パンチを打つ方法

共同執筆者 Adrian Tandez

自分の身を守りたい、あるいはボクシングやMMAなどの格闘技に興味があるなら正しいパンチの打ち方を把握することが重要です。無鉄砲で安定性を欠いたパンチを放てば相手よりも自分を傷つける可能性が高くなります。コントロールの効いた正確で効率的なパンチを打つことが安全性の面からも重要です。サンドバッグ、パンチングミット、ボクシンググローブを使ってトレーニングをする場合は、骨折や手首の怪我を回避できるように必ずハンドラップを着用しましょう。

方法 1 の 5:
抗戦の構えに入る

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    肩の真下に足を配置して相手と向き合う 利き足ともう片方の足を前に出し、相手に対して35度から45度の角度に開きます。利き足は後ろに引き、相手に45度から60度の角度に開きます。無理なく対戦できるように体をまっすぐに向けましょう。後ろ足は少し開き気味にしておきますが、野球のバットをスイングするような構えではありません。[1]
    • パンチのパワーは上半身ではなく下半身から起こすため、力強い構えをとる必要があります。
    • 足が相手と一直線に並ぶと強い土台が作れないため、捻りや回転が非常に困難になります。胸はターゲットに多少向けておきましょう。
    • ほとんどの格闘技ではこの構えが基本の構えとなり、攻撃と防御の両方で主となる構えです。
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    親指を出して正しく握り拳を作り怪我を避ける 完璧な拳を作るには、手をギュッと握り親指を出して他の指の真ん中の関節にのせます。しっかり握って強いグリップを維持しパンチを放つ際に手を傷つけないようにしましょう。手首をできるだけまっすぐに保ち、相手にパンチを打つときには手首を曲げてはいけません。[2]
    • 親指を4本の指の中に入れたままパンチを打つと手の骨が折れやすくなります。
    • 手首と前腕をまっすぐに揃えましょう。手首がグラグラしていると、パンチを打つときに手首を捻挫することがあります
    • 指が全て平らになっている状態で中指の関節で相手にパンチを打てると理想的です。中指に親指を上から当てて支えましょう。

    注意: ボクシングやMMAなどの格闘技の練習では、ハンドラップを使って手首と指を保護します。ハンドラップがしっかりと巻かれていればパンチによる怪我の確率を劇的に減らせます。

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    利き手をあごの下に押し付け、もう片方の手を上げる 両肘を曲げ、利き手を頬まで上げます。手は頬から2.5〜7.6 cm 離し、関節を上に向け肘を肋骨につけます。逆の手は利き手と同じ高さで前に出し、顔から少なくとも10〜25 cm 離します。[3]
    • パンチを放たないときでも利き手ではない手は上げておきます。実際の試合では、そうして相手のパンチをブロックできるように備えます。
    • 試合中利き手を頬に押し付けたまま、その構えを崩さないプロの格闘家がいます。拳を頬につけたままにすると、頭を引いて防御姿勢をとりながらも簡単に拳を放つことができます。
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    膝を少し曲げて体を安定させパワーをためる パンチは全て低姿勢で打ちます。脚と腰が安定していないと力強いパンチが打てません。膝を少し曲げると体が自由に動き柔軟性も増します。この姿勢を取れば簡単にパワーを捻出でき、脚から上半身へと即パワーを移行できます。[4]
    • 膝を曲げていると相手のパンチを受けても倒れずらくなります。まっすぐに立っていると打たれたときにバランスを保つのが困難ですが、膝を少し曲げて腰を低くしておけばパンチを受けても倒れ難くなります。
    • ボクサーやMMAの格闘家が基本の構えで跳ね回っている理由の1つは、楽に膝を曲げておけるからです。
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方法 2 の 5:
ストレートパンチを打つ

