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オフィスチェアには、ガス圧により椅子の高さを調整するガスシリンダーが使用されています。ガスシリンダーはたいてい2、3年で、ガスを制御する弁が破損して圧力を維持できなくなり故障します。交換用のシリンダーを購入して修理すれば、再び椅子の高さ調整ができるようになりますが、オフィスチェア本体を購入するのと同じくらいの費用がかかります。この記事では、DIYでできる、故障したオフィスチェアを自分の好きな高さに固定する方法をご紹介します。

方法 1
方法 1 の 2:
ホースクランプを使う

  1. 1
    プラスチックの囲いをシリンダーから外す 多くの場合、オフィスチェアの伸縮するシリンダーは、筒状のプラスチックで覆われています。この囲いを最上部または下部までスライドさせて、隠れている金属製のシリンダーが見えるようにします。[1]
  2. 2
    椅子の高さを好きな位置に決める この修理を終えた後では椅子の高さを調整できなくなるため、固定しようとしている高さが適切かどうかをよく確認しましょう。通常、座部の高さは、立っているときの膝の高さに合わせます。
    • 人が座っていなくても椅子が勝手に沈んでしまう場合は、横向きに置いて作業します。
    • 好みの高さでプラスチックの囲いがシリンダーに被さってしまう場合は、囲いを外す必要があります。オフィスチェアを逆さまにして、ドライバーを使って底部にある留め具を押し、キャスター部分を外してから、プラスチックの囲いを外します。囲いを外したら、キャスター部分を元の位置に取り付けます。
  3. 3
    シリンダーの周りにホースクランプを巻き付ける ホームセンターや工具店から、外径2cmのホースクランプ(JUBILEE社製など)を1つ入手します。[2] ホースクランプのねじを緩めてバンドの先を引き出します。金属製シリンダーの周りにクランプを巻き付けますが、ここではまだ締め付けません。
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    クランプのグリップを強化する(推奨) オフィスチェアの高さを維持して固定するために、クランプでしっかりとシリンダーを締め付ける必要があります。シリンダーに薄いゴム片を巻いたりダクトテープを数回巻くなどして、クランプ表面のグリップ力(摩擦力)を強化しましょう。[3] 特に、シリンダーの見えている部分の最上部にこの処理が必要です。
    • 上記の代わりに、シリンダーの表面を紙やすりで削る方法もあります。[4]
    • シリンダーに汚れや油が付着している場合は、初めに拭き取ってきれいにします。
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    クランプを限界まで締め付ける ホースクランプをシリンダーの最上部に合わせます。ここでもう一度、椅子の高さが適切であることを確認します。ホースクランプをきつく引っ張り、ねじを回しながらしっかりと締め付けます。
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    試しに座って確認する もともとの高さ調整機能を修復することはできませんが、実際に座ってみると、椅子がクランプより下に下がることはないはずです。椅子の高さが合っていない場合は、シリンダーに取り付けたクランプを上または下に移動させて調節します。
    • クランプがずり落ちてしまう場合は、ゴム片を挟んでクランプのグリップを強化するか、方法2のPVCパイプを使う方法を試しましょう。
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方法 2
方法 2 の 2:
PVCパイプ(硬質ポリ塩化ビニル管)を使う

