対人スキルを磨く方法

共同執筆者 Paul Chernyak, LPC

この記事には:言語コミュニケーションの改善非言語コミュニケーションの改善日常生活での実践10 出典

良好な対人スキルは、豊かな交友関係を築き、公的な場を楽しみ、仕事でも成功するための重要な要素です。内向的な人なら、知らない人とは会話しづらいと感じるかもしれません。しかし幸運なことに、練習を積むほど、社交的になる事はもっと容易になります。

1
言語コミュニケーションの改善

  1. 1
    声の大きさと口調に注意を払う 話す時は、声が小さすぎても大きすぎても良くありません。聞こえやすい大きさの声で、自信は見せても、決して攻撃的にならないようにします。
    • 周囲の環境に応じて声の大きさを調節しましょう。
    • 可能であれば、周囲の人達と同じような声の大きさと口調で話しましょう。
    • 緊張や不安から早口になってしまう場合は、普段の3分の1の速さで喋るように努めましょう。これは「スロートーク」と呼ばれる手法で、明快に話しやすくなるだけでなく、落ち着きやすくもなります。[1]
  2. 2
    会話を始める時の正しいマナーを学ぶ 一般的、普遍的な事実に触れることから会話を始めましょう。個人的すぎる話題は、人によっては、失礼になったり不快感を与えてしまう恐れがあります。天気や、最近ニュースで見聞きした出来事等について切り出しましょう。相手が身に着けている物や髪型を褒めるのも良いでしょう。[2]但し、世間話といっても、一体何を話せば良いか思い付き難いこともよくあるので、いつも簡単という訳ではありません。以下は、会話の始め方の例です。
    • 「素敵な帽子ですね。どこで買ったんですか?」
    • 「この変な天気は一体どうしたものですかね」
    • 「ここからの眺めが好きなんです」
    • 「田中先生の授業、面白いですよね」
  3. 3
    会話を広げる方法を探す 時事等の一般的な話題について話した後は、もっと個人的な、相手に関するトピックを投げかけてみましょう。少し掘り下げた質問をしてみます。例えば、相手の家族、仕事、趣味等について礼儀をわきまえた質問をすることで、会話が長続きし、より意義あるものとなります。また、会話は2人で成立するものなので、喋り過ぎたり黙り込んだりしないようにしましょう。できる限り、自由な回答のできる質問をするようにします。つまり、「はい」か「いいえ」の単純明快な答えしか得られないような質問ではなく、「どのように」、「なぜ」、「何を(が)」で始まる質問をしましょう。「はい」か「いいえ」で答えられる質問では、相手の話をそれ以上引き出す事ができません。会話を長続きさせ、深めるための質問の例としては、次のようなものがあります。
    • 「それで、お仕事は何をされているんですか?」
    • 「あなたのご家族について、もう少し聞かせてくれませんか?」
    • 「そのパーティの主催者とは、どういうお知り合いなんですか?」
    • 「ライザップには、いつから通っているんですか?(いつから会員ですか?)」
    • 「今週末は、何をする予定ですか?」
  4. 4
    相手を焚きつけてしまうような話題は避ける あまり知らない人と会話をする際は、避けるべき話題があります。一般的には、宗教や政治、相手の民族性や人種等、議論を招くようなものです。例えば、
    • 次の選挙に関して尋ねるのは、話題として妥当と思われがちですが、誰に投票するつもりか尋ねるのは、相手を不快にさせてしまう可能性があります。
    • 相手の宗教について一般的なことを聞くのは良いでしょうが、例えばキリスト教の性に対する捉え方について、誰かれ構わず質問を投げかけるのは良くありません。
  5. 5
    礼儀正しく会話を終える 相手が話しているのを急に遮って立ち去るのではなく、礼儀正しく会話を終えるようにします。侮辱的にならないように感じ良く、行かなければならない事を伝え、相手と話せて楽しかったという印象を与えましょう。[3]次のようなポジティブな言い方で会話を終えると良いでしょう。
    • 「急ぎの用があるので失礼しますが、また近いうちにお会いしたいですね」
    • 「これから銀行に行く予定があって。お話しできて楽しかったです」
    • 「お忙しそうですね。どうぞ行かれて下さい。お話しできて良かったです」

