声優・ナレーターになる方法

共同執筆者 Amy Chapman, MA

声優はアニメ映画やテレビ番組で声を届け、ドキュメンタリーやテレビ、ラジオのコマーシャルでナレーションをします。演じることが好きで、個性的な声を持っているなら、ぴったりの職業かもしれません。声優になるには技術を磨き、声を聞いてもらい、たくさんのオーディションを受ける必要があります。競争がとても激しい業界なので、気が小さい人には向いていません。しかし、忍耐強く努力を重ね、ノウハウを身に付ければ、声優への道が開けます。

パート 1 の 3:
才能を育てる

  1. 1
    音読練習を行う 声優にとって、文章を声に出してうまく読めるようになることは、とりわけプロンプターや台本を読む必要があるときに非常に重要です。日ごろから本や雑誌、ニュース記事を声に出して読み、音読に慣れていきましょう。毎日少なくとも30分音読を行います。単語をはっきりと発音し、イントネーションの練習に取り組みましょう。読みながら声を変えてみることで、より難易度を上げられます。
    • さまざまな題材を読んで、声に磨きをかけましょう。ドクター・スースの本から始め、ホビットに進み、それから詩に挑戦することができます。読んでいるのではなく、演じているように聞こえなくてはなりません。言葉に命を吹き込むのがあなたの仕事です。[1]
  2. 2
    声を録音する 独白を朗読するか、台本を読んで録音してみましょう。自分の声がどのように聞こえるか、録音を聞き返して、改善点を書きとめましょう。録音した自分の声にびっくりするかもしれません。録音した声は、毎日自分で聞いている声と必ずしも同じようには聞こえません。どのように変わって聞こえるかを書き出し、録音した声に慣れていくと、マイクを通じてうまく自分を表現することができるようになります。
  3. 3
    横隔膜を使う 自分の声を聞くとき、鼻腔、口腔、胸、横隔膜のうち、どこを使った声なのか考えてみましょう。鼻声は高く不快で、地声は音量が非常に低く、胸声は心地よく聞こえますが、横隔膜を使った声が最も力強く良い声になります。横隔膜を使った声を出すには、深呼吸を練習し、お腹がふくらんでへこむ様子を観察しましょう。笑い声やあくびのように、横隔膜から出る声を出してみましょう。コツがつかめたら、あとはその声を維持するだけです。ボイストレーナーは横隔膜を使った発声方法を教えてくれます。[2]
  4. 4
    発声練習をする 発声練習をすることで、声をコントロールでき、より良い声になります。多くの発声練習は呼吸に基づいています。呼吸をコントロールするために、ストローをくわえて息を吐きながら音階をハミングしてみましょう。[3] また、横になって深呼吸をし、息を吐くときに「シー」という音を出すこともできます。[4] 胸を張り背筋を伸ばして座るだけでも、声に大きな違いが生まれます。「赤巻紙 青巻紙 黄巻紙」といった早口言葉で滑舌を良くする練習をするのもよいでしょう。[5]
  5. 5
    有名俳優やフィクションの登場人物の声をまねする 声をまねすることで、順応性を高め、声の高さやトーンを意識することができ、ボイスサンプルの良い題材になります。ものまね芸人になる必要はありませんが、声を変えられることは役に立ちます。より幅広い仕事に対応できるようになり、演技力を高める助けにもなるでしょう。声だけでなく、役の人となりまで似せて、単なる声まねを超え、役に命を吹き込みましょう。[6]
    • はじめに、これらの有名な声を演じてみましょう。大塚芳忠、山寺宏一、大塚明夫、関俊彦、沢城みゆき、田中真弓、林原めぐみ。
  6. 6
    アドリブで演じる 声優にとってアドリブで演じることは重要な技術です。なぜなら、演出家にアドリブで演じるよう求められるからです。アドリブで演じることで、役を体現し、その人の身になって考えることができるようになります。役になりきったら、その場で面白い話をアドリブで考えてみましょう。助けが必要なら、友達に質問をしてもらい、その役が言いそうな言葉で質問に答えてみましょう。たとえば、ドラえもんのものまねをしているなら、ドキンちゃんをデートに誘う話を創作できます。[7]
  7. 7
    演技レッスンを受けるか演技講師を見つける 演技の勉強は、演技力を磨くのに役立ちます。声優は画面には登場しませんが、台詞を効果的に伝えるために、きわめて優れた俳優でなければなりません。ある意味で、声優はほかの種類の演技より難しいということを心にとめておきましょう。なぜなら、一緒に演技をする俳優がおらず、観客はあなたの表情やしぐさ、身体の動きを見ることができないからです。演技を助ける小道具といった手段もありません。感情と人柄のすべてを、声だけを通して伝えなければならないのです。[8]
    • 学生であれば、演劇プログラムに参加して、上演されている舞台や一幕物の芝居のオーディションを受けましょう。学生でないなら、地域の劇団を探し公演に参加しましょう。[9]
  8. 8
    ボイスレッスンを受ける 定期的にボイスレッスンを受けると(最低でも週に1回)声域を広げ、声量や声調をうまくコントロールするのに役に立ちます。何人かの講師にあたり、自分に合った講師を見つける必要があるかもしれません。優れた講師はしっかりとした技術やコントロールを磨くだけでなく、あなた自身の声を見つける手助けをしてくれます。
    • 優れた講師は、上手く声をウォームアップする方法を指導してくれます。ウォームアップには多くの方法があります。唇を振動させ「ブルルル」という音を出しながら息を吐くことから始められます。そのあと、大きくあくびをし、ほほえみながら息を吐くことで、顎をストレッチします。[10]
    広告

