終末期の過ごし方で最も難しいことが、心や身体的苦痛の対処です。しかし、最悪の事態が起きても、尊厳を保ち、心静かに向き合うことは不可能ではありません。必要となる準備を事前に整え、残された時間を有効に過ごしましょう。

注意: この記事は終末期の過ごし方に関して書かれています。自殺を考え、悩んでいるのであれば、直ちにこころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556)に相談してください。

パート 1 の 3:
苦痛に対処する

  1. 1
    苦痛の対処方法に関して医者に相談する 身体的に快適に過ごすことは終末期医療において優先事項となります。健康状態によっては、様々な薬を服用し、色々な治療を受けていることでしょう。だからこそ、処置をとることができる事柄について医者と検討し、身体的な苦痛を回避することに努めることが重要なのです。
    • 末期患者へのモルヒネ処方は一般的であり、必要に応じて継続的に処方されることさえあります。モルヒネによって寿命が縮む可能性が議論されている一方、その強力な鎮痛作用が証明されています。ひどい苦痛を抱えているなら、モルヒネの使用について医者と相談してみましょう。[1]
    • 場合によっては、一般的な治療以外の方法で苦痛に対処するのが好ましいこともあります。ホリスティック医療や医療大麻、東洋医学などがそれにあたります。現在の治療を阻害しない限りにおいては医者も賛成してくれるでしょうし、試す価値はあるでしょう。[2]
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    可能な限り自宅で過ごす 誰もが高額な自宅療養を受けられるわけではありませんが、現在の状況下で最も快適で平穏な日々をもたらすものが何かを考えてみましょう。病院では多くのサポートを受けられますが、自宅の方が快適で平穏な気持ちになる場合もあります。
    • 院外に出ていいのであれば、なるべく外出しましょう。短い散歩でも、院内の機器が発する電子音を聞かずに済み、良い気分転換になります。
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    呼吸困難の症状には迅速に対応する ここで言う呼吸困難は、終末期の呼吸がしづらくなる状態を指しています。呼吸困難は快適な意思疎通を阻害し、結果として不快で不満のたまる状態に繋がりかねません。幾つかの簡単な方法で、自身で対処することができます。
    • ベッドの頭側を高くします。また、可能であれば窓は開けておき、できるだけ大くの新鮮な空気が常に循環するようにします。
    • 状況によっては吸入器の使用や、直接鼻から酸素を吸引するのも一つの方法となりえるでしょう。
    • 喉に液体が貯留することで呼吸が阻害される場合があります。横になるか、すぐに医者に除去処置を行ってもらいましょう。
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    肌の問題に対処する 長時間うつぶせになることで引き起こされる顔の乾燥や炎症は、終末期の生活に必要のない、不快なものです。齢を重ねるほどに肌の問題は深刻化するので、素早く対処することが重要となってきます。
    • 肌はできるだけ清潔に、潤いを保つようにします。リップクリームやアルコール無配合のローションを使い、荒れた肌を柔らかくしましょう。また、おしぼりや氷片などが肌や口の乾燥対策に有効となる場合もあります。
    • 褥瘡(じょくそう)とも呼ばれる床ずれは、長時間寝たきりになっていると発生することがあります。踵や腰、背中下部や首など、変色している箇所がないか注意深く確認しましょう。数時間おきに寝返りをうったり、気泡パッド等を敏感な箇所の下に置いて身体にかかる圧力を和らげれば、床ずれを防ぐことができます。
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    体調管理をする 病院での日々の診察や治療が続くと、誰にでも負担となります。頻繁に血圧を調べられ、点滴を受けて入れば、なかなか眠れなくなることもあるでしょう。現在の体力、悪心の有無、気温への敏感性などを素直に受け入れ、できるだけ活発であるためにたっぷりと休息を取るようにしましょう。
    • 終末期においては、こういった一連の日々の診察や治療を取りやめる医療機関もあります。結果としてリラックスしやすくなり、休息もとれ、元気でいくらか活発でいられることになります。
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    質問をして常に情報を得る 入院していると、圧倒され、混乱し、ストレスも溜まりがちとなり、自分の人生がもはやコントロールできていないように感じてしまうかもしれません。定期的に医者に質問をし、なるべく状況を把握しておくことが精神衛生上、有益です。担当医に以下の様な質問をしてみましょう。
    • 次にどんな治療をするのか?
    • その検査もしくは治療を薦める理由は?
    • その処置によって苦痛がなくなるのか否か?
    • その処置は経過を早めるのか否か?
    • その処置はどのような予定で実施されるのか?
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パート 2 の 3:
様々な準備を行う

