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うまく呼吸ができなくなると、恐怖やストレスを感じるものです。質の良い呼吸のためにも、心を落ち着かせ、深く自然な呼吸に役立つとされる呼吸のエクササイズを行いましょう。さらに、呼吸の質を改善するために生活習慣を変えていきましょう。息切れを感じる時には、姿勢を正すことで呼吸がしやすくなることがあります。しかし、うまく呼吸できない、頻繁に呼吸の問題が起こる、不安やパニック障害があるという場合は医師に相談しましょう。

方法 1
方法 1 の 4:
呼吸のエクササイズを行う

  1. 1
    腹式呼吸で深呼吸をしましょう。横になり体を楽にして、片手を胸の上に置き、もう片方の手を腹部に置きます。腹部に酸素がゆきわたるようにゆっくり鼻から息を吸いましょう。腹部に置いた手が上に持ち上がっていくのを感じましょう。息を吸いきったら、口をすぼめたまま息をゆっくり吐き出します。この動作を5〜10分ほど繰り返します。[1]
    • 胸に置いた手は、呼吸と一緒に持ち上がることなくそのままの位置で保ちます。腹部だけが呼吸とともに上下します。
    • このエクササイズを1日に2〜3回行い、呼吸の質を改善しましょう。
    • 慣れてきたら座ったままこの呼吸法を行うことができます。最終的には立ったままでもできるようになるでしょう。 
  2. 2
    リズム深呼吸を行い、心を落ち着かせましょう。息を吸い、息を止めてから吐くという一連の流れを数を数えながら意識的にゆっくりと行いましょう。ゆっくりと5秒数えながら息を吸ったら5秒息を止めます。次に、5秒数えながら息を吐きましょう。自然な呼吸が戻ってくるまでこの呼吸を5回繰り返しましょう。[2]
    • 数の数え方に決まりはありません。5秒でなくて3秒でもよいのです。自分に合ったリズムで行いましょう。
  3. 3
    片鼻呼吸法でストレスを和らげましょう。指で片方の鼻を塞ぎます。塞いでいない方の鼻から、肺がいっぱいになるまでゆっくり息を吸います。1秒息を止めて、今度は息を吸った方の鼻を指で塞ぎ、もう片方の鼻から息を吐き出します。次に、息を吐いた方の鼻から息を吸って、塞ぎ、最初に息を吸った方の鼻から息を吐き出しましょう。[3]
    • 3〜5分ほど左右の鼻から交互に呼吸を行う内に自然な呼吸が戻ってくるでしょう。
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    4-7-8呼吸法を行ってみましょう。背筋を伸ばして座り、舌を上の歯の裏に置きます。舌を動かさずに口から息を吐き出し、肺を空っぽにしましょう。口を閉じて、4秒間鼻から息を吸い、7秒間息を止めます。シューっと音を立てながら、8秒かけて息を吐き出しましょう。[4]
    • 合計4回ほど4-7-8呼吸法を行うと、心が落ち着きリラックスできるでしょう。
  5. 5
    ゆっくり息を吸ったら「ンー」とハミングしながら息を吐きゆっくり呼吸しましょう。肺がいっぱいになるまで鼻からゆっくりと息を吸います。その後、低い音でハミングしながら口から息を吐きます。肺が空っぽになるまでハミングしましょう。こうすると、ゆっくりしたリズムの呼吸になり、心も体もリラックスします。[5]
    • この呼吸法を数回行い、ゆっくりと呼吸しましょう。
    • 息を吐きながら「オーム」などのマントラを唱えてもよいでしょう。
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方法 2
方法 2 の 4:
生活習慣を変える