2
非言語コミュニケーションの改善

  1. 1
    ボディランゲージに注意を払う ジェスチャーは往々にして、言葉よりも強力にメッセージを伝えます。[4]ボディランゲージは、対人関係において、重要な役割を果たします。姿勢、アイコンタクト、表情を通して、自分が相手にどんなメッセージを送っているのか、注意を払ってじっくり考えてみましょう。
    • 目をそらしたり、離れた位置に立ったり、腕を組んだりすると、相手と関わりたくないと伝えているようなものです。[5]
    • 会話をする際は、自信に満ちた姿勢で、少し微笑んで、相手と頻繁にアイコンタクトをとるようにしましょう。背筋を伸ばして立ち、腕組みはしないようにします。そうすれば確実に、相手に好印象を与える事になるでしょう。
  2. 2
    社交的な場で、他の人がどういう振舞いをしているか観察する 他の人のボディランゲージをじっくり観察し、その人たちが人との交流に長けている理由を考えてみましょう。姿勢、ジェスチャー、表情、アイコンタクトの頻度を観察します。そこで得たものを、自分が会話をする際どのように取り入れられるか、あるいは自分のボディランゲージをどのように改善できるか考えてみましょう。
    • 観察している人達が、「どの程度の」知り合いなのか見極めましょう。これは重要なことです。なぜなら、親友同士が会話をしながら使うボディランゲージと、全く知らない2人が使うボディランゲージは、ありふれた状況下でも、完全に異なるからです。
    • 観察した事を心に留めておきましょう。それが、自分自身のボディランゲージにもっと気づくためのガイド、手助けとなります。但し、自分の事ばかりに関心を向けて、その場で振舞い方を変えようと試みるのは控えましょう。会話の最中は相手に集中して、後で、独りか親友と一緒の時に、新しく学んだスキルを練習するようにします。
  3. 3
    自宅で、非言語コミュニケーションを磨く 新しい事を学び始めるには、大抵の場合、自宅が最適の場所です。なぜなら、馴染みのある環境だと、内気にならないからです。家族と会話している自分をビデオに録り、どのようにボディランゲージを改善できるか検討してみましょう。また、鏡の前で、非言語ジェスチャーを練習することもできます。仲の良い家族のメンバーの助けを借りましょう。親友の助けを得るというのも、効果的な手段です。誰も言ってくれないような率直で有益な感想を聞かせてくれるはずだからです。その他のポイントとしては、肩を後ろに引いて胸を張る、背中をまっすぐ伸ばす、床と並行に顎を上げる等があります。
    • 自宅で練習する最大の利点は、言うまでもなくプライベートの空間であること、そしてプレッシャーの少ない環境であるということです。
    • 恥ずかしがらなくてもいいんです!そこにあるのは、自分と鏡だけです。色々な種類のボディランゲージとジェスチャーを試して、楽しみましょう。
  4. 4
    相手に会った瞬間から、偽りのない笑顔を意識する 笑顔が、他人に心を開いている事を示すための最適な手段であることは周知の事実であり、笑顔は人を和ませます。人に会う際、笑顔を意識するだけで、その後会話に入りやすくなります。[6]
  5. 5
    アイコンタクトを練習する 相手と視線を合わせる事が楽にできる様になってきたら、もっと頻度を上げてみましょう。相手の目をじっと見つめると、不快感を与える恐れがあるので避けます。自分も心地の悪さを感じるようであれば尚更です。アイコンタクトをとる時のポイントは、相手の目を約3~5秒間だけ見る事です。それが簡単にできるようになると、自然と身に付きます。
    • 相手のすぐそばにいない場合は、耳たぶや目と目の間を見るようにします。このように目を見ている振りをしても、相手が気付くことはありません。
    • 人と視線を合わせると緊張するという人は、テレビに映る人を使って練習することを推奨する社会心理学者もいます。ニュースをつけて、アナウンサーと視線を合わせるようにしてみましょう。[7]
  6. 6
    外出時は、時間をとって身だしなみを整える そうすれば、自分の外見にもっと自信が持てます。普段より少し時間をかけて、自分で納得がいき、自信が持てるような外見を装うようにすれば、どんな社交的な場にも居やすくなります。清潔感を保ち、好みの服や靴を新調し、一番上等なものを身にまとうようにすれば、自信がつくだけでなく、自ずと社交的にもなるはずです。

