PDF形式でダウンロード PDF形式でダウンロード

中性脂肪は血液中に存在する脂肪(脂質)の一種で、体にエネルギーを供給する働きをします。人が食事をすると、すぐに必要のないカロリーは中性脂肪に変換され、後で使用できるように脂肪細胞に蓄えられます。[1] 中性脂肪とはどんなものなのか、心臓病やがんなどの病気を発症するリスクにどのような影響を与えるのかについての研究はまだ始まったばかりです。[2] 医師に相談すると薬を処方してもらえるかもしれませんが、生活習慣を変えるだけで体内の中性脂肪値を下げ、心臓病や心臓発作、脳卒中などのリスクを下げることができます。

方法 1 の 3:
食事を変える

  1. 1
    糖分を控えましょう。砂糖や精白小麦粉を使った食品などの単純糖質を摂取すると中性脂肪値が高くなります。基本的に、白い食品は食べないようにしましょう。例えば、クッキー、ケーキ、マフィン、小麦粉で出来たパスタやパン、飴やキャラメルなどの菓子が含まれます。
    • 研究では、異性化糖(高果糖液糖)は中性脂肪値を高める大きな原因であるということが明らかになっています。果糖が多く含まれているものは体に良くないため、なるべく避けるようにしましょう。また、食品のラベルを読んで果糖が含まれているかどうか確認しましょう。
    • 糖分を摂りたくてたまらない時には、果物を食べましょう。果物にも糖分は多く含まれていますが、加工された糖分ではなく自然由来の糖分が含まれています。
  2. 2
    体に悪い脂質に対処しましょう。脂質の少ない食事を摂って飽和脂肪酸とトランス脂肪酸の量を減らすと中性脂肪値を改善することができます。そのため、中性脂肪値が高い人は脂質の摂取量をしっかりと管理することが推奨されています。厚生労働省では、脂質(正確には、良質な脂質)は1日に摂取するカロリーのうち20〜30%に抑えるべきであるとしています。
    • ファストフードや加工食品は避けましょう。これらには硬化油(トランス脂肪酸)が含まれているものが多く、体に非常に良くありません。日本では、トランス脂肪酸の含有量に関する表示義務はありませんが、できるだけ含有量が少ないものを選ぶようにしましょう。ただし、少量の摂取でも積み重なれば山となるため注意が必要です。また、硬化油は食用精製加工油脂と表示されていることもありますが、食用精製加工油脂が硬化油であるとは限りません。
    • 赤肉やバター、ラードのような動物性食品に含まれる飽和脂肪酸を避けましょう。
  3. 3
    良質な脂質に切り替えましょう。体に悪い脂質は良い脂質に替えていきましょう。また、良い脂質は適度に摂る必要があります。良質な脂質には、オリーブオイル、ナッツ類、アボカドなどがあります。[3]
    • 料理をする際にはバターの代わりにオリーブオイルを使用したり、おやつには袋入りのクッキーの代わりにアーモンド10〜12粒を食べたりするなど、健康的な食品に替える努力をしましょう。
    • 良質な脂質の例としては、多価不飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、一価不飽和脂肪酸、オメガ3脂肪酸などがあります。
  4. 4
    コレステロールの摂取量を制限しましょう。単に体の不調を予防をする場合は、コレステロールが1日に300mgを超えないことを目標にします。心臓病を患っている人は、1日に200mg未満に抑えます。赤肉や卵黄、全乳製品などのコレステロールが凝縮されたような食品は避けましょう。また、食品のラベルを見て、1日の推奨コレステロール値のうちどれくらい摂取しているのか確認しましょう。
    • 中性脂肪とコレステロールは同じものではないということに注意しましょう。これらは、血液中を循環する違う種類の脂質です。中性脂肪は不必要なカロリーを蓄えておいてエネルギーを体に供給する一方、コレステロールは細胞を構築し、一定のホルモン値を維持するという働きをします。中性脂肪もコレステロールも血液中に溶けないため、これらが問題となるのです。[4]
    • 高コレステロールの問題点に対する認識が高まるにつれて、コレステロールの少ない製品を製造する食品会社も増えています。「コレステロール控えめ」として販売されている製品は政府が定める基準を満たしているため、これらの製品を店頭で探してみましょう。[5]
  5. 5
    魚の摂取量を増やしましょう。オメガ3脂肪酸を多く含む魚をたくさん食べると、顕著な努力をしなくても中性脂肪値を下げることができます。脂肪が少ない魚にはオメガ3脂肪酸があまり含まれておらず、サバ、マス、ニシン、イワシ、ビンチョウマグロ、サケなどの魚が最適です。
    • 厚生労働省はオメガ3脂肪酸を1日に約2g(マグロの場合、刺身4切れ程度)摂ることを推奨しています。
    • 中性脂肪値を下げるのに十分な量のオメガ3脂肪酸を食品から摂るのは難しいため、医師に魚油のサプリメントを勧められることがあります。魚油サプリメントは薬局や健康食品専門店で広く販売されています。[6]
  6. 6
    果物、野菜、全粒穀物を豊富に含む健康的な食生活を維持しましょう。砂糖や加工食品、単糖類を減らし、全粒穀物と果物、野菜を多く摂りましょう。栄養価の高い食事を摂ると、心も体も健康に保つことができます。
    • 全粒粉パンや全粒粉パスタ、キヌア、大麦、オーツ麦、アワなどの穀物を選びましょう。
    • 毎日様々な種類の果物と野菜を食べましょう。毎食の果物と野菜の量を増やす方法として、皿の3分の2が果物と野菜になるようにすると良いでしょう。
    広告

