
    • まず、両腕を肩幅に広げて頭上に伸ばします。そして手のひらを外側に向けた状態で、胴体の方向に引きましょう。この時、肘が手よりも高い位置にあるように意識しましょう。この動きがプルです。
    • プルが完了するタイミングで、手のひらを後ろ方向に、お尻を通過して、さらに遠くまで押し出しましょう。これが腕の動きの中でも最も速度が出る部分で、元の位置に戻すために必要な勢いを生みます。
    • プルとプッシュの連続した動きを頭に入れるには、自分の手で水中に大きな鍵穴を描いているような様子を想像すると良いかもしれません。プルの段階で鍵穴の上部の広い部分が、プッシュの段階で下部の狭い部分が完成します。
    • 3つ目のリカバリーとは、プルを行いながら腕の位置を戻し、次のストロークに備える段階を指します。まず、両手がそれぞれ太ももまで到達しなければなりません。ストローク終盤に親指が太ももに触れるよう徹底すると上手くいくでしょう。次に、両腕を同時に水の外に引き上げ、前方に倒して元のプルの位置に戻しましょう。手のひらが外側を向くようにして、小指でなく親指から着水させましょう。また、着水する時、両腕は肩幅に開いているように徹底しましょう。こうすることで水の抵抗が軽減され、進みやすくなります。[1]
  2. 2
    ドルフィンキックを習得する ドルフィンキックという名称は、その動きがイルカが泳ぐ姿に似ていることに由来しています。イルカや人魚の姿をイメージして脚を動かしましょう。
    • ドルフィンキックは両脚を同時に動かします。また、水圧を抑えるために閉じておくことが大切です。
    • 腕のストロークを1回行う間に2回キックを挟みましょう。ただし、2回は全く同じものではありません。1回は小さく、残りの1回は大きく蹴りましょう。
    • 小さいキックは、腕が鍵穴の形を描く動きをしている時に行います。この時、脚に加え両腕も前進するための勢いを生んでいるため、キックは大きくする必要がありません。
    • 大きなキックは、腕がリカバリーの段階にある時に行います。リカバリー中は勢いが弱まるので、大きく蹴ることで体が断続的に前に進みます。
    • 初心者の中には、バタフライで泳ぐ際の脚の動きは常に一定だと考えている人がいますが、これはよくある間違いです。実際は、異なるキックを交互に繰り返しています。[2]
  3. 3
    波がうねるように体を動かす バタフライのストロークに必要なのは脚と腕だけではありません。体全体を使って泳ぐことが大切です。
    • うねるように体全体を動かす練習をしましょう。イルカや人魚の動きを頭に思い浮かべましょう。泳いでいる際、アルファベットの「S」のような形状を描きます。
    • 胸が上を向く時、お尻は下がっています。逆にお尻が最も高い位置に引き上げられて水面の外に出る時、胸は下がります。
    • コツを掴み、腕と脚のストロークと体全体の動きのタイミングを合わせることができるようになれば、バタフライはかなり簡単に感じられるでしょう。泳ぐ速度も上がり、疲れにくくなっていることに気がつくかもしれません。[1]
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    息継ぎのタイミングを把握する バタフライのストロークを行っている最中の息継ぎは、完璧なタイミングで素早く完了することが求められるので練習が必要です。
    • リカバリーの段階で水中から両腕が突き出た瞬間が息継ぎの正しいタイミングです。
    • 水の外に両腕が出る瞬間、顎まで水面からはみ出るよう顔を引き上げて息をしましょう。この時、頭を左右に傾けないよう注意し真っすぐ前を向きましょう。ただ、国際水泳連盟が主催するワールドカップなどでは、横を向いて息継ぎをする競泳選手も見受けられます。ルール違反ではないので、自分に合っている方法を選ぶようにしましょう。まずは正面を向いた状態の息継ぎを試しましょう。ある程度練習しても困難に感じられる場合、横を向く方法も試してみましょう。[3]
    • リカバリーの間に頭を水中に戻し、顎は胸の上部に触れるまで引きましょう。こうすることで両腕がぐっと高く引き上げられるようになります。
    • できるだけ息継ぎの頻度を抑えましょう。息をするために頭を水の外に出すと、その度に速度が落ちます。ストロークと同じ回数だけ息継ぎをするのではなく、1回おき、あるいはそれよりも長く維持できるよう練習しましょう。長距離を泳ぐ場合、息継ぎの回数が増えるのは自然な事ですが、自分なりに息継ぎと速度のバランスを維持するよう心がけましょう。
  5. 5
    全ての動きを合わせる 腕のストローク、ドルフィンキック、体全体の動き、さらに息継ぎの方法を全て合わせて行いましょう。これがバタフライの泳ぎです。
    • バタフライは難しい動きなので、それぞれの技術を習得して、さらに同時に行えるようになるまで多くの練習と忍耐が求められるということを忘れないようにしましょう。
    • 技術を磨きましょう。おかしな癖などがついてしまい、それを長期間続けると、肩の腱板といった特定部位の筋肉や関節の問題につながる恐れもあります。また、誤ったフォームで行うバタフライは無理をしているため、正しいフォーム以上に難しく感じられるでしょう。
    • コーチの教えを請いましょう。自転車の乗り方を読んだからといって、すぐに自転車に乗れるようにはならないのと同様に、バタフライのストロークの手順を読んで、すぐに習得できるということはありません。水泳コーチの存在があれば、より詳しい指導を受けることができます。また、コーチは、あなたが泳いでいる姿を観察し改善点を指摘する役割も担います。コーチがいることで、外部からの視点に基づく助言を得ることができるので、泳ぎがぐっと良くなるでしょう。
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パート 2 の 2:
練習する

