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常緑性の柑橘類であるレモンの木は、心地よい香りを放ち、酸味のある黄色い果実を付けます。レモンの木の栽培は屋外が適していますが、適切な世話をすると室内でも育てることができます。生長につれて必要な世話をすることで、レモンの木は室内の環境に順応していきます。木はすくすくと育ち、やがて果実を収穫できるでしょう![1]

パート 1
パート 1 の 3:
レモンの木を植える

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    室内で育てるには、マイヤーレモンを選ぶ 室内の栽培には、順応性が高いマイヤーレモンが最適です。マイヤーレモンは小型から中型のたくさんの実を付け、世話も比較的簡単なため、初心者でも栽培できます。[2]
    • 斑入りのピンクレモネードも、初心者向きの室内で育てやすい品種です。
    • 若い木は室内では順調に生育しない場合があるため、樹齢2~3年の木を購入しましょう。レモンの木を種から育てることもできますが、室内の環境には適応しにくく、親木と同じようには果実をつけません。[3]
  2. 2
    深いプラスチックの鉢を用意する 季節や日射量が変わるたびに鉢を簡単に移動できるように、プラスチックの鉢を使うと便利です。木が生長・結実した段階で、重さを支えられる十分な深さの鉢を選びましょう。[4]
    • レモンの木が生長できる大きさは、鉢の深さで決まります。最低でも60L(17号)の鉢が必要です。[5]
    • 土が水浸しになるのを防ぐために、水抜き穴がある鉢を選びましょう。
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    鉢の大きさに合った受け皿を探す 受け皿に小石や砂利を敷き、鉢を置く前に少量の水を加えます。受け皿の水が鉢の周りの湿気を保ちます。[6]
    • 鉢底に防草シートを敷くと、土が受け皿に流れ出るの防ぎます。レモンの木を植え替える際、水抜き穴が塞がらないように、新しいシートに替えましょう。
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    弱酸性の土を使う レモンの木には、弱酸性で水はけの良いピートモスが適しています。お近くのガーデンセンターや種苗店で、ピートモスなどの酸性で水はけの良い用土を購入しましょう。[7]
    • サボテン専用の用土も柑橘類に適しています。
  5. 5
    日当たりの良い場所を探す レモンの木には、日に最低8~12時間の日射が必要です。一日を通して直射日光が当たる窓辺に鉢を置きましょう。[8]
    • 十分な日射が得れらない場合は、グロウライトを鉢の近くに設置し、最長12時間照らしましょう。
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    育苗ポットからレモンの木を取り出して根を広げる 指で根をマッサージするようにやさしく広げます。こうすると、根が早く張り土中の養分と水を吸収しやすくなります。[9]
    • 根を傷つけたり折ったりしないように、やさしく広げましょう。
  7. 7
    鉢の半分の高さまで培養土を入れる レモンの木を鉢に入れる前に、鉢の1/2ほどの高さまで培養土を入れて平らにならします。こうすると、根が土中に張りやすくなるとともに、木をまっすぐに植えることができます。[10]
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    レモンの木を鉢に入れる 木がまっすぐになるように置き、鉢の縁まで培養土を入れます。根が土からはみ出していないか確かめながら、木の根元の土を押し固めましょう。[11]
    • 元の鉢と同じ高さまで土を入れます。
    • 真菌感染の原因になるため、幹に土を被せないように注意しましょう。
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    木を植えたら、直ちに水やりをする 土を湿らせることで、木が環境に適応している間の生長を促します。水浸しにならない程度に、土が湿るまで水を与えましょう。
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パート 2
パート 2 の 3:
レモンの木を世話する

