分析的な論文(エッセイ)を書く方法

共同執筆者 Megan Morgan, PhD

この記事には:書く前の準備をする論文を書く論文を仕上げる6 出典

分析的な論文(エッセイ)を書くなど、気の遠くなるような課題かもしれません。特に、これまでに一度も書いたことがない場合は怖気づくのももっともです。しかし、心配いりません。まず深呼吸して、カフェイン飲料を用意したら、以下の手順に従い、分析的な論文をうまく書き上げましょう。なお、日本語のエッセイと英語のエッセイでは意味するものが異なり、ここでは後者の小論文について説明します。

パート 1
書く前の準備をする

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    分析的な論文の目的を理解する 分析的な論文では、自分が分析するテーマに関して一種の「議論」や主張を述べる必要があります。課題としてよくあるのは文学作品や映画の分析ですが、その他に、ある問題や意見について分析を求められる場合もあります。そのためにはテーマとなるテキストや映画を細分化し、その中から、あるいは自分で調べたもので、自分の主張を裏付ける補強証拠を挙げなければなりません。[1]
    • 例えば、「スタンリー・キューブリック監督の映画『シャイニング』では、ネイティブ・アメリカン文化芸術のモチーフを繰り返し登場させることによって、ネイティブ・アメリカンの土地を植民地化したアメリカの歴史を彷彿させる」と書くのが分析的です。この文章は特定のテキストを分析し、仮説という形で議論を提示しています。
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    テーマを決める 授業の課題なら、通常はテーマが与えられるはずです。問題文を注意深く読み、何が求められているかを理解しましょう。しかし、自分でテーマを決めなければならないこともあります。
    • フィクション小説について書く場合は、特定のキャラクタ―(またはグループ)の動機に注目して議論を組み立てることできます。あるいは、ある一文(または段落)が作品全体のカギとなる点を議論してもよいでしょう。例えば、「叙事詩『ベーオウルフ』における復讐の概念の考察」などです。
    • 歴史上の事件について書く場合は、その出来事の原因となった力に注目してみましょう。
    • 科学研究について書く場合は、科学的方法に従って自分の得た結果を分析しましょう。
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    ブレインストーミング テーマが決まっても、自分の論文の主題をどうすべきかはまだ決められないかもしれませんが、それで構いません。ブレインストーミングが、テーマに対する自分の意見を形成する助けになるでしょう。なるべく多方面から検討しましょう。[2]
    • 繰り返し登場するイメージ、隠喩(メタファー)、語句、アイディアなどを探しましょう。繰り返されるものはたいてい重要です。いつも同じ形ではなく、別の形で現れるかもしれません。それらがなぜ極めて重要なのか、解読してみましょう。
    • テキストの構成について考えましょう。修辞学的分析をするなら、例えば、著者の議論を補強するためどのようなロジックが使われているかを分析し、それが効果的か否かを判断してもよいでしょう。創作作品について書くなら、修辞表現や映画の中の視覚効果などについて検討してみましょう。研究を分析するなら、研究方法や結論を検討し、その実験が適切かどうかを分析できます。
    • マインドマップが役立つ場合もあります。 中央にテーマを書き、その周囲にアイディアをいくつか小さな丸に入れて書き出します。その丸同士を線でつなぐと、ある種のパターンや個々の関連性が浮かび上がります。
    • 良いブレインストーミングをすると、一見、ごちゃごちゃするかもしれませんが、実はそれこそが正しいやり方です。まだ、どのアイディアも捨ててはいけません。テーマを検討する際に浮かんだすべての要素、事実を書き留めておきましょう。
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    論文の主題を見つける 論文の主題とは、その論文で訴えたい内容を1、2文に要約したものです。読者に論文の概要を伝えます。
    悪い例: 曖昧または明白な論旨を書く(「『ベーオウルフ』の中心テーマは復讐である」)。
    良い例: 具体的な議論をする(「『ベーオウルフ』では、ドラゴンの英雄的な報復と巨人グレンデルの母親の反応を対比させるなどして、アングロサクソン時代における復讐の諸様式を探求している」)。
    • 「良い例」は、テキストを検討して具体的な主張をしているので、分析的論文と言えます。
    • 主張は「議論の余地がある」べきです。つまり、誰も意義を唱えられない明白な真実を述べるのではなく、主張に対して議論の余地を残すのが分析的論文です。
    • 内容を広げ過ぎず、課題の制限以内に収めるよう気をつけましょう。例えば、「『ベーオウルフ』における復讐~」は博士論文にもなり得るテーマで、おそらく学部生の論文には壮大過ぎるでしょう。しかし、授業の課題程度の長さでも、キャラクター達が行う復讐を比較して、どちらの方が高潔かを論じることは可能です。[3]
    • 特に指示された場合を除き、1つの論文内で3つの論点を取り上げるのは止めましょう。そうした場合、通常は分析が浅くなりがちで議論が型通りの印象を与えます。自分の議論がだいたいどのようなものかを述べて構いません。
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    補強証拠を見つける 課題によっては、一次資料(分析するテキスト)だけ読む必要がある場合もあれば二次資料(一次資料に関する他の書物や記事など)を参照する必要がある場合もあります。どのような資料が必要かは課題に指示があるはずです。良い証拠は自分の主張の裏付けとなり、議論の説得力が増します。補強証拠をリストアップして、見つけた場所や主張をどのように補強するかをメモしましょう。[4]
    • 補強証拠の例:『ベーオウルフ』におけるドラゴンの復讐がグレンデルの母親のものより正当であると主張した場合、叙事詩の中からこの2頭の怪物の攻撃のきっかけとなる出来事と復讐そのもの、およびそれに対する反応について書いてある部分に注目します。
      悪い例:自分の論文に合うよう証拠を無視したり捻じ曲げたりする。
      良い例: テーマをより深く知るにつれて、論文の主張を中立的に修正する。
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    アウトラインを作る アウトラインは論文の構成を考える上で役立ち、論文を書くのが容易になります。必要な文字数を確認しましょう。英語論文の場合、標準的な「5段落エッセイ」(序論、本論3段落、結論)で十分とされることもありますが、多くの場合、もっと長い、テーマを深く掘り下げた論文が高く評価されます。そのようにアウトラインを作成しましょう。
    • 全ての証拠をどのように組み込めばよいかわからなくても、アウトラインを作れば議論の進め方を整理できるでしょう。
    • 大雑把なアウトラインを作成してもよいでしょう。アイディアをグループ化して、さらに大きなアイディアグループにまとめます。そうすると、何をどう議論したらよいかが決まるしょう。
    • 論文の分量は、テーマについての議論に適した長さにします。学生が犯しがちな誤りは、大きなテーマに対してわずか3段落で議論しようとすることです。そのような論文は浅く、急ごしらえな印象を与えます。恐れずに個々の詳細について議論する長さを十分にとりましょう。