  1. 1
    姿勢を正すと呼吸しやすくなります。姿勢が悪いと肺と気道が押しつぶされてしまうので、呼吸しにくくなります。 座っている時や立っている時に、背骨をまっすぐ伸ばして姿勢を正すように心がけましょう。姿勢を正したら、肩を後ろに回して顎を上に向けます。こうすると呼吸がしやすくなります。[6]
    • 鏡で自分の姿勢を確かめましょう。立っている時も座っている時も自然に背筋が伸びるようになるまで練習しましょう。
  2. 2
    就寝時に呼吸がしにくくなる場合は、物を使って体を支えましょう。就寝時に横になると、呼吸がしにくくなる場合もあります。その場合は、枕や三角クッションを使って上半身を支えましょう。上半身を支えると、肺にかかる圧が減り、寝ている時も呼吸がしやすくなります。[7]
    • 枕の下に折りたたんだブランケットを敷くのもよいでしょう。
  3. 3
    大気汚染物質や化学薬品などの刺激物質からできるだけ体を守りましょう。大気汚染は肺や気道に影響を及ぼし、呼吸に支障がでる場合があります。全ての大気汚染から身を守ることは不可能かもしれませんが、体への影響を抑えることは可能です。主な大気汚染物質から身を守る方法は以下の通りです。[8]
    • 大気汚染物質が浮遊している地域への外出や外遊びは避ける
    • アレルゲンには近寄らない
    • 香水やコロンの使用を控える
    • エアフレッシュナーの使用を控える
    • 石鹸やシャンプーなどのケア用品、掃除用洗剤は無香料の物を選ぶ
    • キャンドルやお香の使用を控える
    • 頻繁に家の掃除をしてほこりやカビを防止する
    • 受動喫煙を避けるためにも喫煙者には近づかない
  4. 4
    食事制限をして腸管壁浸漏症候群(リーキーガット症候群)の改善を目指しましょう。食べ物が原因で体に過敏反応が出る人は、腸管に穴が開き、そこから細菌や食べかすが体内に入り込んでしまっている可能性があります。 体は侵入物を異物とみなし戦おうとするので、その結果炎症が起きたり体に不調が現れることがあります。この炎症反応が呼吸疾患やアレルギーを引き起こすことがあります。治療の一環として、腸内環境改善のための食事制限を行ってみましょう。[9]
    • 一般的な食物アレルゲンである、牛乳、グルテン、卵、大豆製品、砂糖、ナッツ類、カフェインの摂取を3〜4週間は控えてみましょう。体調が改善されたら、一品目ずつ制限解除し、摂取時に体に影響があるかどうかみてみましょう。制限を解除した食品を摂取した後に体調が悪くなったら、その食品の摂取を控えましょう。
  5. 5
    エアフィルターを使用し、室内の空気環境を改善しましょう。残念ながら、室内の空気も汚染物質で汚染されていることがあります。室内の汚染物質が肺に影響し、呼吸に支障が出る原因となる場合があります。 室内用のエアフィルターは、フィルターを通して汚染物質を除去してくれるので、呼吸がしやすくなります。HEPAフィルターを使用して、室内空気の質を改善しましょう。[10]
    • エアコンにHEPAフィルターを取り付けましょう。さらに空気洗浄機を購入し、室内空気の質を改善するのもよいでしょう。
    • 観葉植物も空気の質を改善するのに役立ちます。部屋のインテリアとして自分の好きな観葉植物を購入し、空気洗浄に役立てましょう。
  6. 6
    呼吸器の健康を維持するためにも1日30分は運動しましょう 運動直後は呼吸が乱れることもあります。習慣的な運動は体力向上に役立ち、運動を続けるうちに呼吸も楽になってきます。きつすぎない有酸素運動を週に5〜6日行い、体を丈夫にしましょう。以下運動方法を紹介します。[11]
    • 早歩きで歩く
    • 走る
    • クロストレーナーを使用する
    • 自転車に乗る
    • 泳ぐ
    • ダンスレッスンを受ける
    • 娯楽目的のスポーツチームに参加する
  7. 7
    禁煙しましょう。 喫煙が呼吸器に及ぼす影響を理解していても、実際に禁煙することは簡単ではありません。禁煙補助薬の使用について医師に相談してみましょう。呼吸器の健康維持に役立つかもしれません。[12]
    • タバコを吸いたいという衝動に効果があるとされる、ニコチンパッチ、ガム、禁煙のための薬を処方してくれる場合もあります。さらに、禁煙するという決意を強く保つために、禁煙サポートグループやプログラムを紹介してくれるかもしれません。
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方法 3
方法 3 の 4:
息切れに対処する

  1. 1
    座って、体を前方に傾け、膝の上で肘をついて休みましょう。椅子に座り、足の裏を床につけて、胸を前方に傾けます。腕を曲げ、膝の上に肘を乗せます。首や肩の緊張を緩めます。いつもの呼吸に戻るまでその姿勢を保ちます。[13]
    • その姿勢を維持していると、2〜3分で呼吸が楽になってくるはずです。
    • テーブルに向かって座り、肘を曲げてテーブルの上に乗せます。体を前に傾け、頭を腕の上に乗せて休みます。首や肩の緊張を緩めましょう。
  2. 2
    温かい飲み物で気道を緩めましょう。温かい飲み物は気道を緩め、自然に痰を薄める作用があります。呼吸がしにくい時は、温かい飲み物を飲むと、呼吸が楽になるでしょう。[14]
    • 温かいお茶かお湯を飲みましょう。
  3. 3
    お尻を壁につけて、体を少し前に傾けて楽にしましょう。背中を壁につけて立ち、足を腰幅に開きます。体を少し前に傾け、手を腿に置きます。肩と腕を楽にして、呼吸に集中しましょう。通常の呼吸に戻るまでその姿勢を保ちましょう。[15]
    • この姿勢を維持していると2〜3分で呼吸が楽になってくるはずです。
  4. 4
    運動中や不安時に呼吸が乱れたら、口すぼめ呼吸を行いましょう。口すぼめ呼吸は、激しい運動をした時または不安時の息切れや呼吸の乱れを落ち着かせる効果があります。[16] 口を閉じたまま鼻からゆっくり2秒かけて息を吸います。 口笛を吹く時のように口を尖らせて、4秒かけてゆっくり息を吐きます。通常の呼吸に戻るまで繰り返しましょう。[17]
    • 口すぼめ呼吸を2〜3分行うと呼吸が楽になってくるはずです。それでもまだ苦しい場合は、他の呼吸法を試しましょう。場合によっては、病院を受診する必要があるかもしれません。
    • 口すぼめ呼吸を毎日の習慣に取り入れることで慢性の呼吸症状が改善する場合もあります。呼吸が楽になるように、毎日4〜5回、1回あたり1〜2分口すぼめ呼吸を行いましょう。
  5. 5
    膝と膝の間に枕を挟み、横向きに寝ましょう。特にいびきをかいたり、病気を患ったりしている時は睡眠時に呼吸困難に陥ってしまう可能性もあります。呼吸しやすいように、横向きで寝ましょう。上半身が少し持ち上がるように頭の下に枕を置き、背骨を自然な状態で保つために枕を足で挟みましょう。[18]
    • 寝ている間に体勢が変わりやすい人は、毛布や枕を使って体が動かないように工夫しましょう。
    • 仰向けで寝たい人は、頭と膝が高くなるように工夫しましょう。頭の下に枕を2つ入れて頭が高くなるようにします。膝の下にも枕を2つ入れて、背骨がまっすぐになるように膝を高くしましょう。
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方法 4
方法 4 の 4:
医療機関に相談する