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    事前指示書を準備する 事前指示書とは、基本的には一通または数種の書類であり、終末期医療に関して自分の意思を記載します。様々な指示を含められるので、自分が判断不能になった場合の治療に対する希望や代理人の指定、代理権の付与なども定めておくことができます。
    • 事前指示書は弁護士に書いてもらい、公証してもらうのが望ましいでしょう。このような書類の準備は恐らく誰も多くの時間をかけたくないものであり、他者に依頼するのが一般的です。
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    財産分与の準備をする 全ての問題をあらかじめ片づけておき、心置き無く逝ける状態にしておけば、かなり気が楽になります。その意思があれば、法的文書を用意しておきましょう。
    • 生前遺言書とは、植物状態となり意思表示ができなくなった際に、どの様な医療を望むのか、生命維持を行うことを望むのか、そしてどんな環境を望むのかを示すためのものです。生前遺言はあらかじめ弁護士に用意してもらいます。
    • 遺言書は財産分与、未成年後見人の指定、その他最後の意思を示すためのものです。直ちに所有権が移転する生前分与とは異なり、遺言書は死後に効力が出ます。[3]
  3. 3
    医療代理人の指名を考える 治療について自分で決定する気がない、またはできない状態となった場合においては、医療上の決定権を代理人に委任する方が良い場合があります。医療判断代理人になるのは成人した子供か配偶者が一般的で、進行と共にあなたに関する医療処置の決定を行います。
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    必要であれば、弁護士に医療判断代理権を与えることを考える 近親者の中から代理人を見つけることが困難である場合、弁護士に代理権を付与することも考えてみましょう。米国ではかなり一般的な選択です。これは複雑な責任を他の人に与える方法としては比較的ストレスがかからないものです。自分自身も気が楽になり、また責任感からも解放されます。[4]
    • 医療判断代理委任状と包括委任状は別個の書類であり、後者は死後の財産管理を任せるためのものです。どちらも用意しておいて悪いものではありませんが、その違いを把握しておくことが肝心です。[5]
  5. 5
    葬送について手配する 気持ちの上で難しいとはいえ、死後、どう弔って欲しいかを決めておくことは大切なことです。文化的背景や宗教によって、希望する弔いの方法と検討すべきことは様々でしょう。
    • 葬儀や宗教的儀式を希望する場合、自身でその手配をしておくか、親族に依頼しておくと良いでしょう。人生の終わりと向き合う一環となるなら、教会や葬儀場の手配も済ませておきましょう。
    • 埋葬を希望しているにも関わらず、まだ詳細を詰めていない場合は、埋葬場所や、近くに埋葬してもらいたい家族などを決めておきましょう。また必要に応じ、手付金を支払って埋葬予定地を確保し、葬儀場との交渉を済ませておきましょう。
    • 献体を希望する場合、登録内容が自身の希望に沿っており、正確な最新の情報であるかを確認すべきです。献体を希望する先の大学や特定の機関に連絡し、必要な手配をしておきましょう。
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パート 3 の 3:
最期の日々を有意義に過ごす

