ブレーキローターを交換する方法

この記事には:古いローターを取り外す新しいローターを装着する付加的なブレーキ整備を行う出典

ブレーキローターは、自動車の車軸に装着された金属製のディスクです。運転手がブレーキペダルを踏むとブレーキパッドがローターに押し付けられて、その際に発生する摩擦力が車輪の回転を抑えます。摩擦力はディスクの摩耗も同時に引き起こすため、ディスクの表面を整え直す(研磨)必要が生じます。しかし、ブレーキローターがダメージを受けたり、規定以上の摩耗が見られる場合は、ローターを交換しなければならないかもしれません。走行距離数や運転状況(熱や汚れ、砂や岩、道路凍結防止剤等)に応じてローターの交換時期を見定めましょう。

パート 1
古いローターを取り外す

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    保護用手袋をはめましょう。愛車の整備作業を始める前の必要な工具を揃える段階で、丈夫な作業用手袋を入手しましょう。自動車整備は手が汚れる作業なので、作業開始前に油汚れから手を保護します。作業用手袋は、事故が起きた際に手を保護する役割も果たします。
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    硬く平らな地面で、リフトかジャッキを用いて自動車を上げましょう。ジャッキを用いる場合は、車輪を上げる前にホイールナットを若干緩めておきます(車輪が接地していると、ホイールレンチを用いてホイールナットを緩める際に車輪の空転を防ぎます)。車輪を1つだけ、もしくは車体の片側だけを上げる時は、自動車が動き出さないように接地側の車輪に車止めをあてます。サイドブレーキがかかる車輪を整備する場合は、サイドブレーキを解除します。ハンドツールや手動式ジャッキも使用可能ですが、パワーインパクトレンチやプロが使用する油圧式リフトがあると作業が楽になります。
    • ジャッキは、車台の厚くて丈夫な金属部分にのみかけます(薄い金属板やプラスチック成形部品にジャッキをかけると、突抜や変形、割れの原因になります)。
    • 注意:ジャッキが滑る(油圧式ボトルジャッキやフロアジャッキは油圧低下により自動車が落下する恐れがある)場合に備えて、丈夫なリジットラックで自動車を支えます。シザース/パンタグラフジャッキは、荷重により曲がったり折れたりする場合があります。

