モーニングアフターピル(緊急避妊薬)を使う方法

共同執筆者 Lacy Windham, MD

この記事には:モーニングアフターピルの使用方法モーニングアフターピルを選ぶ23 出典

安全な性行為を行うことは、リプロダクティブ・ヘルス(性と生殖に関する健康とその権利)における基本事項の1つです。性行為中に使用した避妊法の効果について疑問がある場合、また、避妊に失敗した可能性がある場合には、モーニングアフターピルと呼ばれる緊急避妊薬を服用して望まない妊娠を回避することができます。

パート 1
モーニングアフターピルの使用方法

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    モーニングアフターピルの仕組みを理解する ほとんどのモーニングアフターピルの主な成分は、合成黄体ホルモン(プロゲステロン)と呼ばれるものです(レボノルゲストレルと呼ばれる場合もあります)。このホルモンを摂取すると、卵巣は排卵を一時的に停止します。卵子がなければ、精子が体内に放出されても受精しません。[1]
    • 排卵期の前後に服用した場合、この緊急避妊薬の効果は大幅に薄れてしまいます。
    • 通常、モーニングアフターピルには低用量経口避妊薬(低用量ピル)よりも多くのプロゲステロンが含まれています。モーニングアフターピルの服用は、日常的な避妊方法として適用できるものではありません。また、モーニングアフターピルを服用して妊娠中絶を行うことはできません。[2]
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    モーニングアフターピルを服用するタイミングを知る モーニングアフターピルは、避妊せずに性行為を行ってから、または避妊に失敗してから24時間以内に服用するのが最も効果的です。ただし、性行為から数日後に服用した場合にも、望まない妊娠を回避できる可能性があります。[3]
    • プロゲステロンを含むモーニングアフターピル(商品名「ノルレボ」)は、避妊せずに性行為を行った72時間以内に服用しましょう。
    • 酢酸ウリプリスタルを含むモーニングアフターピル(商品名「 Ella 」日本未承認)は、避妊せずに性行為を行った120時間以内に服用すると受精の回避に効果を発揮します。[4]
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    ピルを購入する モーニングアフターピルを購入するには、医師による処方が必要です。[5]
    • アメリカでは身分証明書の提示をせずに、年齢や性別にかかわらず、誰でも処方箋なしで緊急避妊薬を購入することができますが、日本国内では今のところモーニングアフターピルの市販はされていません。
    • 保険が適用されない場合、診察料を含めたモーニングアフターピルの値段は通常15000円〜20000円ほどが相場となっています。ただし、保険が適用される場合もあります。[6]
    • ピルの銘柄にかかわらず、日本国内で緊急避妊薬を購入する際には処方箋が必要です。[7]
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    モーニングアフターピルを服用する 緊急避妊薬は、通常1錠のみを服用します。ただし、銘柄によって服用方法は異なるため、必ず医師に相談するか、薬剤のパッケージに書かれた服用方法を確認した上で使用しましょう。[8]
    • モーニングアフターピルは、きちんと飲み込む必要があります。十分な水を一緒に服用しましょう。
    • 食後にピルを服用することで、吐き気などを回避できる可能性があります。
    • モーニングアフターピルを服用した次の日から、通常通り低用量経口避妊薬の服用を再開することができます。[9]
    • 服用量その他に関して不明な点がある場合には、薬剤師に相談してみましょう。
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    次の周期の生理に変化が起きる可能性を頭にとめておく モーニングアフターピルは、ホルモンに働きかけて排卵機能に影響を及ぼすため、服用後の生理周期が乱れる可能性が十分にあります。[10]
    • また、経血量が通常よりも多かったり少なかったりする場合もあります。
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    妊娠の兆候に注意する ノルレボ錠(レボノルゲストレル)は、避妊に失敗した性行為の後72時間以内に服用すれば、最大89%の避妊率を得ることができます。同様に、Ella(日本未承認)を使用する場合には性行為の後120時間以内に服用することで85%の避妊率が得られます。ただし、モーニングアフターピルを服用した場合でも、妊娠する確立がゼロになるというわけではありません。[11]
    • モーニングアフターピルを服用した後は、妊娠の初期症状が出ていないか体の様子を観察しましょう。特に、生理が遅れている場合には注意が必要です。
    • 生理の遅れ以外にも、目眩、倦怠感、食べ物のにおいに対する嫌悪感、吐き気、乳房の痛みなどが、妊娠の初期症状としてあげられます。[12]
    • 妊娠検査薬を使用するか、医師に採血をしてもらい、妊娠しているかどうかを確認しましょう。妊娠検査薬は、薬局の基礎体温計やコンドームなどが置かれている売り場にあるのが一般的です。
    • 妊娠検査では、体内のhCGホルモンのレベルを測ります。このホルモンのレベルは受精卵が子宮に着床した直後に上昇します。[13]

