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信号で止まるために速度を落としていると、ブレーキペダルが柔らかく深くなったことに気が付きました。これはブレーキホースに気泡が発生してしまった兆候で、直すにはブレーキのエア抜きが必要となるでしょう。この作業は、誰かの手を借りて、息を合わせて行います。最終的には、ペダルの踏み心地が硬くて効きの良いブレーキに復活するでしょう。

パート 1
パート 1 の 3:

準備

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    ブレーキホースからエア抜きを行う必要があるかを確かめます。ブレーキペダルの遊びが大きくなった場合、その多くはエア抜きの必要性を示唆しています。しかし、ブレーキペダルが沈み込む原因が他にないかを確認することも重要です。
    • 赤信号での停車中に簡単なテストをしてみます。ブレーキペダルを均一な力で踏み込んで、ペダルの沈み具合を見てみます。わずかにでも沈み込む場合は、問題の原因が他にないかを確認するために、公認の自動車整備士にブレーキシステム全体を点検してもらいましょう。ペダルが一定の圧力を保って安定した場合、ホース内に気泡の発生はありません。
    • ブレーキペダルの沈み込みは、この他の原因からも起こり得て大変危険です。例を挙げるならば、マスターシリンダーの故障のような油圧系統の問題、あるいは後輪のシリンダーからの液漏れ、キャリパーまたはABS(アンチロックブレーキシステム)の不調などが原因となってもペダルは沈み込みます。以上の理由から、専門家による検査を経て事前にこれらの危険性を取除いておくことが重要となります。
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    地面の平らな場所に車を移動します。オートマチック車はシフトレバーを駐車に設定し、マニュアル車の場合はローギアに入れます。また、ハンドブレーキも作業中は常にかけておきます。
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    ホイールキャップを全部取外し、車をジャッキで持ち上げてからジャッキスタンド(ウマ)に固定します。4本のタイヤすべてを外します。
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    ボンネットを開き、マスターシリンダーのブレーキオイル(ブレーキフルード)用貯蔵タンク(リザーブタンク)を見つけます。貯蔵タンクは握りこぶし大(またはそれ以上)の透明な容器で、車の運転手席側の防火壁面にボルトで固定され、側面から金属管が出ているアルミ製の部品に連結しています。この金属管がブレーキホースで、油圧ブレーキ用オイルを個々の車輪へ送ります。送られたブレーキオイルは、車を止めるディスクとドラムブレーキ双方の部品を動かします。
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    マスターシリンダー用の貯蔵タンクから古く汚れたブレーキオイルを抜き取ります。車種に合ったブレーキオイルかを確かめて、きれいな新しいオイルでマスターシリンダーを満たします。ブレーキオイルの選定に自信がないときは、ブレーキオイルの購入時に販売店の店員に車種に合ったブレーキオイルを調べてもらいましょう。
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パート 2
パート 2 の 3:

ブレーキのエア抜き

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    右側の後輪に移動して、ブレーキブリーダーのネジ部分の汚れを落としてから、ゴム製のダストキャップを外します。ブリーダーのネジを緩めるのにはボックスレンチを使います。1本のゴムホースをブリーダーのネジの先端に差込み、もう一方を空の透明なプラスチックのボトルに入れます。
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    ペットボトルを手に持ちながら、ボックスレンチもしっかり握っておきます。廃油がブレーキホースからペットボトルの中に入るまで、助手にブレーキをゆっくりポンプしてもらいます。ゴムホースの先端が廃油の中に隠れるまで十分に抜き出しましょう。(マスターシリンダーを頻繁に覗いてブレーキオイルがたっぷりあることを確めます)。
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    ブレーキオイルが澄んできたら、助手にブレーキペダルを床につくまで踏み込ませます。ブリーダーのネジをレンチで締めた後、助手にブレーキペダルを3回ポンプしてから踏み込ませます。ブレーキオイルがゴムホースから流れ出るように、ブリーダーのネジを僅かに緩めます。助手にブレーキペダルが床に着いたら声をかけるように頼み、ブリーダーのネジを締め直す間、床にペダルを着けたままにしてもらいます。この工程を2度ほど繰り返して(マスターシリンダーが乾かないように液面の高さをときどき確認します)3度目が終了したら、ブリーダーのネジをしっかり固定します。以上の工程をほかの3本のタイヤに対し、次に示す順番で繰り返します:左側後輪、右前輪、左前輪。
    • このエア抜き作業をどのタイヤから順に行っていくかは、車の車種によって異なります。上に示した順番は多くの車種に対応していますが、ネットなどで確認すべきでしょう。
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    ブレーキのエア抜きが完了したら、スポンジ状態のブレーキが直り、ブレーキシステムに液漏れの箇所がないことを確かめる点検を行います。エンジンを切った状態で助手にブレーキペダルを踏み込んでもらい、その間に4本のタイヤに液漏れがないかを調べます。次に自分の足でブレーキペダルを踏み、ペダルが2.5~7.6cmほど沈んで止まるのを確認します。ペダルは止まった位置で非常に硬く感じるはずです。
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    余ったブレーキオイル(廃油)は、すべて適切かつ安全な方法で処分しましょう。ブレーキオイルは危険な廃棄物とされており、流し台やトイレ、あるいは庭先やゴミ、下水道、浄化槽などに流さないように留意しましょう。[1] 近所の自動車用品店に尋ねるか、家庭用の有害廃棄物リサイクル収集サイトなどを探します。[2]
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パート 3
パート 3 の 3:

ブレーキをテストする

ポイント

  • ブレーキオイルがゴムや金属部品に付くのを避けましょう。
  • 車をジャッキで持ち上げるときは安全かつ正しい手順に従いましょう。
  • ブレーキの貯蔵タンクは常に満杯にしましょう。
  • ブレーキホースのエア抜きは2年に一度行いましょう。
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注意事項

  • ブリーダーのネジを締めるまで、ブレーキペダルから足を離さないようにします。
  • 土埃の微粒子がブレーキオイルに混入して、ブレーキが不調を来たすことがあります。
  • ブレーキオイルは車の塗装を溶かします。
  • 車種や年式に合った推奨されているブレーキオイルのみを使用します。
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必要なもの

  • ジャッキスタンド(ウマ)
  • 吸引用工具(大きなスポイトなど)
  • レンチ(ボックスレンチ)
  • ブレーキオイル(オイル)
  • 透明なプラスチックの管
  • 使い捨てゴミ容器
  • 柔らかい布

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このwikiHow記事について

Matthew Rava
共著者 ::
自動車修理エキスパート
この記事の共著者 : Matthew Rava. 自動車修理のエキスパート、マシュー・ラバは「Brakes to You」の共同設立者兼マーケティング責任者です。専門は自動車のブレーキ周りの修理。ペンシルバニア州のウエスト・チェスター大学にて学士号を取得。 この記事は13,013回アクセスされました。
カテゴリ: 自動車
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