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    自分の気持ちに正直になる 死に方に良し悪しはありません。友人や家族とできるだけ同じ時間を過ごすことを理想とする人がいる一方、あえて一人で最期の時間を過ごしたいという人もいます。また、最期の日々を陽気に騒いで過ごすことを希望する人がいるのに対し、普段通りの生活を送りたいと思う人もいるでしょう。
    • 笑って楽しく過ごすことを心苦しく思う必要はありません。人生の終わりを陰鬱に過ごさなければならないという規則など無いのです。フットボール観戦や、親族とジョークを言い合う以上にやりたりことがないのであれば、そうすべきです。
    • これはあなた自身の人生です。自分の好きな物と人に囲まれて過ごしましょう。幸福、心地よさ、そして平穏を最優先とすべきなのです。[6]
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    仕事から完全に離れることを考える 余命わずかの診断を受けてなおオフィスで働き続けることを希望する人はほとんどいません。また、仕事に時間を多く割きすぎ、色々な機会を逃したことを死の直前に後悔するケースがよく見受けられます。残された時間が僅かなのであれば、やりたくないことに時間をかけないようにしましょう。
    • 家族に遺せるお金を、違いが見て取れるほど僅かな期間で増やすのはほぼ不可能です。自分自身や家族の気持ちのケアなど、もっと大きな違いを生じさせることに集中しましょう。
    • 一方で、十分な体力がある場合は特に、日常通り仕事に取り組む方が活力を得られ、快適に感じる人もいます。仕事をすることが自然でリラックスできると感じるのであれば、そうするべきです。
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    友人や愛する人たちに会う 死に直面した際に深く後悔することの一つが、長い間古い友人や親族との交流を大切にしなかったという点です。彼らと少しでも時間を共にする機会を設け、後悔の念を和らげるようにしましょう。可能であれば一人ずつと時間を取り、お互いの近況を話し合いましょう。
    • 現在置かれている状況を話したくないのであれば、無理に打ち明ける必要はありません。過去や今日のことについて話せばいいでしょう。自分自身の心に正直になって、前向きに話をしてみましょう。
    • 現状を告白したいのであれば、遠慮することはありません。信頼できる相手に今の状況や経験した悲しみを伝えましょう。
    • 笑ったり話したりする体力がない場合でも、横に腰掛けてもらうだけで安らぎを得ることができるでしょう。
    • 家族環境にも依りますが、一気に多くの人と会う方が簡単ではあります。しかし、個々人との面会に集中したいという気持ちを優先しても良いでしょう。人と会うことで時間の流れは遅くなり、量ではなく質を高めます。人と時間を共にすることは、残された時間を最大限に有効に過ごす方法の一つです。
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    複雑な関係の改善に注力する 死期が迫った人が複雑な関係を改善したいと願うのは普通のことです。「複雑な関係の改善」には様々なケースがありますが、ここでは言い争いを解決し、心の重荷を軽くすることを指します。
    • 前に進むため、ケンカや言い争い、または誤解したままの状態に終止符を打つ努力をしましょう。口論やケンカを続けるべきではありません。認識の不一致も必要であれば受け入れ、最終的には良い関係で終われるようにしましょう。
    • 気にかけている人たちの側に四六時中いるのは恐らく難しいでしょうが、順番に会うようにすれば、孤独を感じることも少なくなります。
    • 愛する人たちに直接会えないのであれば、電話を掛けましょう。それだけでも大きな差が生まれます。
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    どこまで告白するかを決める 現在の健康状態を友人や家族が把握していない場合、全員に何が起きているのかを告げ、状況を常に報せ続けることもできますが、一切秘密のままにしておいても構いません。どちらの選択にも良い面と悪い面があり、この決断は自分自身で行わなければなりません。
    • 他人に伝えることで人生の終わりを受け入れ、次の段階へと進む準備ができます。共に悲しみたいのであれば、家族や友人に包み隠さず打ち明けましょう。あまり公にしたくないのであれば個々に、本当に大切な人たちのみに打ち明けましょう。むしろ、もっと大々的に色々な人に伝える、というのも一つの選択肢です。ただし、告白後の数週間から数カ月は、この件について触れないようにするのも、気楽なお喋りをするのも難しくなり、多くの場合は暗雲とした状態になってしまうことに留意しましょう。
    • 秘密にしたままにすれば、尊厳とプライバシーを維持できるので、多くの場合は望ましい状態かもしれません。ただし、悲しみを分かち合うことは困難となります。自分一人だけで死と向き合う心づもりができているのなら、誰にも打ち明けないという選択も考えてみましょう。
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    何事も重く受けとめない ニーチェを読みふけることや、「無」の哲学に打ち込むのは、もともと好きでない限り、人生の最後の過ごし方として相応しいとは言えません。喜びを感じることをして過ごしましょう。ウィスキーを嗜んだり、夕焼けを眺めたり、古い友人と過ごしたりと、自分らしい人生を生きるのです。
    • 死と向き合った際、それを受け入れようと無理をする必要はありません。死があなたを受け入れるからです。それよりも、残された時間を人々との交流や趣味に割きましょう。死に囚われるべきではありません。
  7. 7
    してもらいたいことを正直に話す 対処しなければならないであろうことがもう一つあります。それは、周りの人間があなたの死をなかなか受け入れられずにいるという事実です。場合によっては、あなたより困惑し、傷つき、感情的になっているかもしれません。自分の気持ちと願いを正直に話すようにしましょう。正直に気持ちを伝えることが、家族にとっては優しさとなります。 
    • 心地よさとサポートと愛さえあれば家族に望むものなど他に無いと思っていても、家族は悲しみに対処するのに手いっぱいとなっているでしょう。それはごく自然のことです。家族は出来る限りのことをしており、時には休息も必要となるという事実を受け入れてあげましょう。可能な限り彼らの反応に対して怒ったり、落胆しないように努めましょう。
    • 場合によっては、愛する人の何人かは、ほとんど感情を見せないかもしれません。これは彼らがあなたのことを全く気にかけていないという意味ではありません。気持ちをたかぶらせてあなたを困らせまいと、彼らなりの方法で静かにあなたの状況と向き合っているのです。
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    必要に応じて信教の関係者に話をする 宗教の指導者やリーダーなどに話をすれば、孤独が和らぎ、道が示されることがあります。信者仲間と話すことや、経典を読むこと、または祈ることでも安らぎを得られます。教会やお寺などを頻繁に訪れていたのであれば、仲間とそのコミュニティで多くの時間を過ごすことでも安らぎを得られるでしょう。
    • 宗教を信じてこなかったのであれば、無理に宗教団体に加入し、死後の世界を信じようするべきではありません。自分らしく、自分の生き様を貫き、人生を締めくくりましょう。
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    自ら人生を放棄しない 人生を終わらせるために安らかに死ねる方法を探しているのであれば、ただちに止めてください。信頼できる友人や家族に話すか、入院すべきです。また、一人切りになることは最大限避けてください。人生を終わらせる以外に良い選択がないと感じているかもしれませんが、本当に安らかに死にたいのであれば、生きている間に与えられた人生を有効活用すべきです。
    • 自殺を考えており、直ちに助けが必要な場合は、こころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556)に今すぐ相談してください。自ら命を絶っても何も良いことは起きないことを忘れないでください。
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