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データ収集の際に何かを測定する場合、測定結果の範囲内に「真の値」があると仮定できます。測定結果の不確定性を計算するためには、測定結果から最も真の値に近いと思われる値を推定し、不確定な値を加減した結果を検討する必要があります。不確定性を計算するには、以下の手順に従いましょう。

方法 1
方法 1 の 3:
基本を学ぶ

  1. 1
    不確定性を正しく表します。約4.2cmの棒を測定していて1mmのずれがあるとします。これはつまり棒は約4.2cmとされていても、実際には1mm前後のずれがあるということです。
    • この不確定性は4.2 cm ± 0.1 cm のように表せます。0.1 cm = 1 mmなので、これは4.2 cm ± 1 mm とも書き換えられます。
  2. 2
    実験計測の結果の小数点の位置は、必ず不確定性の小数点の位置と合わせましょう。不確定性の計算に使われる測定値は通常1、2桁の有効数字に四捨五入されます。最も重要なのは、実験計測値と不確定値の小数点の位置を合わせて、値に整合性を持たせることです。
    • 実験計測の結果が60cmの場合、不確定値の計算も整数に四捨五入する必要があります。例えば、この測定の不確定性は60 cm ± 2 cm とすることはできても、60 cm ± 2.2 cm とすることはできません。
    • 実験計測の結果が3.4cmの場合、不確定性の計算は0.1cmの位まで四捨五入するべきです。例えば、この測定の不確定性を3.4 cm ± 0.1 cmとすることはできても、3.4 cm ± 1 cmとすることは適切ではありません。
  3. 3
    単一測定値から不確定性を計算します。丸いボールの直径を定規で測るとします。ボールの外縁は直線ではなく曲線なので、定規でその端を正確に測るのは困難です。定規が0.1cm単位まで測れる物だとしても、直径をそこまで正確に測れるわけではありません。[1]
    • ボールの端と定規を調べてどのくらい正確に直径を測れそうか考えます。通常の定規では0.5cmごとに太い目盛りが打たれていますが、それよりも少し細かく測れることを想定します。0.3cmごとに正確な寸法を測れるとすると、不確定性は0.3cmとなります。
    • ボールの直径を測ります。約7.6cmという値が得られたとします。推定の測定値に不確定性を添え、ボールの直径は7.6cm ± .3 cm となります。
  4. 4
    複数の物体の単一測定値の不確定性を計算します。同じ大きさのCDケース10枚を積み重ねたときの高さを測るとします。CDケース1枚の厚さを知りたい場合、その値は非常に小さいため不確定性の占める割合が少し高くなってしまいます。しかし、10枚のケースを積み重ねて測り、その結果と不確定性をCDケースの数で割れば、CDケース1枚の厚さが分かります。[2]
    • 定規で0.2cmより細かい数値は測れないことを想定します。その場合、不確定性は± 0.2 cmです。
    • 全てのCDケースを重ねた高さが22cmだとします。
    • 測定値と不確定性をCDケースの数である10で割ると、計算は22 cm/10 = 2.2 cm 、そして 0.2 cm/10 = 0.02 cmです。つまり、CDケースの厚さは2.20 cm ±0.02 cmです。
  5. 5
    何回か測り直します。物の長さを測るにしても、物が一定距離を進むのにかかる時間を計るにしても、正確性を高めるためには、何回か測定すると正しい結果が得られる可能性が高まります。複数の測定結果の平均値を求めれば、不確定性を計算する際により正確な値を得られます。
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方法 2
方法 2 の 3:
複数測定の不確定性を計算する

