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プラスチックは、塗装をするのがなかなか大変な素材です。木材のような浸透性がないプラスチックには、塗料が付着しにくいからです。それでも、十分な下準備をすることで、きれいに塗装を施すことができます。しかしながら、塗料とプラスチックの種類によっては、使い込むうちに塗装が剥がれてしまう場合もあります。 

パート 1
パート 1 の 3:

表面の下準備をする

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    塗装するプラスチック製品を選びます。適切な下準備をすれば、家具、フィギュア、おもちゃ、容器、装飾品など、どんな素材にも色付けすることができます。[1]

    プラスチックやラミネートフロア、バスタブ、浴室の壁、カウンターなど、塗装に不向きなプラスチックもあります。

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    塗装する製品を食器用中性洗剤とぬるま湯で洗います。表面の汚れを取ることで、後の作業が楽になります。滑らかな表面には柔らかい布かスポンジを使い、ガーデンファニチャーのようなおうとつのある物にはスクラブブラシを使います。洗浄後はきれいな水ですすいで乾かします。[2]
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    220~300グリットのサンドペーパー(紙ヤスリ)で軽く擦ります。表面に傷をつけないように、軽く円を描くように擦りましょう。ヤスリがけが終わったら、表面をタッククロス(粘着性の除塵布)で拭きます。[3]
    • ヤスリがけは重要な作業です。滑らかな表面に細かい溝を作ることで、塗料が付着しやすくなります。
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    消毒用アルコールで表面を拭きます。この作業は、塗料の付着を妨げるオイルを除去するために、非常に重要な手順です。この手順を省くと、後で塗料が剥がれやすくなります。[4]

    汚れが付かないように、プラスチック製品を慎重に取り扱いましょう。製品の端を持つか、使い捨ての手袋を着用しましょう

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    塗装しない部分をマスキングテープで覆います。刷毛で塗装する場合も、この作業を行いましょう。マスキングテープを使うと、塗装部分と非塗装部分の境界線が、はっきりときれいに仕上がります。
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    プライマーを塗ります。できるだけ密着性に優れたプライマーを選びましょう。プライマーを使うと、プラスチックの表面が均一になると共に、塗料が付着しやすくなります。使いやすいスプレータイプの他に、刷毛で塗るタイプもあります。
    • プライマーが完全に乾いてから、次の手順に進みましょう。
    • スプレータイプのプライマーを使う場合は、液体が付着しないように作業台を覆い、換気の良い場所で作業をしましょう。
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パート 2
パート 2 の 3:

表面を塗装する

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    作業場所を準備します。作業場には明るい場所を選びましょう。作業台を新聞紙か安価なビニールテーブルクロスで覆います。スプレー塗料を使う場合は、換気の良い場所を選びましょう。屋外が理想的です。[5]
    • 塗装したくない部分があれば、マスキングテープで覆いましょう。
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    プラスチックの塗装に適した塗料を選びます。プラスチックに塗装するには、スプレー塗料が最適ですが、アクリル塗料またはエナメル塗料、ホビー用塗料も使えます。プラスチック専用の塗料であれば、さらに付着力に優れています。塗料のラベルを確認し、「プラスチック用」または「多目的用」の表示がある塗料を選びましょう。
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    必要に応じて塗料の下準備をします。種類によって、そのまま使える塗料と、多少の準備が必要な塗料があります。塗装を始める前に、塗料の容器に記載されている説明書を確認しましょう。
    • 使用前にスプレー缶を数分間振りましょう。塗料が混ざり仕上がりが滑らかになります。
    • アクリル塗料は水で薄めて、コーヒークリーマー程度の濃度にします。刷毛跡が残らず、滑らかな表面に仕上がります。
    • 薄める必要のあるエナメル塗料、ホビー用塗料があります。大抵の場合はエナメル塗料用の薄め液を使います。薄め液は通常、エナメル塗料のセクションに置かれています。
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    塗料を薄く均一に塗ります。数回重ね塗りするため、最初の塗装は表面全体を覆っていなくても構いません。スプレー掛け、刷毛塗りに関わらず、塗料を重ね塗りすることが重要です。
    • スプレー缶を表面から30~45 cmほど離して持ち、 手を一定の速度で動かして塗ります。
    • アクリル塗料には、タクロンブラシ(ナイロン)、カネカロンブラシ(アクリル)またはセーブルブラシ(動物の毛)を使いましょう。
    • エナメル塗料、ホビー用塗料を塗るには、硬い毛の刷毛を使いましょう。このような刷毛は通常、ホビー用塗料と同じセクションにあります。
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    塗料を薄く重ね塗りします。前に塗った塗料が完全に乾いてから、重ね塗りをします。最初は横方向、次に縦方向と、塗る方向を毎回変えて塗りましょう。希望の厚さになるまで塗り重ねますが、通常2~3回で十分です。

