子供を犯罪から守る方法

子供を標的とした性犯罪などの被害報告は後を絶たず、その手口も年々巧妙かつ卑劣さを増していると伝えられています。かつて私たちもそうして育まれてきたことを思えば、子供をあらゆる犯罪から守るのは、すべての大人の義務に他なりません。たとえば警察庁では公式ホームページ上で、不審者情報や犯罪情報、子供自身が犯罪を回避する能力を向上させる目的の、子供向けのコンテンツなどを配信しています。しかしながらこれらは、あくまで不特定多数に向けた配信であり、子供にとって最も近い両親や家族、そして近隣住民が連携して子供たちを守る、確固たる意志と行動が不可欠です。大人だけがこうした情報を、単なる知識として頭の片隅にとどめるだけでなく、子供に無用な恐怖感を抱かせることなく、危険回避の重要性とその方法を理解させる『教育』が望まれます。[1]

方法 1 の 3:
犯罪多発スポットを知る

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    屋外の犯罪多発スポットを確かめる 子供を狙った犯罪の報道は、被害者とその家族の保護の観点からでしょうか、よほどの凶悪犯罪でない限り、積極的にはその詳細が報道されない傾向が見られます。そのため私たちは、近所の噂話やPTAの連絡網などを通じ、情報を共有することとなりますが、その内容は「発生した」という事実が中心となりがちです。新たな被害者を出さないためにも、子どもの単独行動圏に点在する、犯罪が発生しやすい場所をチェックしましょう。なぜ危険なのか、犯罪者がその場所を選ぶのかなど、1歩踏み込んで理解の上、より多くの人たちの間で、防犯知識として共有する備えが大切です。[2]
    • 交通量の多い道路の裏通り 交通量の多い道路と並行する裏通りは、民家が並んでいるにもかかわらず、日中は人通りが少なく、路上駐車の車や物陰など、犯罪者が身を隠しやすい場所が少なくありません。大通りと裏通りを結ぶ細い路地などは、好奇心旺盛な子供にとっては「通ってみたい」ルートと映ります。友達にバイバイと手を振り、1人で小さな冒険に臨む瞬間を、犯罪者はじっと狙っています。
    • 樹木の手入れが不十分な道路・公園 公園内の大きな樹木や、高く伸びた低木の裏側は、通行人や来園者の死角となるため、日中人の気配が消えたタイミングで犯行現場となるリスクが見過ごせません。
    • 虫食い状態の空き地 区画整理などで建物と建物の間に生じた空き地は、日没後照明が届かず暗闇となるため、日没時間が早い冬季や夜間など、犯罪者と被害者の人影が発見しづらく危険です。隣の建物の窓から漏れる明かりとの対比で、空き地内がより一層暗く見えてしまいます。
    • 勝手に出入りできる駐車場 出入りが自由で、ある程度の台数の車が並ぶ青空駐車場は、車と車の間や外周のフェンスの陰など、いくつもの死角が潜んでいます。
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    建物施設内の犯罪多発スポットを確かめる 子供が単独で出入りしている建物の中にも、犯罪が生じやすいスポットが少なくありません。習い事で通っているテナントビルや、親子連れで日常的に利用している商業施設などには、犯罪者にとって好都合な空間が散見され、注意が必要です。
    • 利用者が少ないトイレ付近 小規模なスーパーなどの商業施設や学習塾(おけいこ教室)のあるテナントビルの中には、細く薄暗い通路のさらに奥にトイレがある建物が少なくありません。利用者を装い身を隠すことができる、犯罪者にとって格好のロケーションです。
    • 商業・公共施設の階段 エレベーターやエスカレータが設置されている建物の、照明が控え目な狭い階段は、利用者が少なく、解放された防火扉が目隠しとなってしまうなど、危険度が高いスポットです。
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    住宅施設内の犯罪多発スポットを確かめる よもや家族が暮らす建物や知人・友人宅など、生活空間が子供を狙った犯罪の現場になるとは、俄かには考えづらくて当然でしょう。しかしながら卑劣な犯罪者は、こうした大人の先入観の隙を見過ごさず、大胆にもこれらの施設で犯行を重ねている現実が見過ごせません。
    • 日中人気のないマンション・アパート 日中人気がない、一定の築年数が経過した集合住宅の中は、各フロアの共用部の廊下や階段が薄暗く、エレベーターや非常階段など、犯罪者に好都合な環境が整っている建物が散見されます。集合住宅に共通する傾向の、周囲の人物への無関心も、犯罪者にとって好都合です。
    • 建物地下の駐車場・駐輪場 外からの出入りが自由な駐車場・駐輪場が、オートロックのある建物の地下に位置する設計の建物の場合、建物内とは違い、犯罪者が容易に侵入できてしまいます。建物内と外の双方から死角となる、危険度の高い空間です。
    • 普段人が出入りしない建物の側面・裏側 封鎖されていない空きテナント物件や戸建ての空き家、もしくはほとんどが空室のテナントもしくは住宅物件など、普段人が出入りしない建物は、屋内だけでなく側面や裏側も危険スポットです。犯罪者が待ち伏せ、あるいは子供を引きずり込みやすい環境が整っています。
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方法 2 の 3:
狙われやすい子供の特徴を知る

