パニック発作は、突然、何の前触れもなく発症します。発症すると心拍数が上がり、不安に押しつぶされそうになります。この発作は単発で、もしくは繰り返し発症します。中にはパニック障害と呼ばれる慢性的な精神疾患によって発症する場合もあります。不安発作とも呼ばれるこの発作は、恐怖を認識した時に起こる「闘争・逃走反応」という人体の基本的かつ原始的な反応によって起こります。基本的に、パニック発作は閉鎖空間や人前でのスピーチなど、逃れられずに危険だと感じる状況が原因で起こります。しかし、パニック発作はコントロールが可能です。以下の対処法を知っていれば、きっとこの症状を克服することができるでしょう。

方法 1 の 3:
パニック発作の対処方法について知る

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    パニック発作の根本的原因を知る パニック発作は呼吸、心拍、発汗などのすべてを司る中枢神経系から始まります。脳は危険を感知すると、大脳皮質を通して体に反応を起こさせる信号を送ります。これはアドレナリンなどの化学物質の放出によって自動的に起こります。その際、心拍数や呼吸数が上昇し、汗もかきます。[1] ところが、この「闘争・逃走反応」は誤作動を起こすことがあります。それがパニック発作です。
    • 不安、パニック障害、闘争・逃走反応について、本や雑誌、インターネットで詳しく調べてみましょう。パニック発作時に感じる恐怖や不安は本物で、ただの気のせいではないことが分かります。[2]
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    過敏にならない 専門家はパニック発作を「受け入れる」ことを勧めています。闘争・逃走反応は危険な状況には効果を発揮しますが、誤作動を起こすこともあります。つまり、ほとんどの場合は発作が起こっても、実際に危険な状態にあるわけではありません。[3] 発作が起こりそうだと思っても、なるべく平静を保ち、恐怖に負けないように落ち着いていましょう。実際、「すごく怖い」「死んでしまう」「発狂してしまう」といった悲観的な思考は気持ちを打ちのめすだけでなく、発作を悪化させます。実際には何の危険も迫っていないことを強く意識しましょう。このことを自分に言い聞かせ、数分間心の中で繰り返します。[4]
    • 不安を感じる状況を避けてしまう人もいるでしょう。それは自然な行動ではありますが、有益ではありません。実際、逃げてばかりいると不安が増強してしまいます。
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    リラックス方法を練習する 呼吸のコントロールを覚えましょう。鼻から一定の間隔でゆっくりと息を吸い込み、すぼめた口から息を吐きます。5まで数を数えながら息を吸い、5秒間息を止めた後に、再び5まで数を数えながら息を吐きます。この深呼吸はパニック発作の症状、特にめまいや浮遊感を引き起こす過換気症候群を抑えるのに有効です。
    • また、漸進的筋弛緩法 (PMR) も効果的です。この方法は頭からつま先までの様々な筋肉を緊張させ、弛緩させるものです。息を吸いながら力を入れて筋肉を緊張させ、数秒そのままに保ってから、一気に力を抜きます。このリラックス方法には体の緊張をほぐし、全体的なストレスレベルを下げる効果があります。[5]
    • 毎日ヨガ瞑想を行うのもストレスや緊張の緩和に良い方法です。
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    ストレスを最小限に抑える ストレス全般や不安、緊張のレベルを上げるものは避けましょう。カフェイン (コーヒー、カフェイン入りのお茶や炭酸飲料) などの刺激物や喫煙は控えます。敏感な人はこれらの刺激物によってパニック発作が誘発されることがあります。さらに、日々の楽しみを見つけて夜はきちんと睡眠を取りましょう。生活習慣を改善することが重要です。[6]
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    体を動かす 最近の研究によれば、少なくとも週に3回運動をするとパニック発作やその関連症状を抑制できるということです。はっきりとした理由はまだわかっていませんが、運動をすると心拍変動が上昇し、脳や気分に前向きな影響を及ぼします。ジョギング、自転車、水泳、スポーツなどの激しい有酸素運動をしてみましょう。散歩をしたり、とにかく何か活動的なことをしましょう。[7]
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方法 2 の 3:
投薬治療について知る

