仮眠する方法

3 パート:仮眠に適した場所を見つける仮眠時間を決める仮眠の効果を最大限に得る

仕事をしていて午後になると眠気に襲われる、二交代制や夜勤など時間的に不規則な仕事をしている、眠気に耐えながら運転しているというような場合、仮眠を取ると眠気で引き起こされるストレスが軽減されてキビキビ動けるようになり、仕事の生産性も高まりますが、[1] 正しい仮眠でなければ十分な効果は期待できません。短時間の仮眠で仕事の効率を上げるパワーナップは、多くの企業でも取り入れられています。仮眠の研究を続けてきた科学者たちの研究結果が示す通り、最大限の効果を得るには正しい手順で仮眠をとることが肝心です。

パート 1
仮眠に適した場所を見つける

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    仮眠に適した場所を見つける 仮眠の効果を最大限に引き出すには、他の人や物に邪魔されない場所を見つけるのが先決です。
    • 勤務時間中の仮眠:アメリカの国立睡眠財団が調査した結果、職場で仮眠を許されている人の割合は全体の30%で、企業によっては従業員に仮眠室を提供しているところもあるということです。[2] しかし、自分の職場が仮眠に好意的でない場合には(マイカー通勤者であれば)自分の車の中で仮眠することも選択肢の一つでしょう。
    • 路上での仮眠:運転中であれば、サービスエリア等、駐車して休める場所を探しましょう。ただし、路肩に駐車するのは避けます。駐車したら必ずエンジンを切り、サイドブレーキをかけましょう。夜間の場合は、灯りに照らされていて人の通りがある場所に駐車し、全てのドアをロックしましょう。
    • 学校での仮眠:仮眠できる時間があり、仮眠が許されている場合には、図書館が仮眠に適しています。図書館は校内で最も静かな場所です。車で通学している大学生であれば、車の中で仮眠を取ってもよいでしょう。
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    暗い部屋を選ぶ 灯りが入らないようにすると早く寝入ることができます。暗い部屋が無理な場合には、安眠マスクをつけるかサングラスをかけて、目に光が入らない状態を作りましょう。
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    暑すぎず寒すぎない室温にする 心地良く仮眠するために涼しくて寝やすい場所を選びましょう。安眠できる温度は18℃前後です。[3]
    • 仮眠場所が寒すぎるときには、毛布や楽な上着を準備しておきましょう。逆に暑すぎる場合は、可能であれば扇風機を使うとよいでしょう。
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    安眠誘導向けのメディアを利用する 仮眠に導くためのリラクゼーション・ビデオ、音声ガイド、安眠アプリは多く提供されています。その多くはストリーミング・サイトなどのオンラインで公開されていたり、スマートフォンやタブレットにダウンロードして利用することができます。
    • 仮眠ガイドとしてスマートフォンを使う場合には、まず機内モードにセットしましょう。こうすることで仮眠中の電話やメール等の通知音を遮断できます。
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    リラックスできる音楽をかける リラックスを促す音楽は心を落ち着かせる効果があります。音楽が邪魔だと感じる場合には、ホワイトノイズを試してみましょう。車で仮眠を取る場合には、ラジオ局とラジオ局の中間に聞こえるザーッという雑音をホワイトノイズとして利用してもよいでしょう。

パート 2
仮眠時間を決める

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    仮眠の長さを決める 厳密に言うと、パワーナップの効果を期待する場合、睡眠時間は10分から30分の間が適当です。[4] しかし、短い仮眠には短いなりに、長めの仮眠にもそれなりの異なるメリットがあります。自分に適した仮眠時間を見つけて、その時間を守りましょう。
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    2〜5分間の睡眠 時間的な余裕はないけれども眠すぎて何もできないという状態のときは「ナノ仮眠」と呼ばれる2〜5分間の仮眠でも眠気をすっきり飛ばすことが可能です。[5]
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    5〜20分間の睡眠をとる 5〜20分間の仮眠は意識を覚醒させ、スタミナを維持し、運動能力を向上させる効果があります。この仮眠は「ミニ仮眠」と呼ばれています。[6]
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    20分間の睡眠 通常「パワーナップ」と呼ばれるのがこの20分間の睡眠です。パワーナップは、効果が実感できる人が多く、理想的な仮眠です。パワーナップのメリットは、上記の短い仮眠の効果だけでなく、長めの仮眠の効果、すなわち、脳の短期記憶領域に保存された不要な情報の削除、マッスルメモリー(筋肉の働きを脳に記憶させること)機能の向上があげられます。[7]
    • 仮眠は睡眠周期の効果5段階中の最初の2段階までの効果を得られます。この効果の2段階は睡眠周期の最初の20分間に出現するものです。気分が休まり、スッキリするだけでなく、神経系の電気信号が強化されてマッスルメモリーに関わるニューロン間の結び付きが強くなり、脳の働きがスピードアップして正確さが増すのです。
    • テストの準備勉強などで重要な情報を多く記憶しないとならない場合には、パワーナップが効果的です。
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    50〜90分間の睡眠 これは「怠け者の仮眠」と呼ばれており、長い仮眠によって徐波レム睡眠(深い眠り)まで到達します。[8] つまり、睡眠周期を一周することになるわけです。
    • 例えば、徹夜明けで心身ともに疲労困憊といった場合、時間的な余裕が十分にあれば、身体と脳の回復に充分な時間を与えるこの仮眠が有効です。
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    30分間を超える仮眠の影響を知る 長い仮眠にもそれ相当の効果があるとはいえ、長すぎると「睡眠慣性」に陥る恐れもあります。睡眠慣性とは、仮眠後にしばしば発生する重苦しい疲労感のことを指します。[9]

