マラソンを走る方法

皆さんは、独力でマラソンに挑戦しようとしていますか?すでに熱心に練習に打ち込んでいる人の場合、体調を維持しつつ、体系的な激しいトレーニングをこなす素養と意思があれば、マラソンを完走することは十分可能です。マラソンは職業を問わずあらゆる人々が楽しめるスポーツです。一日中マラソンのトレーニングをする人もいれば、毎日の活動や仕事がある中でトレーニング時間を確保している人もたくさんいます。マラソンを走る動機や大会までの残り日数がどんなものであろうと、正しいトレーニングの計画と揺るぎない覚悟を持っている人であれば、きっとゴールにたどり着けるはずです。


注:この記事は、初めてマラソンを走る人が準備をするときに、一般的に目を向けるべき点を大まかに説明しています。具体的なトレーニングプログラムは載っていません。また、皆さん自身の健康レベル、個人的なニーズ、適切なレースの地形、必要品については各自で考慮する必要があります。

ステップ

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    体の基礎を作る 今、皆さんは自分の健康状態を把握していますか?最低でも30分、走る、歩く、自転車に乗るといった有酸素運動が続けられない人は、実際に走る計画を立てる前に、まずはこの有酸素運動をできるようになりましょう。まずはじめに、医師にフィットネス評価について話し、マラソンのトレーニングをはじめたいという意思を伝えましょう。皆さんの肉体と健康の問題について、医師ほど的確に助言をしてもらえる人は他にいません。今、健康状態があまり良くなかったとしても、気を落としてはいけません。徐々にであっても継続してトレーニングすることで、状態はすぐに上向きになり、さらに健康増進を図ることができます。
    • トレーニング期間中は、万全な体調を維持するために、定期的な健康診断を受けましょう。
    • 過去にスポーツで怪我をした経験がある人は、走るときに痛みが再発する可能性があります。このような古傷がある場合、医師に相談しましょう。
    • 食事には細心の注意を払い、体に良いものを摂りましょう。健康的な食事は、トレーニング中の肉体を補足します。自分の体に適した、栄養豊富でバランスのとれた食べ物を摂りましょう。とりわけ、単炭水化物と複合炭水化物は「長距離ランナーの燃料」です。このような健康的な栄養素を含む献立を考えましょう。この記事では運動選手に必要な栄養素について詳しく述べませんが、インターネットや関連する本の中で情報を検索すれば、じっくり読むことができます。
    • 解剖学についての本やアプリを手に入れましょう。体の筋肉、骨の構造や仕組みを実際に目で見て理解できます。さらに、各部位が体全体の動きに貢献している様子をわかりやすく学べます。
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    トレーニングに適したランニング用具を購入する 幸いにもランニング用具はそれほど高価なものではありません。また、きちんとした道具を揃えられるスポーツ用品店はたくさんあります。その中でも足に装着する靴は重要です。常に裸足で走ることを好むマラソンランナーも中にはいますが、ランナーは走りやすい靴を履いている場合がほとんどです。靴を履くことで走り心地が良くなり、足が保護されます。まずは、靴の重要性を知りましょう。足には3つの形があります。回内(踵の外側で着地している)、回外(足裏の外側で着地している)、正常(膝が内に入ったり外に流れたりしていない)の3種類です。それぞれの着地の仕方により引き起こされる怪我の種類が異なるため、着地のクセをできるだけ修正し、衝撃を最小に抑える靴を選ぶ必要があります。[1]靴を手に入れる最良の方策として、様々な靴を扱う量販店ではなく、スポーツシューズ専門の店から買うという方法があります。専門店の店員であれば、専門家として靴の知識を豊富に持っています。また、走りやすい形に細部まで注文して作る靴もあります。今履いている靴が足に合っていない場合、このような靴について調べてみましょう。
    • 靴下:マラソンランナーは、走るときに汗を吸収し、靴擦れを防止するために、たいてい靴下を履いています。ランニング専門店では豊富な品揃えの靴下がありますが、天然繊維と合成繊維のどちらが自分に合った素材なのかを知るために実際に履き比べてみましょう。
