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自宅でのラム酒の製造方法を学びましょう。ラム酒は完成まで4~10日ほどかかります。ラム酒の製造方法に加え、自分でリフラックススチルを作って蒸留する方法、完成品の希釈方法を見ていきましょう。ラム酒はカリブ海地域で17世紀から生産され、現在もラム酒の大部分はこの地域で製造されています。昔からサトウキビの絞り汁を原料にしていましたが、現在では糖蜜や黒砂糖から作られるのが一般的です。

  • 事前の準備期間:4~6週間
  • 完成するラム酒の量:2~3 L

材料

  • 糖蜜 2.5kg
  • グラニュー糖 2.5kg
  • 蒸留水 20L
  • 水和型の酵母 42.5g
  • 蒸留水(完成したラム酒を希釈するため)

パート 1 の 4:
マッシュを作る

  1. 1
    清潔な鍋に20Lの水を入れる 清潔であることが重要なポイントです。ほんの少しの汚れでもラム酒が台無しになってしまいます。作業を始める前に器具などを清潔にし、衛生的な作業環境を作りましょう。
    • 使用する器具を清潔にしたら熱湯に沈めましょう。沸騰したら火を止め、熱湯に鍋や保存容器を浸します。しばらくしたらお湯を捨てましょう。器具に付いていた有害な細菌が死滅します。
  2. 2
    鍋を中火にかけ、グラニュー糖と糖蜜の両方を加えて溶かす グラニュー糖はすぐに溶けますが、糖蜜は粘り気があり、溶けるまで時間がかかります。お湯が沸騰しないよう注意しましょう。泡が出てくるまで加熱を続け、泡が出始めたら火を止めます。
  3. 3
    溶液を28℃まで冷やし、水和型の酵母を加える まず、約1リットルのマッシュを取り出してジャグにいれます。その小さなジャグに酵母を入れて溶かしましょう。ジャグの中身が泡立ち始めたら、残りのマッシュに加えます。
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パート 2 の 4:
発酵させる

  1. 1
    鍋のエアロックの泡が止まるまで、溶液を25℃で発酵させる 酵母は糖分をアルコールに変換する際に熱を必要とします。マッシュを暖かい場所に保管するか、部屋を暖かくしておきましょう。鍋に付けたエアロックによって、酸素を中に残して二酸化炭素を排出することができます。[1] エアロックの泡が止まるまで、24~48時間ほどかかります。
    • エアロックは発酵の工程においてとても重要な役割を果たします。自分で簡単に手作りできますが、安価なものを購入してもよいでしょう。
    • 手作りするにしても、買うにしても、エアロックがしっかりとフィットし、容器内に余分な空気が入らない状態にすることが大切です。酵母は糖分子から酸素をもらい、エタノールを生成します(そして二酸化炭素を吐き出します)。酵母が外部から入ってきた酸素を食べ続けると、糖分子からの酸素が効果的に取り込まれなくなってしまうのです。空気が入らないようにすることが重要となる理由はここにあります。[2]
  2. 2
    エアロックの泡が止まったら、マッシュを3~7日間休ませる 比重計(ハイドロメーター)を使ってマッシュの状態を確認しましょう。比重計は、水の密度に対する液体の密度の比率を測定する道具です。マッシュが完成した日から、1日1回測定するようにします。容器からマッシュを少し取り出して、目盛りのついたシリンダーに移しましょう。シリンダーを軽く振って気泡を無くし、シリンダーの中に比重計を浮かべます。3日連続で同じ数値が出たら、蒸留に進みましょう。
  3. 3
    温度を下げて酵母を沈める この時点では酵母はまだマッシュの表面にいるでしょう。蒸留の際に酵母がスチルに入ってしまうと、悪臭や味が悪くなる原因になります。[3] 涼しい場所にマッシュを移動させ、酵母をマッシュの底に沈めましょう。温度は10℃~14℃ が理想です。最長で2日間は涼しい場所で休ませます。この時点で、マッシュをサイフォンでスチルに移してしまっても、そのままラックに置いても構いません。酵母の一部は次回のために冷蔵庫で保存しておきましょう。
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パート 3 の 4:
蒸留を行う

