出血を止める方法

共同執筆者 Luba Lee, FNP-BC

この記事には:小さな切り傷による軽い出血を止める重傷を手当てする内出血13 出典

出血とは体内のいずれかの血管から血液が失われることを意味します。負傷して出血している人がいたら、急いで血液の流出を抑えることが大切です。大抵の場合は、簡単に止血できるでしょう。しかし、制御不能な出血や大量出血など重篤な場合は、ショック状態や血流途絶および、より深刻な健康への影響をもたらすことがあります。制御不能な出血で組織や主要臓器が損傷を受け、命に関わる恐れもあります。出血の原因と重症度を確認して、適切に応急処置を行います。制御不能な出血や大量出血の場合は、直ちに医療機関で手当てを受けましょう。

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小さな切り傷による軽い出血を止める

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    切り傷を水ですすぎます。流水ですすぐと、傷を洗浄するとともに止血効果もあります。冷たい流水ですすぐと、血管が収縮し出血が止まります。また、温水ですすぐと切り傷を焼灼し、血が固まります。冷水と温水を同時に使わないようにしましょう。どちらか一方ですすぐと止血できます。
    • 冷水の代わりに氷で血管の収縮を促すこともできます。傷口に氷を数秒間あてて、傷口をふさぎ止血します。
    • 体に複数の切り傷がある場合は、温水シャワーを浴びると、血を洗い流すと同時に、複数の切り傷を焼灼できます。
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    傷口を圧迫します。切り傷を洗浄したら、清潔なティッシュペーパーやガーゼで傷口を圧迫しましょう。ティッシュやガーゼを数分間傷口にあてて、出血が止まったか確認します。[1]
    • ティッシュやガーゼに血が浸み出したら、新しく清潔なものに交換しましょう。
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    止血ペンシルを使います。止血ペンシルは、鉛筆のような形をしたワックス状の製品で、本来はひげそりによる切り傷やカミソリ負けに使われていますが、小さな切り傷にも効果があります。傷口に塗ると、収れん作用のあるミネラル成分が止血を促します。傷に触れたときに少し痛みますが、数秒で痛みも出血も治まるでしょう。
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    ワセリンで血液凝固を促します。ワセリンは粘性があり、小さな切り傷に塗ると血液の流出を止め、血液凝固に役立ちます。[2] ワセリンがなければ、普通のリップクリームを代わりに使うことができます。
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    制汗剤を塗りましょう。止血ペンシルと同様に、制汗剤には塩化アルミニウムが含まれているので収れん作用があり、出血を止めることができます。指に制汗剤を少し取り傷口に塗るか、傷口に直接塗りましょう。
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    リステリンを使います。元々は、髭剃り後に使われる製品ですが、レギュラータイプのリステリンは傷口の消毒や止血に効果があります。傷口に直接振りかけるか、コットンパッドに浸み込ませ傷口にあてましょう。1~2分で出血量が減ります。
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    ミョウバンブロックを使います。石鹸のような塊で鉱物から作られており、止血効果があります。ミョウバンブロックを水で濡らし、傷口をそっとこすります。力を入れる必要はありません。そっとこするだけで、ミネラル成分による止血効果を得られるでしょう。[3]
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    ホワイトビネガーで傷口を消毒します。酢の収れん作用が傷口を消毒し、小さな切り傷の血が固まります。コットンパッドに少量のホワイトビネガーを浸み込ませ、傷口にあてて止血します。
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    ウィッチヘーゼルで止血します。酢と同様に天然の収れん剤として作用し、小さな切り傷の血を固めます。[4] 傷口に少量を直接振りかけたり、コットンパッドに浸み込ませて傷にあてます。どちらの方法でも同じ効果を得られます。
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    傷口にコーンスターチを少量使います。傷口にコーンスターチを少量振りかけます。皮膚がすりむける恐れがあるので、こすらないように気を付けましょう。振りかけた粉を傷口に軽く押し付けるようにして、止血を促します。止血できたら流水ですすぎ、コーンスターチを洗い流します。
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    いざとなったら、蜘蛛の巣を使います。ハイキングなど野外活動中に切り傷を負った場合に便利な方法です。(蜘蛛がついていない)蜘蛛の巣を少し取り傷口にあてます。必要に応じて丸めて使いましょう。蜘蛛の巣で血流が止まり、傷口の内部で血が固まります。[5]
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    出血がある程度治まったら傷口を覆います。清潔な包帯や創傷被覆材で傷口を覆い、傷口を汚れなどから保護し、出血を抑えます。絆創膏や清潔なガーゼを使うことができます。