    • 帽子:帽子は必ずかぶりましょう。通気性が良く、突風で外れないものを選びましょう。ひさしのある帽子は、手軽に暑さをしのぐことができるので、気温が高い場所を走るときに最適です。
    • 服装:女性の場合、自分の体に合ったスポーツブラをつけましょう。男女にかかわらず、服装はトレーニング場所の気候に合った格好をしましょう。寒いときには、保温のために重ね着をする必要があります。暑いときには、素早く熱を逃がすために薄着をする必要があります。寒暖両方に対応可能な最新の生地も豊富にあります。ランニングベストとトップスを着てショートパンツを履く、ウインドブレーカーなどの上着を着て長ズボンを履く、ハーフトップを着てレギンスを履くなどの組み合わせを考えましょう。ランニングウェアを専門に扱う評判の良いスポーツ用品店に行き、生地の種類や着こなしの方法を調べましょう。(ランナーは口を揃えて「綿の服装は走るのに適さない」と言います。綿は汗を吸って重くなるためです。)いろいろな服装を試着して着心地を確かめつつ、店内で実際に動いて機能性も確認しましょう。
    • 眼鏡:紫外線から目を守るためランナー用のサングラスをかけましょう。ランナー用のサングラスは次のような特徴があります。素材が滑りにくい、穴が空いていて通気性が良い、横からの光も防ぐ、落として割れた時にガラスが飛散しない、軽量化されているなど。
    • 小物類:持っていると役に立つ道具には、ランナー用ベルト(食物、サプリメント、水の携行用)、水筒、暗い場所でトレーニングするための電灯、日焼け止めがあります。レース中にペースを測るためにランニング用の腕時計を身につけるランナーもいます。
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    自分に合った走法を取り入れる トレーニングを始める前であったとしても、自分の姿勢を評価し、最初に正しい姿勢を知りましょう。自分自身に合う走法は一つとは限りませんが、余計な力をかけず、胴の姿勢を正し、脊椎骨をまっすぐに伸ばす走法をめざしましょう。[1]走っているとき、左右の腕の動きに無駄な力が入らないようにしましょう。このとき、腕を急に止めたり、体が左右に振れることで、呼吸が制限されないようにします。首と肩の部分に注意を払いましょう。ここが緊張すると不自然な走り方になります。意識して力を抜く走法を見つけましょう。そうすれば、格段になめらかな走り方ができるようになります。
    • 呼吸法にこだわりましょう。みぞおちを緩めながら横隔膜を深く下げてしっかりと吸い、酸素を規則正しく最大限まで取り込みましょう。呼吸が浅いと、脇腹痛が起こりやすくなります。[1]結局、自分に合った走法とは、体の力を抜いてしっかりと呼吸しながら、最高に心地よいと感じる方法で走ることです。
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    トレーニングをはじめる 手始めに走りやすい道でトレーニングしましょう。傾斜のある道や、走りづらかったり、意欲の湧かない道は避けましょう。走る感覚に体を慣らすために、短い距離から始めましょう。安全で楽しく走れる、景色の変化に富んだ場所を選びましょう。そうすれば、同じ場所をまた走りたいという意欲につながります。初めて走る場合は、走りたい時と歩きたいと思う時があります。最初は、この欲求に従いましょう。なぜなら、この欲求は自分の肉体が「走るのに順応するまで時間がかかる」と訴えている証拠だからです。少なくとも皆さんはトレーニングを始め、前進中ですから心配はいりません。有名なランナーでさえ、トレーニング中に時々歩くことで硬直を和らげることができると考えています。[1]また、初めのうちはタイムを計ったり、目標の距離を完走しようと思ってはいけません。設定した目標が達成できないと、諦めたい誘惑に駆られます。さらに、一旦走り始めたら、10分間は諦めないで走り続けましょう。たいていの場合、この10分間でエネルギーと精神力が湧いてくるため、さらに走り続けることができます。