パート 3
仮眠の効果を最大限に得る

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    携帯電話など仮眠の邪魔になる器機のスイッチを切る 携帯電話やスマートフォンをアラームとして使う場合には、機内モードに設定して受信音で仮眠を邪魔しないようにします。
    • 周囲の騒音が気になるとき、または耳鳴りがひどいときは、ヘッドフォンで優しく穏やかな音楽を聞いてもよいでしょう。また、耳栓を使う方法もあります。
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    職場に個室がある場合には外に「邪魔をしないで下さい」のサインを出す このサインには仕事再開の時間も書いておきましょう。こうすると、仮眠中と知らずに入ってくる人を防ぐことができます。
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    仮眠の直前にカフェインを摂取する カフェインには強力な眠気覚まし効果があるため、仮眠の直前に取るというのは奇妙に聞こえるでしょう。しかし、30分以内の仮眠であれば、カフェインの覚醒効果は影響しません。カフェインが消化管を通過して体内に吸収されるまでの所要時間は約45分です。「カフェインナップ(カフェイン仮眠)」は、20分間の仮眠の直前に200mgのカフェインを摂取する方法です。この方法で仮眠をとると、起きた後の効率が向上し、眠気も軽減されます。[10]
    • しかし、午後の遅い時間に仮眠をとる際は、カフェインは控える方がよいでしょう。この時間帯にカフェインを摂取すると、夜間の眠りが妨げられる可能性があります。また、カフェイン断ちを心がけている場合もカフェインは避けましょう。
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    目覚ましアラームをセットする コーヒー(または緑茶、カフェインジェルなど)を飲み終わる頃に、仮眠する時間を決め、目覚ましアラームをセットします。アラームをセットすると寝坊する心配がないので安心して仮眠できます。
    • 自分が眠りにつくまでに必要な時間を覚えておきます。20分間の仮眠を取りたいとき、普段眠るのに5分かかる場合はアラームを25分後に設定します。寝付きが良くてすぐに眠れるのであれば、仮眠時間に1〜2分加えるだけで十分でしょう。
    • 朝に目覚まし時計のスヌーズボタンを押して二度寝してしまう人の場合は、部屋の隅など、できるだけ離れた場所にアラームを置いて、起き上がらないとスイッチが切れない状態にします。
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    目を閉じてリラックスする カフェインナップの場合、カフェインを摂った直後に目を閉じます。カフェインなしの仮眠の場合には、アラームをセットして楽な体勢になったら行います。
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    「4-7-8エクササイズ」で寝付きをよくする なかなか眠れないときは次のエクササイズを試してみましょう。目を閉じて息を全部吐きます。次に4つ数えながらゆっくりと息を吸います。そして息をとめて7つ数えます。次に唇をすぼめて8つ数えながら、シューッと音を立てて息を吐きます。最後に深呼吸してから、最初に戻ってこのエクササイズを3〜4回繰り返します。[11] 3〜4回繰り返しても60秒程度のエクササイズで、すぐに眠りにつくことができます。
    • すべての雑念を意識から追い払うことも効果的です。この場合、何も考えずに呼吸に集中します。これは瞑想に似た方法ですが、リラックス効果が高く、眠りにつきやすくなります。
    • 100からゆっくりとカウントダウンしてみます。途中で数字を忘れたら、100に戻って数え直しましょう。こうすると、眠りを妨げる雑念に意識が向かなくなります。[12]
    • 眠りに導くために作られた特殊なサウンドトラックが入っているパワーナップ用ツールや睡眠導入用のCDを購入して使ってみてもよいでしょう。
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    目は閉じたままにする 仮眠中に眠れなくても、目を閉じたままで瞑想しましょう。眠れなくても、目を閉じているだけで脳の再充電が可能です。また、日課として短い仮眠を取り入れると(例えば昼食後に仮眠する等)、身体がその時間に仮眠することを記憶するため眠りにつくのが楽になります。[13]
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    目覚ましアラームが鳴ったらすぐに起きる もっと寝たい気持ちに打ち勝ちましょう。リフレッシュした気分で目覚めるのが理想的ですが、もっと眠りたいと思うときもあります。しかし、ここで寝てしまうと仮眠の日課のリズムが崩れてしまう上に、二度目に目覚めたときに睡眠慣性に陥る可能性があるため、思い切って起き上がりましょう。
    • 起きたら身体を動かします。ジャンピング・ジャックや腕立て伏せで心拍数を少し上げます。その場で軽くジョギングしてもよいでしょう。
    • 洗顔して、太陽などの明るい光を浴びます。仮眠のあとにまだ疲れが残っていても、光で身体が目覚めます。 [14]