      危険:ジャッキやリジットラックは、自動車を押す(手で押す場合を含む)だけで大変容易に倒れ掛かったり落下したりします。自動車を横に移動したい時は、ボトルジャッキで自動車の両端をジャッキアップして、ジャッキが倒れるまで車を押すと移動させられます。
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    自動車の車輪を外しましょう。ローターを含むブレーキの構成部品は車輪の裏側に取り付けられているので、ローターにアクセスするには車輪を外さなければなりません。ホイールナットを外してから車輪を引くか持ち上げて外すと、ハブやローター、キャリパーが露出します。
    • ホイールナット(そして後から外す他の大切なボルトやナット)を失くさないために、多くの整備士は自動車のホイールカバーあるいはハブキャップを「皿」の代わりにして、これらの小さな部品を保存します。ただし、地面にハブキャップを置いて傷つけないように注意しましょう。
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    キャリパーを外しましょう。大半のブレーキキャリパーは、キャリパーの後ろ側にねじきりをして1本か2本のボルトで固定されています。ボルトにアクセスするには、ラチェットとエクステンションバーが必要です。ボルトは、標準の六角ボルトの場合と、六角穴付きボルトの場合があります。
    • ボルトとキャリパーを固定しているスプリングクリップを取り外した後にキャリパーを外します。ブレーキホースを引っ張らないように注意をしながら、作業に影響がない場所にキャリパーを吊るします。ローターとキャリパーブラケットからキャリパーを外す際に、ドライバーを押し込んでこじ開けるか、木製ブロックやハンマーで軽く叩く必要があるかもしれません。
    • キャリパーからブレーキラインを外すとブレーキフルードが流出してライン内に空気が流入するため、修理後にエア抜き作業を行わなければなりません。
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    必要があるなら、キャリパーマウンティングブラケットボルトを緩めて取り外しましょう。自動車によっては、キャリパーを固定するブラケットがローターの取り外しを阻害する場合があります。その場合は、スパナかラチェットを用いてブラケットボルトを外します。その後、ブラケット自体を取り外します。ねじゆるみ止め接着剤がボルトに塗布してあると、ボルトが外しにくい時があります。
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    ブレーキローターを外しましょう。ローターを引っ張るだけで簡単に取り外せる時もありますが、長期にわたりローターを交換していないと腐食や汚れ、錆などでローターがホイールハブに固着して取り外しが難しい場合があります。ハンマーと木製ブロックで軽く叩いて緩める必要があるかもしれません。木製ブロックをローターに当てて、ハンマーでブロックを叩きます。ローターを直接叩くことは避けましょう。浸透防錆潤滑油を用いると、腐食や錆で固着したローターを緩めやすくなります。
    • 車輪によっては、ローターとハブアッセンブリを外す前に、アクスルベアリング固定ナットとグリスベアリングを外さなければならないものがあります。これらの部品はハブの中心、もしくは車軸かスピンドルのナックル上に取り付けられています。ローターを外すには、金属製ダストキャップを取り外してからコッターピンあるいはキー溝付きフランジを外します。溝付きナットが使用されている時は、ナットも緩めてベアリングを外します。ベアリングにゴミが混入しないように注意をしましょう。
    • ローターを取り外した後、ハブの表面に腐食や異物がないように清掃を行い、新しいローターがハブの表面に歪まないで取り付けられるようにします。
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    ハブアッセンブリ内にグリスベアリングがあるローターの場合は、グリスシールとベアリングを点検しましょう。ハブを取り外す際にグリスシールを損傷する可能性があるので、ベアリングレースを含むホイールベアリングを交換しておくと、後々の故障を防ぐ保険になります。