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    子供の外見を確かめる 犯罪者が子供をターゲットにした性犯罪を企てるとき、やはり最初の判断基準となるのは外見です。以下の条件に該当する場合、犯罪者はさらにその子供を注意深く観察し、犯行計画をより綿密に練り上げます。まずは我が子が狙われやすいタイプかどうか、その可能性を冷静に確かめましょう。
    • 弱そうに見える 犯罪者は弱者を狙います。襲い掛かっても大声を出さなさそう、逃げ出すことができなさそうな子供は、格好のターゲットです。
    • 年齢に対してアンバランスな服装 不自然に大人びている、幼過ぎるデザイン、露出過多などはいずれも、犯罪者が好む子供のタイプです。
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    子供の日常を確かめる 犯罪者は狙った子供と自身の2人だけの空間が整う瞬間を待っています。いかなる第三者の目にも犯行現場を見られてはならず、声をかけるにせよ背後から襲いかかるにせよ、ターゲットが無警戒である瞬間を見定め、一気に行為に及びます。[3]
    • 1人でいる 登下校時にいつも1人で歩いている、公園や路上などで1人遊びしている姿が見られる子供を、犯罪者は見逃しません。
    • 下を向いて歩く 足下に視線を落として歩く習慣のある子供は、周囲への注意が薄く、犯罪者にとって忍び寄りやすいタイプと映ります。
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    子供の挙動を確かめる 以下のいずれもが、犯罪者にとって好都合な子供の特徴です。
    • ボンヤリしている 表情や目の焦点が定まらず、周囲に一切意識を向けていないように見える子供は、犯罪者にとって格好の獲物と映ります。
    • キョロキョロしている 常にキョロキョロしている落ち着きがない子供は、犯罪者にとって言葉巧みに誘いやすいタイプと映ります。
    • フラフラしている 道を真っすぐ歩かず蛇行している、身体のバランスが悪くフラついているなど、弱そうに見える子供を犯罪者は狙います。
    • ウロウロしている 路地に入ったかと思えば裏通りから表通りを通り、公園で寄り道など、不必要にウロウロしている子供を、犯罪者は待ち構えます。
    • ハッキリしない 嘘の話題で話しかけて誘っても、拒み切れずなんとなくついて来る、犯行後も親にその事実を告げないであろうと、犯人が判断しやすいタイプです。
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方法 3 の 3:
具体的な対策を講じる