パート 2
モーニングアフターピルを選ぶ

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    1錠タイプのノルレボ錠(レボノルゲストレル)について知る 1錠タイプのノルレボ錠(レボノルゲストレル)は、排卵を抑えるよう体内に働きかけて避妊効果を高めます。医師に処方してもらい、このタイプのモーニングアフターピルを入手することができます。[14]
    • 緊急避妊薬はできる限り早めに服用することが推奨されていますが、通常は避妊せずに性行為を行ってから72時間以内であれば避妊効果を期待することができます。さらに、ピルの種類によっては性行為から最大120時間までに服用しても効果があると言われています。[15]
    • これらのピルの服用は、肥満指数(BMI)の数値が25以下の女性に最も適しており、服用者のBMI値が30以上である場合は効果を得られない可能性もあります。[16]
    • この薬剤の服用は、月経周期に影響を与えたり、性行為後の次の生理周期における経血量に変化が見られる場合があります。さらに、吐き気や腹痛などPMS(月経前症候群)と似た症状を経験する人もいます。[17]
    • その他の副作用の可能性として考えられるものには、乳房の痛み、めまい、吐き気、腹痛などがあげられます。[18]
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    ヤッペ法(プラバノール)について知る 1錠タイプのモーニングアフターピルと異なり、性交後72時間以内に、プラノバールという中用量ピルを2錠飲みます。その12時間後に再度プラノバールを2錠飲みます。[19]
    • 避妊をせずに性行為を行った後、できるだけ早く2錠を服用しましょう。その12時間後に、再度2錠のピルを服用します。
    • ヤッペ法(プラバノール)の処方料金はノルレボ錠よりも安価ですが、安全性・効果の面でノルレボ錠が日本産科婦人科学会推奨となっています。
    • ノルレボ錠と同じように、このピルを服用した場合にも、生理周期の乱れ、経血量の変化、そして腹痛などの副作用を経験する可能性があります。[20]
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    Ellaについて知る(日本未承認) Ella(酢酸ウリプリスタル)は1錠タイプのピルです。性行為から最大5日以内に服用することで避妊効果を期待できる唯一の緊急避妊薬です。アメリカでは販売されている薬剤ですが、現在日本では未承認の段階です。このピルから最大限の避妊効果を得るためには、なるべく早い段階でピルを服用することが推奨されています。[21]
    • 生理周期のどの時点でEllaを服用するかにもよりますが、Ellaを服用してから最大5日間、排卵を遅らせることができます。つまり、体内に残された精子は、受精が完了するまで生き残ることは不可能です。[22]
    • BMI値が25以上の女性には、プロゲステロン含有ピルよりもEllaの方が適していると言えますが、数値が35以上である場合には同様の効果は期待できません。[23]
    • アメリカ国内では、処方箋があればEllaを購入することが可能です。この薬剤を服用した際に頻繁に見られる副作用としては、頭痛、腹痛、吐き気、月経困難症、倦怠感、めまいなどがあげられます。

ポイント

  • コンドームや低用量ピルの服用など、通常の避妊方法の方が、モーニングアフターピルよりも避妊効果が高いと言われています。適切な避妊方法を普段から実践し、どうしても必要な場合にのみ、モーニングアフターピルを服用しましょう。
  • 緊急避妊が必要な場合には、医師の意見を参照して、より避妊効果の高い方法を選びましょう。

注意事項

  • モーニングアフターピルの服用によって性感染症(STD)を予防することはできません。ピルだけでなく、コンドームなどの避妊具を使って性感染症に感染するリスクを軽減しましょう。避妊せずに性行為を行った場合には、性感染症に感染していないかどうか検査しましょう。
  • モーニングアフターピルは、日常的な避妊方法として使用すべきものではありません。この点をしっかりと理解しておきましょう。
  • モーニングアフターピルは、中絶薬ではありません。もしすでに妊娠し、受精卵が子宮に着床して胚となっている場合には、その胚(胎児)を中絶する効果はありません。

記事の情報

この記事はLacy Windham, MDが共著しています。 ウィンダム医師はテネシー州在住の認定産婦人科医です。2010年にイースタン・バージニア大学医学部にて臨床研修を修了しています。また同大学より最優秀研修医賞を受賞しています。

カテゴリ: 救急処置・緊急医療

他言語版:

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