パート 2
新しいローターを装着する

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    ローターに付いた油や保護コート剤を洗い落としましょう。ブレーキ専用の洗浄溶剤と 乾燥した清潔な布で、新しいローター上の残滓を拭き取ります。油やベアリンググリス、不適切な溶剤やコート剤は、ブレーキパッドの性能を損なう場合があります。油やグリスで汚れたブレーキパッドは再利用や洗浄をしないで、新しいものに取り替えます。
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    交換用ローターをホイールスタッドに取り付けましょう。新しいローターをホイールハブにあてがいます。ホイールスタッドとローターの穴が対応するようにローターの位置を調整します。ホイールハブの所定位置にローターを押し込みます。
    • 愛車の車輪構造によっては、この時点でハブアッセンブリの溝付きナットやコッターピンを元の位置に取り付けます。取り付けられていたコッターピンを外す際に曲げてしまった場合は、新しいものに取り替えます。コッターピンは大変安価です。
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    キャリパーマウンティングブラケットを外した場合は、再装着しましょう。ローターを外す際に愛車のキャリパーマウンティングブラケットを取り外したのであれば、この段階でブラケットを取り付け直します。ブラケットの位置決めを行い、ブラケット固定用として使われていたボルトを締めます。ねじゆるみ止め接着剤が使用されていた時は、ボルトに接着剤を塗布します。
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    C型クランプかキャリパーコンプレッサーを用いてキャリパーピストンを押し込みましょう。注意:キャリパーピストンの中にはねじ込み式のものがあります。こうしたタイプは、ピストンの上部に溝や窪みがあります。次に、ローター上の適正な位置にパッドとスプリングクリップを取り付けたキャリパーを再装着しましょう。作業の邪魔にならないように吊るしたキャリパーを解き、C型クランプかキャリパーコンプレッサーと呼ばれる特殊工具で慎重にキャリパーピストンを押し込みます。ピストンが完全に押し込まれた状態ならば、キャリパーはローターにはまるはずです。大半の自動車の場合、強制的にブレーキライン内のブレーキフルードを逆流させると、ライン内の逆止弁やアンチロック機構を損傷する可能性があるので、ブリーダーバルブを若干開けてから、キャリパーにピストンを押し戻すようにします。
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    キャリパーを再装着しましょう。キャリパースライドは清掃後キャリパースライドグリスで潤滑して、適正なブレーキパッドが取り付けられていることを確認してから、元の位置にキャリパーを戻します。ボルト穴の位置決めを行い、ローターからキャリパーを取り外す際に外したボルトを再締結します。
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    自動車の車輪を装着しましょう。間もなく作業完了です。残りは、車輪の再装着と路面に自動車を下ろす作業のみです。ホイールボルト上に注意深く車輪を持ち上げて装着します。ホイールボルトにホイールナットを締め付けます。
    • 路面へゆっくりと慎重に自動車を下ろします。ジャッキを使用した場合は、ジャッキを自動車の下から取り除きます。路面に車輪を下ろした後、忘れずにもう一度しっかりとホイールナットを締め直します。
    • ブレーキフルードを注ぎ足してから、マスターシリンダーの底をつかないようにブレーキを4分の1程度踏み込みながら、ブレーキが硬くなるまでポンピングを行います。フルードの量を再確認して必要があれば注ぎ足します。ブレーキラインを外した場合はエア抜きを行います。
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    運転を始める前にローターを検査しましょう。自動車を運転する前に、新しいローターが正常に作動することを確認するのが賢明です。安全な場所で自動車を始動して惰性で前進します。ブレーキを数回ポンピングします。ブレーキペダルを踏み込んでから、ペダルをゆっくりと戻します。ブレーキが正常に作動している場合は、大きなきしみ音や振動は発生しません。きしみ音はブレーキパッドの摩耗を、振動はローターのゆがみを示しています。通常の路上試験を行い、ブレーキの鳴きや脈動がなく正常に停止するかどうかを確認します。

パート 3
付加的なブレーキ整備を行う

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    ローターからキャリパーを外した後に、ブレーキパッドを取り外しましょう。時間に追われていなければ、ローター交換作業の間に付加的なブレーキ整備を行いたいと思うかもしれません。付加的ブレーキ整備を同時に行えば、後ほど自動車のリフトアップや車輪の取り外しといった作業を再度行う必要がなくなります。ブレーキパッドの状態を確認するには、パッド上の細い段や溝を観察します。段が摩耗してパッドの表面がスムーズな場合は、パッドの交換時期です。キャリパーから使用済みパッドをスライドさせるだけで交換が可能です。
    • キャリパーの種類によっては、パッドが小さなリテーナーピンかスプリングで固定されている場合があり、その場合はバッドを取り外す前にピンやスプリングを外さなければなりません。
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    キャリパースライドピンを外しましょう。キャリパーの外縁に取り付けられているスライドピンは、キャリパー作動を加減する部品です。滑らかで正常なブレーキ作動を確保するため、スライドピンを十分に潤滑しておくように注意を払いましょう。適切なサイズのラチェットかスパナでスライドピンを取り外します。
    • キャリパーからピンを外すには、スライドピンにかぶせてあるゴムブーツを外さなければならない場合があります。
    • ピンをなくさないようにしましょう。すぐに洗浄して潤滑する必要があります。
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    交換用ブレーキパッドの背面を潤滑しましょう。ブレーキからの異音や振動といった典型的なブレーキの障害を防止するため、新しいパッドを装着する前に通常パッドに同梱されているシーラントを薄く塗布します。当たり前かもしれませんが、改めて強調します。シーラントの塗布はパッドの背面のみに行い、決してパッド正面に行わないようにしましょう。
    • ブレーキ部品専用の潤滑剤のみを用います。その他の潤滑剤は、潤滑能力が時間と共に劣化したりブレーキを傷めたりします。
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    キャリパーマウンティングブラケットに交換用ブレーキパッドを挿入しましょう。キャリパー内に新しいブレーキパッドを装着します。パッドは容易にキャリパー内へ滑り込ませられますが、パッドがリテーナーピンで保持されていた場合は、この時点でピンを戻します。余分な潤滑剤はパッドから必ず拭き取りましょう。
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    スライドピンの洗浄と潤滑を行いましょう。長期間の使用でキャリパースライドピンには埃や油汚れがたまり、スムーズにスライドしにくくなります。きれいなぼろ布でスライドピンにたまったごみの掃除をした後、シリコンブレーキ潤滑剤を塗布します。
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    ブレーキパッドのスライディングプレートを潤滑しましょう。最後に、ブレーキパッドプレートに潤滑剤を塗布します。パッドが円滑に動きやすくなり、ブレーキをかけた時のノイズを低減します。
    • これで愛車のブレーキ整備は完了です。愛車のブレーキは、「十分に潤滑された機械装置」のように機能するはずです。続いてローターと車輪の再装着に移ります。

