猫を洗うのはそれだけでも十分に骨の折れる作業ですが、それがやんちゃな子猫ともなると実に大変な試練のように感じられることでしょう。猫や子猫は自分で毛繕いをすることができますが、臭いものに足を踏み入れてしまったときや毛が油っぽくなって手入れの必要が出たときなど、お風呂に入れなければならない場合もあります。特に初めての入浴の場合、子猫が飼い主とお風呂の水を信用できるようになるには、たっぷりの愛情と思いやりをもって接する必要があります。さて、大切な子猫を混乱させたり、自分が引っ掻かれたりすることなくお風呂に入れるにはどうしたらよいのでしょうか。ステップ1を見てみましょう。

パート 1 の 3:
準備をする

  1. 1
    入浴が必要な場合を見極めましょう。猫は毛繕いや体の手入れが大変上手な生き物で、実際のところ、多くはお風呂に入れる必要がまったくありません。しかし、ノミがいる場合や外で飼っている猫が汚いものを踏み付けてしまったとき、あるいは見た目や感触で汚れているとわかる場合には入浴が必要です。まだ幼い子猫の場合はお風呂に入れるのではなく、洗面用タオルを濡らすか湿らせるなどして体を拭いてやるとよいでしょう。
    • 飼っている子猫をいつから入浴させたらよいか、かかりつけの獣医師に相談しましょう。アニマル・コンパッション・ネットワークは子猫の入浴に関して、最低でも生後8週間が経過するまで待ったほうがよいとしています。[1]
    • 子猫のうちからお風呂に入れるメリットの一つとして、頻繁に汚れる猫である場合に入浴に慣らすことができるという点があります。ただし、猫は寿命の約30%という時間をグルーミングに費やすため、ひどく汚れた場合を除いて、入浴はせいぜい年に1、2回に留めるべきだということを覚えておきましょう。[2]
  2. 2
    猫の爪を切りましょう。どんなにおとなしい猫であっても、特にそれが生まれて初めての経験である場合、入浴時には多少の抵抗を示すものです。大切な子猫に引っ掻かれてしまうことがないよう爪は少し切って、入浴させる際に自身が怪我をしないようにしましょう。子猫による引っ掻き傷は、成猫に引っ掻かれた場合に比べるとそうひどいものではないとはいえ、怪我をする可能性はあります。猫が多少嫌がっても、自身の安全確保のためには爪を切っておいたほうがよいでしょう。[3][4]
    • ただし、入浴の直前に猫の爪を切るのはよくありません。爪は入浴の一日前、最低でも数時間前には切っておきます。たいていの猫は爪を切られると気が立って、神経を高ぶらせます。入浴前には猫の気持ちが安定していたほうがよいでしょう。
    • まだ一度も爪を切ったことがない猫の場合は、爪切りと入浴の間にかなりの時間をおいたほうがよいでしょう。丸1日空けるくらいの余裕があっても構いません。幼い子猫にとって爪切りは生まれて初めての恐ろしい経験です。その上に入浴をさせて子猫をさらに怖がらせるのはよくありません。
  3. 3
    毛をとかします。猫を水に浸ける前に背中や足、腹部、頭のてっぺんにいたるまで毛をとかしてやりましょう。毛の絡まりやもつれはきれいに取り除いておかねばならないため、この作業はとても重要です。そのまま入浴させると毛玉やもつれがひどくなって、無用な問題を引き起こすことになります。この大切なひと手間を怠ってはいけません。[5]
    • 中には毛をとかしてもらうことが大好きで、ブラッシングにより大変安心する猫もいます。一方で、少しパニックに陥ったり興奮したりする猫もいます。ブラッシングをしても猫がリラックスしないようなら1、2時間待って、入浴前に少なくとも猫を落ち着かせましょう。毛をとかした後にちょっとしたおやつを与えると、ブラッシングに対して前向きなイメージを持つようになる場合もあります。
  4. 4
    体を保護する服装をしましょう。腕や胸元が露出する小さなタンクトップを着て入浴させることはやめましょう。猫に引っ掻かれてしまわないよう、適度な厚さがある長袖のシャツを着ます。極端な場合では腕や胸だけでなく手も保護したほうがよいとする人もいますが、これが必要なのは、飼い猫が噛み付いたり引っ掻いたりする傾向にあるとわかっている場合です。「転ばぬ先の杖」というように、長袖のシャツを着ておけば腕の上から下まで引っ掻き傷を負わずに済みます。
    • また、猫の爪が引っかかってしまわないように服は厚手の綿素材のものを選んだほうがよいでしょう。爪を奥まで通しにくいものを選びましょう。
  5. 5
    シャンプーを準備します。子猫は子猫専用のシャンプーで洗う必要があります。ノミがいる場合は、特にノミやその卵などの駆除を目的としたシャンプーが必要です。ノミがいない猫には通常の猫用シャンプーを使用して構いません。ペットショップやかかりつけの獣医師を訪ねるか、インターネット上の小売店で購入しましょう。わからなければ、どのシャンプーが最もよいのか店員に尋ねてみましょう。せっけんや普通のシャンプーで子猫を洗ってはいけません。大変な健康被害が及んだり肌を刺激したりするおそれがあります。[6]
    • 犬用のシャンプーが手元にあるからといって、これを猫に使用してはいけません。猫の状態に応じた最適なシャンプーでなければなりません。
  6. 6
    入浴に必要なものを準備しましょう。下準備が整ったら、猫に水をかけるためのマグカップと体を拭くタオルを用意しましょう。シャンプーを準備します。手伝ってくれる人がいればなおよいでしょう。必要なものをすべて事前に手元に揃えておけば、チャンスが訪れた際すぐに猫を入浴させやすくなります。やっとの思いで猫をお風呂場へ連れてきた後に、気が付けばシャンプーやタオルは別の部屋に置いたままだった、などということは避けたいものです。
    • 猫が逃げ出さないよう、浴室のドアも閉めておいたほうがよいでしょう。
  7. 7
    猫が入浴を楽しいことだと思えるようにしましょう。猫がまだ幼く、入浴も初めてという場合は、入浴場所に対する恐怖を取り除いてやるとよいでしょう。お気に入りのおもちゃをいくつか流しや洗面器に入れておきます。猫が入浴場所を怖い所だと感じないように、あたり一帯を楽しい事柄と関連付けるのもよいでしょう。実際に洗い始める前に、まずは流しや洗面器に猫を入れて一緒に戯れ、その環境に慣らすのも効果的です。
    • 入浴の時間が来たら、お気に入りのおもちゃや風呂場用の玩具をいくつか入れて猫を安心させます。まず乾燥した場所で遊ばせてそのおもちゃに慣らすのも一つの手です。
  8. 8
    猫が落ち着いているときに入浴させましょう。この点はとても重要です。半時間遊んだ後で神経がすっかり高ぶってしまった直後や、部屋で虫を見つけて興奮状態にあるときに猫を入浴させてはいけません。毎日の食事どきの直前に入浴させるのもやめましょう。入浴ではなく餌のことが気になって興奮してしまう可能性があります。猫が日頃から落ち着き、くつろいでいる時間帯、あるいは単にのんびりとしていて何も欲しがっていない状態のときに入浴させましょう。[7]
    • 猫は元来興奮しやすい生き物ではありますが、猫と飼い主の双方にとって事がスムーズに運ぶよう、猫が落ち着いているときに入浴させるほうがよいでしょう。
    • 体力を消耗させる遊びの時間を設けることもできます。30分待って、疲れた猫に休憩を取らせた後に入浴させるのも効果的です。
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パート 2 の 3:
子猫を入浴させる