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重傷を手当てする

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    横たわります。足を持ち上げたり、頭を体より低い位置にすると、ショック状態に陥る危険を回避できるでしょう。重傷を負った人を手当てする場合は、まず最初に呼吸と血流を確認します。
    • 重傷を負った患者にショック状態の疑いがあれば、直ちに救急車を呼びましょう。
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    傷を負った手足を持ち上げます。傷を負った箇所(手足と仮定して)を心臓より高い位置におくと大量出血を軽減できます。ただし骨折の疑いがあれば、手足を動かしてはいけません。
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    傷口から破片などを取り除きます。目に見える異物やゴミを傷口から取り除きます。ただし、症状の悪化につながる恐れがあるので、傷口を洗浄するのはやめましょう。[6] このような状況で最優先にすべきことは、大量出血を抑えることです。傷口の洗浄は後回しにします。
    • 傷口に大きなもの(大きなガラス片、ナイフなど)が付着していたら、取り除くのはやめましょう。付着物によって出血量が抑えられている可能性があります。付着している物をさらに押し込まないように気を付けながら、周囲を圧迫します。
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    出血が止まるまで傷口を直接強く圧迫します。清潔なガーゼ、包帯、衣類などを使いましょう。何もなければ手で直接圧迫しても構いません。ガーゼなどの上に手を置いて、指または手で傷口を強く圧迫しましょう。
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    しっかり圧迫します。手足に傷を負った場合は、テープや布を傷の周囲に巻いて(折りたたんだ三角巾を傷にあてて縛るのが理想的です)圧迫を維持します。鼠径部や体のほかの部分など覆うことができない箇所に傷を負った場合は、重いものをあて、手で押して傷を圧迫します。
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    傷口からの漏出に注意します。傷口に当てたガーゼや包帯が完全に濡れてしまったら、新しいガーゼなどを足しましょう。ただし、傷を圧迫する力が減少する大きなリスクがあるので、重ねないようにします。包帯が役に立っていないと思ったら外して、巻きなおしましょう。[7] ある程度出血が治まっても、完全に止血するまで、または救急車が到着するまでは患部の圧迫を続けます。
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    必要に応じて止血点を使います。圧迫するだけでは止血できない場合は、患部の圧迫と同時に止血点の一つを圧迫します。指で血管を骨に押し付けます。よく使われる止血点は次の通りです。[8]
    • 上腕動脈。ひじから先の腕の部分の傷の止血点です。ひじとわきの下の間の腕の中を通っています。
    • 大腿動脈 。太ももの傷の止血点です。足の付け根の近く、鼠径部に沿っています。[9]
    • 膝窩動脈。膝から足首までの傷の止血点です。膝の後ろ側にあります。
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    止血できるまでまたは、救急車が到着するまで圧迫を続けます。止血を確認するまで圧迫をやめないようにします。包帯などに血が浸み出さなければ、時々止血できたか傷を確認します。
    • 止血後は5分以上動脈を圧迫するのはやめましょう。[10]
    • 命に関わるような出血には止血帯を使います。止血帯を適切に使うと、出血が即座に止まりますが、間違った使い方をすると患者を傷つけます。
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    呼吸を確認します。包帯などがきつすぎないか確認しましょう。冷たく、青白い患者の皮膚やつま先、指などが圧縮後も通常の色に戻らない場合、また、患者が感覚のまひやチクチクした痛みを訴えた場合は、包帯がきつすぎる可能性があります。[11]