  1. 1
    蒸留バルブの下に、アルコール溶液を受け止める回収容器を設置する すべての接続部分をしっかりと密閉することがとても重要なポイントになります。
  2. 2
    冷却水の取り込み口と水源をつなげる アルコールの蒸気を冷却するためには、冷却水の水源が必要になります。アルコールの蒸気が冷却され、液体エタノールに凝縮したら、コンデンサーから回収容器にポタポタと落ちる仕組みです。
  3. 3
    スチルにサイフォンで溶液を移す 酵母が沈んでいる底の部分は避け、慎重にマッシュをサイフォンで移しましょう。
    • サイフォンは、液体をある容器から低い位置にある別の容器に移す際に使用します。2本の脚が違う長さになるように曲げられた、チューブまたは導管を使った装置です。サイフォンは、短い方の脚を上の容器に、長い方の脚を下の容器に入れることで機能します。液体が短い方の脚に吸い上げられ、圧力差で長い方の脚に流れ込む仕組みになっているのです。
  4. 4
    溶液をゆっくりと温める ラム酒の場合、溶液はゆっくりと温めましょう。かき混ぜる必要はありません。溶液が50~60℃になったら、冷却水を流し始めます。 注ぎ口から透明な雫が回収容器にポタポタと落ち始めたら、蒸留が始まった合図です。
  5. 5
    最初の100mLは捨てる これは「ヘッド」と呼ばれ、通常は安全のために廃棄されます。ヘッドには揮発性のメタノール含まれており、飲むと致死量を摂取する危険があるためです。3Lもの蒸留酒を蒸留するのであれば、最初の100mLを飲んで後悔するよりも安全な選択をしましょう。
  6. 6
    注ぎ口から出る蒸留液2~3 Lを回収する 温度が96℃に達したら回収をやめましょう。
  7. 7
    火を止め、冷却水の供給もやめる 
  8. 8
    真空にならないようにスチルの蓋を開ける 
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パート 4 の 4:
ラム酒を仕上げる

  1. 1
    (好みに合わせて)ラム酒をオーク樽または内側を焦がしたオーク樽で熟成させる ラム酒は通常、味と色に深みを持たせるために、内側を焦がしたオーク樽で10年以上熟成させます。焦がしたオーク樽や10年以上熟成させる余裕がない場合は、焦がしたオークのチップをラム酒にじっくり3週間浸しておきましょう。こうすることで旨味が生まれます。最後にラム酒をチーズクロスや清潔なコットンシャツでろ過し、ウッドチップや木くずを取り除きましょう。
  2. 2
    目指すアルコール度数になるまで水で希釈する 使用するリフラックススチルにもよりますが、原液のままのラム酒はアルコール度数が95%に達することがあり、そのまま消費するのは危険です。希釈計算機で計算し、ラム酒の味を最高に楽しめる45%程度に薄めましょう。
  3. 3
    他のもので風味を加え、味に変化を出す 完成したラム酒にシナモン、ジンジャー、クローブを加え、1~2週間漬け込んでスパイスラムを作りましょう。ラム酒にキャラメリゼした砂糖を少量加える場合もあります。
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ポイント