  1. 1
    猫の風呂場を準備します。猫の入浴場所として最も一般的なのは、流しもしくは洗面器です。狭い空間のほうが猫を入浴させやすく、動きも制御しやすいでしょう。浴槽ではだいぶ作業がしづらくなります。まず洗面器に水を溜めてから猫を入れる方法を好む人もいますが、こうすると猫がパニックに陥りかねないため、この方法は最後の手段と考えておくべきでしょう。猫を洗面器に入れた後、ゆっくりとぬるま湯をかけるのが一般的です。[8]
    • 猫が足を滑らせないよう、流しや洗面器の底にゴム製の滑り止め用マットを敷いてもよいでしょう。
    • 洗面器に2.5~5 cm程度のぬるま湯を溜めて、入浴前に猫の足を水に慣らす人もいます。今後の入浴に備える訓練として行うことも可能です。水を極端に怖がる猫の場合は、ゆっくりと入浴に慣らしていく必要があるかもしれません。
  2. 2
    猫を安心させましょう。風呂から逃げ出そうと猫があらゆる物にしがみつく可能性が大いにあります。足を片方ずつそっと持って引き離し、流しに戻しましょう。前肢の肩の部分を猫の胸の前で下に向けて優しく持ち、猫の下半身は下に垂らしたまま、もう片方の手を使って背中をシャンプーで洗います。猫が安心しやすいように、自身の声に動揺や不安の感情を出さないようにしましょう。飼い主が取り乱すと、猫はその不安を察知して同じような反応を示す傾向があります。
    • 背中もしくは肩をしっかりとつかんだまま、猫をなでてやりましょう。前肢を洗面器の外に出していたほうが安心するようなら、体全体を洗面器の中に入れなくともその体勢のままで構いません。
  3. 3
    水を入れましょう。猫が流しや洗面器の中にいる間に、毛が完全に水を含むまでマグカップを使ってぬるま湯をかけ始めます。猫が安心できるように湯は優しくかけ、なでたり摩ったりしながら行うのもよいでしょう。手伝ってくれる人がいる場合は、一人が猫の両肩を支えて動きを制御し、もう一人が水をかけます。一度にかける水はせいぜいカップ半分~1杯程度に留め、この時点では顔にはかけないようにします。[9][10]
    • 流しに途中まで水を溜めてから、その中に猫を入れる方法もあります。この方法で入浴させる場合は、まず少量のぬるま湯に猫を浸からせて足を濡らし、ほめてやった後に湯の量を増やします。この際、水が流れる音を怖がる猫もいるため、猫が別の部屋にいるときに洗面器や流しに水を溜めるようにしましょう。
  4. 4
    シャンプーで体を洗います。両手にシャンプーを少し取ってすり合わせ、背中から洗い始めましょう。続いて尻尾や後肢、前肢、首と洗っていきます。腹部も忘れずに洗いましょう。猫がひどく嫌がるようなら一度に小さな範囲を洗い、洗い流した後に再び作業を繰り返します。シャンプーで体をすっかり覆ってしまった後で、猫に逃げ出されて洗い流せないということになっては大変です。シャンプーで体を洗う際には手や洗面用タオルを使いましょう。
    • シャンプーは毛や体に優しく揉み込みます。赤ちゃんの髪の毛を洗うようにして扱い、毛を激しくこすってはいけません。思いやりをもって優しく行えば猫も安心するはずです。
    • シャンプーをひどく嫌う猫もいるかもしれません。引き続き猫をなだめ、自身も落ち着きを保って安心させてやりましょう。
    • 猫の目にシャンプーが入らないようにしましょう。入浴時に大切な猫を傷つけたくはありません。
  5. 5
    ぬるま湯ですすぎます。シャンプーでひととおり洗い終えたら、すぐにすすぎを開始しましょう。手で毛を洗い流しながら、水の濁りがなくなるまでピッチャーを使って優しく水をかけます。流しで入浴させる場合は、シャンプーで汚れた水を排水しましょう。シャンプーがきれいに落ちるまで体全体に少しずつ水をかけます。濡らした洗面用タオルで体を拭いながら行うのも効果的です。
    • 蛇口が大好きで興味を抱く子猫もいます。蛇口の水に恐怖心を抱かない猫を流しで入浴させている場合は、少しずつ水を出しながら体をすすいでもよいでしょう。
  6. 6
    水で顔を洗います。猫の顔をシャンプーで洗う必要はほとんどありません。水を少しかけるだけで清潔を保てます。濡らした洗面用タオルで顔をそっと拭ってやるとさらに簡単です。猫の目や鼻に水が入らないように気を付け、顔は丁寧に扱います。水が絡む場合は特に顔に触れられることを嫌がる子猫もいるため、できるだけ優しく行いましょう。
    • いかなる場合でも、絶対に猫の顔を水の中に浸けてはいけません。間違いなくパニックを起こします。
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パート 3 の 3:
猫を乾かす