ポイント

  • 自分に最適な仮眠時間を見つけましょう。20分間でリフレッシュできる人もいれば、30分間が最適の人もいて、人それぞれです。
  • 目覚めたら確実に起きましょう。仮眠がどんなに心地良くても、仮眠後に行うべきことがあるのですから。惰眠を貪ると1日の睡眠パターンが崩れてしまうので、仮眠は短くテキパキと済ませてしまいましょう。
  • 眠気を感じたらぐずぐずせず、すぐに仮眠しましょう。
  • 上で説明したカフェインナップや仮眠前のカフェイン摂取を試してみましょう。ただし、仮眠をせずにカフェインを多く摂取しても、パワーナップと同じ効果は期待できません。
  • 午後の遅い時間まで仮眠すると夜の睡眠パターンを崩す可能性があり、朝起床しても疲れが残る場合があります。
  • 仮眠を日課にして、毎日同じ時間に仮眠するようにしましょう。
  • 日中長い時間寝てしまうと夜に眠れなくなります。この点に留意しましょう。
  • パワーナップ用のツールや睡眠導入用のCD(商品名にPower Napとついたもの)を試してみましょう。このような商品は、脳に働きかける特殊なサウンドトラックを利用して短時間の睡眠を促します。パワーナップ用の製品は、脳に熟睡状態とREM睡眠状態の周期をもたらし、20分間の仮眠でリフレッシュできるように作られています。
  • パワーナップは、生産性を上げるためにとることを覚えておきましょう。怠けているように感じて仮眠を嫌がる人もいますが、ビジネスで成功した人々や著名なアスリートの多くがパワーナップを推奨している事実を考えてみましょう。また、レオナルド・ダ・ヴィンチ、アルバート・アインシュタイン、トーマス・エジソンは熱心にパワーナップを心がけていたという記録もあります。[15]

注意事項

  • 夜に寝付けないとしても日中の仮眠は躊躇せずに行いましょう。仮眠せずに眠気を抱えたまま我慢し続けると、必要なときに必要な力を発揮できないほど疲れてしまう可能性があります。仮眠時間は短くとり、夜の睡眠のリズムを邪魔しないようにしましょう。
  • パワーナップの効果には限界があり、夜の睡眠と同等の効果は期待できないため、夜の睡眠の代わりにはなりません。寝不足の場合は、まず睡眠不足を解消してからでないと、パワーナップの効果は発揮されません。
  • 炭酸飲料、コーヒー、お茶、栄養ドリンクに入っていることの多いカフェインは、強力で中毒性のあるものです。カフェインの過剰摂取は依存症を誘発し、普段の睡眠サイクルを乱すという副作用もあります。[16] カフェインの摂取量は最低限に抑えましょう。

必要なもの

  • 仮眠できる場所
  • 目覚まし時計
  • カフェイン(任意)
  • リラックスする音楽(任意)
  • 安眠マスク(任意)
  • 耳栓(任意)

出典と引用

  1. http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed?Db=pubmed&Cmd=ShowDetailView&TermToSearch=10210616&ordinalpos=1&itool=EntrezSystem2.PEntrez.Pubmed.Pubmed_ResultsPanel.Pubmed_RVAbstractPlus
  2. http://fortune.com/2011/08/18/why-companies-are-cozying-up-to-napping-at-work/
  3. http://www.helpguide.org/articles/sleep/how-to-sleep-better.htm
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カテゴリ: 能力向上 | 睡眠と夢

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