  1. 1
    毎週水やりをする レモンの木に十分な水を与えないと、木が自然に排出する塩分が土中に蓄積します。土を湿った状態に保ちますが、根腐れを防ぐために水浸しにならないように注意しましょう。[12]
    • 水道水を使う場合は、木に与える前にpHレベルを下げる必要があるかもしれません。そうするには、4Lの水に大さじ1杯(15ml)の酢を混ぜて与えましょう。
    • 葉が丸まってきたら、さらに水を与える必要があります。
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    木の周囲の空気を循環させる 屋外の環境を再現するために、気温が高ければレモンの木の側にあるドアや窓を開けましょう。空気が冷たい場合は、木の側に首振り扇風機を置き、空気の循環を改善しましょう。[13]
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    数ヶ月おきに肥料を与える レモンの木は窒素が豊富な土壌で健やかに生育します。窒素を多く含む肥料は大抵の園芸店で購入できます。春と夏には3週間おき、秋と冬には6週間おきに肥料を与えましょう。[14]
    • 柑橘類には、窒素、リン酸、カリウムが、2-1-1の割合で配合された肥料が適しています。
    • アルファルファミール(アルファルファの粉末)やコットンシードミール(綿実の粉末)が含まれている肥料は、真菌病の原因となるため避けましょう。
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    剪定は軽くする 葉を剪定しすぎると果実の数が減少しますが、ときおり剪定をすることで木の生長を促します。枯れた枝や折れた枝、病気に罹った枝を取り除くとともに、木の高さや幅を置き場所に合わせて剪定しましょう。
    • 室内で栽培しているレモンの木は、一年を通して剪定できます。[15]
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    木の側に加湿器を設置する レモンの木は多湿の環境を好みます。木の近くに加湿器を置き、空気が澱むのを防ぎましょう。少なくとも湿度が50%になるように、加湿器を設定しましょう。[16]
    • 週に数回または降雨時に霧を吹き掛けると、木の湿気を保つことができます。[17]
    • 湿度の高い地域であれば、ドアや窓を開けるだけでも十分な湿度を得られるかもしれません。
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    室温を管理して結実を促す レモンの木に最適な室温は、日中で平均20℃前後、夜間で15℃程度です。15℃を下回っても枯れることはありませんが、木が休眠に入り生長が止まります。
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パート 3
パート 3 の 3:
レモンを収穫する

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    絵筆を使って受粉させる 受粉を助ける昆虫がいない室内では、結実を促すために人工的に受粉をする必要があります。まず、花の中心にある雄しべの葯(花粉が入っている袋)を絵筆でこすって花粉を付けます。次に、花の奥にある球状の雌しべに花粉を付着させます。[18]
    • 確実に受粉させるために、日に1度この作業を行いましょう。大抵のレモンは、受粉後6~9ヶ月で収穫できます。[19]
    • 人工授粉をしなくても結実することがありますが、受粉させるとより大きな実を付けます。[20]
  2. 2
    実がたくさん生ったら、間引きをする 小さなレモンの実が付き始めたら、全体の2/3を間引き、残りの1/3の実を大きく育てます。剪定バサミを使い、間引きする実を軸の部分で慎重に切り取りましょう。
    • 実が多すぎると木の栄養を使い果たし、実が大きくなりません。
    • 自然に実を落とす木もあるため、数ヶ月待ってから間引きしましょう。
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    親指で果実の熟成度を調べる レモンが生長してきたら、皮を親指で押してみましょう。果肉が柔らかくみずみずしく感じたら、レモンを収穫できます。[21]
    • レモンは熟しすぎることなく、しばらく木に残しておくことができます。
    • レモンの実は、収穫時期になると濃い黄色になり、通常は生長が止まります。[22]
  4. 4
    剪定バサミでレモンを収穫する 剪定バサミを使い、軸を切って果実を収穫します。剪定バサミを持ち合わせていない場合は、果実を慎重に引っ張って収穫することもできます。[23]
    • 収穫する際、木を傷めないように果実をやさしく引っ張るか切り取りましょう。
  5. 5
    キッチンカウンターまたは冷蔵庫で1~2月間保存する 収穫したレモンは、キッチンカウンターで2~4週間、冷蔵庫では1~2月間保存できます。切ったレモンは冷蔵庫でも2~3日しかもたないため、使う直前に切りましょう。[24]
    • レモンをさらに長期間保存したい場合は、果汁を絞って密閉容器に入れておくと、冷蔵庫または冷凍庫で4~6カ月間保存が可能です。
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    結実しなくなったら、根を剪定する 木が大きくなりすぎないように根を密に保つ必要がありますが、根詰まりを起こすと実を付けなくなることがあります。その場合は、木を鉢から出し、鋭利なナイフで根鉢の外側を1~3cmほど剪定しましょう。
    • 根を剪定する際、スプレーボトルで根を湿らせながら作業をしましょう。
    • 植え替えた後、根の大きさに合わせて、葉を1/3ほど剪定しましょう。
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ポイント

  • 暖かい地域であれば、鉢を屋外に移すか、庭に植え替えてもよいでしょう。[25]
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必要なもの

  • プラスチックの鉢
  • 酸性の培養土
  • 窒素が豊富な肥料
  • 加湿器
  • 絵筆
  • 剪定バサミ
  • グロウライト(任意)

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このwikiHow記事について

Mark Leahy
共著者 ::
植物スペシャリスト
wikiHow共著者の一人、Mark Leahyがこの記事を共著しています。wikiHow共著者は、可能な限り正確でわかりやすい記事を提供するため、wikiHow編集者と緊密に協力しあっています。 この記事は54,508回アクセスされました。
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