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    後ろ足を軸に体を回転させ膝を内側に向けてパンチを放つ 足の親指の付け根は床に付けたまま、かかとを少し上げます。1回の動作で、脚を内側に向け膝を相手に向けます。このとき脚が少しずり落ちても問題ありません。ストレートパンチの威力は脚で作られ、内側に回転することで上半身に回転力(トルク)が発生します。[5]
    • 格闘技でのストレートパンチとは、利き手によるコンパクトで直接的なパンチを指します。ジャブより強力でフックより高速です。一般の人がパンチと聞いて思い描くものでしょう。
    • ストレートパンチを放つ前に、必要なら15 cm〜30 cm 程前に出ましょう。それには前足を前方に滑らせるように出してから、後ろ足が肩の下に来るようにします。相手にパンチを打つのに距離がある場合にのみ行いましょう。[6]
    • 戦略的観点からストレートパンチはあらゆるパンチの中で最強のツールです。異常に派手なノックアウトパンチよりも簡単に相手の体に入り、速いジャブよりも強力です。
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    腰と胸を相手の方に捻る 後ろ足と膝を捻ったら、腰と胸を相手の方に捻ります。この時点で両手と両腕は最初の抗戦の構えのままです。[7]

    ヒント: 遠ざかる相手に対しては少し前のめりになっても構いません。ただし、30 cm以上前に出てはいけません。前のめりになりすぎるとバランスを崩します。

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    腕を伸ばし内側に回してパンチを打つ 腰と胸を相手の方に回転させるときは前腕が上に向いたままにします。相手と向き合うように体を10〜20度捻り、同時に利き腕も胴体について行くように動かします。そのまま利き腕を相手に向かってまっすぐ伸ばしますが、その時手首を自然に内側に向けます。[8]
    • 腕が大きな弧を描くとパンチの軌道が長くなるため、そうならないように最善を尽くしましょう。訓練を受けていない場合、大きな円を描くように打つ方が簡単に感じられますが、そうすると実際には威力が失われます。また、手が斜めに相手に当たる確率が高くなるため更に危険です。
    • パンチを放つ時、利き手ではない手は15〜30 cm体から離しておきますが、顔の近くに上げた状態を維持します。パンチを打った後でガードしなければならない場合に備えて逆の手を下げてはいけません。
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    真ん中の関節を使って相手にパンチを打ち腕をまっすぐに伸ばし切る 手首を内側に向けながら相手に対して腕をまっすぐ伸ばします。可能な限り真ん中の関節で打ちましょう。相手に当たった後もそのまま腕を伸ばし切ります。完全にまっすぐに伸びたら即戻し、拳を顎の下につけましょう。弱っているかいないか相手の状態を確認し、必要であれば続けてパンチを打ちましょう。[9]
    • 手の平を下に向けてパンチを打ちます。
    • 腕が90〜95%伸びた状態で打つと良いパンチになります。
    • 相手に命中しなくてもそのまま腕を自然に伸ばし切り、ミスしたことを認めましょう。決して前のめりになってパンチをし直してはいけません。そうすると、相手からのカウンターパンチを受ける確率が高くなります。
    専門家情報

    肘と手首と肩をまっすぐにして、パンチの反動に耐え得る適切な形を作りましょう。

    Adrian Tandez

    Adrian Tandez

    護身術専門家
    エイドリアン・タンデズは世界的に有名な護身術のトレーニングセンター、「Tandez Academy」の設立者、そしてヘッドインストラクターです。エイドリアンは截拳道(ブルース・リーの哲学に基づく武道)と、フィリピノ・マーシャルアーツのインストラクターとして認定資格を保有しており、伝説の武道家、ダン・イノサントのもとでシラットのトレーナーも務めています。エイドリアンは25年以上にわたり、これらの武道の訓練を続けています。
    Adrian Tandez
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    護身術専門家
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方法 3 の 5:
ジャブで突く

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    両手を体の前で上げ両肘を肋骨に当てる ジャブを突くには肘を両脇にしっかりとつけ姿勢を少し調整します。ジャブは速いパンチのため上半身を出来るだけ小さく固めましょう。[10]
    • 格闘技でジャブとは、腰を回転させずに利き腕ではない方でまっすぐに放つパンチを指します。相手の防御力を確認したり、強いパンチを打つ前に相手のバランスを崩したり、相手が自分の利き手に焦点を合わせている間に隙をついて放ったりします。
    • ほとんどのプロの試合では、他のどのパンチよりもジャブが多く使われます。と言うのも、ジャブは相手に体を大きく開かずに打つパンチで、強い衝撃のカウンターパンチを受け難いために防御の観点から最も安全なパンチだからです。
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    利き足ではない方を10〜30 cm前に出す ジャブは常に小さなステップから始まります。利き足ではない方を前方にスライドして出しかかとを上げます。対戦相手との距離が十分に近くなりジャブが打てるようなら、10 cm 程度前に出ます。更に近づくには20〜30 cm 前に出ます。基本の構えを取るときと同じ角度で足を開き床にしっかりとつけます。[11]