    • できれば、友達と一緒に走りましょう。共に頑張る相手がいると、やる気が増します。友達と共有する時間はいいものです。さらに、走りながら相手と話せるのであれば、適切なペースを保っていることがわかります。[1]
    • 手帳やパソコンでランニング日記をつけておくと、たいへん役に立つ場合があります。この方法により、自分の進歩を記録することができ、やる気を引き起こす要因にもなります。やがてランナーとして自信がついてきたら、この日記に目標を書き込むこともできます。また、効果の上がったトレーニングパターンを思い出す方法の一つでもあります。トレーニング内容を書いておかないと、時として忘れる場合があります。しかしながら、日記にこだわりすぎてはいけません。日記は絶対に遂行すべきルールではなく、融通のきくものとして活用しましょう。
    • 走るときにストレッチをする場合(ストレッチが必要なのか、また、効果があるのかについては賛否両論ありますが)、正しいストレッチをしましょう。インターネットや関連する本で適切なストレッチ法を調べ、指示に従って正確に行いましょう。
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    ランニングをするグループやクラブの入会を検討する たとえクラブのトレーニングに定期的に参加する予定がなかったとしても、入会すれば信頼できる情報や助言を得ることができます。そして、自分の進歩を知るために参加したくなるイベントがきっとあるはずです。また、自分と同じ目標や興味を持つ人々と関わることで、大きなやる気が湧いてきます。
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    初めてマラソン大会に参加する 距離の短いレースに出場するためのトレーニングが、自分の実力を測るのに役に立つと考えるランナーは少なくありません。短いコースを走ることにより、自分の走りを評価し、さらに長い距離を走るための準備をすることができます。5kmから10kmの地元のファンラン大会は、初めて走る人にとっては、うってつけのレースです。また、クラブやランニンググループが催している距離の短いレースに参加するという手もあります。実際にレースを走るとき、自分が上位レベルにいると思ってはいけません。自分と同等の力の選手と一緒に走ることで、自分に合ったタイムとペースを維持しましょう。速い選手に追い抜かれると大きな疲労を感じ、初体験で自信を喪失する可能性があります。現状に満足せずにもっと速く走りたいという気持ちがあれば、やがてもっと速いタイムで走れるようになるはずです。そのためにも、自分のペースを守りながら実際にレースを走るという経験が必要です。
    • レースに参加するためには、たいていレース日よりかなり前に申し込む必要があります。日頃からインターネットやメディアを見て情報を集め、適宜に予定を立てましょう。
    • どんなレースに出る場合でも、事前に用具が使い慣れた状態になっていることを点検しましょう。新しい靴は履き慣らしておく必要があります。
    • レースの前、最中、後にしっかり水分補給をしましょう。多くの場合、レース会場では参加者が利用できる給水所を設けています。
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    ハーフマラソンに挑戦する 最低でも10kmの長距離レースを難無く走れるようになってきたら、次に意識するステップはハーフマラソンへの挑戦です。このレベルのランナーは、ハーフマラソンを完走できる力は十分にあり、フルマラソンの完走も不可能ではない状態です。[1]もちろん、ハーフマラソンはこれまでの長距離走と比べて困難な挑戦になるため、トレーニング内容もそれを踏まえて変える必要があります。筋力を高める走り方、やや長めのランニングの繰り返し、長距離走、休憩といったメニューをこなして、持久力の養成に専念しましょう。回復のために、週に1回トレーニングを休む日を設けることが大切です。ハーフやフルマラソンを走る初心者のためのトレーニング方法は数多く存在します。様々なトレーニング案の中から適切な方法を見つけるために、じっくり吟味しましょう。重要なのは、毎週必ず休養日を入れること、そして融通のきく柔軟な予定を立てることです。トレーニング内容は、上り坂、下り坂、砂浜といった負荷のかかる道を走ったり、ファルトレク、インターバルトレーニング、スピードエンデュランスといった様々なトレーニング法を取り入れましょう。さらに、走らないトレーニングも取り入れましょう。クロストレーニングをすると、体全体の健康増進につながり、同時に、走る筋肉に必要な休憩を与えることもできます。水泳、サイクリング、ジムのトレーニング、ウォーキング、フィットネスダンスなどがクロストレーニングにふさわしいスポーツです。