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    片腕でバタフライをする 1つ目の練習方法は、片腕でバタフライをするというものです。
    • 片方の腕を11時の方向、あるいは肩幅に開いて伸ばした状態で開始しましょう。ドルフィンキックをして泳ぎ始めます。
    • 4回目のキックをする毎に片腕で1回ストロークを行いましょう。この時、使わない方の腕は正面に伸ばしたままの状態を維持しましょう。
    • この練習を行う時は、通常のバタフライのように正面を向いて顔を上げるのではなく、横を向いて息継ぎをしたほうが良いかもしれません。
    • プールのコースを片腕で泳ぎきることができたら、次は反対の腕で同じ練習を繰り返し、左右均等に上達させましょう。[4]
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    腕のストロークを反復する この練習は、バランスを改善し、ストロークの制御を高めます。
    • ドルフィンキックをして泳ぎを開始しましょう。この時、両腕は肩幅に広げ正面に伸ばしておきましょう。
    • 通常のストロークではなく、まず右腕で2回、次に左腕で2回、最後に両腕で同時に2回ストロークを行いましょう。[4]
  3. 3
    ドルフィンキックを練習する これはドルフィンキックのリズムを理解するだけでなく、息継ぎを改善したいという人にも非常に効果的な練習です。
    • 両腕は胴体の脇に添え、水の中に潜りましょう。ドルフィンキックだけを使ってプールのコースを泳ぎきりましょう。
    • 既出のステップでも説明しているように、大きいキックと小さいキックを交互に行い、動きのリズムを体で覚えましょう。
    • 4~5回キックをする毎に息継ぎをしましょう。体の動きに合わせて、最も無理なく自然に行るタイミングを見つけましょう。
    • ドルフィンキックのリズムが分かってきたら、両腕のストロークも加えてみましょう。[5]
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ポイント

  • 胸を使って泳ぎましょう。バタフライ特有のうねりのような動きが習得しやすくなります。
  • 水泳で疲れを感じる場合は、カーボローディング(泳ぐ2時間前に炭水化物を多く摂取して、運動エネルギーとなるグリコーゲンを普段よりも多く体内に蓄える食事法)をしてはいけません。こうした方法は、泳ぎの妨げとなります。その代わりに糖質を含んだ間食をとるようにしましょう。エナジーバーなどが適しています。バターは避けるようにしましょう。
  • ダイビング用のフリッパーを用いると、バタフライのストロークがより理解できるようになるかもしれません。ただし、キックボードは使用しないようにしましょう。泳ぎのフォームが崩れ、誤った理解のまま癖がついてしまうかもしれません。
  • バタフライ以外のストロークからまず練習してみましょう。バタフライは競泳のトレーニングにおいても最も難しい種目として最後に導入されます。体の筋力や耐久力をある程度築いてからバタフライに挑戦するが理想的でしょう。
  • 多くの練習を重ねましょう。どのようなストロークを習得するにも練習をすることが基礎的要素です。バタフライの場合は特に練習が必須です。キック、腕の動き、息継ぎなどを強化、改善するための練習を欠かさないようにしましょう。
  • ストロークをする際は両腕の間に肩幅程度の距離を維持するようにしましょう。手がぶつかったりすると速度が落ちるので注意しましょう。
  • 息継ぎをする時は顎が水面から8センチ以上上がらないように注意しましょう。顎が出過ぎると、体は前でなく上に進もうとします。
  • 体幹を使ってキックをするよう意識し、膝を曲げすぎないようにしましょう。バタフライのキックの原動力は体幹と太ももにあり、ふくらはぎではありません。
  • 直立の姿勢で浮かび、そのまま沈まないように注意しながら、腕は使わずバタフライのキックのみを練習してみましょう。
  • バタフライでタイムを競うと、息継ぎの頻度を落としたほうが、必要な時にしっかり息継ぎができるということが分かるでしょう。これは本当に違いが現れます。ストロークを2~3回行うごとに息継ぎを挟むようにしましょう。慣れてきたら4回まで挑戦してみましょう。

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注意事項

  • 競泳種目としてバタフライで泳ぐ際は、両手で壁に触れて体を押し出すようにしましょう。片手のみになると反則とみなされます。また、コースを折り返す際はオープンターンを行いましょう。両手で壁に触れ、片腕を頭上に掲げて、反対の腕は水中に沈め体を回転させます。これで両腕が同じ方向を向き、ストリームラインの姿勢で壁を蹴ることができます。これが最も速くターンを行う方法です。
  • バタフライは体力を消耗させる泳ぎです。腹痛を起こさないよう、泳ぐ直前に大量に食べないようにしましょう。
  • 上手くいかなくても落胆しないようにしましょう。バタフライのストロークに苦戦する人は少なくありません。技術が充分に上達すれば、50メートルを35秒以内に泳げるようになります。
  • バタフライを練習している人は、ランニングを毎日行うのはやめましょう。膝を故障し、充分に曲げられなくなる恐れがあります。水泳を有酸素運動の主軸としましょう。
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