パート 2
論文を書く

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    序論を書く 序論では、テーマに関する基礎知識を提供しなければなりません。興味をそそりつつも、やりすぎは禁物です。内容の要約は避け、自分の意見を率直に述べるのが最適でしょう。また、芝居がかった書き出しは止めましょう(疑問文や感嘆文は避けるのが得策です)。一般的に、一人称や二人称を使いません。第1パラグラフの最後の1文で結論を述べましょう。
    • 序論の例:古代のアングロサクソン文化において、復讐は正当な権利と見なされていた。叙事詩『ベーオウルフ』における数多の復讐は、アングロサクソン時代、報復が不可欠の要素であったことを示している。しかし、すべての復讐が同じ形でなされてはいない。ドラゴンの復讐の方がグレンデルの母親のものよりも英雄的だと考えられていたことが描写から伺える。
    • 上の例では、本文で展開される議論を読者が理解するのに必要な情報を提供しています。次に、この抒情詩の全般的なテーマ(復讐)の複雑さについて議論を提示します。このタイプの議論では読者がテキストを表面的に受け取るのではなく、注意深く読み込む必要が生じるため、興味深い論文にすることが可能です。
      悪い例: 「現代では」や「いつの時代も」などの無意味な言葉を文頭に入れる。
      良い例: 分析するテキストのタイトル、著者、発行年を簡潔に提示する。
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    本論を書く 本論の各段落は1)段落の主題、2)テキストの分析、3)分析と論文の主題を補強するための(テキスト内の)証拠、以上3パートで構成されます。段落の主題はその段落の内容を読者に伝えます。次のテキストの分析で議論を展開します。証拠は議論を補強するものです。ひとつひとつの主張が論文を支えるのです。[5]
    • 主題文の例: 2種類の攻撃を区別する上で、過度の報復を意識している点が重要である。
    • 分析の例:中世における「目には目を」の原則どおりの単純な復讐は、グレンデルの母親の意に沿わない。命の代償に命を求めると同時に、フロスガール王の国を混乱に陥れようとする。
    • 証拠の例:グレンデルの母親は復讐として単にアッシュヘレ(フロスガール王の家臣)を殺す代わりに、その貴人を「素早く[掴み]上げ」、「しっかりと掴んだまま」沼地へ向かった(1294行)。こうすることで彼女はベーオウルフをヘオロット宮殿から誘い出して殺そう企んだ。
    • 「CEEの法則」を覚えておくと役立つかもしれません。Claim(主張)、Evidence(証拠)、Explanation(説明)それぞれの頭文字をとったものです。何か主張したら必ずそれを補強する証拠も提示し、その証拠がどう主張と関連するかを説明しましょう。
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    引用やパラフレーズをすべきとき 引用とはテキストを正確に抜き出し、引用符に入れて自分の論文に挿入することです。自分の主張を補強するために何かの文言をそのまま使用するなら、引用は有効です。必ず正しい記述方法を用いましょう(英文の場合はMLA、APA、シカゴスタイルなど)。一方、パラフレーズとはテキストを自分の言葉で要約することです。パラフレーズすることで基礎知識を記したり多くの詳細を短く圧縮したりが可能です。情報が多いときや、何かを伝えるためにテキストから膨大な量を引用する必要があるときに、パラフレーズは有効です。[6]
    悪い例: 大体の目安として1段落あたり2節以上引用する。
    良い例: 難解な主張や論争の的となる主張を引用やパラフレーズによって補強する。
    • 引用の例: 単にアッシュヘレを殺して復讐を果たす代わりに、その貴人を「素早く[掴み]上げ」、「しっかりと掴んだまま」沼地へ向かった(1294行)。
    • パラフレーズの例:グレンデルの母親はヘオロット宮殿に侵入し、中で眠っている家臣の一人を掴み上げると湿地へと逃げ去った(1294行)。
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    結論を書く 結論では、これまでに証拠で補強した議論を再度繰り返して念を押します。結論において、より広い関連付けを求められることもあります。すなわち、「より広い世界と関連付ける」ことです。例えば、自分の議論がそのテキストに対する他の意見にどう影響するか、そのテキストの読者の見方をどう変え得るか、などです。
    悪い例:これまでに提示していないまったく新しい議論を結論で初めて持ち出す。
    良い例: テキストが暗喩するものや、より広いコンテクストについて論じることで、論文の主題を超える内容にまで発展させる。
    • 結論の例:中世初期には「目には目を」の概念が強く生きていた。しかし、グレンデルの母親の攻撃とドラゴンのそれとを比較することで、正当な仇討ちと、それと対比する不正な復讐という中世の概念が明らかになった。ドラゴンは自分が知る唯一の方法を実行するが、一方、グレンデルの母親の攻撃には悪意が存在する。
    • 「より広い世界と関連付け」た結論の例:中世初期には「目には目を」の概念が強く生きていた。しかし、グレンデルの母親の攻撃とドラゴンのそれとを比較することで、正当な仇討ちと、それと対比する不正な復讐という中世の概念が明らかになった。ドラゴンは自分が知る唯一の方法を実行するが、一方、グレンデルの母親の攻撃には悪意が存在する。その他の登場人物についての考察で見たように、このような描写は、女性が男性よりも潜在的に悪に染まりやすいという中世初期の概念と結びついているのかもしれない。

