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失神は怖い体験です。意識を失ってしまう失神の多くは、脳への血流の低下が原因で起こります。予めいくつかの事に気をつけておくと、気を失ってしまった時も、安全に倒れることができます。めまいなどの最初の兆候に気をつけましょう。兆候が表れたら、すぐに座るか横になりましょう。発作が出たら助けを呼び、回復するまでしばらく休みましょう。医師に相談し、治療計画を立てるのもよいでしょう。[1]

方法 1 の 3:
症状の出始めに行うこと

  1. 1
    めまいに注意しましょう。気を失う直前に、程度を問わずめまいが起こることがあります。これは、血液循環がうまくいっていないという明らかな兆候です。めまいを感じたら、行っていることを直ちに止めて、座るか横になるなどして、体を低くしましょう。[2]
  2. 2
    視覚や聴覚の変化に注意しましょう。気を失う直前に、感覚器官に影響がでることがよくあります。視野が狭まりトンネル視(視野が崩れて小さなトンネルから物を見ているような感覚)になることがあります。点が見えたり、物が霞んで見えたりもします。耳鳴りがして耳の中でかすかにキーンという音がすることもあるでしょう。[3]
    • 他のよくある症状は、冷や汗や顔の血の気が引く、顔や肋骨の感覚がなくなる、不安感が強くなる、急な吐き気や腹部に痛みが出るなどです。
  3. 3
    直ちに座るか横になりましょう。倒れそうな兆候を感じたら、なるべく早く体を低くしましょう。失神そのものよりも、意識を失って地面に倒れたことにより、ひどい怪我を負ってしまう人も少なくありません。仰向けか横向きに横たわるのが一番ですが、無理ならばその場で座りましょう。[4]
    • 横になる時は、心臓と頭が同じ高さになるようにし、頭や脳にも血液が行き届くようにしましょう。妊婦の場合は、左を下にして横になり(同時に少し眠り)心臓への負担を軽くしましょう。
    • 例えば人通りの多い場所にいて、座る以外に方法がないような時は座りましょう。その場合は、頭を足と足の間に入れるようにして座ると一番効果的です。重力の力を借りることで頭や脳に血が行きやすくなります。[5]
  4. 4
    落ち着ける場所を見つけましょう。人が多いところにいる時は、まず体を壁に触れさせ、壁にゆっくり寄りかかるようにするのが一番でしょう。 必要であれば、壁に体を預け、滑らせるようにゆっくりと体を低くしましょう。こうすれば地面に身を伏せた時に、人に踏まれずに済むでしょう。人混みから離れると、体温が下がり、呼吸もしやすくなるでしょう。
  5. 5
    壁にもたれながら倒れましょう。自分の意思で横になる前に倒れそうになったら、倒れる方向をなるべくコントロールしましょう。意識を失いかけながらも、手が届く位置に壁がある時は、壁に向かって体を傾ける努力をしましょう。こうすれば、支えもなく卒倒するかわりに、壁に沿って滑るように倒れることができるでしょう。
    • 膝を折るように心がけるのもよいでしょう。 膝を折ると、地面が近くなるので、倒れた時の衝撃を緩和することができます。
  6. 6
    階段には気をつけましょう。階段にいる時に倒れそうな兆候が現れたら、階段の内側から壁側に移動し、階段に座りましょう。階段の終わりにいる時は、身を屈めながら少し動いて横になれそうな場所に移動しましょう。
    • 座る前に気を失いそうな時は、階段の手すりをしっかり握っておきましょう。そうすれば、意識を失いかけていても、体が地面に着地するよう導くことができます。手すりを握ることができなくても、体の一部分を階段の壁側に這わせれば、卒倒の動作が緩和され、崩れるように倒れこむことができるでしょう。
  7. 7
    助けを求めましょう。「助けて」と声に出しましょう。声がしっかりと出ない時は、手を振り、口を動かして「助けて」と何度も伝えます。助けを求めて人の方に向かって歩こうとすると、その途中で倒れてしまうかもしれないので気をつけましょう。
    • 誰かが視界に入った時は「助けて!気を失いそうです!」または「倒れそうなので手を貸してもらえませんか?」と言ってみましょう。見ず知らずの人でも、安全を確保して手助けしてくれる人もいるので、知らない人に助けを求めることを恐れてはいけません。
    • 幸い周りに助けてくれる人がいたら、床に座ったり、横たわったりする手助けをしてくれるでしょう。卒倒して怪我をしてしまった場合は、止血の手当てをして救急車を呼んでくれるはずです。[6]
    • 救護者に、血流を滞らせる恐れのある、ネクタイなどの体を締め付けている洋服を緩めてもらいましょう。[7] 救護者はその後、あなたの気道を確保し、その状態を維持する必要があります。嘔吐し始めた場合は、顔を少し傾けなければならない場合もあるでしょう。さらに、救護者はあなたの意識がなくても呼吸できているかどうかを確かめ、気にかかる点がある場合は直ちに救急車を呼び、救急隊が駆けつけるまで待つといった対応を取るべきです。
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方法 2 の 3:
倒れた直後に回復するためには