ポイント

  • ブレーキローターは、愛車のメーカーと車種に適応したものを選択しましょう。
  • キャリパーを取り外す際は、紐か細い綱で自動車にキャリパーを吊るします。ブレーキホースはキャリパーの重量で容易に破損するので、ブレーキホースにキャリパーをぶら下げたままにするのは避けましょう。
  • ローター/ハブアッセンブリにホイールベアリングがある自動車の場合、ベアリングの交換や潤滑、適正なトルクでの締め付けは無故障運転に不可欠です。インナーグリスシールはハブアッセンブリの取り外しの際に傷めやすいので、原則としてアッセンブリを取り外す度にシールを取り替えます。
  • キャリパーマウンティングボルトの再利用が不可能な場合があります。愛車がこれに該当する場合は、新品のボルトを使用してブレーキローターを再装着しましょう。自動車整備説明書で愛車のマウンティングボルトが再利用できるかどうかを調べましょう。
  • 取り外し後に傷んだボルトは取り替えましょう。
  • ブレーキローターを新品に交換した場合は、ブレーキパッドも合わせて交換するように推奨されています。

注意事項

  • 多くのブレーキローターには、アンチロックブレーキ機構及びトランスミッション内のトルクセンサーと通信を行う、一体型センサーリングが内蔵されているので注意をしましょう。センサーリングの損傷、オリジナルセンサーリングを非装備のローター再装着、あるいはセンサーリングの改造は、アンチロックブレーキ機構やトラクションコントロールの不作動につながり、最終的にはトランスミッションの問題や車載コンピュータのエラーコード発生、あるいは事故の原因になります。
  • ブレーキローターやブレーキパッドの取り付け時に、ブレーキローターの表面やブレーキパッドの摩擦面に潤滑剤が残らないように注意を払いましょう。
  • ブレーキの正常作動が確認できるまで自動車の運転は避けましょう。

必要なもの

  • 交換用ブレーキローター
  • 愛車に適応したブレーキフルード
  • 保護用手袋
  • ジャッキ
  • ねじ回し(ドライバー)
  • スパナ
  • ハンマー
  • ブレーキ洗浄剤
  • ぼろ布

記事の情報

この記事はJay Saffordが共著しています。 ジェイ・サフォードはフロリダ州のレイクワースにて自動車コンサルタント、そしてプロジェクト管理の仕事に従事しています。フォード認定技術士、ASE公認自動車技術士、L1(エンジン性能に関する整備・修理を専門的に行う技士)の資格を保有しています。2005年より自動車整備を行っています。

カテゴリ: 自動車修理

他言語版:

English: Replace Brake Rotors, Español: cambiar los discos de freno de tu auto, Русский: заменить тормозные диски, Français: changer les disques de frein, Italiano: Sostituire i Dischi dei Freni, Português: Substituir Discos de Freio, Nederlands: Remschijven vervangen, Deutsch: Bremsscheiben wechseln

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