「窒息」は、喉に異物が詰まり、空気の流れが遮られることで起こります。[1] 大人の場合、その原因は気管に詰まった食べ物であることがほとんどです。子どもでは、おもちゃや硬貨などの小さな物体が喉や気管に詰まって窒息するケースが一般的です。また、怪我による外傷や飲酒、重度のアレルギー反応による腫れが原因で起こることもあります。[2] 窒息によって空気の流れが遮られると、応急手当を施さない限り、深刻な脳障害やさらには窒息死につながる可能性もあります。自身または他人が喉に物を詰まらせたときのために、対処方法を心得ておくことが重要です。

参考:この記事では、成人および1歳以上の子どもへの対処方法を紹介しています。1歳未満の子どもに対しては、別の対処法が必要です。

方法 1 の 2:
他人が喉を詰まらせたとき

  1. 1
    状況を判断しましょう。その人が間違いなく窒息状態にあることを確認し、部分気道閉塞または完全気道閉塞の別を見極めます。軽度の窒息や部分的な気道閉塞であれば、咳をするように促して異物を自然に吐き出させるほうが無難です。
    • 部分気道閉塞の特徴としては、話ができる、泣き叫ぶ、咳をする、呼びかけに反応するなどといったものがあります。また、多少の困難や顔面蒼白を伴うことはあるものの、通常は呼吸が可能です。[3]
    • これに対して、気道が完全に塞がっている人は話したり泣き叫んだりすることができず、咳や呼吸をすることも不可能です。また、両手で喉をつかむような「窒息サイン」が見られたり、酸欠状態によって唇や爪が青く変色したりすることもあります。[4]
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    苦しんでいる人がいれば「喉に何か詰まったのですか?」と尋ねます。[5] 問いかけに対して声を出して返答できるようであれば、そのまま待ちます。ひどい窒息状態にある人は言葉を発することは不可能ですが、首を上下左右に振って返答することがあります。重要なのは、部分気道閉塞の人には決して背部叩打法を用いない、という点です。これを行うと、それまでは若干の隙間を残して引っかかっていた異物がかえって奥に入ってしまい、完全気道閉塞を起こしてしまう危険性があります。問いかけに反応できる人には、以下の処置を行いましょう。
    • 本人を安心させます。私がそばに付いています、必要があればいつでも救護できます、という旨を伝えましょう。
    • 要救助者に対し、咳をして詰まった物を吐き出すように促します。背部叩打法は使用してはいけません。
    • そのまま経過を観察し、完全気道閉塞を起こしたり状態が悪化した場合に備えて、救助の心構えをします。
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    応急手当を施します。苦しみ方がひどいときや完全気道閉塞を起こしている場合で、かつ意識がある人に対しては、今から応急手当を施します、という旨の意思表示を行いましょう。意識がある人には、これから起こることをしっかりと理解させておくほうが安心です。このコミュニケーションにより、相手が助けを必要としているのかどうかを確認することもできます。
    • その場にいる救助者が自分一人であるときには、救急車を呼ぶ「前」に以下に示す応急手当を施しましょう。他に助けが得られるのであれば、その人に救急車を呼んでもらいます。[6]
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    背部叩打法を行います。以下に示す方法は、座位または立位にある人に対して行います。
    • 要救助者の背後、一方の端に寄り気味にして立ちます。右利きの人は左寄りに、左利きの人は右寄りに立ちましょう。[7]
    • 片手で要救助者の胸を支えて体を前方に傾け、気道を塞いでいる異物が(喉の奥に入り込むのではなく)口から出てくるような姿勢を取らせます。[8]
    • 手のひらの付け根(手のひらと手首の境目)で肩甲骨の間を最大5回、強く叩きます。1回叩くごとに少し間をおいて、異物を除去できたかどうかを確認します。除去できていなければ、腹部突き上げ法(以下を参照)を最大5回行います。[9]
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    腹部突き上げ法(ハイムリック法)を行います。ハイムリック法とは、成人または1歳以上の子どもを対象とした救助技術です。1歳未満の子どもに対してハイムリック法を使用してはいけません。[10]
    • 要救助者の背後に立ちます。
    • 自分の両腕を要救助者の腰に回し、体を前傾させます。[11]
    • 片手で握りこぶしを作り、要救助者のへそのすぐ上かつ胸骨の下に当てます。[12]
    • その握りこぶしの上に反対側の手を重ね、両手で腹部を手前上方へ強く突き上げます。[13]
    • これを最大で5回繰り返します。異物を除去できたかどうかを、1回ごとに確認しましょう。要救助者が意識を失った場合はすぐに中止します。[14]
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    妊婦や肥満体型の人に施すハイムリック法には調整が必要です。上述した通常のハイムリック法よりも高い位置に両手を当てます。胸骨の基部、一番下の肋骨が合流する部分のすぐ上です。上述の要領で胸を強くかつ素早く圧迫します。ただし、通常のハイムリック法のようには上方へ突き上げることができないはずです。異物が取れて窒息状態が解消するまで、または要救助者が意識を失うまでこれを繰り返します。[15]
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    異物を完全に除去できたことを確認しましょう。気道を確保できても、詰まっていた物の一部がまだ残っている可能性があります。可能であれば、異物を吐き出すように本人に指示して、問題なく呼吸ができるかどうかを尋ねましょう。
    • 口の中を目視して、気道を塞いでいる物がないかを確認します。異物が残っていれば、口内を指でひととおり拭うのもよい方法です。ただし、異物をさらに奥へと押し込む恐れがあるため、口内を拭うのは異物が見えた場合に限ります。
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    正常な呼吸が回復したかどうかを確認しましょう。詰まっていた異物がなくなれば、たいていの人は正常に呼吸できるようになります。呼吸困難が続く場合や意識を失ったときには、次のステップに移ります。
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    要救助者が意識を失った場合は、救助を行います。意識がなくなったときには、要救助者を仰向けにして床に横たえます。その後、可能であれば、気道を確保しましょう。詰まっている物を目視できれば、指を使って喉および口の中からかき出します。異物が見えないときには、口内を指で拭ってはいけません。異物を誤って気道側へと押し込むことがないように、十分に気を付けましょう。[16]
    • 異物が詰まったままで、なおかつ要救助者の意識が戻らないまたは反応がない場合は、呼吸の有無を確認します。自分の頬を要救助者の口の近くに寄せます。1)胸が上下しているか、2)呼吸音があるか、3)頬に呼気が当たる感触があるかを10秒間観察します。[17]
    • 呼吸をしていなければ、心肺蘇生法(CPR)を開始します。CPRで行う胸部の圧迫によって、異物を除去できることがあります。[18]
    • 誰かに依頼して救急車を呼んでもらうか、その場に自分しかいなければ自ら救急車を呼び、要救助者の元に戻って救助を行います。救急車の到着を待つ間に「胸部圧迫」「気道確認」「人工呼吸」を繰り返します。[19] 胸部を30回圧迫した後に人工呼吸を2回行います。[20] CPRを施している間も、口内の確認を忘れずに繰り返しましょう。
    • 異物がなくなるまでは、胸部が盛り上がりづらいかもしれません。
  10. 10
    医師に相談しましょう。その後も咳が止まらなかったり、呼吸障害や喉の異物感が残ったりするようであれば、速やかに医療機関を受診する必要があります。[21]
    • ハイムリック法が内臓損傷や内出血を引き起こすこともあります。この方法またはCPRによる処置を受けた人は、医師の診察を受けることが大切です。[22]
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方法 2 の 2:
自分が喉を詰まらせたとき

