声域を確認する方法

4 パート:声域の基本を学ぶ最低音を探す最高音を探す自分の声域の特定と分類

自分の声域幅の確認はきちんとした歌唱に大切なことです。歌手の声域幅は広いと思われがちですが、マイケル・ジャクソンのように4オクターブ近くもの広い声域幅を持つ歌手はほとんどいません。一般的な人々の声域幅は、ナチュラルボイス(モーダルボイス)声区での1.5~2オクターブと、他の声区での1オクターブです。少しの音楽的経験と訓練によって簡単に声域の幅と種類を確認することができます。声域の種類にはソプラノ、メゾソプラノ、アルト、カウンターテナー、テナー、バリトン、バスの7つがあります。

パート 1
声域の基本を学ぶ

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    声域の種類と分類を学ぶ ソプラノ、テナー、バスといった言葉に聞き覚えがある人は多くても、その意味を知っている人は少ないかもしれません。オペラでは、声はバイオリンやフルート等のように正確な音程を出す楽器として扱われています。そのため、声域の分類はオペラ歌手の効率的な配役のために発展しました。[1]
    • 昨今ではオペラ歌手を目指す人はほとんどいませんが、声域の確認は扱える音域の把握に役立ちます。砕けた話をするならば、カラオケで上手に歌える曲を選ぶのに役立つ、という面もあります。
    • 声域の種類には高いほうから順に、ソプラノ、メゾソプラノ、アルト、カウンターテナー、テナー、バリトン、バス、の7つがあります。それぞれが固有の音域を持ちます。
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    声区を見分ける 声域の分類はそれぞれの声区をもとに行います。各声区は独自の音色を持ち、声帯の様々な使い方によってそれぞれ発声されます。正確な声域の分類には複数声区でのチェックが必要です。声区には主に、モーダルボイス、ヘッドボイス、フライボイス、ホイッスルボイスの4つがあります。[2]
    • モーダル(チェスト)ボイスは声帯の自然な動きで出す声です。これは、息を含んだ低い声や裏声を伴わずに出す音です。モーダルボイスで出せる音の範囲には「テッシトゥーラ」が含まれます。[3]
    • ヘッドボイスには声帯が作り出す最高音域の音が含まれます。「ヘッドボイス」と呼ばれるのは、頭の中で深く大きく響いていると感じる音だからです。女性オペラ歌手の真似等に使われるファルセット(裏声)は、ヘッドボイス声区に含まれます。[4]
    • とても低い声の男性には「ボーカルフライ」と呼ばれる最低声区が割り当てられます。この声区を出すことのできる人はあまりいません。柔軟な声帯の振動がこのグワーっと鳴くカエルのような音を作り出します。[5]
    • 男性にとっての「ボーカルフライ」のように、女性には「ホイッスルボイス」というとても高い声区があります。ホイッスルボイスはヘッドボイスの延長線上にありますが、音色は大きく異なります。とはいえ、ホイッスルのような音がするわけではありません。ミニー・リパートンの「Lovin’ You」やマライア・キャリーの「Emotion」等がホイッスルボイスの有名な例です。[6]
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    オクターブを理解する 同名の音程間(BからBなど)のインターバル(間隔)は1オクターブです。高い方の音の周波数は低い方の2倍になります。ピアノでは、白鍵8つ分で1オクターブです。声域の幅の表記にはオクターブ数値が使われます。[7]
    • オクターブはスケール(音階)に対応しています。C D E F G A B Cという音の並びのように、スケールは順に並んで上昇・下降する8つの音程で構成されます。スケール上の最初の音と最後の音のインターバルは1オクターブになります。
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    科学的ピッチ表記法を理解する 科学的ピッチ表記法とはアルファベットと数字による音程表記法です。使われるアルファベットはAからGまでです。数字はオクターブの数値を表し、0から始まります。
    • 例えば、一般的にピアノではA0が最低音です。これの1つ上のオクターブはA1になります。ピアノでの「中央のC」は科学的ピッチ表記法でC4と表記されます。
    • 科学的ピッチ表記法ではAではなくCからオクターブを数え始めます。これはキーCではシャープやフラットが使われていない(ピアノの白鍵しか使わない)ためです。つまり、ピアノの最低音A0から白鍵2つ分右の最初の「C」がC1になります。このことから、中央のC(C4)の次に出てくる最初のAはA5ではなくA4です。
    • 声域の幅はモーダルボイスでの最高・最低音、ヘッドボイスでの最高音にオクターブ値の数字をつけて表記することが一般的です。ボーカルフライやホイッスルボイスを出すことが可能な場合は、それぞれの最低音と最高音も表記しましょう。

パート 2
最低音を探す

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    ピアノ型の楽器を利用する ピアノやキーボードのような弾きながら歌える楽器を使うと効率的に声域を確認できます。実際の楽器を持っていない場合は、Virtual Piano等のピアノアプリをスマートフォン等にダウンロードしましょう。
    • パソコンでオンラインピアノアプリを活用することでも同様のことが行えます。また、そのようなアプリでは鍵盤の科学的ピッチが表示されるので、自分の最低・最高音を楽に確認できます。
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    モーダルボイスでの最低音を見つける 声が割れたりがなったりせずに自然に歌える範囲での最低音を探しましょう。この時、気息音(息の混じった音)やキーキーとした音は含めずに、胸からの声(チェストボイス)と音質が一致するものを探しましょう。[8]
    • 少ない呼吸で最低音を出そうとするよりも、母音(アー、イー、ウーなど)を高い音で伸ばしながら音程を下げていってみましょう。
    • 女性の場合はC4(ピアノの中央C)から始めて、音程を1つずつ下げながら最低音を探してみましょう。男性の場合はC3から始めてみましょう。
    • 自然に歌える範囲内での最低音を見つけることが目的なので、音を持続して出せないものは除きましょう。
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    気息音も含めての最低音を見つける 自然に出せる最低音を把握したら、そこから更に1音ずつ下げていきましょう。この時、持続可能な気息音も含めて構いません。ただし、持続不可能でがなるような声は含めないようにしましょう。[9]
    • モーダルボイスでの最低音と気息音の最低音が同一になることもあります。
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    最低音を記録する モーダルボイスでの最低音と気息音での最低音を、それぞれ科学的ピッチ表記で書き留めておきましょう。[10]
    • 例えば、最低音が鍵盤上で2番目に低いEであった場合はE2と書きます。