方法 2 の 3:
生活習慣を変える

  1. 1
    アルコールの摂取量を制限しましょう。アルコールはカロリーが高く糖質も多く含まれているため、中性脂肪値が上がる原因となります。少量のアルコールであってもその数値は上がります。女性は1日に1杯、男性は1日に2杯酒を飲むと中性脂肪値が大幅に上がるという研究結果も出ています。
    • 中性脂肪値が非常に高い人の中には、完全にアルコールを断つ必要がある人もいるでしょう。
  2. 2
    食品のラベルを読みましょう。スーパーマーケットでは、少し時間をかけて栄養表示を読みましょう。こうすることでその食品を買うべきなのか、買うべきではないのかを判断するのに役に立ちます。長い目で見ると、この1分で済む行動によって多くの問題を防ぐことができます。
    • 原材料の最初の数個の中に糖質が含まれている場合は、買わない方が良いでしょう。黒糖、異性化糖、はちみつ、糖蜜、濃縮果汁、ブドウ糖、グルコース、マルトース、スクロース、シロップには気を付けましょう。これらは全て中性脂肪値を上げる糖質です。[7]
    • 食品を選ぶ際には、スーパーマーケットの外周に注目するのがコツです。スーパーマーケットの外周には新鮮な農産物や穀物、肉類が売られています。加工食品や包装食品は店の中央に位置していることが多いため、できるだけ内側の通路は避けるようにしましょう。
  3. 3
    体重を減らしましょう。太っている人の場合、体重のわずか5〜10%を減らすだけでも中性脂肪値とコレステロール値が下がり、心臓病のリスクを減らすことができます。肥満は脂肪細胞の増加につながります。健康的な体重を維持している人は、基本的に中性脂肪値が正常(言い換えると、健康的)であり、特に腹部の脂肪は中性脂肪値が高いということを示す重要な指標です。
    • 人が過体重もしくは肥満であるかどうかは、体脂肪の指標であるボディマス指数(BMI)で判断することができます。BMIは体重(㎏)を身長(m)の2乗で割ったものです。WHOでは、BMI25〜29.9は過体重、30以上は肥満としています。[8]
    • 体重を減らすには、摂取カロリーを減らし運動量を増やしましょう。これが体重を減らす1番の方法です。食事と運動を組み合わせたダイエットなど、減量を始める前には必ず医師や管理栄養士に相談しましょう。
    • 食事の量に気を配ったり、ゆっくり食べ、満腹になったら食べるのを止めたりするなどの工夫をするのも良いでしょう。
    • どのくらい体重を減らすのかは自分で管理することができます!おそらく、減量における第1のルールというものを耳にしたことがあるでしょう。それは、3500kcalルールというものです。3500kcalというと多く聞こえますが、実際には、1週間に摂取したカロリーよりも3500kcal多く消費する、つまり1日に摂取したカロリーよりも500kcal多く消費するだけのことです。毎週これを行えば、450gずつ痩せられるでしょう!
  4. 4
    定期的に運動しましょう。中性脂肪値を下げるには、毎日もしくはほとんど毎日何らかの運動を少なくとも30分行うようにしましょう。研究によると、有酸素運動(心拍数を最低でも目標心拍数の70%まで高める運動)を平均20〜30分続けることで中性脂肪値が下がるといわれています。[9] 毎日の早歩きや水泳、ジム通いで過剰な中性脂肪を燃焼しましょう。
    • 目標心拍数は、220から年齢を引いた後0.7を掛けて算出します。例として、20歳の場合、目標心拍数は140になります。
    • 定期的に運動をすることは一石二鳥です。なぜなら、善玉コレステロールを増やすと同時に悪玉コレステロールと中性脂肪を減らすことができるからです。
    • 30分連続して運動する時間が取れない人は、1日を通して少しずつ運動しましょう。近所を短時間散歩したり、職場で階段を上ったり、夜テレビを観ながら腹筋運動やヨガ、体幹トレーニングをしたりしましょう。
    広告