パート 3
論文を仕上げる

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    誤字や文法の間違いを校正する 誤字などのミスが多いと、通常はきちんと校正して整えた論文より低く評価されてしまいます。文章校正機能を活用して、ランオン・センテンス(2つ以上の文が不適切に接続されている文)や句読点の誤りをチェックしましょう。
    • 論文の書式も正しく整えましょう。例えば、英文では12ポイントで標準フォント(Arial、Times New Romanなど)を使用、余白は1インチが標準です。
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    論文を声に出して読む 声に出して読むことで、不自然に聞こえる箇所を見つけられます。また、書いているときは気づかなかったランオン・センテンスを見つけるにも、これはよい方法です。
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    登場人物、タイトル、場所名などがすべて正確か確認する 論文全体において主要な登場人物の名前が間違っていると、しばしば減点されます。テキスト(あるいは記事)を見て、名称が正しいことを確認しましょう。
    • 映画の分析では、インターネットでキャラクター一覧を調べましょう。念のため、二つ三つ別のサイトを調べて正しい綴りを確認しましょう。
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    採点者のつもりで自分の論文を読む 全体を通して論旨が明白か、理解しやすく構成されているか、なぜその主題が重要かの理由を説明しているか、などの点に注意して読みましょう。
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    他の人に自分の論文を読んでもらう 付け加えるべき点や削除すべき点はないか、論旨は理解できるか、などについて意見を貰いましょう。

ポイント

  • 自分が何を証明しようとしているのか、自問しましょう。その答えは論文内にあるはずです。もしなければ、論文を修正しましょう。
  • 正式な論文や評論を書く場合は、口語表現を避けましょう。日常的な語彙は論文に生き生きとした精彩を与えるかもしれませんが、スラングのせいで議論の説得力が弱まるリスクを冒すべきではありません。
  • 曖昧にならないようにします。 曖昧さは誤解される余地を残します。首尾一貫した分析的な論文においては、誤解の余地があることで議論の説得力が落ちてしまいます。

記事の情報

この記事はMegan Morgan, PhDが共著しています。 メーガン・モーガンはジョージア大学の政治学、国際情勢学、そして広報学の専門学部、「School of Public & International Affairs」にてGraduate Program Academic Advisor(修士課程にある留学生に学習面での指導をする教授)を務めています。2015年にジョージア大学から英語学の博士号を授与されています。

カテゴリ: 学び・コミュニケーション

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