    別の方法: 足をスライドさせる人がいれば、足を床から2.5〜5.1 cm 上げて実際に一歩前に出る人もいます。自分にとってやりやすい方法をとりましょう。

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    利き手ではない方を相手に向けて 75% 程度伸ばす 回転、旋回せずに利き手ではない方を相手に向けて伸ばします。パンチに威力を加えたい場合は、多少前傾姿勢を取ることもできますが、必ずしなければならないものではありません。頭を動かさず、利き手は頬から下げてはいけません。[12]
    • ジャブに対する最も一般的なカウンターパンチはフックです。利き手を頬に当てておくのは相手の強力なカウンターパンチから身を守るためです。
    • ジャブの目的は相手にノックアウトを食らわせることではありません。ジャブに威力がなくても問題ありません。
    • 腕を伸ばすときは肘を曲げないように最善を尽くしましょう。肘が曲がって腕が広がると相手にパンチのサインを与えてしまいます。肘をまっすぐにしていれば、相手は攻撃の意図が見抜けません。
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    ジャブが相手に当たる直前に手首を裏返す 腕を75% 程度伸ばしたら手の平が床に向くように手首を裏返しましょう。ジャブがきれいに入るように出来るだけ真ん中の関節を使って相手を突きましょう。[13]
    • 素早く行うと鞭を打つ動作に見えます。
    • ジャブが相手に入る前に手首を返さないと、体が開きカウンターパンチを受けやすくなります。また、ジャブの威力は手首の返しから生まれるため、返さなければ威力を失います。
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    相手に当たったらすぐに腕を引く ジャブを打つときは、パンチのように打った直後に腕をまっすぐに伸ばし切ってはいけません。相手に当たったらすぐに腕を元の位置に戻します。または続けてすぐにジャブを打つか、一歩下がって次のパンチの準備をします。[14]
    • ボクシング、MMA、その他の格闘技では、ジャブの目的は故意に出して相手を誘うか、利き手での力強いパンチのきっかけを作ることです。ジャブを突いた後で腕を伸ばし切ると、相手の防御姿勢を有利に利用することができず、次のパンチを打ち込むのが困難です。
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方法 4 の 5:
フックを打つ

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    利き腕の肘を上げ手の平を下に向ける 基本の構えをとり、前腕が床と平行になるまで利き腕の肘を持ち上げます。関節が床に向くように手首を自然に下に向けます。相手に攻撃の意図を見破られないように胸全体を動かさずに素早く行いましょう。[15]
    • フックは利き手でも反対の手でも打つことが可能です。利き手ではない方を使うときも、肘を上げ手首を下に向けます。
    • フックはストレートパンチよりも相手に届くまで時間がかかりますが、正しく行えば非常に強力です。相手との距離が縮まったらフックを打って相手のバランスを崩します。優れたフックは相手が予期しない角度からの攻撃になるため、相手を倒す可能性が高まります。
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    体全体を捻ると同時に前脚の膝を内側に曲げる フックは最大のパワーを生むのに多少の溜め込みが必要です。パンチに威力を加えるには、前脚の膝を曲げ脚を内側に回転させ自分を包み込むように体を丸めます。膝の動きに合わせて腰を動かします。つまり、相手から遠ざかるように腰が回転します。この間腕を動かしてはいけません。[16]
    • この動作の最後では利き手が自分の頭の真後ろに来ます。
    • 利き手ではない方でフックを打つときも同じ要領で行いますが、全ての動きが利き手とミラーイメージになります。胴体を少し開き、後ろ脚を内側に向けます。
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    相手に体を向け肘を90度の角度に曲げる 体全体を相手に向け、回転する間肘は曲げておきます。前脚を相手に向けて開き後脚は内側に向けます。パンチを放つ腕は腰の動きに合わせ、真ん中の関節で相手にパンチを出します。正しくパンチが入ると、体全体が蝶番のように体前方に回転ます。[17]
    • 利き手ではない方でフックを打つ場合、手順は基本的に同じですが、逆方向から体をひねります。利き足ではない方を軸に体を回転させます。