方法 3 の 3:
医療専門家の助けを借りる

  1. 1
    医師に相談しましょう。世の中には多くの情報が溢れている上に、例えば中性脂肪、善玉コレステロール、悪玉コレステロールなど、科学用語や医療用語は非常に混乱しやすいものです。そんな時は、自分の健康とリスクについて、医師から正確かつ明確で最新の情報を得るのが1番です。
    • 医学界でも、中性脂肪値が何を意味するのか、また深刻な心臓病の発症を示唆しているのかはいまだにはっきりしていません。例えば、中性脂肪値の高さと心臓病の発症リスクに相関性があることが分かっている一方で、中性脂肪値の減少と心臓病のリスクの低下の関係性はあまり明確になっていません。そのため、医師に相談して自分の状況に合った最新の情報を得るのが最善でしょう。[10]
  2. 2
    基準値を知りましょう。日本人間ドック協会によると、中性脂肪値が30〜149mg/dLの場合心臓や脳の健康にとって「基準範囲」とみなされます。以下に、「基準値」とはどのくらいなのか、参考にできる中性脂肪値の指標を示します。[11] [12]
    • 異常:29mg/dL以下
    • 基準範囲:30〜149mg/dL
    • 要注意:150〜499mg/dL
    • 異常:500mg/dL以上
  3. 3
    薬について医師に尋ねましょう。中性脂肪値が高い人の中には、服薬が唯一の即効性のある方法であるという人もいるかもしれません。しかし、特に他の健康問題がある場合は処方が複雑になるため、中性脂肪値を下げる薬は最終手段として処方するのが一般的です。そのため、通常薬を処方する前にコレステロール値の検査(脂質パネルあるいは脂質プロファイルと呼ぶこともある)の一環として中性脂肪値を確認します。ちなみに、正確な中性脂肪値を測定するためには、採血前に9〜12時間断食する必要があります(血糖値を下げるため)。服薬が必要かどうか知るにはこの方法しかありません。また、以下に中性脂肪値を改善することのできる薬をいくつか紹介します。[13]
    • リポクリン、ベザトールSR、リピディルなどのフィブラート系薬剤
    • ニコチン酸を含むユベラNなど
    • ロトリガ、エパデールなどの高用量のオメガ3脂肪酸
    広告

ポイント

  • 中性脂肪値を下げると心身の健康が改善され、コレステロール値と心臓病になるリスクを減らすことができます。
広告

関連記事

双子が生まれる確率を高くする双子が生まれる確率を高くする
空腹感をすぐに抑える空腹感をすぐに抑える
声を枯らす声を枯らす
乳首の色を薄くする乳首の色を薄くする
プロラクチン値を下げるプロラクチン値を下げる
自分の死を偽装する自分の死を偽装する
検査なしで妊娠がわかる検査なしで妊娠がわかる
仮病をつかう仮病をつかう
成功するための計画を立てる成功するための計画を立てる
自立した大人になる自立した大人になる
家で一人の時間を楽しむ家で一人の時間を楽しむ
心拍数を自然に下げる心拍数を自然に下げる
生理不順時に排卵日を特定する生理不順時に排卵日を特定する
人生をコントロールする人生をコントロールする
広告

出典

  1. http://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/high-blood-cholesterol/in-depth/triglycerides/art-20048186
  2. H Humor, W Borena,K Rapp et al, Serum Triglyceride Concentration and Cancer risk in a Large Cohort in Austria, British Journal of Cancer 2009,101, 1202-1206
  3. http://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/high-blood-cholesterol/in-depth/triglycerides/art-20048186?pg=2
  4. http://www.mayoclinic.com/health/triglycerides/CL00015
  5. http://www.mayoclinic.com/health/triglycerides/CL00015
  6. Maggie Covington, MD. Omega 3 Fatty Acids, American Family Physician July 1, 70 1 133-140
  7. https://healthguides.cnn.com/triglycerides/8-sweet-ways-to-lower-triglycerides/
  8. http://www.cdc.gov/healthyweight/assessing/bmi/adult_bmi/index.html
  9. Eric Plaisance, Michael Mestek, A jack Mahurian, Postprandial Triglyceride response to Aerobic exercise and extended release Niacin, American Journal of Nutrition July 2008 Vol 88 no 1 30-37

このwikiHow記事について

Shari Forschen, NP, MA
共著者 ::
ナース・プラクティショナー
この記事の共著者 : Shari Forschen, NP, MA. シャリ・フォーシェンはノースダコタ州にある医療センター、「Sanford Health」に勤務する正看護師です。2003年にノースダコタ大学にてナース・プラクティショナー(家庭医学専門)の修士号を取得後、正看護師として働いています。 この記事は4,989回アクセスされました。
このページは 4,989 回アクセスされました。

この記事は役に立ちましたか?

広告