    • 週に3日間から7日間トレーニングをする計画を立てましょう。
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    フルマラソンに挑戦する 十分な距離を走り込み、必要な持久力が伴うことで走りに余裕が感じられるようになったら、フルマラソンに挑戦しましょう。走りたいマラソン大会を選んでいるとき、今取り組んでいるトレーニングに対してやる気が湧いてきます。「マラソンを走る」という大まかな計画を「2月25日に開催される東京マラソンを走る」というように具体的な形にするだけでなく、すぐに参加料(一般に4000円から10000円程度)を払ってしまいましょう。参加料の元を取ろうという気持ちから、さらに一層やる気が湧いてきます。マラソンを走るという決意をしてからトレーニングで十分なレベルに体を仕上げるまで、一般的に大体18週間の時間が必要になります。また、必要に応じてさらにトレーニング期間を延ばす人もいます。フルマラソンの準備としてハーフマラソンを走る場合、ハーフマラソンを走った日からフルマラソン当日まで、回復のために十分な時間を確保する必要があることにくれぐれも注意しましょう。
    • 初めて出場するマラソン大会を選ぶ際には、できるだけ負荷の軽いレースを選びましょう。坂道が多い、暑い、高地であるといった、あまりにも重い負荷のかかるコースを選んではいけません。自分にとって完走をしやすいコースを選びましょう。海面レベルにあり、平坦で、気候が涼しく、応援の観客がたくさんいるコースが理想です。
    • マラソン大会を一緒に走る相棒を見つけましょう。お互いに励まし合うことができます。
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    マラソンに向けてトレーニング計画を決める ハーフマラソンの場合と同様に、もう一度、自分の健康状態、能力、大会のコースの地形にあったトレーニング計画を吟味する必要があります。トレーニング計画は必ず立てましょう。計画を立てずに挑戦する人は、たいていマラソンのスタートラインに立つ前に挫折します。選択するトレーニング計画はハーフマラソンのレベルから段階的に増やしていく内容にします。3kmから16kmのランニングからはじめて段階的に距離を伸ばしていきましょう。また、坂道や浜辺など様々な地形を走りましょう。長距離を走るための持久力をつける方法に近道はないということを、はっきり認識することが大切です。2ヶ月以内に準備を整えると騙る計画に、手を出してはいけません。トレーニングの場所は、時々変えましょう。同じ場所を走り続けて単調さを感じるようになったとき、景色を変えることで熱意が蘇り、ゴールにしっかり目を向けることができます。また、マラソン当日に身につける予定の服装や装身具はすべて「マラソンを走る前」に使い込んでおく必要があります。靴を履き慣らし、ユニフォームに慣れ、自分のペースを知り、装身具の機能をすべて確認した上で本番に臨みましょう。
    • 計画を立てるとき、走行距離は徐々に増やしていきましょう。週に8km以上の距離を増やしてはいけません。[2]
    • くれぐれも健康的なマラソンペースを維持しましょう。たいていのランナーの「普通の」ペースは健康的なペースではないということを理解することが大変重要です。通常よりもややスピードを落とすことで、健康的なペースを維持しましょう。
    • 過剰なトレーニングは、トレーニング不足と同様に、体に悪影響を与えます。あまりにも頑張りすぎると、熱意が減退します。調子の出ない時はトレーニング量を増やす代わりに、必要とされる休養を十分にとりましょう。