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内出血

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    内出血の疑いがあれば、直ちに救急車を呼びましょう。できるだけ早く内出血した患者を病院に運ぶ必要があります。内出血は家庭で手当てできず、対処できるのは医師だけです。内出血の症状は次のとおりです。[12]
    • 速い心拍
    • 低血圧
    • 冷たく汗ばんだ肌
    • めまい、意識障害
    • 負傷した部分の痛みや炎症
    • 皮膚のあざ
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    楽な姿勢で休みます。動かないようにして、できれば横たわります。内出血の患者を助ける場合は、落ち着かせ楽な姿勢で休ませて、さらなるケガを予防します。
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    呼吸を確認します。患者の気道、呼吸、血流を監視します。出血があれば手当てします。
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    平熱を保ちます。タオルなどを濡らして額にあてて、患者の体温が熱すぎたり冷たすぎないように調整します。

ポイント

  • 傷の手当てにオキシドールやヨードチンキを使うのはやめましょう。組織を傷つける恐れがあります。
  • 出血している傷を圧迫する際は、止血できたかを確認するために包帯を外さないようにします。代わりに圧迫を続けましょう。
  • できれば、自分以外の人の血液に触れる際は、ゴムまたはラテックスの手袋をつけます。清潔なビニール袋を使って自分の手を保護することもできます。
  • ひどい出血があれば直ちに救急車を呼ぶか、人に頼んで呼んでもらいましょう。
  • 抗凝血剤の投薬を受けていると、出血を止めるのに長く時間がかかり、より強く圧迫する必要があります。出血した患者を手当てする際は、メディカル ID のついたブレスレットやネックレスを探して、抗凝固療法を受けているかを確認しましょう。
  • 動脈出血は、静脈出血に行う一般的な圧迫よりもっと特定の圧力で、出血している血管を圧迫する必要があります。傷を直接圧迫する一般的な圧迫方法ではなく、出血個所を指先で圧迫する必要があります。これは、動脈系の圧力がより高いためです。動脈出血の場合は、できるだけ早く医療機関で治療を受けましょう。
  • 出血が軽い場合は、傷口を水で洗浄し絆創膏を貼ります。
  • 腹部をひどく負傷している場合は、臓器を動かさないようにします。傷口を包帯などで覆い、救急隊員が到着するのを待ちましょう。[6]

注意事項

  • 刺し傷や深い切り傷を負って、過去5年以内に破傷風の追加接種を受けていない場合は、かかりつけ医の診察を受けましょう。
  • 予防措置を講じて、ケガを負った患者と手当てをする自分の間で病気が感染するのを防ぐことが大切です。[13]
    • 患者の血が自分の皮膚に直接触れないようにします。手袋(ラテックスでアレルギー反応が出る人もいるので、できればラテックス素材ではないもの)や清潔な布を折りたたんで使いましょう。
    • 出血した人の手当てをした後は、石鹸と水で手をしっかり洗いましょう。調理用のボウルではなく、洗面器を使います。
    • 出血した人の手当てをした後は、手をしっかり洗う前に、食べたり飲んだり鼻、口、目などを触らないように気を付けましょう。
  • 一般的に止血帯の使用は控えるべきとされています。ただし、重症または手足切断などの場合は、救命のために止血帯を使用することもあります。止血帯の使用は、患者の手足に多大な損傷を与える恐れがあることを理解しておきましょう。[14]

記事の情報

この記事はLuba Lee, FNP-BCが共著しています。 ルーバ・リーはテネシー州に住む家庭医療を専門とするナース・プラクティショナー(一定レベルの診断や治療を行うことが許可されている上級看護師)です。2006年にテネシー大学にて 看護学修士号を取得しています。

カテゴリ: 救急処置・緊急医療

他言語版:

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