  • アルコール度数の高い密造酒は特に味に定評があるわけではなく、度数が95%に達したアルコールに風味はほぼありません。醸造酒を繰り返し蒸留して作る、ニュートラルスピリッツがよい例でしょう。アルコール度数の高いラム酒は、ステンレススチールのドラム缶で熟成させるとかなりまろやかになります(ホワイトラムやいくつかのスパイスラムはスチール製のドラム缶、ゴールドまたはスパイスラムはオーク樽、ダークラムは内側を焦がしたオーク樽で熟成させるのが普通ですが、樽を使った熟成はそれ自体がやや科学的です)。ほとんどのアルコールが1~2年は熟成されていますし(コーン・ウイスキーは例外で、甘いトウモロコシの果汁で味付けされていることもあります)、かなり長い期間熟成されているものも多くあります。炭でろ過することでも不純物を取り除くことができますが、これは通常、ラム酒ではなくウオッカの製造時に組み込まれる工程です。
  • アルコールを作るための酵母はメタノールを生成しません。ただ、空気中や環境中の他の細菌にバッチ(蒸留したラム酒)が汚染されてしまう場合もあります(すべての地域で起こることではありません)。バッチの安全性を確保するためには、清潔な作業環境、殺菌済みの手袋や材料を入れる容器、不純物の含まれない材料を用意しましょう。使用前のスチルの徹底した洗浄(と乾式滅菌)は必ず行います。プロの製造者は、さらにリスクを軽減するために窒素(不活性かつ難燃性)でスチルと熟成槽内の空気を入れ替えています。ただし、これにはコストもかかり、家庭で行うのは難しいでしょう。メタノールによる不要な風味を取り除くためには、バッチの最初の部分を捨てなくてはいけません。プロの製造現場では、(中身が隙間から蒸発していく)熟成槽内にある間、エタノールの沸点(アルコール度数80%以下の場合は約60度)付近まで沸騰しない程度にゆっくりと温めることで、メタノールの成分を減らしています(実際にはメタノール以外の成分も減ってしまいます)。
  • ラム酒に使用される一般的な香料は、ココナッツエキス(透明)やサトウキビの絞り汁です。ホワイトフレーバー以外のすべてのラム酒に共通する(おそらく最も一般的な)香料は糖蜜でしょう。ゴールドやスパイスラムには大抵カラメルが香料として加えられていて、スパイスラムには、シナモンエキス(ごく微量)や蜂蜜が入っていることもあります。また、ハイチの影響を受けたラム酒には、少量のメースエキスやバジルの花が加えられているものもあります。
  • 2回目以降はもっと大きな鍋を使いましょう。中身がこぼれるなどしてベトベトになる事態を防ぐことができます。また、容器に注ぐときには漏斗があると便利です。
  • 自宅で熟成させる場合、春の雪解け後から秋の最初の霜が降りるまでの間は、物置小屋の中や屋外の日陰のある場所で保管しましょう。蒸発率(「天使の分け前」)はスコットランドでは2%以下、プエルトリコから赤道までは8〜12%以下です。一般的な甘味料・保存料であるグリセリン(5mL/L)を少量加えて熟成させると、風味がまろやかになります。ステンレスのドラム缶で熟成させる場合は、必ずしも湧き水で希釈する必要はありませんが(蒸留水にはミネラル分が含まれず、独特の味があるという人もいますし、硬水の方が健康的です)、希釈する場合には、最後に風味付けをする余裕があるように、目指すアルコール度数を超える程度に希釈しましょう。風味付けをし、最終的に十分なアルコール度数になるように調整します(つまり、天使の分け前を計算する必要があるということです)。
  • 分留(リフラックススチルは分留の一形態)は通常、95%という高いアルコール度数にするために行われ、特にラム酒の蒸留では一般的です。ポットスチル蒸留(ウイスキーやその他アルコールの多く、いわゆる「フルフレーバー」のラム酒の蒸留に使用される)の場合は、70%(二重蒸留の場合)または80~88%(三段蒸留の場合)に近いアルコール度数になります。
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注意事項

  • アルコールを自分で蒸留することは(アメリカでは)違法です。また誤った方法で行った場合、蒸留したアルコールを飲むことで、深刻な健康被害を引き起こす危険があります。日本では酒類製造免許がない場合、アルコール分1%以上の酒類を製造することは酒税法によって禁止されています。記事の内容はあくまで学習のために役立てましょう。
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必要なもの

  • 冷却水の水源
  • コンロなど熱するための設備
  • リフラックススチル(購入したものでも、手作りのものでも可)
  • 完成したラム酒を保存する容器(5Lサイズ)

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