    乾燥にかかる時間は、塗料の種類によって異なります。大抵の塗料は15~20分ほどで乾きます。すべて塗り終わったら、24時間乾燥させます。

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    塗り終わったら、塗料を完全に乾燥させます。乾燥したら作業は終了となり、完成品を使うことができます。模様付けやコーティングをする場合は、次のパートに進みましょう。
    • マスキングテープを使った場合は、この段階で剥がします。塗料が剥げないように、テープを慎重に剥がしましょう。
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パート 3
パート 3 の 3:

仕上げとコーティングを施す

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    塗料が剥がれた部分や塗り残しがあれば、筆で補修します。仕上がり具合をチェックし、塗り残しや剥がれがあれば、小さな筆を使って補修しましょう。スプレー塗料を使った場合は、同じ色のアクリル塗料を塗って仕上げましょう。[6]
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    お好みで模様、ステンシル、エイジング塗装を施します。これらの装飾を施すことで、いきいきとした個性的な作品に仕上がります。特に小道具やフィギュアの仕上げに最適です。下記にいくつかのアイデアをご紹介します。
    • 作品にステンシルを当て、スプレー塗料を吹き掛けるか、またはアクリル塗料とスポンジブラシで塗装します。
    • 繊細な曲線やデザインを描くには、先の尖った細い筆を使いましょう。
    • 薄い色の塗料でハイライトを加えたり、濃い色で影を加えてもよいでしょう。
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    耐久性を高めるには、ウレタン塗料を薄く吹き掛けて表面を保護します。スプレーまたは刷毛塗りのどちらでも構いませんが、スプレー式の方が滑らかな仕上がりになります。塗料を薄くひと塗りした後、30分以上乾かします。必要に応じてさらに1~2度塗ります。30分ほどおいてから次の塗装を施しましょう。[7]
    • 仕上がりは、つや消し(マット)、半光沢(サテン)、光沢(グロス)から選ぶことができます。
    • 保護塗料は一度に厚塗りせずに、数回に分けて薄く塗ります。塗膜が厚すぎると、べたつきが生じます。
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    塗料と保護塗料を完全に乾燥させます。触ってみて乾いたように感じても、内側まで完全に乾燥しているとは限りません。塗料と保護塗料のラベルをチェックし、乾燥時間と硬化時間を確認しましょう。[8]
    • エナメルベースの塗料の多くは、硬化に数日かかります。この間べたついたり、剥がれやすくなったりする場合があります。
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ポイント

  • プラスチックを部分的に塗装する場合は、サンドペーパーを使う必要はないかもしれません。表面の質感の違いが目立ってしまう場合があります。
  • プラスチックに直接花などの模様を描く場合は、つや消しや光沢仕上げには、プラスチックの表面と同じ光沢の塗料を選びましょう。
  • 塗料の種類によって耐久性は異なります。作品を長持ちさせるには、プラスチック専用の塗料を使いましょう。
  • 箱などの多数の側面がある物に塗装する場合は、一面ずつ塗りましょう。
  • スプレー塗料を厚く塗りすぎると、塗料が垂れたり、溜まったりします。スプレー缶を表面から遠ざけ、一定のスピードで吹き掛けましょう。
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注意事項

  • ていねいに下準備をしても、塗料をはじいてしまうプラスチックもあります。その場合、あまり手立てはありません。
  • 塗料、保護塗料、うすめ液などの有害な気体を吸い込まないように、必ず換気の良い場所で作業をしましょう。
  • 日常的に使う製品は、時間が経つと塗料が剥がれてくることがあります。
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必要なもの

  • プラスチック製品
  • 塗装用シート
  • 不要になった布
  • 目が細かいサンドペーパー
  • タッククロス
  • 食器用中性洗剤と水
  • 消毒用アルコール
  • 新聞紙
  • スプレー塗料、アクリル塗料またはエナメル塗料
  • 刷毛(アクリル塗料やエナメル塗料を使う場合)
  • マスキングテープ(任意)
  • 塗装用プライマー(任意)
  • 保護塗料(任意)

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このwikiHow記事について

Mark Spelman
共著者 ::
建設業者
この記事の共著者 : Mark Spelman. マーク・スペルマンはテキサス州オースティンに住む総合建築業者です。内装、プロジェクト管理、プロジェクト見積もりを専門とし、1987年より30年以上建築の仕事に携わっています。 この記事は137,473回アクセスされました。
カテゴリ: 趣味・DIY
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