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この記事の共著者 : Bess Ruff, MA. ベス・ラフはフロリダ州立大学の地理学専攻博士課程の学生です。2016年にカリフォルニア大学サンタバーバラ校の環境科学専門学部にて環境科学と資源管理の修士号を取得後、カリブ海の海洋空間計画プロジェクトに関する調査研究を行い、大学院生としてSustainable Fisheries Groupの研究サポートを行っています。
この記事には7件の参照文献があり、文献一覧は記事の最後に表示されています。
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化学反応式に係数をつける方法を知りたいですか?難しそうに見えるかもしれませんが、基本的な手順とルールを覚えれば簡単に理解できるので心配はいりません。ここでは、原子や分子の数にかかわらず、化学反応式の問題を正確に理解する方法を紹介します。また、複雑な化学反応式に係数をつける場合は、方法2を参考にして未定係数法を覚えましょう。
ステップ
方法 1
方法 1 の 2:
基本的な化学反応式
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1与えられた反応式をノートに書き出す たとえば、次の化学反応式について考えましょう。
- C3H8+O2 --> H2O+CO2
- この反応では、プロパン(C3H8)が燃焼して酸素と結びつき、水と二酸化炭素が生成されます。
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2原子数を元素ごとに書き出す 反応式の左辺と右辺でそれぞれ行いましょう。原子の隣の添え数字を見ると、反応式中の原子数がわかります。反応式をよく見て、添え数字を確認しながら書き出しましょう。[1]
- たとえば、右辺の酸素原子は3つですが、これは足し算によって求められます。
- 左辺:炭素3(C3)、水素8(H8)、酸素2(O2)
- 右辺:炭素1(C)、水素2(H2)、酸素3(O+O2)
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3左辺と右辺に含まれる酸素と水素の数は常に最後に考える 酸素と水素は物質によく含まれている分子なので、多くの場合、反応式の右辺と左辺の両方に含まれています。そのため、最後に考えると解きやすいでしょう。[2]
- 反応式に含まれる他の原子に係数をつけたら、水素と酸素に係数をつける前に原子の数を数え直す必要があります。
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4分子を1つだけ作っている元素を最初に考える 左辺に分子が2つ以上ある場合は、左辺と右辺で分子を1つだけ作っている元素を選びましょう。この例では、炭素原子を最初に考えます。[3]
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5右辺の炭素に係数をつけて、左辺の炭素原子の数と一致させる 左辺の炭素原子数「3」と一致させるために、右辺の炭素原子に係数をつけましょう。[4]
- C3H8+O2 --> H2O+3CO2
- 右辺の炭素の係数「3」は炭素原子が3つあることを表しており、左辺の炭素についている添え数字「3」も炭素原子が3つあることを表しています。
- 化学反応式において、係数は変えることができますが、元素についている添え数字は変えることができません。
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6次に、水素の原子数を合わせる 酸素と水素以外の原子の数を合わせたので、次に水素の原子数を合わせましょう。水素原子は左辺に8つあるため、右辺にも8つ必要です。係数をつけて左辺と右辺の原子数を合わせましょう。[5]
- C3H8 + O2 --> 4H2O + 3CO2
- 右辺の水素の添え数字は「2」なので、水素原子が2つあることがわかります。左辺の水素原子数と合わせるために、係数「4」をつけましょう。
- 係数の「4」と添え数字の「2」をかけると、原子数の「8」になります。
- この他に、右辺には3CO2に含まれている酸素原子が6つあります(右辺の酸素原子数は、二酸化酸素に含まれる3×2=6つと水に含まれる4つを足して合計10)。
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7酸素原子数を合わせる 左辺と右辺の原子数を合わせるためにつけた係数を忘れずに考えましょう。右辺の分子に係数をつけたので、酸素の原子数が変わっています。水に含まれる酸素原子が4つ、二酸化炭素に含まれる酸素原子が6つなので、右辺の酸素原子数は合計10です。[6]
- 左辺の酸素分子に係数「5」をつけます。これで、両辺の酸素原子数がそれぞれ「10」になりました。
- C3H8+5O2 --> 4H2O+3CO2
- 炭素、水素、酸素それぞれの原子数が揃って、化学反応式が完成しました。
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方法 2
方法 2 の 2:
未定係数法
未定係数法は、少し時間がかかりますが、複雑な化学反応式に係数をつける際に便利です。
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1与えられた反応式を書き出す たとえば、次の反応式について考えましょう。
- PCl5+H2O --> H3PO4+HCl
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2係数をアルファベットで書く
- aPCl5+bH2O --> cH3PO4+dHCl
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3左辺と右辺の原子数を元素ごとに比べて、方程式を作る [7]
- aPCl5+bH2O --> cH3PO4+dHCl
- 左辺の水素原子数は2b(H2Oに2つ)、右辺の水素原子数は3c+d(H3PO4に3つ、HClに1つ)です。水素の原子数は両辺で等しくなければならないので、2b=3c+dとなります。
- すべての元素でこの手順を繰り返しましょう。
- P: a=c
- Cl:5a=d
- H:2b=3c+d
-
4この連立方程式を解いてすべての係数を求める 普通の方程式よりも変数が多いため、複数の解があります。すべての変数が最も簡単な整数になるようにする必要があります。
- 素早く解くには、1つの変数を仮に1とおいて代入していきましょう。ここでは、a=1として、連立方程式を解きます。
- P: a=cなので、c=1となります。
- Cl:5a=dなので、a=1を代入するとd=5となります。
- H:2b=3cp+dなので、次のように計算しましょう。
- 2b=3×1+5
- 2b=3+5
- 2b=8
- b=4
- したがって、係数は次の通りです。
- a=1
- b=4
- c=1
- d=5
- 仮に代入した値(ここではa=1)で方程式を解いた結果、係数が分数になる場合は、すべての係数(仮に代入した値の1を含め)に最小公倍数をかけて整数に直しましょう。分数になった係数が1つだけなら、すべての係数にその分数の分母をかけます。
- 仮に代入した値(ここではa=1)で方程式を解いた結果、係数が最も簡単な整数でない場合は、すべての係数(仮に代入した値の1を含め)を最大公約数で割って最も簡単な整数に直しましょう。
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ポイント
- 行き詰まった時にはインターネットで係数を調べることができます。ただし、テストではインターネットを使えないため、頼りすぎないようにしましょう。
- 必ず、最も簡単な整数に直しましょう。すべての係数が同じ数で割り切れる場合は、割って最も簡単な整数に直します。
- 分数を整数に直すには、反応式全体(左辺と右辺の両方)に分数の分母をかけましょう。
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注意事項
- 右辺と左辺の原子数を合わせる過程で分数を使ってもかまいませんが、係数が分数のままでは化学反応式が成り立ちません。化学反応で原子や分子の半分が作られることはないからです。
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出典
- ↑ https://sciencing.com/number-atoms-element-5907807.html
- ↑ http://www.sky-web.net/science/balancing_chemical_equations.htm
- ↑ https://opentextbc.ca/introductorychemistry/chapter/the-chemical-equation-2/
- ↑ https://opentextbc.ca/chemistry/chapter/4-1-writing-and-balancing-chemical-equations/
- ↑ http://chemed.chem.purdue.edu/genchem/topicreview/bp/ch3/equations.html
- ↑ https://www.bbc.com/bitesize/guides/zs3297h/revision/1
- ↑ http://www.chembuddy.com/?left=balancing-stoichiometry&right=algebraic-method
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他言語版
English:Balance Chemical Equations
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Français:équilibrer une équation chimique
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