  1. 1
    しばらく地面などの低い所に体に寄せましょう。 倒れてからすぐに起き上がろうとしてはいけません。体も精神も回復するための時間が必要です。 最低でも10〜15分は、その場でその体勢のまま動かずにいましょう。あまり早く起き上がるとまた倒れてしまうかもしれません。[8]
  2. 2
    できれば足を高くしましょう。単純な失神の場合は、すぐに足を高くすることでたいていの場合回復しはじめます。地面に横たわりながら、足を高くできるか確認してみましょう。できれば頭より足を高くすべきですが、足を少しあげるだけでもよいでしょう。 横になっている場合は、自分もしくは救護者にジャケットなどを丸めてもらい、足の下におけるか確認してみましょう。こうすると頭に血が巡るようになり、回復が早まります。
  3. 3
    深呼吸をしましょう。 立ち上がるまでの間に、ゆっくり穏やかに数回深呼吸をしましょう。鼻から肺にめいっぱい酸素を取り込み、ゆっくり口から吐きましょう。人が多い場所や暑い場所で倒れた時は、落ち着いた場所まで歩いて安全に移動できるようになるまで呼吸を観察しましょう。
  4. 4
    しっかり水分補給をしましょう。失神の原因の一つに水分不足が挙げられます。再び倒れてしまわないように、立ち上がったらすぐにたくさんの水を飲み、その後も寝るまでしっかり水分を補給するようにしましょう。失神した後に飲酒すると、さらに水分不足となり、失神する原因を増やしてしまうことになるので、飲酒については慎重に判断しましょう。[9]
  5. 5
    少なめの量の食事を何回かに分けてとるようにしましょう。食事回数を増やし、食事を抜かないようにすることで、失神を予防できる場合もあります。しっかりとした量の食事を1日2〜3回とるのではなく、少量の食事を5〜6回にわけてとりましょう。
  6. 6
    飲酒は控えましょう。アルコールは失神のリスクを高めるので、失神しやすい人は飲酒を控えましょう。それでも飲酒する場合は、女性と65歳以上の男性は1日1杯のみ、65歳以下の男性は1日2杯までと飲酒量を控えめにしましょう。[10]
  7. 7
    服用中の薬に注意しましょう。めまいや失神を引き起こす薬もあります。医師や薬剤師に、めまいや失神といった副作用を引き起こす可能性がある薬について尋ねてみましょう。血圧の薬の中には、失神防止のために就寝時に服用するものもあります。
  8. 8
    失神した日はゆっくり過ごしましょう。体が回復するには時間がかかります。倒れた当日は休息日とし、ゆっくりと過ごしましょう。ゆっくり慎重に歩きましょう。失神した後24時間は運動を控えた方がよいでしょう。重要なことは次の日にすると決めて、ストレスを最小限に抑えましょう。
    • 家に帰って泡風呂に浸かるなど、リラックスできることをしましょう。ソファーに座ってサッカーの試合を観戦するのもよいでしょう。
  9. 9
    必要に応じて救急車を呼びましょう。 失神から意識が戻ってからも、息切れや胸痛がある場合は、自分ですぐに救急車を呼ぶか、救護者に呼んでもらいましょう。息切れや胸痛は、より深刻な病気の兆候かもしれないので、病院でしっかり検査してもらいましょう。[11]
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方法 3 の 3:
失神を予防する