    • トレーニングを終了する2週間前から徐々に(急に減らしてはいけません)負荷を減らし、怪我や疲労を予防しましょう。[2]最後の1週間は走行距離を減らしていき、レース前の2日間は全く走らない状態にしましょう。
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    トレーニングをすることで周囲の人や出来事に及ぼす影響を考慮する トレーニングをしている間も、人生の時間は流れています。仕事や家族と過ごす時間も忘れてはいけません。周囲の理解を得ながらトレーニングに取り組む時間を確保するために、今している取り組みについて周囲の人と話しましょう。なお、会えない時間を周囲に認めてもらいつつ、精神的な支えになってもらうことも大切です。
    • 怪我や病気をした場合、状況に柔軟に対応しながら回復を図りましょう。走れない日や走行距離が短い日があっても構いません。できるだけ早く治してトレーニングを再開することが先決です。マラソンのトレーニングは長い時間をかけてゆっくりと進めるものですが、ゴールにたどり着く方法は一つしかありません。決して諦めずに、残された日数を使って計画したトレーニングを遂行することです。怪我や病気をしている体を、症状を長引かせないように、回復させる必要があります。トレーニング計画をうまく立てると、ランニングトレーニング(負荷)と休養(回復)の両方をバランスよく取り入れることができます。
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    心の準備をする マラソンのトレーニングは肉体的なものだけではありません。精神的なトレーニングもまた重要です。完走する能力を高めるトレーニング方法も数多くあります。おすすめの方法を以下に紹介します。
    • あらかじめコースを下見しましょう。可能な場所であれば、事前にマラソンコースを車や自転車で走りましょう。そうすると、全体的なコースの状況がわかります。レースは「とても長い」ため、ペース配分が非常に重要であることが徐々にわかってきます。特定の目印に注目し、車や自転車のメーターを使って距離を測りましょう。
    • 実際にコースの下見ができなかったとしても、インターネットのGoogle マップを使って目印や地形などを調べるという手があります。こうしてレースの状況を思い浮かべることが、走る前の心の準備として重要です。実地のコースを走るときであっても、それができないときであっても、コースの地図と特徴を研究し、適切なペース配分を決めましょう。
    • 本番前の気持ちを高めるために、マラソンを観戦しましょう。また、マラソンの映画を見るのも効果的です。
    • 元気になる音楽を聞きましょう。
    • 楽観的に考えましょう。プラス思考に慣れてきたら物事を肯定的に考え、為せば成ると自分に言い聞かせましょう。レース中の痛みと絶望に対処する方法を考えましょう。気持ちを紛らわすために、何を考え、何に集中するのかをイメージトレーニングします。
    • 他者の協力を得ましょう。家族、友達、レースを共に走る仲間は、マラソンのスタート前やレース中に励ましてくれる大切な人たちです。信頼関係を忘れてはいけません。
    • エネルギーを消耗することなく、手軽に目的意識や自信を見出せる方法を見つけたら、何でも実践しましょう。
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    マラソン前の一定期間は食事の内容を厳しく制限する レースの準備段階で体重を増やしてはいけません。良質な炭水化物を摂取しつつも、食べ過ぎに注意しましょう。スポーツ栄養士は炭水化物の摂取量を食事の65%から90%近くまで増やし、スポーツドリンクを飲むようにと助言をしています。[1]しかしながら、かかりつけの医師や栄養士といった信頼できる人から最近受けた提案や、スポーツの専門家の適切な情報に従いましょう。
    • マラソンランナーが摂取している代表的な食物はパン(全粒のもの)、パスタ、シリアルなどがあります。このような食物はグリコーゲンを含んでいます。グリコーゲンは分解されるとブドウ糖になり、走っているときにエネルギーとして使われます。体に蓄えられたグリコーゲンが全て分解されると、次に肝臓グリコーゲンが後を追います。さらにその後、脂肪が使われますが、脂肪分子がブドウ糖に分解されるためにはたいへん多くの酸素が必要になります。[3]そのため、できるだけ多くのグリコーゲンを体に蓄えていた方が、走るのに有利です。