パート 2 の 3:
自分を売り込む

  1. 1
    ボイスサンプルを作成する これは声優が仕事を探すときに、自分の才能を披露する方法です。オリジナルの作品か、既存の役や台本をもとにボイスサンプルを作成します。自分自身を表現し、声域や技術を披露する、質の高いボイスサンプルを作ることが重要です。自分で録音するか、プロに作成を依頼することができます。自分で録音する場合は、音質に注意し、背景ノイズが入らない場所であることを確かめたうえで録音しましょう。自分の声以外の音が気になるボイスサンプルにならないようにしましょう。[11]
    • ボイスサンプルの作成をプロに依頼すると、数万円かかる場合があります。録音の質は保証されますが、ボイスサンプルの質が良くなるとは限りません。ボイスサンプルは内容が最も重要なのです。自宅の静かな部屋で良いマイクを使用すれば、質の高い録音を行うことができます。
    • ボイスサンプルの最初の30秒は、得意な役から始めましょう。審査員は、おそらくボイスサンプルの最初の30秒しか聞かないため、その部分を重視しましょう。ボイスサンプルは1~2分の短いもので、前置きはなく単刀直入に、複数の声を披露したものであるべきです。[12]
    • 特定の仕事のためにボイスサンプルを作成するなら、ボイスサンプルがその仕事に関係する内容になるようにしましょう。たとえば、男性の役のオーディション用であれば、高齢女性の声のサンプルは求められていないでしょう。
  2. 2
    履歴書を作成する 仕事を得るために、前もって仕事を経験していなければならない場合がよくあります。駆け出しのときには簡単なことではありません。できる限りの経験を積んで、履歴書に書けるようになりましょう。演技レッスンを受ける、ワークショップを受講する、オリジナルのコンテンツで YouTubeチャンネルを作成する 、地域の劇団に参加する、学校でアナウンサーを務める、電子書籍のナレーションをする、または声優業に関連する経験を積んでいくことから始めましょう。そうすることで、キャスティング・ディレクターに経験が豊富であるという印象を与え、技術を磨くことができます。[13]
    • 履歴書は宣材写真より何倍も重要です。プロに依頼した宣材写真は、見た目は良いですが数万円かかる可能性があります。また容姿は声優業に関係ないため、キャスティング・ディレクターにとっては役に立ちません。
  3. 3
    事務所を見つける ほかの種類の俳優と同様、事務所に入ることは声優としてのキャリアの助けになります。[14] 事務所は近隣でオーディションがあれば知らせてくれ、ふさわしい仕事を見つける手助けをします。声優を売り込み、そのキャリアをマネジメントしてくれます。声優の仕事の報酬交渉をし、事務所はそこから仲介料を受け取ります。そして、あなただけでは見つけられない仕事を知っています。近隣の事務所にボイスサンプルと履歴書を送りましょう。信頼でき、安心感がある事務所を選びましょう。[15]
    • 事務所に入ることで、キャリアを次のステップに進めることができます。事務所に入る前に声に磨きをかけておき、どのような種類の仕事がしたいのかをあらかじめ決めておく必要があります。
    • 声優専門の事務所を探しましょう。テレビや映画、ラジオのどの分野で働きたいのかを決め、その分野に特化した事務所を見つけましょう。
  4. 4
    スタジオにボイスサンプルと履歴書を送る 近隣のすべてのスタジオを探し、ボイスサンプルと履歴書を送りましょう。遠出をいとわないなら、それらを海外に送ることもできます。送ったら結果を待ち、多くが不合格となる心構えをしましょう。スタジオは何百ものボイスサンプルを受け取っており、求めている人材があなたである場合もあれば、そうでない場合もあります。すぐに結果が来ないからといって、関心をもたれなかったというわけではありません。いまはあなたに合った役がないかもしれませんが、ボイスサンプルを気に入っていて、将来あなたの採用を検討するかもしれません。[16]
  5. 5
    オンラインポートフォリオを作成する ウェブ上で有名になればキャリアを築く助けになります。Wordpressのようなサービスを用いて個人のウェブサイトを作成したり、自分のスキルをYouTubeで披露したり、キャリアに特化したアカウントを作成してSNSサイトを利用することができます。キャスティング・ディレクターは才能発掘のためにますますインターネットを利用するようになっています。誰かがあなたの実績を耳にしたら、ウェブ上であなたのことをすぐに探し出せるようにするとよいでしょう。声優業に特化したウェブサイトを持てば自分を売り込むのに役立ちます。
  6. 6
    ふさわしい場所を選ぶ 真剣に声優を仕事とするなら、声優業界が大きい街に住むとよいかもしれません。インターネットが普及したことでその必要性は減ってはきましたが、それでも物事の中心地にいることは役に立ちます。日本では、声優の仕事はやはり東京に集中しています。[17]
    広告