  1. 1
    オフィスチェアのシリンダーのサイズを測る 伸縮する金属製のシリンダーを覆っているプラスチックの囲いを下にずらします。シリンダーを横切るように定規を水平に当てて、シリンダーの直径を推定します。そして、椅子を好みの高さにして、シリンダーの長さを測ります。
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    PVCパイプ(硬質ポリ塩化ビニル管)を購入する オフィスチェアのガスシリンダーに丁度覆い被さる太さのPVCパイプを入手します。シリンダー直径と同じか少し大きいサイズを用意しましょう。直径3.8cmのパイプであれば、ほとんどのオフィスチェアのシリンダーに使うことができます。[5] 椅子を好みの高さにしたときに、キャスター付き土台から座部まで届く充分な長さの直管を購入します。
    • パイプは一繋がりである必要はありません。パイプを自分で簡単に切断することもできますが、小さなパイプを複数使う方が作業がしやすいかもしれません。
    • あるユーザーから、PVCパイプの代わりに、プラスチック製のシャワーリングを積み重ねて使用したという報告があります。シャワーリングはPVCパイプよりも安価で取り付けが簡単ですが、座る人の体重を支えられるほど頑丈ではない可能性があります。興味がある場合は自己責任で試してみましょう。
  3. 3
    PVCパイプを縦方向に切断する 万力でパイプを固定し、弓のこまたはバックソーを使ってパイプの「片面だけ」を上端から下端まで切ります。つまり、出来上がりは、縦半分に切られた2つのパイプではなく、縦に1つ切り込みが入った1本のパイプとなります。
    • PVCパイプを切断する際にはマスクまたは保護具を着用して、刺激性粒子を吸い込んでしまうのを防ぎましょう。[6]
    • 万力やのこぎりを持っていない場合は、パイプを切断しないでそのまま使いましょう。オフィスチェアのキャスター付き土台を外し、座面下のシリンダー(および支柱)をパイプに通します。通常、キャスター付き土台は、底面にある留め具をドライバーで押すと外すことができます。[7]
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    オフィスチェアのシリンダーにパイプを取り付ける プラスチックの囲いを上または下にずらして、金属製のシリンダーが見えるようにします。PVCパイプの切り込みがある面をシリンダーに押しつけて、パイプがシリンダーを覆うように取り付けます。これで、椅子の高さはパイプにより固定され、沈むことはないはずです。
    • パイプを取り付けることが困難である場合は、パイプを短くいくつかに切り分けて試してみましょう。
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    パイプを追加してオフィスチェアの高さを調節する 椅子の高さが低い場合は、座部を持ち上げて短く切った別のパイプをシリンダー部分に取り付けます。椅子の高さを低くするためには、パイプを取り外して調節しなければならないため、最適な高さであるかどうかをきちんと確認して作業しましょう。
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必要なもの

ホースクランプを使う方法

  • 外径2cm、オフィスチェアのシリンダーに取り付けるために十分な長さのホースクランプ(JUBILEE社製など)
  • 紙やすり、薄いゴム片、またはダクトテープ
  • 洗浄剤または油性洗浄剤(任意)
  • ドライバー(必要に応じて)

PVCパイプを使う方法

  • 定規または巻き尺
  • オフィスチェアのシリンダーと同等のサイズのPVCパイプ
  • 弓のこ、帯のこ、またはPVC切断工具
  • 万力

ポイント

  • 交換用のオフィスチェア用ガスシリンダーを購入することも可能です。しかし、交換用シリンダーは新しい椅子を買うのと同じくらいの値段であったり、面倒かつ困難な取り付けをしなければなりません。
  • 少し費用が高くつきますが、オンラインで「The Chairセーバーキット」を購入して(Amazon.co.jpで購入可)使用することもできます。このキットには、クリップ式のクランプが入っていて、この記事で紹介したDIY材料と同様の機能を発揮します。
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注意事項

  • シリンダーにドリルで穴をあけてボルトで固定することは、絶対にしてはいけません。シリンダーには、圧力がかかったガスや空気が充填されていて、穴を開けたとたんに激しく噴出する可能性があります。
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動画
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記事のサマリーX

勝手に沈むオフィスチェアを修理するには、まずオフィスチェアの伸縮する部分のプラスチックのシリンダーを上か下に動かし、隠れている金属部分が見える状態にします。次に、オフィスチェアが動かないように横向きに寝かせるなどして、自分に合う高さに設定しましょう。座面を丁度よい高さに決めたら、金属シリンダーの周りにホースクランプを巻き、できるだけきつく締め付けて、その位置にしっかりと固定します。

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