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    自分にふさわしいマラソンを走る レース当日は、ハーフマラソンと同様に、準備をしましょう。装備品や補給品をすぐに使える状態にして揃えておきます。また、レースの日が近づいてきたらトレーニングを止めて、筋肉を休ませてしっかり回復しましょう(レース前の2日間は走らずに休養しましょう[1])。心の準備も必要です。マラソンを走れば辛い場面は必ずありますが、これまで積み重ねてきたトレーニングや過去のレース経験により、耐えることができるはずです。常にゴールを思い浮かべましょう。初心者は、とにかく完走して、ゴールという頂に達する満足感を味わいましょう。ランナーは大変な思いをすることを承知しつつも、走る経験を楽しもうとする人がほとんどです。うまく体を仕上げてきたランナーは、熱意あるランナー達とレースを共有している感覚を味わい気分が激しく高まるため、楽しみながらレースを走ることができます。この盛り上がりに乗って前進しましょう。また、沿道で余興があったり、大勢の観客に応援してもらえるコースも多くあります。皆さんは数ヶ月間のトレーニングをこの日のために乗り越えてきました。自分にふさわしいマラソンを、全力を尽くして走りましょう。
    • 自分と同等のレベルのランナーとペースを合わせ、走りやすい位置取りをしましょう。ハーフマラソンのときと同様に、初心者は上位レベルの位置取りを避けましょう。
    • 少なくともレース前半の21kmは、一定の遅めのペースを維持するようにしましょう。そして、後半の21kmで苦しくなければ、スピードを上げましょう。序盤からレースの興奮に巻き込まれてはいけません。はじめの数キロは楽に感じますが、この感覚は持続しません。マラソンはスピードではなく、忍耐力のスポーツです。
    • 目標記録を現実的な数字で設定しましょう。優勝者の記録と比較してはいけません。レースを走り終えてマラソンをもっと好きになれば、さしあたりゆっくり時間をかけながら体を鍛えつつ、さらに大幅にタイムを縮めるという目標を目指すことができます。自分の身体に能力以上の負荷をかけてはいけません。初心者は、マラソンを完走するまでは、自分の実力を評価するだけの実績がないという事実を肝に銘じましょう。それゆえ、他者との比較や、実力の過信や、非現実的な考えをしてはいけません。
    • 規則正しく水分補給をするためにエイドステーションを利用しましょう。エナジードリンクは、水分と、多くのエネルギーを作り出すために必要な糖分の両方を補給できます。また、水分補給は、体を冷やすために汗として失われた水分を取り戻します。水は1時間ごとに最低0.5リットル補給する必要があります。[3]
    • ランナーは「壁に当たる」ことがあります。これは、まるでどろどろのぬかるみを走っているような感覚になり、文字通り、れんがの壁にぶつかったように足取りが重くなる現象です。マラソン中、32km地点付近で「壁に当たる」ランナーが多くいます。[1] これは、マラソンのためのトレーニングが不足していたり、レース序盤で速度を上げすぎて後半の体力の蓄えがなくなったときに起こる傾向があります。れんがの壁にぶつからないようにするために、自分にふさわしいペースを知り、序盤から一定のペースを守りましょう。他のランナーについていきたいという誘惑を抑えましょう。レース前に炭水化物を多めに摂取し、マラソン中はしっかり水分補給をしましょう。
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    マラソンを走った後の計画を立てる マラソンが終わっても、体はまだ激しく活動しています。レース後は人の助けを借りながら、体を温め、飲み物と食物を摂る必要があります。そして、マラソンを走っていない人の車に乗せてもらって家に帰る必要があります。マラソンを走る前にこれら全ての計画を立てておきましょう。そうすれば、達成感による興奮を味わいながらお風呂に入っている間に、依頼した相手に計画を進めてもらうことができます。