  1. 1
    軽く叩いて乾かします。タオルでくるむ前に水気を取ると効果的です。湿気をいくらか取り除くことができ、濡れたものに閉じ込められるという感覚を与えずに済みます。タオルでくるむ前に顔や体、毛を優しく叩いて水気を取れば、猫が安心しやすいでしょう。
    • ヘアドライヤーの低温設定を使って猫を乾かす人もいます。飼っている猫に一番合った方法で乾かすことが大切です。ヘアドライヤーに興味を示す猫もいれば、ひどく怖がる猫もいます。猫が嫌がらないようであれば、ヘアドライヤーを最低温度に設定し、怖がらせたり傷つけたりしないよう特に気を付けながら、自分の髪の毛を乾かすときと同じように優しく乾かしましょう。
  2. 2
    大判のふっくらとしたタオルに猫を包んで乾かします。何とか入浴させることができたら、猫を素早く乾かして水気をあらかた取り除く必要があります。小さな動物は毛が濡れると体温をかなり奪われてしまうことを理解しておきましょう。熱源の前に座らせる前に、できる限り乾かします。タオルを使うと多少息苦しく感じて少しパニックを起こす可能性もありますが、可能な限り乾燥させることが大切です。犬と同様、猫も体を振って水気を払う傾向があります。[11]
    • 毛足の長い猫は入浴時に毛がもつれる可能性があるため、入浴後にブラッシングを行って毛をきれいにとかしてやりましょう。
  3. 3
    入浴できたことに対してご褒美を与えましょう。入浴後にはおやつを与えたり、一緒に寝転んで抱きしめたり、あるいはキスをしてやったりしましょう。哀れな子猫は生涯で最悪ともいえる経験をしたばかりです。たいていの猫は水を嫌がります(ターキッシュ・バンとベンガル種の2つは例外です[12])。いつか慣れるとはいえ、初めての入浴できっと動揺したはずです。その点は理解しておくべきでしょう。
    • 入浴後におやつを与えると猫が入浴に対して前向きなイメージを持ちやすくなり、今後、お風呂に入りたがる可能性が高くなります。
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ポイント