パート 3 の 3:
オーディションを受ける

  1. 1
    公開オーディションを受ける 事務所に入っておらず、スタジオから声をかけられていなくても、公開オーディションには参加することができます。公開オーディションとは、誰でも参加できるオーディションのことです。公開オーディションには多くの人がいて、審査を受けられる時間はほんのわずかであるという覚悟をしておきましょう。たとえ公開オーディションで役をもらえる可能性が低くても、良い練習になります。またオーディションに慣れることができ、キャスティング・ディレクターに自分を見てもらうきっかけとすることができます。[18]
    • 近隣の公開オーディションを見つけるには、オーディションプラスのようなウェブサイトを見るとよいでしょう。[19]
  2. 2
    オンラインオーディションを受ける 声優の仕事はマイクがあれば行えるため、自宅からオーディションを受けることさえできます。Deviewのようなウェブサイトには様々な募集があります。オンライン市場はキャスティングのあり方を変えつつあり、声優業が盛んでない都市に住んでいる場合、オンラインオーディションは優れた選択肢です。[20]
  3. 3
    できるだけ多くのオーディションを受ける 俳優の本当の仕事はオーディションであると言われます。俳優業は非常に競争の激しい世界だからです。一回限りの公演のために多くのオーディションを受け、その仕事が終わったらまたすぐにオーディションを受けるということを繰り返さなければならいないでしょう。だからこそ、オーディションという過程を受け入れ、できる限り多くのオーディションを受けるようにしなくてはなりません。そうすることで、いざ仕事を得たときに、声の状態を保ち万全の態勢で臨むことができます。オーディションを受ければ受けるほど、仕事を得る可能性は高くなります。
    • 自分に向いているか確信のない役でもオーディションを受けましょう。キャスティング・ディレクターがなにを求めているか分からないからです。
  4. 4
    事前に準備する しっかりとウォームアップし、十分な水分を取りましょう。台本をきちんと用意し、どのように読むか確かめておきましょう。オーディションによっては一行しか読まないので、前もって完璧に仕上げておくことが重要です。そうすることで、ストレスのかかるオーディションにおいて緊張を和らげるのにも役立ちます。台本に書かれた役以外をキャスティング・ディレクターに求められたときのため、台本のほかにも台詞を用意しておきましょう。[21]
    • 役の人物になりきり、台本に書かれた言葉をさらに深掘りしてみましょう。この役はどんな人でしょう?なにを大切にしていますか?どうしてこの言葉を言うのでしょうか?役の重要な側面に向き合うために、その役について思ったことを書き出すとよいかもしれません。それが、いきいきとした役を演じる助けになります。
  5. 5