ポイント

  • レース中に筋肉の痙攣が起こったら、ナトリウムの不足が考えられます。痙攣は過度に汗をかいて、電解質が失われたことで起こる可能性があります(運動中に水を飲みすぎた場合とスポーツドリンクを飲まなかった場合のどちらも引き金となります)。即効性のある簡単な解決法は、タブレットや、たとえばプレッツェルのような塩の入った食品によって、塩化ナトリウムを摂取する方法です。また、最後の手段として、単にスポーツドリンクを飲むという手もあります。万一レース中に痙攣が起きたときに摂取するために、(ファーストフード店で手に入るような)食塩の小袋を携帯するという方法もいい考えです。効果は即座に現れ、筋肉の痙攣は止まります。
  • できるだけたくさん情報を集めましょう。ランナーは各自、効率の良いトレーニングの方法や、栄養学の助言、自分に合うトレーニング計画などのコツを知っています。できるだけ多くの方法を試してみて、自分に合うかどうかを確かめましょう。
  • コースで摂取できる飲み物や食べ物の種類を、あらかじめ知っておきましょう。おそらくゼリーは持参する必要があります。しかし、飲料水は会場で提供しています。特に大会スポンサーがいる場合、スポーツドリンクを提供している会場もあります。
  • 早めにレース会場に着き、すぐに仮設トイレの列に並びましょう。用を足し終えたら、すぐにもう一度列に戻って並びましょう。こうすることで、レース中にトイレで足を止めなければならない事態を防げます。万一のために、パンツの中にトイレットペーパーを数枚ピン留めして備えるランナーもいます。興奮して走ると、「トイレ」が近くなる傾向があります。
  • マラソンのような長い距離を走ると、体にいつもと違う変化が出る可能性があることを知っておきましょう。足指の爪は黒く変色し、靴擦れもできます。 このような変化は早めに手当をすれば、レースに影響を与えるものではありません。
  • レースの最中、適切に栄養を摂ることが大切です。スポーツドリンク、ゼリー、バナナ、ゼリービーンズで栄養補給ができます。スポーツドリンクとゼリーは電解質を含んでいます。特に前半の21kmを走るとき、電解質は確実に補給しましょう。人間の肉体は、32km以上走るために必要なカロリーを蓄えられるようにはできていません(これはまた、ランナーが「壁に当たる」理由でもあります)。それゆえ、レース中に補給する必要があります。しかしながら、トレーニング中に実践したことがない限り、スポーツドリンクとゼリーを同時に摂取しないようにしましょう。2つを一緒に飲むことで胃腸障害が起こり、レースが台無しになる可能性があります。
  • レース当日に慣れないことをしてはいけません。レース中に新しい変化を取り入れたいのであれば、長時間走り込んで、その変化に慣れる必要があります。いつもと違うごく些細な変化が余計なストレスを生み出し、胃腸障害や筋肉の痙攣につながり、ゴールできなくなる恐れがあります。
  • マラソン選手と同様のトレーニングをしているのであれば、食事もマラソン選手と同様のものを摂りましょう。炭水化物、タンパク質、カルシウム、鉄、その他のビタミン類は、必要なトレーニングをこなすために全て必須の栄養素です。ジャンクフードの摂取は最小限にしましょう(できれば一切食べないようにしましょう)。
  • トレーニングをするグループに参加するという手もあります。人脈が広がる上に、一緒に走りたいと思える仲間がいることで、やる気が長続きします。
  • マラソンを終えたらすぐに、炭水化物とタンパク質をできるだけ多く摂りましょう。ゴール後30分以内に、必須の炭水化物やタンパク質を補給することができれば、回復力が大きく高まります。
  • レース後、エプソム塩入りのお風呂に入りましょう。エプソム塩には乳酸の発生を減らし、筋肉の炎症だけではなく、痛みや硬直を和らげる効果があります。暖かいお風呂にエプソム塩を入れ、20分間浸かりましょう。気分が楽になり、42kmを走り終えた体は芯から癒されます。
  • 靴に投資をしましょう(できれば2足購入しましょう)。マラソンにふさわしいランニングシューズは5000円から12000円ほどで購入可能であり、500-800kmの走行に耐えられます。可能ならばトレーニングをはじめる前にランニング専門店に行き、靴を専門家にフィッティングしてもらいましょう。理想的には、靴を2足購入し、1日ごとに履き替える方が長持ちします。