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    「気をつける」内容を理解させる 多くの保護者が子供に対し繰り返す一言が「気をつけてね」でしょう。親としてはこれだけで、伝えたいことを言葉にしたつもりでも、言われた子供にすれば、何に気をつければ良いのか、どうすることが気をつけることなのかなど、疑問ばかりが残ってしまいかねません。まだ幼い子どもに、愚劣な性犯罪の現実を説明する作業は、親としてはできれば回避したい、子供の耳に入れたくないと思って当然でしょう。しかしながら具体的に「こういった場面に遭遇した時には注意しなさい・逃げ出しなさい」と教えてあげなければ、子用意周到な犯罪者から、子供は我が身を守ることはできません。子供の性格を冷静に判断の上、理解できる言葉(表現)と事例を用い、親子で防犯対策を共有しましょう。[4]
    • 「自分の大切な体は、知らない大人には絶対にさわらせてはいけない」など、想定される危険なシチュエーションを見据えて、やさしく力強く諭しましょう。どのような状況が被害に遭っていることなのかを、子供が正しく理解できていなければ、それが事態のさらなる悪化や、後々心身に傷を負ってしまう展開につながりまねません。
    • 常識ある大人は、見知らぬ子供に道や時間を尋ねることはありません。「人には親切にしましょう」との教えに反しますが、こうしたケースでは「いち早く逃げて、その事実を必ず報告しなさい」と、正しい対応をきちんと理解させましょう。ここで安易に「連れ去られてしまったらどうするの」などと言葉にしてしまうと、子供は恐怖心や不安感を膨らませてしまいます。脅して覚えさせるのではなく、理解させることを心がけましょう。
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    1人になる場所と時間を把握する 登下校時や習い事への往復、両親が共働きの場合は1人で留守番する時間帯など、子供が1人になる場所と時間を把握しましょう。危険が察知されるそれぞれの現地へ親子で足を運び、注意すべきポイントを一緒に確かめ、犯罪を回避する方法を考え、それらのノウハウを親子で共有しましょう。それぞれの近くの助けを求められる場所となる『コンビニ』『こども110番の家』『交番』なども、子供自身に覚えさせ、躊躇せずに駆け込むことの大切さを理解させましょう。自宅で留守番している際にも、郵便配達や宅配便を名乗る来訪者に対しても、直ぐに玄関を開けないなど、我が家としてのルールを決めておきましょう。
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    大声を出す練習をさせる 体力では犯罪者に勝ち目のない子供が襲われた場合、大声で助けを求める対応が不可欠です。しかしながら恐怖感に包まれ、それ以前に一体自分に何が生じているのかわからないまま、なされるがままとなってしまった哀しい事例は、数えきれないほどに報告されています。とりわけ引っ込み思案な子供の場合、普段から大声を出すことが苦手なため、練習させることも大切な防犯対策です。第三者に犯行を気づかれることを恐れる加害者は、光と音を極端に恐れる心理状態で犯行に及んでいるため、ターゲットの子供が大声をあげれば、条件反射的に一瞬ひるみます。その隙に全力で逃げだせるように、一連の流れを繰り返し訓練することで、頭だけでなく身体で覚えさせましょう。[5]
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    防犯ブザーを活用する 今日子供の必需品と言える防犯ブザーも、ただ携帯しているだけ、ランドセルの横のフックで揺れているだけでは、十分な働きをしているとは言えません。1人で外を歩く際には、奪い取られないように紐を手首に回し、片手に持つことで、いつでも鳴らす態勢であることを犯罪者に『見せつける』習慣を実践させましょう。
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    子供の個人情報を守る 「まだスマホを持たせていないから、子供から個人情報が漏れたり、誤って拡散してしまうことはないだろう」との判断は間違いです。三次元の日常生活の風景のあちらこちらに、子供の個人情報は不特定多数の目に触れる形で開示されています。SNSにアップした画像から個人が特定されるよりも簡単に、犯罪者はターゲットに見据えた子供に関する、数多くの情報を収集しています。犯罪のきっかけとなるリスクが想定される子供の個人情報を、親としてキチンと守ってあげましょう、
    • 子供のランドセルや靴や名札は「自分の名前は〇〇です」と、不特定多数の人たちに自己紹介しています。自宅の表札に家族全員の名前が記されている場合、それぞれを照合することで自宅が特定できてしまいます。自宅前に駐輪している子供用自転車に、住所と氏名が記されていれば、小さな子供がいる証拠です。こうして難なく入手した個人情報を悪用して、「〇〇ちゃん、お母さんが交通事故に遭ってしまったから、一緒に来て」などと声をかけられると、自分の名前を知っている人であるとの理由から、油断が生じてしまう可能性が懸念されます。
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    親子で危険回避に関する会話を重ねる 親から子供へ一方通行で「ああしなさい」「これには注意しなさい」を繰り返すばかりでは、言われる子供からすれば「うるさいなあ」との感情が芽生えても不思議ではありません。親の立場からすれば、子供の安全を守りたい一心でも、それが子供の耳に『雑音』と届いてしまっては本末転倒です。日常の親子の会話の中で、自然に危険回避に関する話題を取り上げる習慣を心がけましょう。ここでポイントとなるのが、子供の方から積極的に、危険回避に対する自分なりの考えや実践していることを『話させてあげる』話法です。「あそこを通る時にはこんなふうに気をつけているよ」など、先述の『気をつける』の内容が具体的に語られれば、子供の理解度を確かめられるだけでなく、親としても安心できるでしょう。[6]
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ポイント

  • 子供の単独行動圏内に潜む、犯罪多発スポットの場所と、それぞれの特徴を把握し、どのような犯行が想定されるかを見極めましょう。
  • 狙われやすい子供に共通する外見上の特徴や行動パターンを知り、自分の子供がどの程度該当しているかを冷静に確かめ、必要があれば適切に修正しましょう。
  • 子供に「気をつける」意味を正しく理解させ、万一の際には自身で身を守るノウハウを、話し合いと訓練を通じて、頭と体両方に覚えさせましょう。

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注意事項

  • 危険回避の大切さを親から子供へ一方通行で口やかましく言葉にし過ぎると、子供は忠告を雑音と捉えてしまいかねません。あくまで親子の会話として、子供が自ら実践している『気をつける』を話させてあげることで、子供の理解度を確認しましょう。
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このwikiHow記事について

wikiHowは「ウィキ」サイトの一つであり、記事の多くは複数の著者によって共著されています。 この記事は、著者の皆さんがボランティアで執筆・推敲を行い、時間をかけて編集されました。
カテゴリ: 子供
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