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    救急車を呼びましょう。その場に誰もいなければ、速やかに119番通報します。たとえ声が出なかったとしても、たいていの緊急医療機関はすべての通報に対してスタッフを派遣します。[23]
  2. 2
    自分でハイムリック法を行いましょう他人に施してもらうときほど強力なものではないかもしれませんが、異物を除去できる可能性はあります。[24]
    • 握りこぶしを作って、へそのすぐ上に当てます。
    • もう一方の手でその握りこぶしを握ります。
    • 椅子やテーブル、カウンターなどの硬い物の上に体を覆いかぶせます。
    • 上述の要領で、握りこぶしを手前上方へと突き上げます。
    • つかえていた物が出てくるか、助けが来るまでこれを繰り返します。
    • 異物を完全に除去できたことを確認しましょう。異物や欠片を口から吐き出します。
  3. 3
    医師に相談しましょう。その後も咳が止まらなかったり、呼吸障害や喉の異物感が残ったりするようであれば、速やかに医療機関を受診しましょう。[25]
    • 腹部突き上げ法が内臓損傷や内出血を引き起こすこともあります。この処置を行った後は、医師の診察を受けることが大切です。[26]
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出典

  1. St John, The New Zealand First Aid Handbook, p.35, ISBN 978-0-14-301187-3
  2. http://www.nhs.uk/chq/pages/2301.aspx?categoryid=72
  3. http://www.nhs.uk/chq/pages/2301.aspx?categoryid=72
  4. St John, The New Zealand First Aid Handbook, p.35, ISBN 978-0-14-301187-3
  5. https://www.redcross.org/flash/brr/English-html/conscious-choking.asp
  6. MayoClinic.com - Choking:First Aid
  7. www.nhs.uk/chq/pages/2301.aspx?categoryid=72
  8. www.nhs.uk/chq/pages/2301.aspx?categoryid=72
  9. http://www.mayoclinic.org/first-aid/first-aid-choking/basics/art-20056637

このwikiHow記事について

Laura Marusinec, MD
共著者 ::
学会認定小児科医
この記事の共著者 : Laura Marusinec, MD. マルシネック医師はウィスコンシン小児科病院の小児科医で、病院内の臨床実務評議会に参加しています。1995年にウィスコンシン医科大学医学部にて医学博士号を取得後、1998年に同大学病院小児科にて臨床研修を修了。全米医療ライター協会と小児緊急治療学会の会員です。 この記事は4,564回アクセスされました。
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