不妊治療による出産が増加している一方で、代理出産(代理懐胎)はそれほど一般的ではなく、芸能人や政治家などの著名人が代理出産で子供を授かったという話がときどき話題になります。さまざまな理由(子宮摘出、生まれつきの子宮の奇形や欠損、不妊症・不育症、高齢など)で自分の子宮を使って赤ちゃんを授かることのできない人にとって、代理出産は自分とパートナー(またはどちらか一方)と血縁関係のある子供を授かる夢をかなえる手段でしょう。しかし、代理出産には考慮すべき問題がまだ多いのも事実です。代理出産のメリットとデメリットを知り、判断の材料にしましょう。

パート 1 の 2:
代理出産について学ぶ

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    代理出産とは ある女性のために第三者の女性が子供を懐胎・出産する行為を代理出産と呼びます。懐胎を含めて表すために「代理懐胎」と呼ぶこともあります。代理出産は2種類の方法があり、夫婦間の受精卵または夫の精子と第三者の卵子を体外受精させた受精卵を代理母(ホストマザー)に移植する場合と、夫の精子を代理母(サロゲートマザー)に人工授精する場合があります。
    • 体外受精、人工授精についてはこちらの記事を参考にしましょう。
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    日本の現状を知る 日本では代理出産に関する法整備がなされておらず、日本産科婦人科学会は代理出産を認めていません。[1]したがって、日本国内で実施している機関がないため、代理出産が合法とされている他国で受ける必要があります。
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    海外で代理出産する アメリカ、メキシコ、ロシア、ウクライナ、ジョージア、インドなどでは代理出産が合法であり、これらの国での代理出産を斡旋するエージェントが日本国内にいくつかあります。提供するプログラムや料金はエージェントによって異なります。代理出産が適応するかを判断するカウンセリングに始まり、依頼人が現地滞在する際のサポートから妊婦定期健診を含む代理母のケア、赤ちゃんを迎える法的手続きまで、包括的に責任を持つエージェントを選ぶとよいでしょう。基本的な流れは以下の通りです。
    • エージェントスタッフによるカウンセリング
    • 海外渡航して現地にて採卵・体外受精(日本で採取した受精卵を使用する場合あり)
    • 代理母の選定
    • 代理母へ受精卵を移植
    • 法的手続き(出生証明書、子供のパスポート申請、戸籍作成など)
    • 再度渡航して、赤ちゃんと一緒に帰国
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パート 2 の 2:
問題点を考慮する

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    生まれた子供の法的地位・福祉が不安定 日本の民法は代理出産という科学技術を想定していないため、代理出産で生まれた子供の戸籍上の母親は代理母となり、依頼人の女性はたとえ自分の卵子から生まれた子供であっても、戸籍上の母親ではありません。それを回避する現在唯一の方法は、生まれた子供と特別養子縁組をすることです。
    • 生まれた子に障害があった場合に依頼主が引き取りを拒否する例が発生しています。
    • 子供の法的地位の不安定さが露見した例が、いわゆるマンジ事件です。日本人夫婦がインドで第三者の卵子提供を受けて代理出産を行いましたが、出産前にこの夫婦は離婚しました。生まれた子(名前はマンジ)を父親が引き取ろうとしたものの、日本とインド両国の法律で認められず、子供は数カ月無国籍状態に置かれました(のちに特例として解決)[2]
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    費用が高額 海外での代理出産は高額です。例えば、あるエージェントのロシアでの代理出産費用は約630万円からとなっており[3]、アメリカでの代理出産には約2500万円かかるという話もあります。比較的安価なアジアの国でも約390万円から[4]となっています。これらの料金以外に現地までの渡航費と滞在費がかかります。また、良質な受精卵を確保するために、複数回体外受精を試みる必要があるかもしれません。
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    倫理的問題 まさに倫理的観点から日本では代理出産が認められていません。以下のような倫理上の議論があります。
    • 代理出産は女性の体を「子供を哺育して生む道具」として利用する行為で、代理母の女性を搾取しているという考え方[5]
    • 代理母が懐胎中に子供に対して愛情を抱くのはもっともで、契約によって出産後に引き離されるのは人道的ではないという考え方(実際に海外で、代理母が引き渡しを拒否したケースがあります)
    • (現在は実施されていませんが)姉妹・義姉妹間で代理出産をする場合、代理母を引き受けることはその女性の意思で決定したことなのか、「家」の圧力が働いていないかという、女性の「自己決定権」の問題[6]
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ポイント

  • 2014年に自民党プロジェクトチームが代理出産と卵子提供を可能とする「生殖補助医療法案」を作成し、2015年には、卵子提供や代理出産では産んだ女性を母とし、精子提供では提供者でなく夫を父とする民法の特例法案の骨子を了承しましたが、いまだ法制化に至っていません。
  • 日本でも代理出産を実施したクリニックが1カ所だけありましたが、当時大きな議論を呼びました。[7]現在は受付を中止しています。[8]

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カテゴリ: 妊娠期
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