    ヒント: 打ち切ったら基本の構えに戻るか、もう一度パンチを打知ます。良いフックが打てても、更に打ち続け攻撃をやめません。強いフックは相手のバランスを崩します。

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方法 5 の 5:
アッパーカットを打つ

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    体重を利き足にかけてパワーを生み出す 通常基本の構えでは、体重が両足に均等にかかります。アッパーカットは独特な角度からパンチを放つ必要があるため、体重を移動させてパワーを出さなければなりません。後ろ足に体重をかけ自然な推進力を利用してを強いアッパーカットを打ちます。[18]
    • 利き手ではない方でもアッパーカットを打つことができます。そうするには、体重を利き足ではない方にかけます。
    • アッパーカットは、効果的に成功を納めるのが最も難しいタイプのパンチです。独特な角度から攻撃を仕掛けるため、威力を保ったままパンチを出すのがより困難です。アッパーカットの目的は独特な角度から攻撃することで、対戦相手のガードを崩すことです。
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    利き腕と肩を10〜20度程度下げる 5.1〜7.6 cm 程体を逸らし利き腕の肩を下げ、肘を肋骨に当て、前腕を相手に向けます。反対側の手はカウンターパンチをブロックできるように、また相手にとって死角からパンチが放てるように顔の前に上げておきます。[19]
    • 利き手ではない方でアッパーカットを打つときも同様に行いますが、全てが逆になります。重要なのは、利き手ではない方でアッパーカットを打つ場合は、肘を脇につけないことです。肩から自然にぶら下がっている状態にします。
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    利き足で体を回転させパンチを出す 利き足のかかとを地面から離し、膝を内側に曲げます。同時に相手に向かって前傾します。前かがみになっている時、利き脚を更に5.1〜7.6 cm 落とします。そうすることで、力が溜まり良い角度からパンチが打てます。[20]
    • 正しく行うと、体を低くして腕を伸ばしパンチを出すとき、体がまるでシャベルと化して何かをすくっている形に見えます。

    ヒント: これを行うときは、利き腕でない方を常に前に出し上げたままにします。必然的に両肘は床に向いたままです。

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    特定の角度から拳を上に向けて相手を打つ プロの試合では腕が円を描くように伸びているように見えますが、実際には特定の角度から上向きにまっすぐに打つパンチです。相手に対して下から上に拳を放ちます。真ん中の関節でパンチを放ち切ります。相手にパンチが届きそのまま腕をまっすぐに伸ばし切ったら、腕を引いて次のパンチまたはブロックの準備をします。[21]
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ポイント

  • この記事で説明した手順はパンチの仕組みに焦点を当てています。一連の動きが自分のものになるまで全ての要素を別々に練習しましょう。実際の試合では、優れたパンチなら成功するのに1〜2秒程度しかかかりません。

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注意事項

  • 格闘技をしない場合は、攻撃を受けたり逃げられない場合を除いて人にパンチを打ってはいけません。自己防衛を学ぶ目的は自分の身を守ることであって、不必要な戦いを始めることではありません。
  • サンドバッグ、スピードバッグ、パンチングミットを使ったり、練習相手とスパーリングを行う場合は必ずハンドラップを着用しましょう。そうしないと手首を骨折したり、手を傷つけたりする可能性が高くなります。[22]
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このwikiHow記事について

護身術専門家
この記事はAdrian Tandezが共著しています。 エイドリアン・タンデズは世界的に有名な護身術のトレーニングセンター、「Tandez Academy」の設立者、そしてヘッドインストラクターです。エイドリアンは截拳道(ブルース・リーの哲学に基づく武道)と、フィリピノ・マーシャルアーツのインストラクターとして認定資格を保有しており、伝説の武道家、ダン・イノサントのもとでシラットのトレーナーも務めています。エイドリアンは25年以上にわたり、これらの武道の訓練を続けています。
カテゴリ: 武道
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