  1. 1
    医師に相談しましょう。初めての失神でも数回目の失神でも、何が起きたかのかを医師に相談するとよいでしょう。受診して、検査を行う必要があるか判断してもらうと安心するでしょう。失神時に、喉の渇きなどの失神の兆候があるかどうか観察するようにと言われる場合もあります。
    • 血糖値を測ったり、貧血の可能性や栄養値を調べるために一般的な血液検査や心電図などの検査を行うこともあるでしょう。これは診断を下すためのごく標準的な検査です。[12]
    • また、失神の原因や治療法が確定するまで日常の行動を制限するように指示される場合もあります。車の運転の制限や重機または複雑な機械の操作を控えるように指示されることもあるでしょう。[13]
    • 失神を目撃していた人からその時の状況を書き記したメモ書きなどをもらい、受診時に持参するとよいでしょう。失神した本人は記憶がないので、実際に何があったのか目撃者に空白を埋めてもらいましょう。[14]
  2. 2
    予防薬を服用しましょう。失神の予防と治療のために薬を処方される場合もあるでしょう。この場合、失神の元となる原因の治療として処方されるのが一般的です。例えば、副腎皮質ステロイド剤は、体内のナトリウムの値を上昇させることによって、水分吸収率を促進させる薬です。[15]
    • 処方された薬は、正しく用法を守って服用しましょう。正しく服用しないと、失神の発作を悪化させる可能性があります。
  3. 3
    空腹を避け、しっかり水分補給をしましょう。健康維持全般に関して言えることですが、過去に失神した人は特に、空腹にならないことと水分を補給することが大切です。糖分と塩分の高いおやつやスナックを携帯しましょう。例えば、ジュースや数種類のナッツが入ったミックスナッツなどが良いでしょう。スナックを携帯しておけば、失神のよくある原因の一つである低血糖を防ぐことができるでしょう。[16]
  4. 4
    サプリメントやハーブを摂取しましょう。血液の循環を改善させるものや心臓によいとされるものを選びましょう。オメガ3脂肪酸は炎症を抑えて効率的に血液を循環させる働きがあります。他には、緑茶などの抗炎症作用のあるハーブもよいでしょう。
    • サプリメントやハーブの摂取に関して、現在服用中の薬に影響がないか、問題となるような副作用がないかどうかを医師とよく相談しましょう。
  5. 5
    メディカルIDブレスレット(医療識別票)を身につけましょう。この商品をどこかで目にしたことのある人もいるかもしれませんが、オンラインで簡単に注文することができます。メディカルIDとは名前、疾患名、緊急連絡先、アレルギーなどが記された医療用のIDまたはカードです。頻繁に失神の発作を起こす人や、旅行時に特に役に立つでしょう。[17]
  6. 6
    心と体がリラックスできる方法を実践しましょう。心を乱される出来事やストレスが原因で倒れてしまうこともあります。深呼吸をしながら体の反応をコントロールする方法を学びましょう。ヨガや瞑想のクラスに参加して自分に合ったリラックス方法を学びましょう。ストレスレベルを下げ、血圧を安定させるのに催眠療法が適しているという人もいます。
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    弾性ストッキングを着用しましょう。このストッキングは、足から心臓そして脳への血流を改善する働きがあります。 しかし、ガードル、ガーターなどの静脈還流を低下させる可能性のある体を締め付ける衣類は身につけないようにしましょう。
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    体勢を変える時はゆっくり行いましょう。座位または仰臥位から急に起き上がると失神してしまうことがあります。体位を変える時には、失神を防ぐためにもゆっくりと動きましょう。
    • 例えば、朝起きたらまずはベッドの淵に腰掛け、すぐに立ち上がらないようにしましょう。
  9. 9
    血行をよくするように心がけましょう。しばらく立ちっぱなし、または座りっぱなしの時には、合間合間に足やつま先の曲げ伸ばしをする習慣をつけましょう。こうすると、血行がよくなり、心臓への負担が減ります。立ったまま左右に体を小さく揺らすだけでもよいでしょう。[18]
  10. 10
    発作が起きそうな状況を避けましょう。失神が起きる度に、失神を引き起こしている原因について医師に相談してみましょう。血を見たこと、または暑さが原因かもしれません。長時間立ちっぱなしなことが原因かもしれません。または、恐怖でパニックになって気を失ってしまうこともあるでしょう。失神を引き起こす原因が分かっていれば、そういった状況を上手に避けることができるでしょう。[20]
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ポイント

  • 失神の既往歴がある人への定期的な検査というものは特にありませんが、不整脈など心臓に関わる疾患がないか確認するために心電図を取る場合もあるでしょう。
  • それぞれの症状に合わせて、空腹時血糖値、ヘモグロビン値、電解質、甲状腺機能を調べる検査を行う場合もあります。
  • 頭を高くして寝ましょう。
  • 筋肉を鍛える、下半身を鍛えるなど、特定の運動を目的としたプログラムに参加し、体の調子を整えましょう。
  • 学生の場合は、失神の既往歴があることを先生に知らせておきましょう。失神してしまった時に、保健医や病院に連絡をとってくれるでしょう。
  • 失神は体位を急に変えることで起こることもあります。例えば、朝起きたら、すぐに起き上がらずに、まずはベッドの淵に腰掛けてから立ち上がるようにしましょう。[21]
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注意事項

  • 運転中に気を失いそうな気配がしたら、安全な場所に車を止めましょう。
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このwikiHow記事について

Luba Lee, FNP-BC, MS
共著者 ::
治験審査委員
この記事の共著者 : Luba Lee, FNP-BC, MS. ルーバ・リーはテネシー州に住む家庭医療を専門とするナース・プラクティショナー(一定レベルの診断や治療を行うことが許可されている上級看護師)です。2006年にテネシー大学にて 看護学修士号を取得しています。 この記事は5,170回アクセスされました。
カテゴリ: 健康
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