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    自己治療をしない 一般薬やドラッグ、アルコールなどによる自己投薬でパニック発作に対処しようとする人もいるかもしれませんが、これは絶対にやめましょう。まず、自己投薬では根本的な問題に対処できません。この方法は脳内物質の代用品を摂取して根本的な問題を一時的にごまかしているに過ぎず、さらにアルコール依存症、薬物中毒、それ以外の疾病などを招く結果になります。また、薬やアルコールの沈静効果が薄れると、気が緩んでさらに激しいパニック発作に襲われることが多々あるため、自己治療は非生産的です。[8]
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    医師に相談する パニック発作を一時的にコントロールしたり、症状を抑える安全な薬剤もあります。薬剤はパニック障害を「治す」、あるいは完全に問題を解決するわけではありませんが、効果があることは証明されています。投薬については医師に相談しましょう。大抵の場合、根本的な原因を取り除く心理療法や生活習慣の改善などの方法と投薬を組み合わせると最大の効果が得られます。[9]
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    抗うつ剤について医師に相談する フルオキセチン (プロザック)、パロキセチン (パキシル)、セルトラリン (ジェイゾロフト)などの選択的セロトニン再取り込み阻害剤 (SSRI) の服用も、治療の選択肢の一つです。この薬剤は脳内のセロトニンというホルモンのレベルを調整することで気分を向上させ、軽度から重度のうつ病を緩和したり、パニック発作の頻度を減少させます。[10]
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    ベンゾジアゼピンについて医師に相談する ベンゾジアゼピンは中枢神経系に作用する抗うつ剤で、不安、不眠症、けいれんなどの治療に効果があります。効果が表れるのが30分から1時間と早く、不安やパニック発作の症状を素早く緩和します。[13]
    • ベンゾジアゼピンには長期、あるいは多量に服用すると薬物依存に陥る可能性があります。身体的あるいは精神的に重度に依存すると離脱症状が出る場合もあるため、基本的にこの薬剤は短期的にしか使用できません。[14]
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方法 3 の 3:
認知行動療法について知る

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    精神医療の専門家に相談する パニック発作に関しては投薬は万能ではありません。その代わりに、最も一般的な治療法は精神分析医などの精神医療の専門家が行う認知行動療法 (CBT) です。認知行動療法は患者の不安に直接向き合う治療法です。この治療法は患者の持つ事実無根の誤った不安を冷静な思考に置きかえ、闘争・逃走反応が起こりそうな時に患者自身が対処できる「内なる声」を育てる手助けをします。 患者は発作が起こりそうな場合に「私は危険な状態にはない」と自分に言い聞かせる必要があります。[15]
    • 自分に合う治療法を専門家に相談しましょう。実際、様々なアプローチ法があり、それぞれ個別にあるいは同時並行して実施することができます。[16]
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    マインドフルネスを試してみる マインドフルネス (気づき) はすべてを受容するための方法で、認知行動療法の一種です。患者が経験した感情を直接変えることはできませんが、これはその感情の捉え方に向き合う治療法です。パニック発作に苦しむ患者は、おそらく不安、恐れ、疑念、逃げ出したい衝動などを感じているでしょう。マインドフルネスではこういった感情の「消去ボタン」はなく、これらの感情をコントロールしようとすると自分の苦悩が増えるだけだということを学びます。マインドフルネスではこれらの感情が自然に消えるまで待ち、受け入れて共に生きる方法を学びます。[17]
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    暴露療法を試してみる 暴露療法は患者の恐怖に対する通常の反応を逆転させる治療法です。通常、人は不安要素のある状況を避けようとします。しかしそういった状況から逃げることは即効性はあるものの、実際には非生産的で、最終的には不安の悪化や精神的な麻痺を引き起こします。暴露療法は不安やパニック発作の原因となるものに少しずつ段階的に直面していく治療法です。
    • 基本的にこの療法は療法士の指導の下でゆっくりと、順序立てて進めます。まず簡単なレベルをクリアできたら少しずつ難易度を上げていき、段階的に「心の筋トレ」をします。[18]
    • 直面するべき状況は、実際に体験しても、想像上のシナリオに沿ってシミュレーションをしても構いません。脳がその状況で起こる感情は危険ではないと学習すれば、パニック発作を引き起こすことはなくなります。暴露療法は不安障害の治療にも効果的です。[19]
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このwikiHow記事について

Tasha Rube, LMSW
共著者 by
認定ソーシャルワーカー(修士)
この記事の共著者 by Tasha Rube, LMSW. ターシャ・ルーブはカンザス州カンザスシティー在住の認定ソーシャルワーカーです。カンザス州レブンワースのドワイト・D・アイゼンハワー退役軍人病院と提携し、活躍しています。2014年にミズーリ大学にて社会福祉学の修士号を取得。 この記事は6,298回アクセスされました。
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