  1. 1
    息が吸えないといった呼吸困難に陥ったらすぐに医療機関にかかりましょう。あまり心配しすぎてはいけませんが、息切れや呼吸困難は命に関わる場合があります。うまく呼吸ができない時は助けを呼び、救急外来に連れて行ってもらいましょう。呼吸を改善する治療を受けることができるでしょう。[19]
    • うまく呼吸できない時は、自力で病院まで運転してはいけません。安全に受診できるよう、必ず誰かに病院まで連れて行ってもらいましょう。
  2. 2
    日常的に呼吸が乱れるなどの症状がある場合は病院を受診しましょう。心配無用な場合がほとんどですが、呼吸の問題は深刻化する場合もあります。呼吸困難の元となる疾患が隠れている可能性もあります。しっかりと医師の診断を受け、治療を始めましょう。[20]
    • 例えば、吸入式のステロイド薬を必要とする喘息疾患があるのかもしれません。 もしくは、慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの呼吸器系の疾患がある可能性もあります。
    • 他にも症状があれば、その症状と患っている期間を医師に伝えましょう。
  3. 3
    パニック障害や不安症がある場合は、心療内科や精神科を受診してみましょう。慢性的な不安やパニック障害が原因で呼吸に問題がでることもあります。そのような場合は、呼吸をコントロールできるようになるために医師や心理療法士の指導を受けるとよいでしょう。考え癖や普段の言動を見直すといった心理療法が呼吸の改善につながるでしょう。[21]
    • 心療内科や心理療法士を医師に紹介してもらうか、インターネットで探しましょう。
    • 心療内科や精神科では国民健康保険が適応になる場合があるので事前に調べておきましょう。
    • 日々、不安症やパニック障害に悩まされている場合は、薬を処方されるかもしれません。薬の服用で症状が楽になる可能性もあります。
  4. 4
    睡眠時無呼吸症候群の症状がある場合はその旨を医師に伝えましょう。睡眠時に呼吸に問題が起こる、睡眠時無呼吸症候群を患っているかもしれません。治療を受けないと、命に関わる場合もあります。 医師に持続的陽圧呼吸(CPAP)機器を処方してもらうと、睡眠時も呼吸が保てるようになります。以下の睡眠時無呼吸症候群の症状があれば病院を受診しましょう。[22]
    • 朝起きると口の中が乾いている
    • 大きな音でいびきをかく
    • 熟睡中に苦しそうにあえぐことがある
    • 起床時に頭痛がある
    • 熟睡できない
    • 強い疲労感がある
    • 物事に集中できない
    • イライラする
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ポイント

  • 運動中に息切れが起こったら、呼吸が楽になるまで運動量を減らしましょう。
  • 鼻づまりの場合は、点鼻薬を1〜2滴、2〜4時間ごとにさしましょう。それでも効果がない場合は、体に影響がないようであれば鼻づまりを緩和する鼻充血除去剤を服用してみましょう。
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注意事項

  • 呼吸ができないなどの呼吸障害が出た場合は直ちに病院に行きましょう。
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このwikiHow記事について

Ni-Cheng Liang, MD
共著者 ::
認定呼吸器科医
この記事の共著者 : Ni-Cheng Liang, MD. 認定呼吸器科医のニー・チェング・リャング医師は、カリフォルニア州サンディエゴを拠点とするScripps医療ネットワークの提携病院「Coastal Pulmonary Associate」にて肺統合医療科の責任者を務めています。肺及び呼吸器疾患に関する医療相談、マインドフルネス教育、医師の健康、総合医療を専門とし、経験は15年以上。また、カリフォルニア大学サンディエゴ校医学部学生が運営する無保険患者対象の無料クリニックにて奉仕をするかたわら、同大学医学部にてボランティアの准教授として活躍。メリーランド大学医学部にて医学博士号を取得。2017年と2019年にサンディエゴにおける最優秀医師賞を受賞。同じく2019年に米国肺協会より年間最優秀サンディエゴ肺健康医療従事者賞が贈られました。
カテゴリ: 健康
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