  • 前肢を水から出しておくと猫が落ち着きます。前肢は流しや洗面器の縁にかけてやるとよいでしょう。猫の顔や耳に水がかかるのを防ぐこともできます。
  • 参考:幼い時期からお風呂に入れて、入浴と楽しい事柄(餌やおやつなど)との関連付けがしっかりとできている場合は 、成長してからの入浴時にそれほど抵抗しなくなる場合があります。
  • 猫専用のシャンプーを買うには少々予算が足りないという人には、ジョンソン・エンド・ジョンソンの「ベビー全身シャンプー」が大変効果的です。
  • 「うなじ」(母猫が子猫を運ぶ際にくわえる首の後ろの肉)をつかんで持ち上げると子猫がある程度安心し、水に入れやすくなることがあります。
  • 水に入った途端、子猫は激しく暴れます。落ち着きを保ち、シャンプーを使って猫をさすりましょう。入浴後は、猫がリラックスできるように居心地をよくしてやるとよいでしょう。
  • 猫の爪を切る際は、ラテックス製の手袋を着用するのも効果的です。
  • 入浴後は、猫におやつを与えましょう。
  • 猫の体を拭く際はどこかに閉じ込めるか、重要書類などを片付けてから行いましょう。こういったものを出したままにしておくと、猫はこれ幸いと大切な書類をタオル代わりにして体を拭いてしまいます。
  • 猫はあまり頻繁に入浴させてはいけないということを覚えておきましょう。水が猫の肌や毛を乾燥させてしまいます。入浴はどんなに多くても週に2回までに留めてください。
  • 入浴時に飼い主の手に噛み付く猫の場合は、使い古した鍋つかみもしくは新たに購入したものを着用しましょう。入浴に使用した鍋つかみは洗濯し、乾燥させてから次回の使用時まで保管します(猫の入浴に使う鍋つかみは流しの下にしまうなどして、調理用のものとは分けて保管しましょう)。
  • 子猫を抱く際はナイロン製の布やレオタードで包んでみるのもよいでしょう。
  • 入浴後は猫と遊んだりおやつを与えたり、あるいは一緒に寝転んだりして、お風呂に入ってくれたことに対する感謝の気持ちを表現しましょう。
  • 子猫が入浴を怖がるようなら優しい声で語りかけ、悪いことなど何も起こらないと言って猫を安心させましょう。
  • 母猫がするように、子猫のうなじをつかみましょう。猫は即座におとなしくなります。痛みを与えることはありません。

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注意事項

  • 猫をお風呂に入れると固体識別のための臭いが洗い流されてしまうため、複数飼っている場合は、入浴させた猫を他の猫が認識できずに威嚇する可能性が高いでしょう。できれば飼っている猫はすべて入浴させましょう。いずれにしても、臭いが戻ってくるまでには何日もかかります。
  • 猫の顔には絶対にシャンプーをかけてはいけません。顔にかかった場合はすぐに洗い流し、いつまでも刺激が残るようであれば動物病院へ連れていきましょう。
  • 入浴させると子猫に深刻な健康被害が及ぶおそれがあります。子猫は水に浸かると体温を奪われ、また毛が濡れるとその保温効果と水分の蒸発機能が損なわれるため、危険なまでの体温低下をいとも簡単に起こしてしまう可能性があります。子猫の汚れ方が特にひどい場合は、獣医師に相談しましょう。子猫が触れたり、入浴の際に飲み込んだりしたものが体に有害であると疑われる場合も同様です。
  • 自身も猫もシャンプーはきれいに洗い流しましょう。
  • 自分の顔にシャンプーをかけないようにしましょう。顔にかかった場合は医師の診察を受けましょう。
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