  1. 1
    何回か計測します。机の高さからボールが床に落ちるのにかかる時間を計るとします。最適な結果を得るには、少なくとも何回か机の上からボールを落としてみる必要があるでしょう。仮に5回だとします。その場合、最適な結果を得るには5回の計測値の平均に 標準偏差を足し引きする必要があります。 [3]
    • 5回の計測値がそれぞれ0.43秒、0.52秒、0.35秒、0.29秒、0.49秒だと仮定します。
  2. 2
    計測値の平均を求めます。5つの計測値を足し合わせ、その和を5で割れば平均が求められます。0.43秒 + 0.52秒 + 0.35秒 + 0.29秒 + 0.49秒 = 2.08秒。次に2.08を5で割ると、2.08/5 = 0.42秒。平均の時間は0.42秒です。
  3. 3
    これらの測定値の平方偏差を求めます。そのためには、まず5つそれぞれの値と平均との差を求めます。つまり、0.42秒を各測定値から引きます。以下が5つの差です。 [4]
    • 0.43秒 - 0.42秒 = 0.01秒
      • 0.52秒 - 0.42秒 = 0.1秒
      • 0.35秒 - 0.42秒 = -0.07秒
      • 0.29秒 - 0.42秒 = -0.13秒
      • 0.49秒 - 0.42秒 = 0.07秒
      • 次に、これらの差の累乗を足し合わせると、(0.01秒)2 + (0.1秒)2 + (-0.07秒)2 + (-0.13秒)2 + (0.07秒)2 = 0.037秒。
      • この和を5で割り、足し合わせた累乗の平均値を求めます。0.037秒/5 = 0.0074秒。
  4. 4
    標準偏差を求めます。 標準偏差を得るため、平均偏差の平方根を求めます。0.0074秒の平方根= 0.09秒なので、標準偏差は0.09です。 [5]
  5. 5
    最終的な値を出します。そのために、計測値の平均に標準偏差を足し引きします。測定値の平均は0.42秒で、標準偏差は0.09秒なので、最終的な値は0.42秒±0.09秒です。
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方法 3
方法 3 の 3:
不確定な値で算術演算をする

  1. 1
    不確定性の足し算をします。不確定性を足し算する場合、計測値を足し合わせ、不確定性を加えます。[6]
    • (5 cm ± 0.2 cm) + (3 cm ± 0.1 cm) =
    • (5 cm + 3 cm) ± (0.2 cm +0. 1 cm) =
    • 8 cm ± 0.3 cm
  2. 2
    不確定性の引き算をします。不確定性を引き算する場合、計測値を引き、不確定性を加えます。[7]
    • (10 cm ± 0.4 cm) - (3 cm ± 0.2 cm) =
    • (10 cm - 3 cm) ± (0.4 cm +0. 2 cm) =
    • 7 cm ± 0.6 cm
  3. 3
    不確定性の掛け算をします。
    不確定性を掛け算する場合、計測値を掛け算し、相対誤差の上限(割合)を加えます。[8] 不確定性を掛け算する場合、(足し算や引き算とは異なり)絶対値ではなく、相対値で求めます。相対的不確定性は絶対的不確定性を測定値で割り、100を掛けて割合にすると求められます。 例:
    • (6 cm ± 0.2 cm) = (0.2 / 6) x 100、そして%記号を加えます。すると3.3%になります。
      つまり、
    • (6 cm ± 0.2 cm) x (4 cm ± 0.3 cm) = (6 cm ± 3.3% ) x (4 cm ± 7.5%)
    • (6 cm x 4 cm) ± (3.3 + 7.5) =
    • 24 cm ± 10.8 % = 24 cm ± 2.6 cm
  4. 4
    不確定性の割り算をします。
    不確定性を割り算する場合、測定値を割って相対的不確定性を加えます。[9] 手順は掛け算と同じです。
    • (10 cm ± 0.6 cm) ÷ (5 cm ± 0.2 cm) = (10 cm ± 6%) ÷ (5 cm ± 4%)
    • (10 cm ÷ 5 cm) ± (6% + 4%) =
    • 2 cm ± 10% = 2 cm ± 0.2 cm
  5. 5
    不確定性の測定値を指数関数的に増やします。不確定性の測定値を指数関数的に増やす場合、その値を特定の指数で冪(べき)算し、相対的不確定性にその指数を掛けます。[10]
    • (2.0 cm ± 1.0 cm)3 =
    • (2.0 cm)3 ± (50%) x 3 =
    • 8.0 cm3 ± 150 % または 8.0 cm3 ±12 cm3
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ポイント

  • 結果および全ての結果に対する標準の不確定性を総括してまとめることもできますし、それぞれの結果を一つのデータにまとめることもできます。一般的に、複数の測定値から割り出したデータは各測定値から直接割り出したデータに比べて正確性に劣ります。
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注意事項

  • 正しい科学的な態度とは、決して「事実」や「真実」について議論することではありません。正確な測定を行えば不確定性の範囲内の結果が得られる可能性が非常に高まるといえど、それは保証されるものではありません。科学的測定では本質的に誤差の可能性を認めているのです。
  • ここで述べた不確定性は、通常(ガウス分布、釣り鐘型)の統計でのみ当てはまります。その他の分布の場合は異なる方法で不確定性を求める必要があります。
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カテゴリ: 数学
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