3
日常生活での実践

  1. 1
    気持ちに余裕がありそうな人のいる場所を探す そうした場所なら、知らない人に話しかけようとしても、拒まれるリスクは低く、受け入れられやすいと言えるでしょう。場所によって、他人に話しかけやすい環境と、そうでない環境があります。スーパーや銀行等は、全く知らない人に話しかけるには最も不適切な場所です(用事を済ませて早く帰りたい人が多いため)。一方、カフェ、スポーツのイベント、コミュニティセンター(公民館など)等は、初対面の人と会話を始めるのに最適な場所と言えるでしょう。
    • 新しく人と知り合うために、アマチュアスポーツクラブや読書クラブ等のグループに参加してみましょう。フィットネスクラスは、初対面の人に話しかけるにはもってこいの場所です。
    • インターネットを使って、同じ興味を持つ人々の集まりを探すこともできます。ペアーズ等のウェブサイトを活用しましょう。
  2. 2
    サービスを受けた相手に話しかける等、軽い挨拶から始める カフェの店員さんに今日の調子はどうかと尋ねてみましょう。郵便屋さんが通り過ぎたらありがとうと一言声をかけたり、同僚にどんな週末を過ごしたか尋ねるのも良いでしょう。いきなり、深く踏み込んだ真剣な会話に飛び込まずに、軽いおしゃべりから始めます。誰かに「どうも」と声をかけても何の損もありません。その人に再会することは恐らくないでしょうし、気軽な会話は、練習の対象として最適です。[8]
  3. 3
    忙しくなさそうな人や冷めた態度をしていない人を会話の相手に選ぶ 好意的な印象を与える振舞いで近づき、相手のことをもっと良く知りたいと思っている様子を見せましょう。こうした機会は、多くの場合、有意義な会話ができる絶好のチャンスとなります。
    • 自信をもって相手に近づきましょう。緊張していると、相手をも緊張させてしまいます。
    • 携帯電話はしまっておきましょう。会話の最中、常に携帯電話をチェックするのは相手に不快感を与え、自分との会話よりも電話に関心があるのだと思わせてしまいます。
  4. 4
    上手くできたか振り返る 初対面の人との会話が上手くできたら、何が良かったのかに注目して、次の機会にも同じように行ってみましょう。上手くできなかった場合は、何が具体的に良くなかったのかを見極めるために、状況を思い返して査定しましょう。
    • 忙しそうにしている人や、他人を拒むような振舞いをしている人に話しかけようとしませんでしたか?
    • 自分のボディランゲージは、相手を受け入れる姿勢のある感じの良いものでしたか?
    • 適切な話題で会話を始めましたか?
  5. 5
    より多くの人達と話す 対人スキルは訓練すれば磨かれます。他人とコミュニケーションをとり交流を持つ機会が増えるほど、上達していきます。
    • 人との交流がネガティブなものになってしまった場合でも、失望する必要はありません。そうした出会いは、大抵の場合、自分のせいではありません。対人スキルの改善に取り組む上で、何度も失敗することがあるでしょう。状況から学び、新たな知識を携えて前に進みましょう。
  6. 6
    支援グループに加わる 支援グループは、通常、人とのコミュニケーションが学びやすい、安全で快適な環境を提供しています。そこでは、会話力を改善したい人はあなただけではありません。同じ境遇にある人達と練習してみてはどうでしょうか。対人スキルを向上させたいと思っている事実こそが、あなたが他者を受け入れる姿勢を持っていて、自分を磨くことへの努力を厭わない、思いやりのある人である事を示しています。似たような目標を持つ人達の中に身を置いて、成長できるように手助けしてもらいましょう。[9]
    • 社会不安が日常生活を困難にしていると疑われる場合は、社会不安障害を専門とする医師や公認セラピスト等に相談しましょう。

ポイント

  • 社会不安やそれに関連する精神衛生上の問題により、他者との会話が困難になっている場合、社会技能訓練に焦点を当てた集団療法が有効であるという事が、最近の研究で分かっています。
  • 社会不安障害と診断されたら、自分の住む自治体で、集団療法を受ける機会がないか探してみましょう。[10]
  • 礼儀正しい口調を保ちつつも、常に注意深く見られるように努めましょう。また、微笑んでいれば人の気分を害することはありません。
  • 人を誘ってグループで会話をしましょう。周囲の人達は、あなたの振舞いの変化に気づき始め、徐々に敬意を払うようになるでしょう。
  • 常に良識を持ちましょう。他の人の模範となれるように取り組む中で、相手を敬う交流から多くの事が学べると信じましょう。
  • 経験が最上の教師であるという事を決して忘れないようにしましょう。

注意事項

  • 人と交流する際は、スキンシップに気を付けましょう。ボディタッチ等、体を触られることに抵抗のない人も中にはいますが、多くの人は不適切と感じたり、あるいは不快感さえ覚えることがあります。まず初めに、その相手とある程度親密になってからなら、肩を軽く叩いたり、ハイタッチをする等、試みても良いでしょう。
  • アルコールや薬物を摂取すると、一時的に自信がついたように感じるかもしれませんが、長期的に対人スキルを向上させるものではありません。
  • 対人スキルは、その土地の文化と関係しています。西洋社会では適切なマナーとして見られることが、他国では受け入れられない事もあります。特に、どちらかというと保守的な国民性があり、異なる倫理観や価値観を持つ発展途上国においては、尚更と言えます。

記事の情報

この記事はPaul Chernyak, LPCが共著しています。 ポール・チェルニャクはシカゴに住む認定カウンセラーです。2011年に心理学の専門大学、「American School of Professional Psychology」を卒業しています。

カテゴリ: 人間関係 | 心の健康・心理バランス

他言語版:

English: Improve Social Skills, Español: mejorar tus habilidades sociales, Português: Melhorar suas Habilidades Sociais, Italiano: Migliorare le Proprie Capacità di Relazione Sociale, Русский: развивать навыки общения, Deutsch: Soziale Kompetenzen verbessern, Français: être une personne plus sociable, Bahasa Indonesia: Memperbaiki Kemampuan Berinteraksi, Nederlands: Je sociale vaardigheden verbeteren, العربية: تطوير مهارات التواصل الاجتماعي, Tiếng Việt: Nâng cao các kỹ năng xã hội, ไทย: พัฒนาทักษะทางสังคม, 中文: 提升社交能力

このページは 247 回アクセスされました。
この記事は役に立ちましたか?