注意事項

  • 暗くなってから一人で走るのは危険です。十分に明るい場所を選ぶか、友人と一緒に常に注意を払いながら走りましょう。
  • タバコは、言うまでもなく、吸ってはいけません。
  • 走る姿勢を改善しましょう。姿勢の悪さが原因のちょっとした疼きが、24km-32km走ると、耐え難い痛みに変わります。
  • 飲酒はトレーニングに深刻な悪影響を与える可能性があります。トレーニング期間中は禁酒をするというマラソン選手は多くいます。長距離を走る日の前日や前々日の深酒も控えましょう。
  • 栄養のあるものを規則正しく食べましょう。1週間に32-160 km走ろうとしているとき、栄養が不足していると、走りに深刻な悪影響が出ます。体が常に疲れやすく、病気にかかりやすい状態になります。
  • 自分の体に相談しましょう。頻繁に病気や怪我を繰り返す場合、明らかにトレーニングが体を壊しています。たとえマラソンのオリンピック選手に教えられたトレーニング方法であったとしても、常に不調を感じるようであれば、そのトレーニングは体に合っていません。
  • マラソン中、次のような問題が起こる可能性があります。
    • 脇腹痛(脇腹や横隔膜もしくは胸の下の部分の鋭い痛み):しばしば初心者のランナーがこの苦しみに襲われます。痛みを防ぐ方法として、体を締め付けない服装で走る、筋肉をさらに鍛える、浅い呼吸の人は深く息を吸うといったものがあります。もっとリラックスして走ってみましょう。
    • 筋肉の痙攣:脇腹痛と同様に、即座に走りを止めなければならないほどの苦痛に襲われます。症状がはっきり現れる前に防ぐ方法として、電解質を含んだ飲み物を飲む、頻繁に水分補給をする、涼しい時に走るといったものがあります。実際にマラソンを走るときには使えませんが、走る距離を短くするという手もあります。
    • 擦り傷:服と皮膚が擦れたり、皮膚同士が擦れることで生じます。擦り傷が出来ると、とても不快な感覚があります。これを防ぐ方法として、可能であれば、服のラベルを外しましょう。
    • 水ぶくれ:ランナーにとって極めてありふれた症状ですが、特有の痛みがあります。摩擦により破れた場合、感染症を引き起こす可能性があるため、注意して手当しましょう。水ぶくれを防ぐには、自分の足に合った靴を履く、靴に引っかからないように常に足の爪を切る、足が蒸れないように靴下を履く、水ぶくれを潰さないといった方法があります。

出典

  1. 1.01.11.21.31.41.51.61.71.8Bruce Fordyce, Marathon Runner's Handbook, (2002), ISBN 1-85974-723-X
  2. 2.02.1Harold Tinsey, Training for the Marathon, www.runrocketcity.com/training.pdf, retrieved 18th July 2012
  3. 3.03.1Brian Rohrig, The Chemistry of Marathon Running, ChemMatters, October 2008

記事の情報

wikiHowは「ウィキ」サイトの一つであり、記事の多くは複数の著者によって共著されています。 この記事は、匿名の筆者を含む56人が執筆・推敲を行い、時間をかけて編集されました。

カテゴリ: フィットネス

他言語版:

English: Run a Marathon, Español: correr un maratón, Italiano: Correre una Maratona, Português: Correr uma Maratona, Русский: пробежать марафон, Deutsch: Einen Marathon laufen, Français: courir un marathon, Bahasa Indonesia: Lari Maraton

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