パート 3
最高音を探す

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    モーダルボイスでの最高音を見つける 最低音の次は最高音を見つけましょう。自然に出せる範囲の高音から始め、1音ずつ上昇していきましょう。この時、ファルセットまで入らないようにしましょう。
    • 女性の場合はC5から始めて1音ずつ上げていきましょう。男性の場合はG3から始めましょう。
    • 音質や声帯の動きの大きな変化を伴わずに出せる最高音を見つけましょう。声質の変化、新しい呼吸、声帯の動きの変化を感じたら、モーダルボイスの範囲を超えたことになります。
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    ファルセットでの最高音を見つける ファルセットとは、声帯が開いたままリラックスした状態であまり振動せずに出す、モーダルボイスよりも薄くて高い音のことです。声帯をリラックスさせてモーダルボイスよりも高い音を出せるか試してみましょう。ファルセットが出せたら、音の割れや歪みを伴わずに出せる最高音を探ってみましょう。[11]
    • ファルセットよりも高い笛や悲鳴のような音が出せた場合、ホイッスルボイスの音域が最高音になります。
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    最高音を記録する 2つの最高音を見つけたら科学的ピッチ表記で書き留めましょう。十分な練習無しには最高音をきれいに響かせることはできません。上手く響かせられるようになるまで最高音を使った練習を重ねましょう。[12]
    • 例えば、モーダルボイスでの最高音がピアノで4番目に低いFであった場合はF4と書きましょう。

パート 4
自分の声域の特定と分類

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    自分の声域の幅とテッシトゥーラを特定する 2つの最低音と2つの最高音を低いほうから順に並べて科学的ピッチ表記で書き留めましょう。低い方の最低音と高い方の最高音はカッコをつけて記し、他の2つの音の間にはハイフンを書いておきましょう。これは自分の最大声域幅を示すものになります。
    • 例えば、D2、G2,、F4、B4の場合は(D2)G2-F4(B4)と書きます。
    • カッコ内の二つの音程は体から出すことのできる音の上限と下限を表します。
    • 中央の二つの音程(上記の例でのG2-F4等)はテッシトゥーラを表します。テッシトゥーラとは通常の声で自然に歌うことのできる音域のことで、適切な声域選択の目安になります。[13]
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    最低音と最高音の間の音を数える 鍵盤で自分の最低・最高音の間の音を数えましょう。[14]
    • シャープやフラット(黒鍵)は含めないようにしましょう。[15]
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    声域幅のオクターブ数を計算する 8音毎に1オクターブです。例えば、Aから次のAまでで1オクターブです。また、その「次のA」は同時に次のオクターブの開始点になります。7音を一組として最低・最高音間の音数を数え、声域幅のオクターブ数を計算しましょう。[16]
    • 例えば、最低音がE2、最高音がE4の場合は2オクターブです。
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    小数点以下のオクターブ数も含める あるオクターブ内で出せる音程が3つ、4つである場合、「1.5オクターブ」のように小数点を含んだ声域幅表記を行います。
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    声域幅を声域の種類に当てはめる 書き留めた声域幅を元に、自分が当てはまる声域を確認しましょう。声域にはそれぞれ固有の音域があります。最大声域幅と一致する声域を見つけましょう。[17]
    • 声域毎の標準的な音域は以下の通りです。ソプラノB3-G6、メゾソプラノG3-A5アルトE3-F5、カウンターテナーG3-C6、テナーC3-B4、バリトンG2-G4、バスD2-E4[18]
    • これらの音域と完全に一致しない場合は最も近いものを選びましょう。
    • 最大声域幅が2つ以上の声域にまたがる場合はテッシトゥーラを当てはめ、最も近いものを選びましょう。自然に歌えるものを選ぶことが重要です。
    • 例えば(D2)G2-F4(A4)の場合、バリトンが最も近い声域です。バリトンは男性の標準的な声域です。

ポイント

  • 声域幅や声域の種類は歌唱力の優劣を示すものではありません。パヴァロッティのように声域幅の狭い優れたテナー歌手もいます。

注意事項

  • この記事内では中央CをC4とする科学的ピッチ表記法が用いられています。しかし、中央CをC0やC5とする表記法が使われることもあり、そのような場合は声域幅の表記が異なります。使用されている表記法を常に確認するようにしましょう。
  • 歌う前には、高音と低音を満遍なく使ったウォーミングアップを行いましょう。声域の限界を使う場合は特に入念に行いましょう。[19]

記事の情報

カテゴリ: 音楽 | アート・エンタメ

他言語版:

English: Find Your Vocal Range, Español: encontrar tu rango vocal, Русский: найти свой вокальный диапазон, Bahasa Indonesia: Menemukan Jangkauan Vokal Anda, Italiano: Trovare la Tua Estensione Vocale, Nederlands: Je toonhoogte vinden, Français: trouver votre gamme vocale, Deutsch: Deinen Stimmumfang finden, 한국어: 자신의 음역대 찾는 법, Tiếng Việt: Tìm quãng giọng của bạn

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