    時間を守る オーディションに参加するときは、時間に正確であることが重要です。時間通りに行動するために、10~15分前にオーディション会場に到着するようにしましょう。そうすることで、会場で落ち着く時間ができ、台本を見直すことができます。[22]
  6. 6
    ふさわしい身なりをする 声優に見た目は関係ないとはいえ、全体の印象は大きな影響を与えます。適切な服装を選びましょう。古くてボロボロのTシャツは避けましょう。プロの声優にふさわしく、オーディションを受ける役を踏まえた服装を選ぶべきです。[23]
    • たとえば、忍者の役のオーディションであれば、コスチュームを着る必要はありませんが、黒いボタンダウンのシャツなど、適切な服装で役柄を表現するとよいでしょう。
    広告

専門家からのアドバイス

複数のオーディションを受けるときに、次の声を保つコツを試してみましょう。

  • 次のオーディションのために、声をセーブする 声をカロリーだと考えてみてください。1日の摂取カロリーを1,500カロリーに制限しているのなら、朝食、昼食、夕食と毎回チョコレートケーキを食べたりしないはずです。オーディションを立て続けに受けなければならないのなら、毎回全力で受けるのではなく、ときおり少し抑えてみましょう。
  • 声を休める オーディションとオーディションの間で、声を完全に休める時間を取りましょう。ちょっとしたクールダウンを行うこともできます。たとえば大きなオーディションのあとにリップロールやハミングをすることです。そうすれば、徐々に声を休めることができます。
  • 喉をうるおす オーディションの合間に喉に蒸気を当てると声帯をうるおすのに役立ちます。蒸し風呂を利用したり、スチーム吸入器を使用したりするか、コンロでお湯を沸かし、タオルを頭の上にかけて蒸気を喉にあてることができます。浴室で高温のシャワーを出し、窓とドアをすべて締め切るだけでも効果的です。ただ、私自身は演技を行う直前には蒸気を当てません。

ポイント

  • 水分を十分に補給し、タバコを吸わずに声の健康を保ちましょう。
  • ときおり声を休めましょう。声を健康に保つうえで役に立ちます。
  • 事務所と報酬についてきちんと合意しましょう。ほかの事務所と比べ高額なマネジメント料をとる事務所があります。
  • 声優の競争は熾烈です。声優を仕事とするなら、個性的な声を持ち、きわめて優れた俳優でなければなりません。
  • 早くから準備を始めれば(子供のときからなど)声優業界で仕事を得られる可能性は高くなります。

広告

注意事項

  • 声優としての地位を確立するには時間がかかります。すぐに仕事をもらえないからといってあきらめることはありません。とても競争の激しい世界なのです。
広告

このwikiHow記事について

Amy Chapman, MA
wikiHow共著者の一人、Amy Chapman, MAがこの記事を共著しています。wikiHow共著者は、可能な限り正確でわかりやすい記事を提供するため、wikiHow編集者と緊密に協力しあっています。
カテゴリ: 仕事・職業
このページは 52 回アクセスされました。

この記事は役に立ちましたか?

広告