パイロットスクリューとは、エンジンのキャブレターに付いている特殊なねじで、空気と燃料を混合した「混合気」の供給量を制御するものです。このスクリューを調整することで、エンジンのアイドリング回転数や回転の滑らかさが変わってきます。基本的な調整方法は、自動車やバイクなどの小型エンジンであればどれも同じです。調整はエンジンが動いて温まっている状態で行います。エンジンのアイドリングが最も滑らかで、エンジンから異音がしたりエンジン音が不規則になったりしない位置にスクリューを合わせて、エンジンの空燃比(AFR)が理想空燃比になるように混合気を調整しましょう。

パート 1
パート 1 の 2:
パイロットスクリューを調整できるようにする

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    エンジンをかけ、5分間動かして暖機する イグニッションキーを回してエンジンをかけましょう。エンジンを約5分間アイドリングさせて、通常の運転温度まで暖機します。暖機後もエンジンは動かし続けましょう。[1]
    • パイロットスクリューの調整は、必ずエンジンが動いて温まっている状態で行い、その調整がエンジンのアイドリング回転数にどのように影響するかを確認します。
    • なお、この作業はパイロットスクリューが付いているタイプのエンジンであればどのタイプでも同じです。自動車やバイク、スクーター、ATV(全地形対応車)など、キャブレターがあるものなら何でもかまいません。

    ポイント:パイロットスクリューは、アイドルミクスチャースクリューとも呼ばれます。[2]

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    エンジンのエアフィルターを探してキャブレターの位置を確認する エンジンを見て、円形または円錐形のエアフィルターを探しましょう。エンジンの中でエアフィルターが取り付けられている部分がキャブレターです。[3]
    • 自動車の場合、エアフィルターは大きくて丸い形をしているかもしれません。通常、エアフィルターはキャブレターの上部に取り付けられています。
    • バイクの場合、エアフィルターはエンジンの横から飛び出ていて、バイクの後ろの方を向いているのが一般的です。
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    キャブレターに付いている金色をした真ちゅう製のすり割り付(-)皿小ねじを探す キャブレターに付いている色々なねじを見て、金色のすり割り付皿小ねじを探しましょう。これがパイロットスクリューです。[4]
    • パイロットスクリューはキャブレターの側面に付いているものがほとんどですが、個々のエンジンによって異なります。
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パート 2
パート 2 の 2:
混合気を調整する

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    エンジンから異音がし始めるまでスクリューを時計回りに回す マイナスドライバーでスクリューを締めましょう。エンジンのアイドリング音を聞き、通常のアイドリング音ではなく、変なハンチング音がし始めたらスクリューを回すのを止めます。[5]
    • スクリューを締めると混合気が薄くなり、エンジンに流れる燃料が少なくなります。
    • スクリューを締めることを「混合気をリーン化(薄く)する」とも言い、エンジンのアイドリング回転数を下げることにもなります。
    • 混合気をリーン化すると、エンジンを効率よく動かすのに必要な量よりも少ない燃料で動かすことになります。この場合、可動部品間の摩擦が大きくなり、エンジンの運転温度が高くなるため、エンジンが損傷する可能性があります。
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    エンジン音が不規則になるまで回転数を数えながらスクリューを緩める 回転数を数えながらマイナスドライバーでスクリューを反時計回りに回しましょう。エンジンのアイドリング音を聞き、回転数が上がり過ぎているような不規則な音がし始めたらスクリューを回すのを止めます。[6]
    • スクリューを緩めると混合気が濃くなり、エンジンに流れる燃料が多くなります。
    • スクリューを緩めることを「混合気をリッチ化(濃く)する」とも言い、エンジンのアイドリング回転数を上げることにもなります。
    • 混合気をリッチ化すると、エンジンを効率よく動かすのに必要な量よりも多い燃料で動かすことになります。この場合、エンジンの燃料消費は必要以上に早くなりますが、エンジンの出力は高くなり、運転温度は低くなるかもしれません。
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    異音がするところと不規則な音がするところの中間にスクリューを合わせる エンジンのアイドリングから異音がするところとアイドリング音が不規則になるところの中間くらいまで、スクリューを時計回りに戻しましょう。これでエンジンのアイドリング回転数が安定します。[7]
    • 例えば、エンジンのアイドリングから異音がし始めたところから反時計回りに2回転回したら、今度は時計回りに1回転回しましょう。
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    いずれかの方向に1/2回転ずつ調整して、アイドリング回転が最も滑らかになるところを探す スクリューを中間の位置から反時計回りに1/2回転、時計回りに1/2回転回し、アイドリング音を聞いてみましょう。エンジンのアイドリング音が最も安定し滑らかになる位置にスクリューを合わせて、混合気を調整します。[8]
    • スクリューをいずれかの方向に1/2回転ずつ回すと、エンジンから異音がしたりエンジン音が不規則になったりすることがありますが、その場合は、スクリューを中間の位置に戻しましょう。
    • この調整作業は、アイドリング混合気の調整とも呼ばれます。
    • エンジンの理想空燃比は14.7:1程度になっていることがほとんどです。専用の空燃比計を使えばエンジンの正確な空燃比を計測できますが、高性能なレーシングカーやバイクのチューニングなど、超精密な空燃比制御を求めない限り、これは実際には必要ありません。[10]

    ポイント:パイロットスクリューの工場出荷時の位置は、通常、完全に締めた状態から1.5~2.5回転の間になっていることがほとんどです。最初からやり直したい場合は、スクリューを時計回りに回して軽く固定してから、2回転ほど戻しましょう。そうすれば、この位置から調整を行うことができます。[9]

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必要なもの

  • マイナスドライバー

このwikiHow記事について

HM
共著者 ::
自動車修理・デザインスペシャリスト
この記事の共著者 : Hovig Manouchekian. 自動車修理・デザインスペシャリストのホヴィグ・マナウチェキアンは、1925年創業の家族経営自動車修理工場「Funk Brothers Auto」マネージャーです。自動車業界での経験は30年以上、自動車修理とメンテナンスを専門としています。エンジン修理、バッテリー交換、フロントガラス周りの部品交換やメンテナンスなど、よくある車のトラブルに造詣が深く、その豊富な経験と真面目な働きぶりで、同社がアンジーズ・リストのスーパーサービス賞を5年連続受賞する原動力となりました。
カテゴリ: 自動車 | バイク
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